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「キミを越えて」
「キミを越えて」
自分と仕事、どちらが大事かと問われたら
会社だと言った彼女
恋人は裏切るけれど給料は裏切らないと
裏切られたのかな?
僕は給料は裏切らないと思うけれど
いきなり倒産で仕事は裏切ることを知っている
どちらかと言ったら恋人を大事にしたい
だけど
僕は今回は会社を選ぶ
恋人になってほしいキミよりも
自分のために
キミといて僕はなんとなく落ち込む
仕事は僕の方ができるのに
キミのほうが楽しそう
ほとんど変わらない二人だけど
挨拶とかお礼とか笑顔とか
毎日持参の弁当とか選ぶお菓子とか
食べ歩きの感想とか
僕よりもなんとなくきちんとしているようなキミ
そんなキミを僕は越えていきたい
最初は同じ道を歩きたいと思った
でもライバルはたくさん
だからキミに相応しくなりたいと思った
でも時間がかかってキミに待ってもらえる自信がない
待たせる気もない
だから僕はキミを越えていきたい
いつかキスをしたかった唇にも
毎日向けてほしい笑顔にも
背を向けてボクは跳ぶのだ
僕自身のために