106/219
「女の誕生日」
「女の誕生日」
嬉しかったはずの誕生日
たとえそれが学校の行事に重なっても
日本のイベントに重なっても
有名でもない人と同じでも
それでも誕生日
いつのころかそれは
カウントダウンになる
来ないでほしい誕生日
重ねたくない年齢と老い
祝って欲しくないと言いつつ
なにもないと寂しい
そんな感情が行ったり来たり
子供と大人の間で揺れている
過ぎれば
あたらしい家族からの祝福か
なにもない日々になるのか
はっきり表れる
年齢を聞かれなくなるころ
誕生日も聞かれない
誰からも祝いの言葉もなく
登録された機械だけが言ってくれる
おめでとう
登録したことさえも忘れていた
送られてくる大量のダイレクトメール
おめでとう 安くなるよ
年齢は聞かずに誕生日は祝って欲しい
カットされたケーキを持って
階段をゆっくり登っていく
自分の誕生日は冬ですが。。。なぜ夏にこれが思い浮かんだのか、謎です。。。