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セトモノのココロ
セトモノのココロ
セトモノが互いにぶつかれば
壊れてしまう
柔らかなココロをと貴方
いつも いつも
ずっと ずっと
柔らかだったあの人のココロ
ぴんっと張られた綱は
ゆっくりささくれ
ゆっくり切れはじめ
そして音もなく落ちた
固い欠片を戻すことなく
落とし続けてきた布は
ゆっくり擦りきれ
ゆっくり穴が開き
聞こえないほどの音で切れた
いつも いつも
柔らかだったあの人のココロは
今日だけ 今日だけが
セトモノ
さぁ前からやってくる相手は
どうだろうか
誰にも聞こえない割れた陶器の音
直し方も直せるのかさえもわからない
子供のころからゆっくり育ったココロ
欠片だらけのココロは
時間をかけて組み立てるしかない
それしかないのだ
某CMで聞いた詩ですが、ふと。
いつも優しいと、どうしていつも自分だけがって気分に
ならないかなー・・・と思ってみたり。
そこで、壊れた場合を書いてみました。