第80話 造園職人と契約を交わしました! +500pt
朝食を終え、造園職人を迎えに行く。
インビンシブル号とマキナ、ヨルカを置いてきた。
これは、ロボットアームの操作はマキナが一番習熟しており、怪物がやって来ても撃退できるからだ。
ヨルカは作業の進行に問題が生じたら対処できる。
力と頭脳のコンビ!
任せたぞ!
『ウグワーッ! 役割分担の指示をしました! 実績・リーダーの自覚、解除! 1000pt獲得!』
「デリアと一緒だとなんだかモヤモヤするんですけどー!」
ちょっとマキナに駄々をこねられた。
ええい、昨夜二人で俺に色々実験してた仲でしょ!
お陰で、マキナもデリアもかなり仲良くなったようだ。
それは良いことだ。
「造園職人か。そういう職能関係にも移民は多く就職するぞ。私が紹介した者も多い。何せハーフエルフは寿命が長いからな……たくさんの移民の就労を手伝ってきた」
「真面目に仕事してるんだなあ……」
「この国、不正やズルがバレるとポイント剥奪されるし、高精度でそこを調べてくるんだぞ。真面目にやっているから私は失職してないんだ」
な、なるほどー!
不良騎士みたいに思っていたが、仕事は真面目でオフで俺の家に入り浸っていたのだ。
「ついたぞ、ここだ」
「たくさんの植木鉢が並んでる……。これを植樹して育てていくわけね」
たのもーう、と声を掛けたら、職人の人が出てきた。
彼はデリアを見て、ハッとする。
「デ、デリアさん、俺何も犯罪とかやってませんからね……!」
「そんなことは知っている。今日貴様に会いに来たのは別の用件だ。私の横にいる男は私の夫だが」
「夫!?」
『ウグワーッ! 二人目からもそういう認識になりました! 実績・ハーレム、しっかりやっていけよ! 解除! 2000pt獲得!』
チャットボット~!!
「なんか隣の男の人びっくりしてませんか」
「ええいうるさい! 既成事実は作ったんだから夫だ夫! いいか? 夫はミアンと言うが、こいつが今、国家から依頼を受けてケスタイン王国とリクス・タカードを結ぶ通路を作っている。その通路を都市化し、王国をさらに活性化させる計画なのだ」
「へええ!! そりゃあ、とんでもなくでかい話ですね!? へえー、デリアさんの旦那さん、大物なんだなあ……」
なんか尊敬の目で見られてしまった。
それほどでもない。
「そういうことでですね、建物は準備できるんですが、いかにも殺風景だということで。造園職人の方々に協力していただいて、通路に緑を植えていこうと考えたんですよ。ご協力願えますか」
「国絡みの依頼でしょう!? もちろん! 最優先でお受けしますよ! それで……見習いどもを連れて行って、実地教習がてら仕事してもいいですかね……?」
「ああいいですよ! ではまずは貢献ポイントを一万ポイント先払いしますんで……」
「こ、こんなに!? 美味しい仕事が来たぞこれは……!!」
俺にとって貢献ポイントは、いくらあってもそんなに意味がないからね。
欲しい人にドバッとあげて、その上で最高の仕事をしてもらうのだ。
『ウグワーッ! 造園職人と契約を交わしました! 実績・緑の回廊への第一歩、解除! 500pt獲得!』
こうして契約を終える。
その後、何故か騎士団寮に案内された。
なんだなんだ!?
三十分くらい待たされてから、デリアが台車に様々な荷物を乗せて現れた。
「これはなんだい」
「お前の家に引っ越す」
「な、なんだってー!!」
「私専用の部屋まで作ってあるじゃないか。そこの収まる程度の荷物しか持っていないからな。問題なく引っ越せるぞ」
「言われてみれば確かに……。じゃあこれはストレージに入れておくよ」
スポッと回収した。
「便利だなあ……。やはりお前しかいない。お前を選んで正解だった。よろしく頼む……!!」
「よろしくされてしまった。頼られると弱いんだ」
まさか最悪の第一印象からここまで関係性が変わるとはなあ!
全ては風呂の力だけど。
一旦帰宅し、デリアの部屋に荷物を置く。
そして現場にとんぼ返りするのだ。
作業は順調に進んでおり、そろそろ昼休憩の時間だ。
昼飯を食い、午後の作業のために昼寝をする……!
簡易宿泊スペース、作っておいて本当に良かった。
「ミアーン! 特に侵入者はいませんでしたよー! みんなインビンシブル号を怖がって近づいてきません。まあ、序盤は来たんでバンバンふっとばしました!」
「シェイプシフターは群れで学習する能力があるっぽいから、インビンシブル号を脅威だと認識したんだろうね」
見た目からして、装甲に覆われたいかつい車だ。
しかもデカくて、今は巨大なロボットアームがついている。
近寄るシェイプシフターをバンバンぶっ飛ばし、ついでにデスワームもそれを学習して吹っ飛ぶシェイプシフターをジャンプキャッチしたりして、なんかインビンシブル号とデスワームの間に奇妙な友情みたいなのが生まれてるらしいし。
「あ、向こうでデスワームが土の中から顔を出してこっちに触手を振ってる」
『ポピー』
ポチョも車体を振って挨拶している。
「本当に友情が生まれるんだなあ……。いや、共生関係かも知れない」
壁を立てる作業は順調。
恐らく、第一目標地点まではあと三日で到達できることだろう。
そうなれば、一旦入口を閉じてここの市街地化を加速させる価値があるかも知れない。
ちょっとリアルタイムで考えていかなきゃいけないことが多いぞ。
まず、第一目標地点はケスタイン王国から3kmある。
行って戻るだけで大変だ。
で、第二目標地点は6km、第三が9km、四で12km、五で15km。
作業を行うには、作業員たちの居住拠点も移動させていかないといけない。
風呂と、食事を提供する場所も随時用意していく必要がある。
店舗を先に先に移動させておくと、食材を買い込んで運んでくるのもちょっとした苦労を要するようになるだろう。
「ということは、第二目標地点からは食材運搬のために馬車を、そして店舗運営のスタッフのために宿舎を作るべきなんだな……。で、使わなくなった店舗跡や宿舎は一般開放する……。これを街の起点にして、様々な設備を広げていくわけだ」
「ほほー、難しいことを考えておるのう! よし、インビンシブル号の中に来い! わしも相談に乗るぞ。こう言う時こそ、データベースにある技術を活用するべきじゃろう。今のこの世界の技術で復活させられるものもあるだろうしな」
「確かに! 知識方面ではヨルカが頼りになるなあ」
社会方面ではデリア、労働方面ではマキナ。
みんなそれぞれの活躍場所があるのだ!
おや?
うちは何気にベストな組み合わせなのではないか……?
俺がちょっと頑張ればいいだけで。
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