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異世界で始めるポイ活冒険生活 ~実績解除で人生ボーナス中!~  作者: あけちともあき
ポイ活、人生の背中を押す編

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第33話 旅に出発しました! +2000pt

 騎士団とギルドの偉い人っぽいのがいて、さらに見慣れない豪華な服のおじさんがいる。

 ここは、ケスタイン王国正面門前。

 外界と王国を隔てる場所だ。


 つまりこれは……俺達を見送ると言うか、俺が何をやるのかを見届けにみんなが集まってきているということになる。

 野次馬な国民の人たちもたくさん。

 人間じゃない種族も結構混じっている。


 俺達が即日旅立つぞ! と言ったので、慌ててみんなやって来てくれた。


「なんだか豪華な見送りになってますね! 私達、期待されてるんですね!」


 ニコニコのマキナ。


「ある意味そうかも知れないね。デリアさんとアイラさんもそれぞれの組織の利益を代表して、キャンピングカーに乗り込むわけだし」


「私はお前たちの存在が出世に関わっているからな……。ケスタイン王国での栄達を目指すためにも、お前たちから離れるわけにはいかないのだ……!」


 デリアは真剣そのものの顔をしている。

 で、隣で真っ青なのはアイラ。


「一介のギルド受付嬢でしかない私がどうして……。ちょっとこの人の最初の冒険の見届け役をやって、彼の特殊な能力についてギルドに報告しただけなのに……」


「真面目に仕事を果たしたものに、事態の責任を被せてくることはよくあるぞ。お前は真面目過ぎたんだ」


 おっ、デリアがなんだか経験者めいた口ぶり。


「ひーん、私の人生はここで一巻の終わり……! 野蛮な外の世界で、朽ち果て枯れるのでした」


「大丈夫ですよ! ミアンに任せておけば全部上手く行きますから! ねえミアン!」


「あ、ああ、うん、そうだねそう」


 マキナからの信頼が重い!!


 こんなやり取りをしていたら、豪華な服の人が咳払いした。

 デリアとアイラが直立不動になる。


「……偉い人?」


「王太子殿下だ」


「王子様じゃん!」


「おほん。今期の調査部隊に、なんと召喚魔法の使い手が志願してくれたということで、これはケスタイン王国建国以来のことである。病に臥せって外出ができぬ父王に代わり、この私がお前たちの見送りを務める。この世界、ファールディアは死と滅びに満ちた世界だ。だが、そこで我らは生きていかねばならない」


 太陽に照らされて、王太子のちょっと広い額がキラッと光った。


「世界を知り、世界を広げよ。安全地帯を確保し、壁を拡張せよ。これは我々と世界との戦いだ。人類の未来はお前たちに託された。健闘を祈る」


 彼がかっこよく告げると、周囲からワーッと大歓声が起きた。

 送辞終わりかな?


『ウグワーッ! 大衆から注目されました! 実績・みんなのウワサの的解除! 800pt獲得!』


 大観衆の中で送辞を受けるのはそこそこ程度のポイントなんだな……。


「では、呼びまーす。ストレージからキャンピングカーを取り出し」


 マイクロバスサイズの物が、突如虚空から出現。

 どーんと現れたことで、その場にいた偉い人たちも野次馬も、一斉に言葉を失った。


「こ……これは……」


 王太子が辛うじてそれだけ言えたようだ。

 そして、俺がキャンピングカーに装甲オプションを取り付ける。


 おおーっ、キャンピングカーから装甲車みたいな見た目になった。

 二周りでかくなったな。


『152mm砲の直撃にも耐える装甲ですよ! 上下左右、死角はありません。車輪を保護するために、車輪の回転を受け止めて同じ機能を発揮する装甲車輪もありますので、地下からの攻撃にも万全です。強力な対戦車地雷がみっちり敷設された場所を鼻歌交じりに駆け抜けられますからね』


「よく分からないけど強い」


 さらにミニガンを設置した。

 ははーん、格納式ミニガンで、ウェポンラックみたいなのが車両上部に設置されたな。

 凄い見た目だ……。


 野次馬がどよめいている。


「なんだあれは……」「何も無いところから呼び出した四角い箱が、どんどん大きく恐ろしい見た目に……」「本物の召喚術師だ……!」「おとぎ話じゃ無かったのかよ」


「えー、では行ってきます!」


 俺はケスタイン王国の人々に挨拶した。

 彼らは動揺したまま、手を振ってくれる。


「さあ乗り込もう!」


「はい! こんな(いか)つい見た目でも、中は住みやすくできてるんですよね」


「内部はほとんど居住区だからねー」


 後ろで、デリアとアイラが固まっていた。

 口をポカーンと開けて、目を見開いて装甲キャンピングカーを見つめている。


「どうしたの。早く行くよ」


「あ、ああ……」


「ひぃー……私、なんて状況に巻き込まれちゃったの……」


「んもー!」


 いつまでも動かない二人に、マキナが大股で歩み寄り……。

 ひょいひょいっと荷物ごと二人を抱えあげた。


「うおーっ」


「うわーっ」


 そしてキャンピングカーの中に放り込む。

 俺とマキナも乗り込み、後からポチョがヨルカを乗せたまま搭乗し……。

 よし、フルメンバーだ!


「では出発!」


 俺は宣言しつつ、ポチョを運転席の中央にあるユニットに設置した。


『ポピー!』


 ポチョの頭部が開いて、LEDっぽい光がピカピカ瞬く。

 ついに、キャンピングカーが動き出した。


 ケスタイン王国の門が慌てたように開いていく。

 その瞬間を狙って、王国に飛び込もうとしていた裸のデカい虎みたいな怪物がいたけど、ミニガンがバラララララッと弾をばら撒いてミンチにした。

 つえー。


『ポッピー!』


「いい仕事してるなーポチョ! しかし、外に出ようとした瞬間になんかとんでもない怪物が出てきたもんだ。おっ! みんなが歓声とともに手を振ってるぞ! 旅立ちでこんなに賑やかに送ってもらえるなんて、嬉しいなあ」


「私、ワクワクします! これからどんな旅になるんでしょうねえ!」


『ウグワーッ! 旅に出発しました! 実績・いい日旅立ち解除! 2000pt獲得!』


 さすがにポイントが多い!


「そう言えばミアン、この車に名前は付けたんですか?」


「そう言えば付けてないなあ」


「だったら私が付けていいですか? 私達の集落で(まつ)られていた、始まりの竜。星渡りの竜の異名の一つで……インビンシブル号!」


「翻訳されると無敵って意味かあ。凄い異名だ……。いいんじゃないかなあ」


『ウグワーッ! キャンピングカーに名前をつけました! 実績・うちの車の名前を聞いて解除! 1000pt獲得!』


 大勢に見送られるよりもポイントが高い!!


「よーし、それじゃあ外の世界に出発だ!」


◎現在のポイント:15877pt

 貢献ポイント :3055ポイント

お読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
好きで外に行こうとしてるのがいつの間にか調査部隊 これは国が上手いこと自分たちの功績にした感じあるけど、国や王家もポイント徴収以外の形で付与受けてるんだろうか
更新お疲れ様です。 門を開けたとたんに虎みたいな怪物が即エントリーしてくる辺り、ガチで壁の外はヤバい環境なんですなぁ…。インビンシブル号と聞くと普通の人はイギリスの艦船(インヴィンシブル級)を連想す…
ポイントの多寡がかなり恣意的ですねぇw 名声は人生にとってそれほど重要ではないという判断なんでしょうかねぇw
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