第138話 二世が誕生しました! +50000pt
マキナが産気づいたと聞き、ダッシュで帰る俺だ!
眠気なんか一瞬で吹き飛んだ!
うおおー!
マキナ、待ってろー!
今俺が行くーっ!!
エレベーターに飛び乗ると、クリカちゃんが閉まるボタンを連打した。
すると、俺達の思いを汲み取ったかのように加速するエレベーター!
一秒で四階に到着したので飛び降りる俺達なのだ。
「マキナーッ!」
「オギャーッ!!」
「あっ!! いきなり赤ちゃんの泣き声が出迎えてくれた!!」
「あ、ミアーン! 生まれましたー!」
マキナ用にあつらえられたベッドの上で、彼女は「オギャーッ」と元気に泣く赤ちゃんを抱っこしてニコニコしているのだった。
「も、もう産まれたの!?」
「はい! かわいい男の子ですよ! 目元はミアンにそっくりかも……」
「尻尾が生えてる……。基本的に人竜族の種族的特徴を持ってるんだな……。っていうか、安産だったんだなあ……」
よく見ると、赤ちゃんのサイズは、人間の新生児と変わらないくらい。
ずいぶん大きいお腹だと思ったら、もしかして赤ちゃんではなく卵の分も入っていた?
マキナは180センチを超える大柄さで、みっちりとお肉もついている。
この体格ならば……!
もしかして人竜族って安産な種族……?
『正解です! 尻尾を支える強靭で大きな骨盤がありますので、産道も余裕を持って確保できるんです! しかも卵胎生ですから卵をある程度のところまでニュルッと進めて、そこで枝豆を押し出す要領で赤ちゃんをスポンと! すると、角が胎内を傷つけずに見事に外に生まれるというわけです!』
「そ、そんなシステムになっていたのか……」
「驚いた……。産気づいてからあっという間に生まれた……」
デリアも腰を抜かしているではないか。
『ということで……。ウグワーッ! 二世が誕生しました! 実績・そして伝説は受け継がれる……解除! 5000……10000……うーん!!
50000pt進呈します!!』
「すげえええええええええ」
俺が腰を抜かすところだった。
見たこと無いポイントが来たんだけど!!
このポイントプログラムでかなり高価な、竜殺剣ゲルムンクが66666ptじゃなかったっけ?
一番高価なのが邪聖剣ゼクロマンサーで、150000ptくらいした気がする。
ちょっと動揺を抑えるために、商品説明などを読む。
ふんふん、星雲を叩き切る火力の概念武装の剣……いかんいかんいかん。
「オギャーッ!」
「あら、ミアンに抱っこされたいのかも知れませんよ?」
「ええ!? 俺が赤ちゃんを!? 抱っこしたことなんか一度もないのに! だが、俺の息子だ。どーれ」
マキナから息子を受け取った。
今は、おくるみに包まれているが、尻尾だけがつるんと飛び出している。
抱っこして、どうしたらいいのだ?
マニュアルを!
誰かマニュアルをくれーっ!!
俺はテンパりながら、息子を抱っこしてくるくる回ったりした。
なお、息子は泣くのに満足したようで静かになる。
「おっ、スンッとなった」
『ウグワーッ! 初めて我が子を抱っこしました! 実績・こうしてパパになる、解除! 5000pt獲得!』
多い多い多い!!
いや、人生の一大事だから多いのか……?
「ミアン、名前をつけて下さい」
「えっ! 俺が!?」
「それはそうでしょう。一家の主はあなたなんですから。さあミアン、さあ!」
「う、う、うおー! 一日……一日くれ!!」
ということで猶予をもらったのだった。
息子を抱っこしながらうーんと考えていると、エレベーターで造形の魔王クリームフレンが上がってきた。
「あんた帰ってなかったのか!」
『帰る途中でクライアントに赤ん坊が生まれたと聞いてな。大地母神像が完成した直後に生まれる赤子など、運命であろう。なにっ、クライアントよ、貴様が名付けをするのか! 父親であれば当たり前であろう。いい名前を考えるのだぞ』
「ヒントくれ。ヒント! 俺は人の名前をつけるのが苦手と言うか、そんなことをせずに人生を送ってきたんだ……。ポイントを増やしたり使ったりする以外のことが全くできない……!!」
『では貴様のポイ活とやらから名付けるがいい。何を悩む必要がある? 貴様の人生の帰結である。であれば、貴様の人生をたどり、その中にある一番大事な要素から名前を付けるものだ!』
「いいこと言うなあ……。ちょっとジーンとしたわ」
『魔王として長く生きているからな……』
しばらく、クリームフレンと二人で壁際に座り込み、うーんと考えた。
クリカちゃんは学校に行くというので、ヨルカといっしょにインビンシブル号に向かう。
「なんじゃ、まだ名前を考えておるのか。難儀じゃのう。わしなら一瞬で決めてしまうが……まあ、人には得意不得意があろう」
「お兄さん、クリカが帰ってきたら赤ちゃんの名前教えてね!」
「おう、いってらっしゃーい」
二人を見送り……。
そこで息子がお腹が減ったようでオギャーッと泣き出した。
慌ててマキナに差し出す。
おお、おっぱいを飲んでいる!!
人竜族のおっぱいだと赤ちゃんにはいささかでかいが、それはそれで人竜族な赤ちゃんはガッツで食らいつくのだな。
生まれながらにハングリー精神を持っている……。
ハングリー精神……そしてポイ活……。
俺は唸った。
何か……何か思いつきそうだ……!!
クリームフレンは何も言わず、近くで見守ってくれている。
なんでこいつこんなに付き合いいいんだ。
「ポイ活……ポイカッツ……カッツ……! そうだ! 俺の子の名前はカッツ……! カッツだ!! ポイ活の活と、勝利の勝つを掛けた名前だぞ!」
「まあ! いい名前じゃないですか! カッツー。お父さんが名前をつけてくれましたよー」
マキナが優しく呼びかけるが、カッツはおっぱいを飲むことに集中していて反応しないのだった。
『ウグワーッ! 我が子に名前をつけました! 実績・それが君の名前だ! 解除! 30000pt獲得!』
多い多い多い!!
◎現在のポイント:259610pt
貢献ポイント :590200ポイント
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