第125話 セダインに最高戦力勢揃い! +2000pt
「向こうに声を届けてみよう。おーい、おーい」
「おや? 壁に穴が空いたかと思ったら向こうにミアンさんが……」
「あっ、これは失礼、最中でしたか」
「いやいや、朝から三回戦ほど終えたところです」
全裸の戦士長と、ベッドの上で飲み物を飲んでいる、やはり全裸のワイルド娘がいる。
元気だなあ。
「どうしました?」
「実は、調査先で人外の存在が戦争を呼び起こしていたことが判明したのです」
「なんと!!」
戦士長の表情が変わった。
実戦モードに切り替わったな。
ワイルド娘もグーッと飲み物を飲んだあと、ぴょんと立ち上がった。
「そいつは一大事だね。フェーリアとウイレアは無事?」
「まだ無事です。なので、今のうちに総攻撃を仕掛けようと思って皆さんの協力を得たく」
「よしきた! あたしがみんなに声を掛けてきてやるよ!」
「僕は出立の準備を整えましょう」
二人が猛烈な勢いで動き出した。
「しばし待たれよ!」
速攻で汗を拭き、着替えた二人が部屋を飛び出していく。
十分ほどで、全員集合した。
はやーい!!
『ウグワーッ! 最適な人選を行いました! 実績・見る目が確かなのだ! 解除! 1500pt獲得!』
「では、この穴を通ってきて下さい。ゴーゴーゴー!」
俺の後ろで、アイラが慌てている。
「あっあっ、ミアンさん、兵士の人がたくさん集まってきてます! まずいです、まずいです! ひぃー」
「大丈夫、間に合った」
穴から真っ先に出てくるのは、魔道士。
到着と同時に超高速で呪文を唱えると、こっちに迫ってきていた兵士たちの眼の前に壁が出現した。
つるつるとしたウェットな見た目の壁……。
なんだあれは。
「あれはな、滑る床の魔法を縦に発生させた。物理的な攻撃をつるつる受け流すようになっているぞ」
「なるほどー」
兵士たちがわあわあ声をあげて壁を叩こうとしているが、武器が全部つるつる滑る。
凄い時間稼ぎ魔法だ。
そこに、司教と双子の人竜族娘が到着した。
「兵士担当は俺がやろう。司教、地下を頼む」
「心得た」
双子娘も二手に分かれるらしい。
彼女たちのブレスは、一緒に組んだ者の因子を使った攻撃の増幅。
姉の方は範囲を、妹の方は威力を増幅する。
さらに、二人はある程度の距離ならばお互いの位置を入れ替えられるそうだ。
なるほど、便利でトリッキーな力!
司教たちが密偵氏たちと合流するとして、兵士の足止めは魔道士たち。
「それで僕らは……標的と戦えばいいんだね?」
「その通り。じゃあ行きましょう!」
戦士長、ワイルド娘、守護者、2m娘、吟遊詩人、水棲種娘を引き連れてゴーなのだ。
「では拙者は先行し、ラングラッドに一撃浴びせておくでござる。この一撃で片が付けば良し。なんらかの力でクリティカルヒットが通じぬならば、足止めに徹する」
「頼むー!」
「私は乱戦は役に立たないからぁ、隠れているわね」
「わ、わ、私ももう、怖くて怖くてこれ以上無理なので……!」
フェーリアとアイラがここで戦線を離脱。
いつもの森に隠れていてもらうことにする。
あそこなら、守るにも適しているだろう。
『ウグワーッ! セダインに最高戦力勢揃い! 実績・ミアンチーム・アッセンブル! 解除! 2000pt獲得!』
「では私が一曲。因子の力を強める、魔曲!」
「私がダーリンのブレスを強化ーっ!」
「うおおおお、力が満ち溢れてくる! この辺り一体をツルツルする床にするぞーっ! みんな気をつけろー!!」
魔道士がハッスルだ!
ではここは彼に任せて、移動!
なお、つるつるの床と水棲種な彼女は大変相性がいいらしく。
「私のブレスは水の流れを呼びます。あなた、私に掴まって」
「頼むーっ!」
俺達の背後から、周囲はつるつる床になってくるのだが、兵士たちが起き上がれずにゴロゴロ転がる中、水棲種な彼女が水の流れに乗ってこちらにスイーッと泳いでくる。
そして彼女の背中に吟遊詩人が抱きついているのだ。
「多彩な能力による能力バトルになっている」
俺が感心していると、兵士のおかわりがやって来た。
「よし、ではこちらは私達がやりましょう! みんなは先に!」
「水で流して、つるつるに集めてやりますね!」
吟遊詩人は聞くものの平衡感覚を失わせる歌を歌い、そこを水で流して水棲種な彼女が転ばせる!
「兵士たちを傷つけないようにしているんだな?」
守護者が俺に聞いてきた。
「ああ。この国は非常にシビアな環境で生きている。誰もが、誰かのパートナーであったり父であったり息子であったりなんだ。悪いのは彼らを騙したラングラッドなので、なるべく命は奪わずに行きたい」
「了解だ。では俺も相手の無力化のみに尽力しよう」
「だーさん、私、大きくなろうか」
「頼む! みんな、彼女に掴まってくれ!」
???
と思いながら2mな彼女に捕まる。
うーん、マキナより大きいというのは凄い……。
そう思っていたら……。
彼女の姿が、さらにさらに大きくなるではないか。
なんと!
彼女は俺がよく知る外見のドラゴンに変わってしまった。
ふわりと舞い上がる彼女。
あまり高くは飛べないようだが、これで建物を超えて一気にラングラッドまで到達できる。
『重いので! 一瞬ジャンプするので精一杯だけど!』
「十分です!」
建物を飛び越えて、着地したのはラングラッドと遭遇した場所。
そこで、ユニ蔵が左右色違いの両面宿儺もどきと戦っていた。
「おおーっ! 来たでござるか! こやつ、やはり! クリティカルヒットが! 通じぬ!! ウグワーッ!」
燃え上がるエネルギー弾を食らって吹っ飛ぶユニ蔵!
そこに、ワイルドな彼女が飛び降りた。
吹っ飛ぶユニ蔵にダッシュで追いつくと、キャッチしながら振り回す。
風の勢いで、ユニ蔵にまとわりついていた炎が消えた。
「彼女のブレスは、身体能力の向上です。同族にいるジュドクさんより強化の割合は低いようだが、代わりに五感も鋭くなる」
「雪のにおいがするよ! こいつ、気候を操る!」
ワイルドな彼女が叫んだ。
次の瞬間、空から降り注ぐ氷の雨!
「小さくなって、俺の盾の下に!!」
守護者が空に向けて盾を掲げた。
2mの彼女と戦士長がそこに収まり……。
俺はエレベーターユニットを出して、その下に潜り込んで回避なのだ。
ワイルドな彼女とユニ蔵もそこに入ってきた。
おお、刃のような氷が降り注いでいる。
『わざわざ戻ってくるとはな。好都合だ。因子暴走弾を盗み出したのもお前達だろう。我が悲願を邪魔する者よ、ここで終わらせてやろう』
「それはこちらのセリフでもあるぞ。そらっ、テラフォーミングマシン・ミニで降り注ぐ氷を対象設定。いい感じで溶かす」
プシューッとテラフォーミングマシンから煙が出てきた。
これに触れた氷が、あっという間にさらさらしたパウダースノーに変わる。
と思ったら、地面に落ちる前に消えて無くなってしまった。
『なにっ!? 我が権能を無力化した!? 貴様、一体何をした……!』
「テラフォーミングマシンで刃みたいな氷が存在できない環境に作り変えたのだ。さあ、戦争の原因よ。俺の平和な日常のために倒されてもらうぞ!」
『ウグワーッ! 宣戦布告しました! 実績・戦争編ラストバトル! 解除! 2000pt獲得!』
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