ニートとオタクは別者です。
これは自分の絵本に付録とした小冊子に掲載していたものの一本でした。
掲載時のタイトルは、ニートとオタクは別者です。ーAnother Peopleーでしたよー。
今日も僕への行動は変わらない。
いつもいつも「ニート」と呼ばれる。
別に、それは真実だからいいとする。けれど、ひとつ言いたいことがある。
ニートとオタクは別モンです。
毎日毎日同じことの繰り返し。
何一つとして変わることがない。
ニートがそんなにいけないことなのだろうか。
【働く】という将来の選択肢を消した僕たちニートが、そんなにいけないことなのだろうか。
僕は中学校を卒業、義務教育を終えたら、夢を追うつもりだ。
そう、若者は夢を追うべきなのだ。
それを、ニート?夢を追う、純粋な若者がニートなのだろうか。
僕の何がいけないのだろうか。
でも、それが決まりなのだ。
「・・・きまり?」
つい、口に出して考えてしまう。決まりって何なのだろう。
僕のことが決まりから外れていると、万が一言うのであれば、彼らのしている僕への行為は、決まりに定められていることなのだろうか。
いじめというものは定められているのだろうか。
「オタクオタク」と連呼して喜ぶ権利はないはずだ。
それこそ、決まりに定められていないはずだ。
そう思うと、なんか、知らしめてやりたくなった。
「・・・?そうだ」
壁新聞があった。
小学生の頃、社会見学だの何だのあると必ず作らされたあの壁新聞があった。
僕はそれを、今日が終わるまで作っていた。
知らしめてやるんだ。
ニートとオタクが別者であると。
翌日、何とか話をつけた僕は、開門とともにそれを廊下に掲示してもらう。
『ニートとオタクは別者です。』
その壁新聞はその日の昼休みより前に、姿を消した。
そして、僕は昼休みにお決まりのメンバーにお決まりの場所でお決まりのことをされた。
決まりに定まっていないことを。
僕は存在が出来ないのだろうか。
さらに翌日、僕はいつものように、部屋にあった蜜柑のつぶれやすい箱を見つめている。
そして僕は・・・。
次回、ニートに友達が出来る。
その友達とはいったい・・・。
ちなみにこの物語の時空列はばらばらですので。いちおう。
出来れば最初はドキュメント、から読んでくださるとうれしいですよー