幼女、指名依頼⑨
ゆっくりと『やすらぎ亭』で休んだ翌日、私とお姉ちゃんとガウディさんは東の国ハポネスを後にした。
現在は船の中、船の中腹で何やら船員達が網を持って漁をしている。
どうやらとれているのはイカの様だった。
見ていた次の瞬間、網が突然大量のイカにかかった様で、船員達が網を総出になって引いていたがびくともしない。
「今日は網を捨てるか?こうなってしまってはどうしようもない」
1人のリーダーらしき船員が発言すると、「そうですね」皆船員達が口々に言った。
それを見ていたお姉ちゃんが、「どうやら私の出番が来たようね」と言った。
「網を引き上げればいいんですね、任せて下さい」
そう言うとお姉ちゃんは網が引きちぎれない様に、束に手を取り、お姉ちゃんお得意の身体強化で網を引き上げる。
すると船員達は皆驚いてしまい、何が何やらわからない様子だったが、やがて時間とともに落ち着きを取り戻すと。
「お嬢ちゃん、なんだ一体その力は、怪獣みたいじゃあ無いか、と言うか怪獣だろう」
「私は身体強化が使えるの、だから怪獣では無いわ」
リーダーらしき船員の言葉に、お姉ちゃんは反論してみせたが、じゅうぶんに怪獣だ。
そして引き上げられた網の中には、大量のイカが入っていた。
「凄い大漁だなぁ、しかしこの量、半分以上捨てる事になっちまうなあ」
それを聞いた私は、私のアイテムボックスに入れたかったのだが、生きたものはアイテムボックスにしまえないから少し困った。
『ピロリン、アイテムボックスをアップデートします、ある程度の生き物ならアップデート後に、しまえる様になります』
「何?今のは一体」
突然私の頭の中にガイダンスの様なナレーションが響いた。
ガイダンスの様なナレーションが本当だったら、生きたイカをアイテムボックスにしまえるかも知れない。
『ピロリン、アップデート完了、アイテムボックスがバージョン2になりました』
また私の頭にガイダンスの様なナレーションが響いた。
試しに一杯生きたイカをアイテムボックスにしまってみた。
すると生きたイカをアイテムボックスにしまえた。
しばらくしてアイテムボックスからイカを出すと、生きた状態でイカを取り出せた。
これは便利だ。
「船員さん、このイカ、半分以上捨てるなら私にくださらない?お姉ちゃんが引き上げたお駄賃として」
「あ〜いいよ、正し、どうするんだい?この大量のイカ」
「私のストレージにしまっておきますわ」
そう言って私は生きたイカを次々とアイテムボックスにしまいだした。
そして大量にあったイカは、船内に半分以下となった。
「アリエッタ、生きているものまでしまえる様になったの?」
「え〜、お姉ちゃん、どうやら限定ですが、生きているものまでしまえる様になりましたわ」




