幼女、指名依頼⑧
結局、その『定食屋』を後にしてからは何事も起きなかった。
何事も起きなかったが一泊だけ宿屋に泊まる事になった。
宿屋の名前は『やすらぎ亭』で、一泊食事付きで6000Gと、結構高い感じがしたのだけれども、前世の基準で考えるとかなり安い値段だと思う。
前世では、ホテルや旅館に泊まると一泊2万から3万円もした。
1Gを1円換算で考えると、やっぱり良心的な値段設定だと思う。
でも、1人6000Gで3人で18000Gだ、
子供料金とかこの世界ではまだ見た事がないから、子供料金のシステム自体無いのかも知れない。
『やすらぎ亭』ではお風呂があった。
お風呂はもちろん男女別で分かれていて、料金は一回500Gと安かった。
私とお姉ちゃんはいつもクリーンの魔法を使っているから、お風呂に入らなくても良いのだけれど、やっぱりお風呂に入りたいと思ってしまう。
「お姉ちゃん、お風呂、気持ち良いですわよね」
「そうねアリエッタ、とっても気持ちがいいわね」
私とお姉ちゃんは、実に3日ぶりにお風呂に入ってスッキリとした。
この後は食事が食べられる様だったので、私達はお風呂から出て、お部屋のテーブルに向かう。
ガウディさんはすでにお風呂上がりでスッキリとした様子で、すでにお部屋のテーブルに座っていた。
しばらくすると。
「はい、どうぞごゆっくり味わってください」
『やすらぎ亭』の店員さんが食事を運んで来てくれた。
そして食事はなんとご飯と生姜焼きの様な物だった。
だから私は思わず店員さんに聞いてみた。
「これって、もしかして生姜焼きですか?」
「そうだよ、お嬢ちゃんよくわかったわね」
私が店員さんの持って来た料理を当てたら、店員さんはとても驚いていた。
「この料理はこの宿屋の特産品のはずなのに、お嬢ちゃんはこの料理を見た事があるの?」
「え〜、昔食べた記憶がありますわ」
「昔って、お嬢ちゃん何歳よ」
「5才ですわ」
「5才の昔って、そんなに昔じゃないわよね・・・、不思議なお嬢ちゃんね」
「食事、いただきますわ、パク、モグモグモグ、これですわ、まさしく生姜焼きですわ、美味しい」
私は店員さんとしばらく話しをすると、生姜焼きに手をつけた。
「私もいただきます、パク、モグモグモグ、美味しい、初めて食べた味だけど、とっても濃いのね、美味しいわ」
「どれ、俺もいただくかな、パク、モグモグモグ、美味い、東の国ハポネスは、この世界で1番料理がうまい国だからな、この生姜焼きって言うのも絶品だな」
「この世界で1番料理が美味しい国、なのですわね?」
こうして、お風呂上がりで出された食事に満足した私達は、その後はゆっくりと休んだのだった。




