幼女、休む
「あの洞窟の中なんてどうかなぁ、あの中なら私達寝れるかも知れないわ」
「そうね、アリエッタ、良いかもしれないわね」
私達の目の前には洞窟があった。
取り敢えず外から見た感じは普通の洞窟だったので、私達は洞窟の中に入って見る事にした。
洞窟の中に入って見ると直ぐに行き止まりだったので、前世で言う防空壕の様な洞窟だった。
防空壕と言うと前世では、防空壕の中私達探検したくて入った事があるけど、天井をふと見たら何とゲジゲジがびっしりと天井に張り付いていた。
それで、ゲジゲジが落ちてこないか不安になった記憶がある。
でも、この防空壕みたいな洞窟の天井には、虫は居なかったので凄く安心して入る事が出来た。
「おねえちゃん、良さそうな洞窟だわ、ここで休みましょう」
「そうね、アリエッタ、休みましょう」
こうして、私達姉妹は洞窟の中で休む事にしたが、安心したその瞬間に、私は眠ってしまった。
「アリエッタ？寝たのね、疲れたわよね、私も少し寝ようかしら」
アリエッタに続き、プリフィも寝てしまった。
そして数時間後。
「ふぁ〜、よく寝たぁ〜、アレ、おねえちゃんは？」
朝の光で目が覚めてしまい、そこにはプリフィの姿が無い。
多分私より先に起きてその辺りに居るのだろう。
待っている間に、私はもしかして魔法が使えるのでは無いかと思い、魔法の練習をする事にした。
「確かよく小説なんかでは、言葉よりイメージが大切って言ってたわよね、なら魔法で最初にライトと明るい電球のイメージをして見ようかしら」
私は早速、明るくなるイメージで、「ライト」と唱えて見た。
すると薄暗い洞窟の中は明るくなった。
「やった、出来たわ、なら今度はファイヤーボールね」
次は火球が的に向かって進んでぶつかるイメージで、「ファイヤーボール」と唱えて見た。
私がイメージして魔法を唱えると、火の玉が出て来て壁に進んで行き『ズドン』と大きな音を立てて壁にぶつかった。
その火の玉は物凄い速さで壁にぶつかり、壁がだいぶ凹んでいた、かなりの威力がある様だ。
「やった、成功したわ、でも確か魔法を使うとMPを使うと言うのがセオリーだったわね、鑑定」
私は魔法を使うとMPが減るんじゃ無いかと思い、私は私に向かって鑑定して見た。
・アリエッタ(5才)
魔力30000
スキル 鑑定、アイテムボックス、開錠
属性 全属性
魔法 光魔法、火魔法
前に鑑定した時と変わった事があった。
魔法と言う項目に、光魔法と火魔法が追加されている。
でも魔力は30000のままで変化は無く、MPも減ったかどうかわからなかった。
だけど魔法を使っても疲れた様な感覚は無いので、私ちょっとだけまた火魔法を使って見る事にした。
「今度はファイヤーボールじゃ無くて、コンロをイメージしてファイヤーと唱えて見よう」
そしてコンロをイメージしてファイヤーと唱えて見ると、またもや成功して地面にコンロの様な日がついた。
「これは凄いわ、これで材料さえあれば料理も出来そうだわ」
「アリエッタ！！！大丈夫？大きな音がしたから戻って見たんだけど、この火は何？何で火がついているの？」
プリフィは大きな音がしたので戻って来た様だ。
しかしプリフィは目の前の光景に疑問符いっぱいだった。
