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異変


「手?……動物みたくなってる⁉︎」


 蝶華くん達は何ともないのに私だけ動物みたくなっているの。


 どうしてこんな事になっているんだろう。これ、治るのかな。


「あの虫に噛まれたから?」

「このまま動物になっちゃうのかな?やだ」

「急いで元に戻る方法を探せば動物になる前に戻れるんじゃないの?」

「だったら早く探そ」


 こうしている間にも動物化は進んでいるんだから。早く元に戻る方法を探して元に戻るの。


「星音って意外とこういう事で取り乱さないよね」

「いやとかそういう事は言うけどそれ以外はねぇんだよな」

「だってそういう事していても解決しないじゃん」

「それはそうだな……動物?」

「探してみる?」

「そうだな」


 何か分かったのかな。とりあえず動物を探せば良いみたい。


 さっきまでちらほらいたけど見当たらない。欲しい時に限って欲しいものはないっていうアレなのかな。


「そういうアレ」

「あれ?」

「……なんでもない」


 声に出しちゃってた。


「星音は動物探す理由って分かってるの?」

「知らない」

「星音が動物になってるから同じような状態の人がいるかもしれねぇだろ」

「かも⁉︎」


 言われてみればその通りだと思う。他にも同じような事になっている人は探せばいそう。


「でも、いない」

「さっきまではいたのにね。やっぱアレじゃない」

「アレだよな」

「うん。アレ……気づいてたの?」

「いないっていうので」

「動物探しながらアレって言うから」

「でも、アレでも今までいたんだし見つかるだろ」


 そうだよね。探していれば直ぐに見つかるよ。きっと


      ******


 全然見つからない。


 さっきからずっと探しているのに一匹もいない。探す前まではいたのに……


「動物になったら月華くんにお世話してもらう」

「なんで月華なの」

「いとこだから。それに動物のお世話上手そう。おやつくれそう。甘やかしてくれそう」


 動物を探している間にどんどん身体が動物に変化していってる。


 もし動物になったら月華くんに飼ってもらうで良いとしても、なりたくはないからならないから最後まで探すの。


「この耳だと猫か。しかも白い、絶対可愛いだろ」

「じゃあ沢山甘やかしてね」

「諦めんなよ」

「諦めてはいないよ。動物になっても戻れるかもしれないし。でも……猫だったら甘々極上生活とか夢じゃないかなって」


 ちょっと声を小さくして言う。堂々と言えないから。


「聞こえてるぞ」

「……にゃん♡」

「星音が甘々生活最高とか言う前に元に戻る方法探さねぇと」


 月華くんが張り切って探してくれていたけど結局見つからなかった。


 猫のご飯って美味しいのかな?

 ベッドふかふかで気持ちよく寝れるのかな?

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