表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/50

不思議な世界で迷子


 ……えっと、結論から言うね。絶賛迷子中でーす♡


 どうして迷子になってるか教える前にこのテンションについては触れないで欲しいの。


     ******


 蝶華くんと月華くんはお金になるものがあるかどうか探してここから出るっていう目的は忘れていると思うの。


「月華、ここにいっぱいあるよ」

「ここにもある」

「二人ともここから出ようと思わないの?」

「その前に取れるものを取らないと」

「蝶華、こっちにもなんかある」


 朝からずっとこんな感じ。二人ともここから出る事考えて欲しいよ。


「こっちにも見た事ないのあるよ」

「この宝石とか高そう」


 こんな感じでずっとお金になりそうなもの探していたからいざここから出ようとした時に迷子になったの。


「こっちじゃない?」

「こっちから来ただろ」

「行ってみる?」


 迷子になっているって自覚ないのかな。全然危機感がない気がするの。


「星音、疲れてない?」

「疲れてない」

「少し休憩する?」

「早く出たい」

「お菓子あるよ」

「休憩する」

「えっ、お菓子?用意してたの?」

「うん。月零に前にもらったの持ってきた」

「………俺いらね」


 月零くんって月華くんのお兄ちゃんなんだよね。なんでここまで信用ないんだろう。


「星音、一緒にお菓子食べよ」

「うん」

「紅茶もあるよ」

「……うん」

「苦手?」

「うん」


 紅茶は飲んだ事あるけど苦いから苦手。ていうか、つい釣られちゃったけどこんなにのんびりしていて良いのかな。


「じゃあ、ジュースもあるからそっち渡すよ」

「ありがと」


 なんか本当に休憩と言いつつお菓子食べる事になっちゃってる。でも、美味しいし今は何も考えずにお菓子食べてよっと。


     ******


 お菓子食べ……休憩してから出る方法を探した。

 今度はちゃんと探したんだよ。


「そういえば学園連絡」

「しなくても理事長がどうにかしてくれているよ」

「いつもこういう事あった日は出れた次の日まで休みにしてくれてるんだ」

「そもそもここじゃ連絡なんてできないからね」


 そういえば今って何時なんだろう。さっき休憩した時に時間見ておけばよかった。


「まだお昼にもなってない」


 結構歩いている気がするのに。夜寝るのが早くて朝が早かったからなのかな。


「えっ、僕の時計昼だけど」

「俺夜」

「えっ」


 三人で時計を見せ合う。全員時間が違う。


「この時計って狂わないんじゃなかったの?」

「そのはずなんだけど」

「壊れた?」

「動いてるから壊れてはねぇだろ」


 どうしてなんだろう。絶対に狂わないっていう時計を学園入学時にもらってつけていたの。

 今まで一度も狂った事なんてない。秒単位で。


「ここでれば元に戻るかもだからここでは誰か一人の時計で時間を決める?」

「なら星音だな」

「うん。昨日から星音が時計見ていたからね」

「……あれ?そういえば昨日って寝たの何時だっけ?六時?」

「八時くらいじゃなかった?」

「十時……星音の時計遅くない?」


 さっきは早い時間って言っていたけど、記憶違いだったみたい。でも、どうして早く寝たって思ったんだろう。


「星音、手」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ