第3話
「ふぅ…まさか、こんなどす黒いものばかりとはね…」
あの後みんなから紙を回収した私は、近くの教室を使って紙を整理していた。
その時、目にゴミが入っちゃったからコンタクトをとったらまあ大変。紙が闇に包まれて見えなくなってしまった。それほどまでに皆の闇は凄かったってことだ。
「んー…あ、これは…?」
1つ、どの紙よりもどす黒い紙を発見した。闇の中でも一際強く、手に取っただけで気分が悪くなる。
「内容確かめるか…」
教室の中にある鏡を使い、ウェットティッシュで手を拭いてからコンタクトを目にはめる。
「ええと、内容は…?」
何故か所々が塗りつぶされた紙。とりあえず読めるところだけ読んでみる。
原因はいじめ、関わってる人は皆、解決方法は…わからない。
名前も塗りつぶされていて分からない。それじゃあ出席番号は…11?11なはずない。だって11は私なんだから。
ああもう、全くわからない。なんとなく見た事ある筆跡だし…
諦めて先程番号順に並べた紙を見る。その1番下に1枚、この紙を差し込んだ。
「さて…まずは1番の子からかな。」
1番は蒼井はるさん。女の子。ウルフカットでかっこいいけど、笑うと一瞬で可愛くなるんだよね。紙を取り、内容を読んでみる。
原因は恋愛、関係者は…
「私の名前がある…かなの名前も。」
蒼井さん、恋愛してるんだ。私とかなの名前しか無いって事は、女の子に。
解決方法は直接話す、ね。なるほど。
最初に解決するのは恋愛か。蒼井さん、少しメンヘラ気質あるから大変そうかもしれないな…
いや、こんなことでへこたれてちゃいけないよね。だって私は探偵だもん。どんな謎も解決しないと。恋愛は謎…なのかわからないけど。
最初のお仕事にしてはいい難易度じゃないかな?
おし、探偵活動始めますか。
最初の依頼は蒼井はるさん。全ての謎を解き明かしてみせる!!