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72・王子少女は見守りたい!

「ま、まさかそんなぷれいをよーきゅーするなんて…

 きょうきのじゅっさいだよ…」

「カグヤが驚いてるわ?!」

彼女が驚くなんて、よっぽどですよ?!


「はぅ…セッカおねえちゃん…」

「この聖女様、すぐ正気を失うわね?!」

抱きついてくるアジサイちゃんと、それを引き離そうとしてくれるミソラさん


「??!」

しかし、思った以上に力が強く、離せないようだ

数十年の放浪生活は、伊達ではないということか…


「ほらほら~、こっちのほうがおっぱいおおきいよ~」

「は、はなしてや!うちは高見の見物しとっただけやのに?!」

カグヤちゃんに捕まって、引きずり出されたホシヅキさん

…確かに、胸の大きさならホシヅキさんの方に行きそう…!


「ぷいっ」

一瞬だけホシヅキさんの方を見たが、アジサイちゃんは変わらずに抱きついてくる


「えーっ、なんでー?!」

「好みに合わなかったらしいわね」

「な、なんか大きくて恥ずかしい…って思っとったけど

 無視されると、それはそれでショックやわ?!」

がっくりきてるホシヅキさん

私なんかは、単純に羨ましいんだけどなぁ…


「『クノイチなんたら』でろうらくするんだよ!ほっしーさん!」

「ほっしー?!ま、まあええけど…」

「わたしは、うちゅうをみせてくれたほっしーさんのおっぱいをしんじる!」

「うちの胸に何を見てるんや何を?!」

あのホシヅキさんの胸を揉んでしまった時、彼女は開いた眼で宇宙を見ていたらしい

…信じられない気持ちだった、ってのはわかる


「あ…あはあああ~んっ」

しなをつくって、変な声と共に流し目を送るホシヅキさん

気づいてないかもしれませんが…

それ、残念息子の所にいた女の人たちと一緒ですよ


「もっとせんじょうてきに!」

「う、うふうんっ」

カグヤちゃんの指示に、どうしていいのかわからず

とりあえず座って横を見るポーズに変える


「もっとれつじょうをあおって!」

「…くっ、殺せっ!」

小石の敷き詰められた地面に倒れ、顔だけこちらを見てぷるぷる震える


「いやあの、全然こっち見てないんやけど?!」

「おとなのいろかはこどもにははやかったか…」

いやまあ、大人の色香って言うのも微妙でしたけど…!


「わ、わたしは好きよ?ホシヅキ」

「うんうん」

「私も」

ヒルヅキさんアカツキさん私が、賛成に票を投じる

色っぽいじゃなく、かわいいっていう意味でだけど


「はふぅ」

…あ、やばい、抑えが効かなくなってきた

私の腕を押し切って、胸に到達されそう…

このままだと、飢えたアジサイちゃんに目いっぱい吸われちゃう……!


「しょうがない、わたしがあかちゃんとっこうわざをみせるよ!」

カグヤちゃんは、アジサイちゃんをむんずと掴んで、私から引き離す

…そんなあっさりと?!


「はひょ?」

目を丸くする彼女

カグヤちゃんは、そんな彼女を持ち上げて…


「ほら、たかいたかいー!」

上空に向けて思いっきり放り投げた


「え、ひゃ?!ほああああああああああああああ?!」

屋根の上くらいまで飛ばされ、悲鳴を上げるアジサイちゃん

落ちてくるところを、カグヤちゃんが華麗にキャッチ


「さらにたかーい!」

「あ、ふぉわあああああああああ?!」

さらにその上まで飛ばされる

もう一度、カグヤちゃんがキャッチ


「もっとたかーい!」

「や、やめ…ああああああああああああああああ?!」

さらにさらに、その上にとばされ

そしてまたカグヤちゃんがキャッチ


「…どう、まんぞくした?」

「ま、満足しました…したので許してくださいなのですよ」

恐怖の空中落下三連続で、アジサイちゃんは正気に戻った


「この前から気になってたんやけど、急に力を発揮したりするのなんなん?」

「あー…カグヤのユニークスキル『パーセントグラビティ』よ

 触れたものの重さを百分の一にできるの」

「なるほど、それでやったんかぁ…」

そういえば、これも言ってなかったっけ…

まあ、幼女が突然怪力を発揮したらびっくりするよね


「ごめんなさい、また大変なご迷惑をかけてしまったのですよ」

正気に戻って落ち込むアジサイちゃん

この子は色々大丈夫なんだろうか…


「うむ、とものまちがいはとめる、それもまたとものつとめ」

「あ、もうともだちなんだ」

ともかくも、カグヤちゃんが止める側に回ってくれてよかった

…一緒になって攻められたらどうしようかと…


「よろしくね、アジサイちゃん!」

「…うんっ、こちらこそよろしくね、カグヤちゃん」

カグヤちゃんに差し出された手を、握り返すアジサイちゃん

なんやかんやありつつも、二人は友達になれたようだ

二人に欠けたものが、少しづつでも取り戻せたらいいな…

そう思う私なのであった

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