ギジトラ喫茶店 チーズインハンバーグ編
喫茶店はリニューアルしユリ達は仲間を増やし,女性専用カフェスペースと音楽を楽しみながら,食事やお茶を楽しむスペースが増設されて居て,雅史が何を考えてるのか分からないが,賄いは美味しいし色々な肉や海鮮が貰えるので,待遇はたぶん良い筈だと思うユリ達だった。
今回はハンバーグて言う食べ物の,食べた人の反応調査らしくまたあの国の,とあるギルマスのお願いでギルドから入れる場所と,貴族街近くからも入れる空き地の入り口と,庶民街の一画に入り口が在り何処からでも,入れる様にしてある。
今回は招待券は出して無いのだけど真っ先に来たのは,アクシズ冒険者ギルドの副ギルドマスターのプリシラ,この人もエルフで金髪巻きロングの,貴族の様な出で立ちで優雅で可憐だが何処か抜けてる,たまに何も無い場所で転んだりドレスがぼろぼろで,木の枝が髪やドレスに引っ掛かってるらしい程ドジらしい。
エルフらしい色合いのドレスが短命らしく,基本ギルマスに付き添う王城に出向く仕事と,ドレスが必要な時以外は着ない様にしてるらしい。
仕事はギルマスの片腕としてはハイスペックらしいが,コケたりドジをして怪我をする以外は普通らしいが,デートする殿方達は怪我が絶えないらしく,長く続く彼氏は居ないらしい,ユリはプリシラに接客に向かう。
「いらっしゃいませキジトラ喫茶店へようこそ,女性専用のカフェスペースも在りますよお客様。」
落ち着き無くキョロキョロする,Yシャツに紺色ベストに膝丈スカート姿のプリシラ。
「…………ギルマス居ませんか?」
どうやら上司を探してるらしい。
「居ませんよ,お客様が最初のお客様です。」
何故か顔が青ざめるプリシラを見て。
「その内来ますよ。」
たぶん来そうな女性専用カフェスペースに案内し,次のお客様が現れた。
「此処は何処ですか?」
銀髪で腰まで伸びたロングヘア,上品な立ち振舞いはまた貴族の人間の少女らしい。
「キジトラ喫茶店へようこそ,女性専用のカフェスペースも在りますよ。」
少女は喫茶店と聞くと不思議そうな顔をする。
「喫茶店………ですか?」
何か考え込む少女待つと。
「では,カフェスペースで。」
銀髪貴族少女を案内し,中の仲間にバトンタッチを終えると次は知った人物が。
「いらっしゃいませ,今回から女性専用カフェスペースが増えました,どうしますか?」
金髪の姉妹で雅史の恋人の,エルリーナとその妹のエリスがユリに聞く。
「マサから聞いた,音楽が流れてるスペースにお願いしますねユリさん。」
「かしこまりましたお客様。」
二人を連れて不思議な楽器の演奏が流れる部屋に案内し,また仲間にバトンタッチし戻るとまたもやお客様が。
「不法営業が今度は王都にけしからん,無料で楽しませて…………」
普通に来れば良いのに,ハルモニアの領主はまたもや何処かに飛ばされると。
「アナタ…………遅かったわね。」
周りを見て何かを諦めた様にその妻は溜め息をし,ユリは娘さん達が居る場所にその妻を案内した。
「……………悪かったから妻達の所に案内して欲しい。」
げっそりとして現れた要注意人物のハルモニア領主を,ユリは案内した直ぐにまたお客様が来る。
「また邪魔をする。」
金髪オールバックの,自称冒険者のシャアが現れた。
「いらっしゃいませ,新しく音楽が流れる部屋が増設されておりますよお客様達」
後ろを振り返る自称冒険者のシャア。
「フローラとバナージに,何故お前まで居るエフェルナ。」
苦々しい顔で妻を見るキャスビル王,やれやれとエフェルナ王妃とバナージ王子,キョロキョロ店の中を見渡すフローラ姫。
「では案内しを宜しくね。」
エフェルナ王妃はキャスビル王の耳を引っ張り,ローゼン夫婦と姉妹が居るスペースに案内したユリだった,その後沢山のお客を捌き疲れる一同だった。
フランソワーはとある不思議な店の前に来た,数日前に色々在り王都から出れないので,貴族街の外近くのユウナお姉さまの店に行こうとしたら,不思議な雰囲気を感じたのだった,扉を開けると猫耳に猫尻尾の猫人が居た,店員に案内され入った場所には冒険者ギルドの,エルフの職員が落ち着き無く水を飲みながら誰かを待ってる様で,注文書と書かれた物を見てユウナお姉さまの店で,前にエリスと食べたハンバーグを頼もうとしたら,チーズインハンバーグと不思議なハンバーグを見て,好奇心から頼んで待つ。
「お持ちしました,新メニューのチーズインハンバーグです。」
皿に載ったユウナの店とは違うハンバーグ,フランソワーは美味しそうな香りに好奇心は抑えきれず,ハンバーグを一口の大きさにカットし始めると,中からチーズがとろりと出て来るので,先ずは一口ソースとチーズを絡め食べると,今まで食べた事が無い肉のうま味が口に広がる,何故か心を温かくする味にフランソワーは戸惑うが,美味しさに負けもう一口食べる。
「これはユウナお姉さまの店より,美味し過ぎますそれに,初めて食べるこのお肉は何でしょうか?,それにこの幸せな気持ちは一体?」
フランソワーは優雅に完食するのだった,そして異世界から帰って来た後,エリスと共に現れたがとある事でエリスがライバルとして,フランソワーに提案するがそれよりフランソワーは,手紙の相手が政人の恋人宣言にあたふたして居たが,数日後その障害は政人とは付き合って無いとしり安堵した,時系列は戻りその頃全員揃ったローゼン一家と,セーラを抜いた全員のランホード王家一家は,ジャズが流れる場所でチーズインハンバーグを,無我夢中で食べて居た。
『この前食べさせてくれたのは,この為だったのね………でも秘密にしないといけないし,娘に言って嫉妬されたくないし黙ってましょ,まあギアス違反しても私は平気だけど。』
ローリエさんのギアスは何なのだろうか?
「お父様美味しいですわね。」
「そうだなフローラ,あやつが来たら作らせよう。」
バナージ王子はその先のオチが見えて居た。
『絶対マサさんは,父上に当分会わないだろうな。』
その考えは数日後に,見事に外れたバナージ王子だったがそれ処ではない事が,今国に起きて居たがキャスビル王と数名の人間しか知らなかったが,事態が更に悪化したのは数日後だった。
「食後のスイーツお願いしますわ。」
エルリーナが言うと,エリスとフローラ姫にエフェルナ王妃も頼むが。
「ご注文して下さいませ。」
エルリーナは注文書を見て,キャロットジュースと梨のタルトを頼み,エリスとフローラ姫とエフェルナ王妃とローリエさんは,一緒でと言って待つ。
五人は談笑しながらスイーツを食べ,蚊帳の外の男四人はコーヒーとカフェオレを飲みながら,談笑が終わるまで待ち続けるのだった,途中で入って来た癖毛の男性は困った顔をしながら,チーズインハンバーグとコーンスープを頼み,見なかった事の様に食べて居た。
次に現れたのはベルフリーデン,だがこの登場以降暫くキジトラ喫茶店はお休みに成る,雅史が当分料理が作れない為にストックの,料理が底を尽き運営出来ない為だった。
さてベルフリーデンの今回のお客様は…………
「お兄さん居ますか?」
何故かモニカちゃんが来た。
「いらっしゃいませ,お兄さんと言うメニューはございませんよモニカさん。」
だが続いて現れたのは。
「息抜きにモニカと散歩してたら走りだすし,置いて行かないでよモニカ………お姉ちゃん泣いちゃうよ。」
だがモニカは。
「そんな事より。」
「私はそんな事よりなのモニカ……」
バタンと倒れるモカ。
「こうしてまたモカさんは,屍に成ったのだった。」
何処からか現れた雅史,モカは雅史に抗議する。
「勝手に殺さないでマサお兄ちゃん」
何か違和感しかない台詞だが,モニカは。
「マサお兄さん,ケーキが食べたいです。」
この頃暴露されたが,実はフローラが姉でモカが妹だったらしいが,色々面倒でしょうもない理由なので説明を省く,しかもフローラは微妙に曖昧な記憶だし,モカを姉と言う認識が強過ぎてどっちも姉で良いとした,またモニカちゃんからはどっちも姉で,反面教師の部分と目標にする二人の,優しくも厳しく憧れな姉の姿は変わらない,当分は今までのままだった筈だが。
「モカさんのお兄ちゃんには成って無い,あとモニカちゃんは自分で注文してね,お金足りないとまたジェラールさんがやって来るよ。」
モニカちゃんの脳裏にあの怒られた悪夢が現れて,ガタガタと身体を震わせ顔を蒼白にする。
「モニカ抜け駆け許さないぞ~」
「そうだ許さないぞ~」
そう言って現れたのは,白いコートと白いラインが入った青い膝上丈のスカート姿の二人。
「休日の部活帰りにバイトに行こうとしたら,二人で店に入るから追って来た。」
マイルちゃんは当然の様に言い。
「バイトの前にお腹空いたから,モカお姉ちゃん奢って……」
上目遣いでモカに言うメグルちゃん,あざとい。
「お姉ちゃんが奢ってあげるよ~♪」
この後モカの財布の中身が空に成ったのは,仕方ない事なのだった,四人は雅史に案内され音楽が流れる場所に来ると。
「試験勉強は此処でしたいな,ねぇ?」
雅史に言うモカだが扉をバンと開く人物登場。
「私の婚約者に,色目使うと許さないわよモカ。」
嫉妬オーラ全開のシャロ登場,タイミング良過ぎませんか?てかバイトは?あとどうやってやって来たのだろうか?
「あとマサ,私はこのお店の事知らないのだけど。」
やれやれと雅史は,シャロを連れ何処かに連れて行った,モカ達がカットされたタルトを食べ終わりのんびりしてると,手を繋ぎ真っ赤な顔のシャロが居た,モカは大人しく成ってるシャロに何をしたのか気に成るのだった。
「モカ………」
「何シャロちゃん?」
何かモジモジしながらシャロは言う。
「今日は私モカの勉強見るのお休みにね………」
「……………」
モカは少し考え。
「此処で閉店まで勉強………」
「17時に閉店ですお客様。」
猫人の店員の一言に項垂れるモカだった,まだ数時間は有るのでカプチーノを追加注文して,モカは勉強を始めモニカとマイルとメグルは,店に向かって行ったがシャロが抜けた店は客が少なかった。
「じゃあ行くよシャロ。」
「さっきの続きしてマサ。」
モカはさっきの続きのシャロの言葉に気に成るが,モニカが後ろまで迫って居る,プレッシャーにシャロを気にしてる場合ではないので,苦手科目を減らす努力がこの前のテストで結果が出たので,次はフローラと同じ大学を目標に走り出して居た。
だがこの暫くの後にモカは,運命的な出会いをする事に成るのだった。
あとチーズインハンバーグは,恐竜肉でも好評で色々合挽き肉もいけるか,試す事も思案に入れた雅史だったが,それはまだ先の話し。
さて次回はどんなお客様が居る街に,現れるのだろうか?