狸の様な妖怪………私は高貴な妖怪だ,間違えるな。
不思議な妖怪と再びあの大迷宮へ。
面白い妖怪に出会ったがあのコンビニの,ポン太いやあの妖怪アニメの先生みたいな見た目だが,この二匹は短足なのに器用に二足歩行するし,白と黒の毛並み?らしいが毛に見えない……全裸にしか見えない。
「その食い物は私のだ返せ。」
白い…………白夜だったか?まあ白夜ポン太(仮)が,トムに返せと抗議をしてるがそもそもトムにやったのだ。
「違うぞ白夜,それは私のだ。」
クロと言われてたクロポン太(仮)が抗議する。
「狸妖怪のではない,僕の焼き鳥だ。」
残り一本の焼き鳥を食べ終わると,勝ち誇った表情で妖怪二匹を見ると,悔しそうにして居た。
「やれやれ………」
雅史は柄杓を出して神酒をポーション瓶に,じょうごをセットして入れる。
「美味い美味い。」
ふと見るとトムはフランクフルトを出し,二匹の前で食べるとよだれをら垂らすポン太ズ。
「それを寄越せ猫擬き。」
「違う私に寄越せクロより私だ。」
また言い争う二匹のポン太ズ。
「また飲まれてたんだよな,ジェラールさん狙って飲んでるよね,生命酒残り少ないのに。」
生命酒の酒泉は枯れかかって居た,まあ枯れかかってるより源泉に異変か,何か詰まってるみたいな感じだ。
「まだ探して無い場所見るかな。」
少し標高が高い場所にまた酒泉が,透明度が高く匂いで酔いそうな不思議な香り,酒をすくい鑑定すると。
「霊峰奇跡酒。」
❪霊峰奇跡酒とは❫
ある偶然により湧き出る不思議な酒,飲んだ者を10歳若返らせたり,病気や破損した肉体を回復できる奇跡の酒だが,奇跡は1度しか起きない,次に飲んでもその者に奇跡は起きないが,幸せな気分でこの霊峰奇跡酒依存症に成ってしまうリスクがある。
リスクは在るが1度なら奇跡を起す場合もあるが,霊峰から持ち出すとただの美味い酒に成ってしまうが,ただの酒に成るとリスクは無い。
「蘇生は不可能みたいだな。」
更に調べると神の雫と鑑定が出た酒泉が,まあただのこの世に在るとは思えない酒だった,ポン太ズとトムの四人?で昼近くまでこの酒を飲んで居た,勿論一升瓶に千石さん用もビンに入れてある。
「もっと呑むぞ~」
白夜ポン太(仮)がまだ呑む。
「もう呑めない~」
トムは酔い潰れ寝言で言う。
「うっ………吐きそうだ白夜………」
調子に乗り呑みながら変な踊りしてた,クロポン太(仮)が口を押さえてる。
「狸なのに人間の言葉喋るし,不思議な狸妖怪だな。」
雅史の言葉に反論するポン太ズ。
「だから私は高貴な存在の妖怪だ,間違えるな!」
「だから私は高貴な存在の妖怪だ,一番高貴なのはこの白夜だ!」
睨み合うポン太ズだが,今のでクロポン太(仮)は限界だったらしく,白夜に吐いた。
「………おぇ………」
「ぎゃぁ~!何をするクロ。」
吐いたあとクロポン太(仮)は,何処かに向かって行った。
「私は温泉にでも行くか,酔い醒ましに。」
雅史は新しい酒泉を探しに再び向かうが,流石に酔いが回ってるらしくトムを連れて,拠点のリビングに寝ることにしたが酒泉の周りは,雪も無いので不思議ではあった。
「………やはりソファーで寝ると身体が痛くなるな。」
起きると外は夕焼け色の雪景色,トムは変幻姿でブランケットに丸まりながら眠り,ソファーの下から寝息が聴こえるから目線を向けると,何故かルナリアが寝てる。
「困った弟子だな。」
蘇生後の動向はてっきり両親と暮らしてると思ったが,旅の格好してるからまたカシム達と合流したのかなと,雅史は思って居た。
「既成事実………既成事実作る………」
何か良からぬ寝言発言に雅史は,二日酔いとルナリアのダブルパンチ頭痛がした。
「とりあえずルナリアの部屋に寝かせて置こう。」
ルナリアの部屋に運び布団に寝かせて,トムと2人でセカンドハウスに逃亡した雅史だった。
翌朝トムはユリさんに叱られたと言ってた,だが雅史も。
「夕方から酒臭いてシャロに怒られたよ,あと浮気も疑われたよ。」
ルナリアを部屋に連れて行っただけなのにと,雅史は思ってたがシャロとしてはもう,雅史に彼女が増えて欲しくないからだ。
「明日精霊の森に行くから,トムまた抜け駆けするなよ。」
トムは冥府で手に入れたと思う,宝箱の罠を外して居た。
「この黒い宝箱どうします?あと髑髏の装飾されたこの趣味悪い宝箱とか。」
普通の宝箱は小剣系や手斧に鎌や,紫色の先端が髑髏の中に,紫色の不気味なダイヤの魔法宝石のワインド,血のような跡が在る野太刀が5本あり野太刀は,呪いとか無いが気持ち悪いし商業ギルド本部行き,久々にレッド素材で軽鎧を50個ばかり錬成したら,前より薄く前より頑丈に成ってしまったが,アミュレットは付ける気はないのでそのままにしたが,クイン素材でエルリーナ用で頑丈,普通のモンスターや魔物に無敵な軽鎧とバックラーを作ったが,魔法防御力も高いので冥府や異形の魔族に遭遇しなければ,何とか成りそうな気がする雅史だったが,命を刈り取る敵や精神異常の考慮を忘れてる雅史だった。
「全部解除終わりましたよ。」
黒い宝箱は呪いは無く色の演出らしい,中に入ってたのは一瞬で絶命させ,魂を成仏すら出来ない呪いの針と,気味の悪い紫色の弓は死の弓と,不思議な素材で作られた黒い弓の絶命の弓と,普通の弓の様な外見なナイトメアーアローがあった。
❪死の弓とは❫
妖精の矢と同じ特長だがこの弓は黒い弦と矢が現れる,生物の全ての命を奪う事が出来る弓だが,人間に多用すると魂が汚れ生まれ変われない魂にされる,だが命中率は命を奪う固有技皆殺しの矢だけである,通常は何故か矢尻が敵の尻に100%刺さる,この弓から悪意を感じるのである,即死技を人間に使い続けると魂が汚れ,闇に堕ちて行く果ては………。
❪絶命の弓とは❫
その名の通り一撃で命を刈り取る弓だが,デッドアローレインや魂喰らいの矢の固有技を人間に使うと,死の弓と同じ末路に成る,やはり此方も黒い弦と矢が現れる。
❪ナイトメアーアロー❫
眠らせ悪夢を見せる弓,通常に矢尻を放って相手に当ても対象は眠り,悪夢を見ながら精神的ダメージが身体を蝕み,体力が毒と同じ様に減り死へと誘う。
たが悪魔系に放つと悪魔系の体力が回復する残念な矢,だが固有技がありその技は体力は減らないが,眠りの範囲や効果はその時々で変わるらしい。
通常固有技の深き眠りの森は,どんなアイテムや防具でも眠らせたしまうが,神の加護や邪神の加護の防具には無効化される,この技を受けた者は2日目覚めない。
雅史はこれを見て,自分以外使えないと思ったが,モンスターだけならレベル上げ用もいけそうと思った。
「この禍々しいのどうします?」
トムに言われ髑髏の装飾の宝箱を見る。
「開けて見よう,呪いの類い無いし。」
トムが宝箱を開けると紫色の鏡盾が一枚。
「死の盾だとさ。」
❪死の盾とは❫
どんな攻撃もダメージや攻撃力を吸収し,エネルギー波としてカウンター攻撃する,精神異常や呪いは放った術者に弾き帰り盾防御ダメージは無いが回復魔法や蘇生魔法は,全く装備者を無効化する。装備者メリットにステータス2倍アップとデメリットに,技と術消費ポイント3倍と在るが一番のデメリットは,盾を出したまま宿屋で休むとLPもしくは,寿命を盾に宿屋に居る全員吸われる,野宿の場合半径5Km範囲対象。
「………リスク多いな。」
一応トムに話すと。
「モンスター倒すのに楽ですが,ナイトメアーアローは悪人に使えますね。」
だが悪党に呪い解除や体力回復させないと成らない,リスクがある。
「まあいつかは試さないとな,あと固有技の目覚めない悪夢はどんなんだ?」
色々試す必要が在るらしい。
「トムにご褒美にウナギを奢るか。」
トムは喜び飛び上がるが。
「ユリも良いですか?」
トムに聴かれたので。
「勿論。」
ユリさんと伊岡に久々に来た,思えば千石さんとの出会いもココからだ。
「師匠が居たぞ。」
「本当に会うなんて。」
何で伊岡に居るのかカシム達,ルナリアも居るが軽装ミニスカ女戦士風の装備で,何故か祐奈がルナリアが行くのを阻止して居た。
「雪,この前アイテムはどうだ?」
雪は雅史に新しい髪み留めの,アイテムの感想を言う。
「魔法の威力が前とは段違いですわ。」
ルーシエが何か言いたげである。
「カシムは防具どうだ?」
軽鎧をカシムは嬉しそうに言う。
「この防具は軽くて驚きましたが,モンスターや魔物の攻撃すら受けて無いので,防御力は分かりません。」
祐奈は何か期待して居る,何故かルーシエまで。
「私はトムの婚約者に昼ご飯奢るから,また変な盗賊に襲われるなよルーシエ,もう千石さんもお付きも居ないからな,あとレイナードは防御を過信するなよ。」
それだけ言い去った雅史だった。
「………………え~と?」
祐奈は期待が外れた,自分にも新しい何かを貰えるかもと。
「……………」
呆然とするルーシエは,新しいアイテムや装備が追加されないのだった。
「トム,今回はココにするが………食い過ぎて出禁は勘弁な。」
ユリさんが何かトムに言いたげである。
「梯子をすれば。」
雅史は即答で。
「嫌だ,リスクが高まる。」
仕方ないと顔に出しながら雅史に続いて,ウナギ屋に入る。
「この店のタレの香りは他店とはまた違う,香ばしくも食欲が更に増すな。」
余り食べない……いやウナギに食欲が無い雅史でも,この香りはお腹が減る。
『今度シャロとアリシアをデートに,この店入るかな。』
トムとユリは雅史が考えてる間に,特上ウナギ丼を頼んだ。
「良いの特上なんて?」
「大丈夫マサさんだから。」
だが店の外で見る食いしん坊が一人,祐奈である。
「私も奢ってほし…………」
カシムとエリーに見付かり,引き摺られながら冒険者ギルドに向かう,師匠がクリアーした大迷宮攻略を皆で挑む前に,この頃発見されたと言う洞窟の情報を確認する為だが,だがそこはもう雅史とトムにルリが攻略して居たが,一部迷宮への道が繋がってる。
「トムまた,ゴーストシップ狩りに行くか?」
不意に雅史に言われるトム。
「まだ危険を経験してないルナリアと,レイナードと雪を連れて行っては?」
一応ゴーストシップ前のボス部屋前に,マジックポートを二度目攻略時に設置したが,前とは少しレベルが上がって居たのを思い出す。
「食べ終わったらユリさん送って,三人を連れてゴーストシップ血祭りだ。」
トムに代金を預けカシム達の居る,懐かしきギルドに向かう。
「…………何で師匠が………」
再び現れた雅史にビックしたカシムに,ちんまい受付嬢咲が居た。
「今誰かにまたちんまいて,言われた気がする。」
微妙にポニーテールの位置がオカシイ,何か入れて身長偽装してるのか?
「そんな事よりうみぼ………ギルマスは?」
何故か職員は目を逸らす。
「亡くなったのかな?」
咲も何も言わなかった。
「髪の毛が無いから頭守れなかった何かで,ぽっくり逝ったか。」
肯定も否定もしないギルド職員達,だが犯人は雅史だが誰も知らないが,笑い過ぎて入院してるとは誰も言えない。
「ルーデウスさんからは何も聞いてないが,まあ海坊主ギルマスが居ないし挨拶は後回しにして。」
ちんまい受付嬢咲の頭を撫で。
「身長縮むよ,優しく撫でてよ頭わ。」
雅史に何か色々言いたい四人娘達。
「レイナードと雪とルナリアちょっと。」
「あ………今の撫で撫で気持ち良かったのに………」
何かを言ってる咲を無視し,青ざめる三人をギルドの端に呼び話す。
「三人は此れからダンジョンの敵が,どんな敵か知って貰うよ,まあカシムとルーシエ達は命の危険を知ってるから良いが,人間の盗賊や悪党や異形の魔族以外にも強敵は居る,それを今から知って貰うから付いて来るように。」
三人は強制的に雅史に連れられ,レイナードには初の拠点で準備をさせる。
「三人には水神竜の加護の腕輪を渡すが,性能は秘密だ。」
レイナードは懐かしい雪の深さだが,城と城下以外は知らない冬の積雪に困惑する雪だが。
「寒く在りませんね。」
ルナリアは暑いのも苦手だが,寒いのも苦手であるが雅史のお下がりのお陰で快適である。
「お待たせ,ウナギ美味しかったよ。」
トムは元気過ぎるのである。
「さて三人行くよ。」
三人は雅史とトムの引率の元,諏訪岡湖大迷宮のゴーストシップ前の,ボス部屋に来ていた。
「三回目だがディープマジックキャスターではないぞ,新しいボスに成ってる。」
何かキョロキョロと見渡す新しいボスモンスター?何かリザードマンに似てるが。
『あれはサーペントの進化リザードマンの姿の,サーペドマン・ランサーアタッカー,通称サーペドランサーです。』
三股の槍を持ち全身が青い固そうな鱗が,鎧の様に形成してる。
「さて三人ならどう戦う?」
レイナードが言う。
「僕が前に立ち仲間の壁に成ります,その間に雪とルナリアに攻撃して貰い,素早い敵なら浮遊盾を使い動きを阻害します。」
だがルナリアは違った。
「それだと回復役が居ないし,接近戦や槍を投げて来るリスクが回避出来ません,槍以外にも肉弾戦や他の攻撃の可能性も。」
ルナリアは雅史達の戦闘に参加してるので,レイナードより経験は在るが。
「仕方ないな僕が入るかな。」
レイナードはまだトムの戦闘を見てない,鍛練はして貰ってるが実際の戦いは違う。
「さてルナリア挑む前にする事は?」
ルナリアに雅史は聞くと。
「マサさんとの既成……」
「真面目にしないと怒るよ。」
ルナリアは半分以上本気だった。
「金剛の盾。」
雪とレイナードと自分に金剛の盾を,付与するルナリア。
「行きますよ。」
レイナードの掛け声に頷き向かう3人,サーペドランサーはレイナードに気付き走って,レイナードに突撃する。
「アンカー射出受け止める。」
サーペドランサーは走りながらチャージして,レイナードに突撃すると盾が反応し,攻撃エネルギーを吸収する。
「………生意気な人間だ……」
サーペドランサーはリザードマンみたいに,喋れるらしいが微妙に片言に近いのか,雪達が不思議そうな顔をする。
「ならこれなら。」
雅史には普通に聞こえるがスキル影響である,サーペドランサーは息を吸い口からブレスを吐く。
「!?」
レイナードは無事だが今のブレスで雪がダメージを受け,倒れて居る。
「俺のブレスが一人しか効かないだと。」
トムがやっと動く,ルナリアは雪の治療を始める………
「マサさんの外套はやっぱり最強。」
「それはいいから,早く治療してルナリアさん。」
青い顔でルナリアに言う雪。
「あらよっと。」
トムのフットスタンプで,サーペドランサーは吹き飛び壁にめり込む。
「手加減したのに。」
鱗鎧がボロボロに成りながら,立ち上がるサーペドランサー。
「お前は我等の仲間ではないのか?」
サーペドランサーが変な事を言う。
「僕はモンスターでも魔物でもない。」
サーペドランサーは攻撃体勢を維持しながら。
「ならこれで。」
酸の臭いが増すと水の玉が形成され,サーペドランサーが放った水の玉は,トムでもレイナードでも無くルナリアに向かうが,金剛の盾に当たるが当たった酸の一部が飛散して,ルナリアと雪に当たるが装備にはダメージは無いが,露出した皮膚は酸で火傷を負う。
「エリクサー!」
先に雪を治療し。
「ルナリアは少し反省して欲しい,エリクサー。」
雅史の登場に動揺するサーペドランサー。
「まだ人間が居たのか………」
動揺の隙を見逃さずレイナードは剣を出し,一気に間合いを詰める。
「何だこの人間は………」
「仲間に怪我をさせた礼を返す。」
レイナードは間合いを詰め,上段から一気にサーペドランサーを切り伏せた。
「ば………バカな!!」
真っ二つに成りながら倒れるサーペドランサー。
「まさか苦戦するとは。」
レイナードはこの戦いで,何を獲たのだろうか?
「やはり兄弟子と連携しなければ,いや盾役一人では勝てないです,あと何で2人は余り手を貸してくれないのですか?」
レイナードはもっともな質問をしたが,雅史とトムは答えなかた。
「さて次が本番だからな,あと腕輪は装備しろよ。」
三人は固まった………そしてまたラスボスが変わって居た,三人は竜の細工の腕輪を装備した,だがボスを見た三人は驚く事に成る。
『あれはゴーストオクトパスですね。』
キャナルがタコの化物の名を言う,赤い全身の巨大タコの頭に船が刺さったラスボスが居た。
「これは面白い,殺るかトム。」
トムはヨダレを前足で拭きながら。
「タコの触手も大量ゲットしますよ。」
ルナリアとレイナードはトムに引くが,雪は「タコの刺し身この頃食べてませんね」と呟くが雅史は。
「祐奈だったらたこ焼て言いそう。」
ゴーストオクトパスが宣戦布告に,墨を吐くと雅史とトムは避けたが三人は真っ黒に成った,視界が悪くなり原油の様なベタつく墨に視界不良の三人,視界以外は不思議な膜で防げて居るが,何故か触りたくない三人。
「さあ行くぞトム。」
「参りますよ。」
トムは分身を出し触手を切り落とすがやはり,超再生する触手に喜ぶトム分身,それを見て三人は唖然とする。
「早く墨を落として,私達も参戦よルナリアさん。」
雪の一言で2人は行動を開始する,ルナリアは恵みの水を適温にし墨を落とし,三人は回復し続けルナリアは地魔法を発動する。
「アースウォール。」
ルナリアは地面から頑丈な土壁を形成。
「ボクはこの弓で。」
レイナードは妖精の弓を出しゴーストオクトパスの頭に向け,光の矢を放つが刺さった後何故か散る光の矢。
「私の出番ですわ,氷柱の舞い行きなさい!!」
100以上の弓矢位の氷柱が雪の周りで形成され,美しい能の舞いの様な所作の舞いをする雪,光輝く氷柱が雪の周りを舞う様に回転しながら,ゴーストオクトパスに向かって無数の氷柱が雪が放つと,舞いの様に飛んで行く。
そしてトム達は触手狩りをして居た,狩った触手は雅史のカバンに入って保管される。
「僕達の食料ちゃんもっと再生するんだ。」
もうトムには食料にしか見えないらしい。
「久々にエアー・リープスラッシャー!」
雅史は風のリング刃を放つとルナリアも。
「エアー・リープスラッシャー!」
師弟コンビの風の刃が触手を切り落とすが,真・ゴーストシップより早い超再生に,ゴムの様な弾力性ある触手が再生する光景は気持ち悪い。
雪の氷柱の舞いがゴーストオクトパスの身体に刺さり,凍らせて行くが何故か弾力性で氷を落とすが,今の雪の攻撃が効いたのか動きが鈍く成る。
「何か来ます。」
雪の言葉にレイナードとルナリアは,防御体勢に成る。
「タコが波を起こすだと。」
雅史はゴーストオクトパスの背後から,ビル4階位の津波を見るが。
「同時攻撃か?」
ゴーストオクトパスの頭から砲弾が放たれる,一部に魔道砲が有ったらしくルナリアのアースウォールが,弾丸と水圧の攻撃に土壁は大破したが,三人は逃げて居て無事だった。
「さてそろそろ本気を出そうかトム。」
トムが隣に並び。
「面倒だから倒しましょう。」
2人揃って剣と刀を構える。
「行くぞ神速サード。」
海水の足場をものともせず,地面を踏ん張り一瞬でゴーストオクトパスに突撃する雅史,波を突き抜け間合いに入る。
「神速セカンド。」
トムも神速セカンドまで習得した,呆気に取られる三人は呆然と一瞬で斬られて居る,ゴーストオクトパスを見て居たが三人は波に飲まれるが,流される事無く呆然と前を見る。
「トム一気に倒すぞ。」
「アイヤイサー。」
連携しながらゴーストオクトパスを斬る。
「神速………居合抜き払い抜け!」
竜神刀を抜きながら一瞬で払い斬り抜ける,鞘に刀を納める雅史,そしてトムは。
「一撃必中真空斬撃!」
❪真空斬撃とは❫
真空の刃を剣から放つ技である。
真空の刃を剣から放ち,雅史の反対側を斬撃が貫く………再生が間に合わず,ゴーストオクトパスは頭のゴーストシップが崩れ墜ち,ゴーストオクトパスは力尽き崩れる様に倒れる。
「今日はエネーブル達にもタコ刺し身祭りだな,倒れるまで食わせてやるぞ。」
飛び上がるトム。
「やった~!」
それを聞いて雪は雅史達に,刺し身頂戴視線を送るが通じなかった。
「さて帰るぞ………転送魔法の位置が変わった?」
前回より変わったので先に宝箱を見ると,また刀が一振と巨大な二枚貝が宝箱の様に有った。
「………汝………我を扱えるなら我を鍛えよ,強き魔物やモンスターと戦い,我に強き素材で鍛えよ………ちょっと聴いてる………ちょっとお願いだから,強いモンスター斬らせて鍛えて。」
無視したら本音が出た刀。
「喋る刀なんて気持ち悪いですわ。」
「…………しくしく………」
雪の一言でダメージを負う刀。
「我は名の無い悲しき刀,妖刀にも伝説の刀でもない刀……誰かに鍛えられないと,強く成れない無能な刀ですよ………しくしく。」
雪に視線が向かう。
「普通に気持ち悪いから仕方無いですわ。」
仕方ないなから雅史が鍛える事にした。
「ゴキを倒す用に……」
「強い相手にして下さい。」
ゴキは名の無い刀にも嫌われた。
「貝の中に真珠の,巨大なピンクな玉がありますよ。」
何に使えというのだろうか?
「さて今度こそ帰るか。」
中央の転送魔方陣に入ると雅史は,暗い場所に出たが何か匂うが,知ってる気がする。
「…………あの~何で人のスカートの中に,いきなり出現するのかしら,マサ覚悟は良いかしら。」
何故かバイト中のシャロのスカートの中に顔があるらしい,まだ半身空間の中なのだがトムの気配がしない。
「シャロ,トム知らない?」
シャロはその場から去ると。
「マサ以外居ないわよ。」
どうやら別々に転送されたらしいが解せない,その頃トムはユリを肩車状態に成ってた,そしてめっちゃ怒られたが雪とレイナードは普通に伊岡のギルドに,ルナリアは両親がイチャイチャしてた寝室に転送された。
「待ちなさいマサ,一発叩かせなさい。」
何とか半身抜け出したらシャロに,お盆攻撃を躱す大会が勃発。
「事故なのに叩かれたくない。」
ジェラールさんはそれを見て。
「やれやれバカップルはこれじゃから。」
雅史はジェラールさんに言う。
「面白い酒泉見付けましたよ。」
目の奥が光るジェラールさん。
「待ちなさいよマサ。」
店の外に逃亡した雅史だった。
「全く人前で恥ずかしい事して,困った婚約者だわ。」
それを聞いて何人かの客が,床に崩れ泣く。
「?」
シャロは意味が分からずに居た,レイナード達三人は良い経験に成り更に強く成ったので有った。
「次回に続くぞクロ。」
「次回は無い我等が乗っ取り次は白夜とクロの,高貴な妖怪伝だ。」
❪そんな予定は在りません。❫
突然現れた文字に文句を言い始める2匹。
「お前に言って無いわ,我等が乗っ取り変えるのだ。」
白夜も続き。
「そうだそうだ,やれやれ~クロ~」
だが文字は反撃する。
❪後で泣きを見るのはお前達だ。❫
後に天敵の人間が現れるのである。
アリシア「このポン太ブサ可愛いけど,何かおオッサンみたいな臭いがするよ。」
アリシアの言葉に心が一撃で折れた白夜が,灰の様に成って居た。
次回に続け。
次回は連休なので朝にアップします。