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元おっさん,猫と異世界ライフと旅に出る。  作者: 猫を愛でる会
第2章世界冒険編
45/257

セーラ姫再びとセフィール家建築。

姫再び。

レッドカイザークイーンとの戦いから数日が経つ,雅史は疲れを癒しながらシャロと幸せに過ごして居た,シャロの学校は1期夏季休暇に入りバイトとが無い日に,聖条京近の茶屋で甘味デートしたり,白鯨図書館大迷宮の庭園にデートしたりしていた,ロゼちゃんもバイトを昨日始めたが,何処に嫁に出しても引く手数多だろう,美少女で足もスラット細くプロポーションも良い,シャロに言うと多分私は滅ぼされるだろう。


「ちょっとプリンはどうしたのかしら?」


白鯨の庭園デートしてたら,プリン中毒妖精のミリスタが現れた。


「これが妖精さんなのマサ?」

「シャロが飲んだポーションを扱ってる,店の店長だよ。」


ミリスタが何か言いたそうである。


「イチャ付きにこんな所に来るかしら。」


何故か怒って居るミリスタ。


「早くプリン渡して帰るかしら。」

「無いぞプリン。」


ミリスタがまた上空に飛び光を放ちながら雅史に,蹴りを放つ。


「ハイパー妖精キィーーーク!!」

「当たりはしない。」


雅史の残像に惑わされ,また躱され地面にめり込むミリスタだった。


「マサ………アレ大丈夫なの?」

「毎回の事だ………てまだ居た。」

「人間さん許さないの,今日こそ連れて行くの。」

「嫌だ。」


雅史はマジックポートで,シャロをお姫様抱っこし離脱した。


「また逃げられたの,ミリスタはまたサボってるから連れて行くの。」


またミリスタは捕まり,怖い部屋に連れて行かれたのだった。


「もうマサに抱っこされるの慣れて来ちゃった。」


赤い顔して言うシャロを抱き締める雅史だった。


「もうマサたら……」


セカンドハウスの垂れ桜の下で(くつろ)ぐ二人,そろそろ雅史は仕事をしないといけないのだが,シャロと居ると暖かな優しさに癒されるので,なかなか誘惑に勝てない雅史だった。


「明日ねバイト辞めて,忙しいモカ達のお店手伝おうと思うの。」

「………店長さん回復して先週復帰したんだろ?」

「………うん,でもね失った信頼は帰って来ないから,店を最初の小さな店に戻して原点から始めるて言われたから,それにもうバイト代出せない位お客さん余り来ないし。」


ここ数日でシャロのバイト仲間は辞めて行き,後はシャロとホールリーダーさんだけらしい。


「副店長は残るらしいわよ,昔からの腐れ縁だかららしいわね,副店長て何歳なんだろ?私達と変わらない見た目だし。」


あの店の一番の不思議らしい。


「私はこの前の虫の素材でも,どっかの王様にでも売るかな裏ルートで。」

「………変な女に捕まったら許さないからね。」

「何故嫉妬される?」

「何となく私のライバルが居そうな感じがするのよ。」

「……………」

〘まさかあの姉妹ナイナイ………まさかセーラ姫か?確かに美しいく可愛かったが,私にはシャロが居るしな。〙

「何か心当たり在るみたいね。」

「どうかな?」

「どうして疑問系なのよ。」


肩に頭を預けて来るシャロに,肩を抱き不安にさせない様にまた好きだよとささやく。


「………私も好きよマサ。」


夏の日差しの中で大和富士からヒンヤリと風が吹く,7月ももうじき終わりに差し掛かる中,次の日ある一家の緊急会議に雅史は出席した,うるさいギルマスとプリン中毒ギルマスの立ち会いで,セフィール家の新居土地探し問題は深刻だった。


「結局決まらずかよ。」

「うるせーよパウエル」

「うるさいわよパウエル,口を吹き飛ばすわよ。」

「何とか成らないお兄さん?」

「私の手料理食べさせるからお願い。」


フィーネの一言に場の空気が凍る。


「「それだけは止めなさい」」

「お姉ちゃんは反省が足りないよ。」


フィーネは部屋の端で膝を抱えるのだった。


「ネフィルさんを倒したフィーネちゃんの料理は勘弁だが,小さな土地でも有効活用すれば,一人増えても大丈夫じゃあない?」

今然()り気無く私をモンスター扱いして………え?」

「「何で知ってるの!?」」


ハモる夫婦。


「それは秘密です。」

〘容態チェックの時に知りましたとは言えん,秘匿な部分も在るし。〙

「「え!?」」

「おめでたか?」

「「私聞いてないよ」」


娘達からクレームが飛ぶが聞いてない。


「それなら商業ギルドも格安にしますよ,いつもお世話に成ってますし。」

「………自覚有ったのね。」

「ネフィルさん酷いですよ。」

「主任さんにも迷惑掛けますよね。」


ルイーズちゃんがトドメを刺す,プリン中毒商業ギルマスは涙を流しながら,屍と化した。


「………えげつないな,やはりお前さんの娘だなガァーハハハー」

「煩いわよパウエル,本当に吹き飛ばすわよ。」

「………………やりかねないから黙れよパウエル。」

「………………」


冷や汗を流しながら黙るパウエル。


「「お母さん怖い………」」


フィーネとルイーズは怯える。


「では私からも前祝いとして,高額で売れるヤツを2体差し上げますよ,レッドアーリーガードて言う赤いモンスターみたいな物を。」

「絶対キャスビル買うヤツだな。」

「キャスビルなら高額で買うな。」

「キャスビルなら,脅して高額に出来るわね。」


ネフィルさんが恐ろしい事をさらりと言う,雅史はプリン中毒屍以外と冒険者ギルドの大型解体倉庫に来ていた,祐奈のおお陰で作られた場所らしい。


「ワクワク」

「どんなヤツか俺も楽しみだ。」


親子してワクワクとしてるが,もうあの王様持ってるヤツだまあクイーンガードは,私がある目的で使うけどね,武器防具素材にはガードレベルでは弱いからね。


「これがレッドアーリーガードね。」

「頭が無いぞ?」

「倒す時に首関節を切り落とすからね。」

「「…………」」


何か言いたそうだから頭を出す。


「頭はこれね,まあ前にファンタジアのば……,ギルド長が王様に売ってるから高く売れるかは,保証しないよ。」

「…………あ~噂のモンスターだかてこれか。」

「一時期噂に成ったな,キャスビルが個人で魔物だかを高額で買ったて。」

「………安く成るわよこれ。」

「特殊素材だから加工も大変だけど,私の秘匿技術(嘘)は出せれませんよ。」

「特殊加工出来るのか………,ドワーフに売ったら研究して造りそうだな。」

「まあ今回大量に狩りまくったから,あ…………」

「まだ何か有るわよね。」

「コイツより少しデカイのがまだ出しては無いですよ,解体出来るかは知らないですよ。」


レッドアントカイザーナイトを出す。


「腕が異常にデカイ大剣だな,面白いな………武器として売れるじゃねえ?」

「バカデカイ腕ごとですか?」

「………悪い無理だな嬢ちゃんなら使えそうだが。」

「隙が大きく成りそうだからお勧めしないですよ。」

「インテリアとか使えそうだな。」

「領主にでも売ったら?バラの細工位なら一回無料で提供しますよ。」

「次回から取る気マンマンだな。」


呆れ顔で言うゲルダーさん。


「パウエルは居るか?」

「ハウゼンが噂をすればだな。」

「何か言ったかゲルダー?」

「噂をしてただけだ。」


入り口からパウエル達の方に近付くと,ある物を見て足を止める。


「何の噂を………て,コレファンタジアのギルド長が,キャスビルに売り付けた奴………まさか………」


雅史を見るハウゼン。


「数日前に狩って来た。」

「だが違うのが一体あるな,只でくれないか。」

「ゲルダーさん次第だね。」

「建材と土地を引き換えで構わんよ」

「図太成ったなゲルダー,良しギルドから近く未開拓の場所ならどうだ?」

「どうなんだ?」


雅史に聞くゲルダー。


「区画はどうなんです?」

「開拓出来る範囲全てと言いたいが,ユウナの事あるからアイツに頼むとするか,で貰えるのかコレ?」


レッドアーリーカイザーナイトを指差す。


「小さかったら承知しねえからな。」

「屋敷建てなければ大丈夫なレベルだ………多分な。」


雅史を見て言うハウゼン。


「一家次第ですね。」


涼しい顔で答える雅史だが。


「ハウゼンさんには,個人的に話が在るのですが………」

「息子の剣の仮もあるし構わんよ,パウエルと一緒に屋敷に来てくれ。」

「俺もかよ。」

「屋敷の場所知らないだろうし,パウエルと一緒なら顔パスで入れる,肩苦しく入らないでも良い特典だ。」

「俺は特典扱いかよハウゼン。」


ハウゼンはそのまま去って行ったのだった。


「さてもう一体出すか。」

「「まだ有るのかよ。」」


パウエルとゲルダーがハモってツッコム,試しにゲルダーとフィーネは解体するが,やはり関節以外硬いのでオリハルコンの道具で,地道に解体を始めたが解体してある一体を近くに置いて行くが,面倒なので一体だけ劣化解体BOXで解体し渡した……,親子は何か言いたそうだったが。

ちなみに今回の巣の魔物やモンスターの解体は,そんなにはしてないが,クイーンの使い道考え中である。


「準備出来たわよー」


屍から復活したプリン中毒ギルマスが現れた。


「じゃあゲルダーさん設計図とか預かりますね。」

「まだ材料来て無いが。」

「後であちらに請求しますから問題有りません。」

「……………大丈夫かな?」


考え込むゲルダーだった。


ギルドからから数分街の商業施設の分岐点を曲がり,雑木林が繁る一帯の一部にロープが張られていた。


「ロープある場所全て開拓で家を建てて構いません,雑木林の木を材料に使って建てて下さいねと伝言です。」

「……アイツ謀ったな。」

「請求はしますよ屋敷に行った次いでに。」

「……これが一家の希望だが,大丈夫か?」


雅史は設計図とは程遠い願望だらけの絵を見る。


「………一階はリビングにキッチンに夫婦の部屋………,後倉庫に風呂場………」

「コレ貯めた資金で建てる予定だったのか?」

「………言うなパウエル。」


二枚目を見る。


「二階はフィーネとルイーズの部屋各1部屋と,倉庫ね………何部屋倉庫作る気?」


ゲルダーは困った顔で言う。


「俺に聞かれてもな………」


どうやら女性陣の願望だらけらしい。


「仕方ないなでは最初にと,❮リープ・エアースラッシャー❯」

「「「!?」」」


雑木林を一部綺麗に切り開く。


「………やはり嬢ちゃん以上の非常識だな。」

「………ああ」

「…ですね。」

「…………次変な事言ったら,三人共に地獄行きね。」

「「「…………」」」


やりかねないと三人は思った,雅史はハルモニアの一般宅を参考に木造建築にし,火事等にも強い防災を付ける事にした。


「ではここから先は秘密にさせて貰います。」


魔法で光学モザイクを展開して,雅史は基礎工事と整地を魔法で始める。


「木材は角材加工して,魔法で乾燥させてと…………キャナル,地面の強度は?」

『杭打ちを推奨します,少し地盤が緩い部分は危険です。』


鉄を杭にしグラビティで杭打ちをし,次いでに地盤も強化する,コンクリで固め固定魔法で,更に強度増し増しにする。


「BOXこの頃大活躍過ぎるな。」


鉄やボーキサイトにガラス材料や羽毛に布やレンガ等を入れていく,ミストが広がり。


「後は待つだけだな。」


区画から出ると三人はまだ居た。


「次はハウゼンさん所に行きますが,中に入って仕出かすと爆破しますからご注意下さい。」

「「え!?」」


こっそり入ろうとした二人が此方を向く。


「家要らないならどうぞ,自己責任で入ってね……命の保証はしないよ。」

〘脅しだが。〙


呆れるパウエルに好奇心と恐怖感に揺れる二人。


「さて行きますよ,ローゼン家のパスポートさん」

「俺を証明書に扱いするんじゃあない。」


パウエルギルマスに付いて行き,ヨーロッパ中世屋敷の様な建築物前の鉄の門を過ぎ,重そうな扉を執事が開け応接間に通される。


「なかなか趣味の凝った壺やら花瓶やらが在るな,ガラス系は無いけど。」

「ガラスにも芸術があるのか?」


不思議そうに聞くパウエル。


「ステンドグラスとか色のガラスで,絵を表現したり照明等のガラス陶芸とかね。」

「なかなか興味深いな。」

「待たせたが,今興味深い事聞いた気がしたが。」

「ファンタジアにはガラス陶芸家居ますから,買ってみたら如何ですか?」

「ガラス陶芸………」

「私は宝石で,簡単なタリスマンを作ってるだけですね。」

「冒険者だよな?」

「冒険者ですけど副業は副業ですから。」

「……さて本題を聞こうか」


腑に落ちない顔で言うハウゼン?


「堅苦しいの無しで,王様に売りたい物在りましてね,謁見無しで極秘で大きな倉庫ある場所で,交渉しようと思ってましてね。」

「さっきのか?」

「別口とだけ。」

「………分かった,少し時間をくれ………許可とれ次第王都に行くだろ?」

「一瞬で行けますよ。」

「例のロスト魔法か?」

「それは秘密ですよ。」


人差し指を立てて言う雅史だった,屋敷を出てセフィール家新居建設前に戻ると,プリン中毒は居ないが引き摺られて運ばれた形跡だけ,地面に残って居た。

ゲルダーさんの横を通り過ぎ中に入ると,外観は完成していて内部も完成はしてるみたいだ。一応フィーネ専用寝返り落下防止は付けてある。


「さて御披露目としょうか。」


周りを片付けてから雅史は魔法を解除する。


「…………これが我が家か……」


感無量の表情でゲルダーは見ていた。


「エーテル魔石は自分達で付けてくださいね無いから,自分達でセット位置に嵌めて下さいね,場所は分かる様に矢印してあるから。」


「分かった,ありがとよ。」

「………スゲー早く出来たな。」

「まあ次は王都に用心片付けたら,ベルフリーデンに休憩しに行こう。」

「懐かしい名前の街だな。」

「あそこには凄腕の剣士が居たからな,会わなかったが。」


懐かしそうに話す二人だが,妻と娘に報告しないのかと,雅史はゲルダーに思うのだった。


「じゃあ俺は家族連れて来る。」

「俺は執務室に帰って,ルリーナに叱られながら書類仕事だろうな。」

「パウエルもそろそろ結婚しろよ。」

「カミさんなら居るぞ,産休で実家に帰ってるが。」

「初耳だぞ。」

「誰にも言って無いからな。」


雅史はこのうるさいギルマスと結婚した,物好きに興味は有るが何かダメージ受けそうな予感がしたので,詮索しない事にした。


「では私も此で。」

「何処え行く………」


ゲルダーに捕まる雅史。


「私は引っ越しまで手伝わないですよ。」

「家の説明は?」

「エーテル魔石は自分達で買って,セットすれば使いたい放題ですよ。」


グッドポーズをし面倒を放り投げる雅史。


「………面倒で丸投げしてるだけだよな。」

「新居建てる以降は請け負ってませんよ。」

「………フィーネを嫁に」

「嫁にしたい子居るので断ります。」

「10人まで嫁持てるぞ。」

「彼女嫉妬するので勘弁して下さい。」

「………嫉妬深い彼女持つと大変だろ。」

「可愛いので抱き締めたくなります。」

「………若いて良いよな。」


遠くを見るゲルダーだった。


「許可取れたぞー」

「なら行きましょう。」


領主ハウゼンがやって来たので,スキルで王都まで移動する。


「消えた!?」


呆然とするゲルダーだった,王都のローゼン家裏庭に到着すると。


「…………王都の屋敷裏庭だな,凄いなロスト魔法。」

〘コレはスキル移動なんだスマン。〙


気配を感じたカシムが走って来た。


「師匠,お久しぶりです。」

「後で稽古するから私は,この領主さんと仕事してくるから頑張れよ。」

「今日の師匠は優しい。」

「………スパルタの方が良いのかな?」

「優しい師匠の方が良いです。」

「息子をカシム王子に剣を教わってるのは,良い方だったか。」


雅史は無視をした。


「では向かいましょう。」

「父上!」

「クロイツ元気そうだな。」

「ハイ,カシム王子の剣術は美しく格好良いです」

「良かったなカシム。」

「でも師匠との実戦式鍛練では無いので,教えが大丈夫か不安です。」

「………そう言えば娘達は!」

「ユウナの王都店でスイーツ食べに行ってます。」


雅史を見た後に。


「そうか………なら良い。」

「?」


何だろうて顔をするクロイツだった。


「では行こうか。」

「後で鍛練するから,カシム覚悟する様に。」

「お手柔らかにお願いしますよ師匠。」


雅史はローゼン家王都屋敷から出て,白く大きいヨーロッパ調の城がそびえ立つ。


「やはり城は何処もデカイな。」

「これはローゼン様………用件は聞いておりますが,奥様に会われますか?」

「イヤ,後で会うだろうから用件の方を先だ。」

「………では闘技………」

「話が違いますねハウゼンさん」


空が急に曇りだし風か強く成る。


「違う違う,闘技場裏に倉庫が在るんだ。」


只ならない雰囲気にハウゼンは急いで釈明する。


「普通に倉庫て言ってくれれば良いのに。」


空が晴れて行く。


「………君を怒らせない方が良いらしいな。」

「?何だか知らないですが,行きましょう。」

「………そうだな。」

〘怒りで天候変わるてどうなんだ?〙


ハウゼンは雅史を怒らせない様にしょうと思った。


「なかなか腕の良い庭師が管理してるのですね。」


咲き誇る色とりどりの薔薇や樹木が,手入れが行き届いて居る。


「一流の職人が世話してるからな。」


薔薇をアーチにした先に女性と雅史が助けた姫が,ティータイムしていたが雅史は先を急ぐ。


「挨拶しないのか?」

「私は仕事で来てるので急ぎましょう。」


兵士とハウゼンの後ろを歩いて居たが,通常の歩き速度で二人を置いて雅史は急いだ。


「………彼始めて来たんですよね。」

「そう言ってたが場所知ってるみたいに真っ直ぐ行くな,まあこの先だが。」


雅史の行動に疑問が沸くハウゼンだった。


「あ………置いて来たがココだよな。」


闘技場みたいな場所の隣に,ジャンボ機かアメリカの戦略爆撃機が数台入りそうな,デカイ倉庫があったがその近くには,赤い軍服みたいな服装に金髪をオールバックにした,インテリ的な男から何かプレッシャーを感じる,近くの兵士は汗ダラダラである。


「ただ者ではないプレッシャー」


向こうも気付いたらしく,此方にやって来る。


「君が娘と王都を救ってくれた冒険者かね。」

「確かに姫は助けましたが,王都を救ったのは和政少年と聞いてますよ。」


プレッシャーが更に強まる。


「嘘は良くないな,君が救ったのだろ?」

「相棒と弟子で雑魚を倒しましたが他は知りませんよ。」

「ユウナみたいな強情なヤツだな。」

「じゃじゃ馬娘と,一緒にされたくはないですよ。」

「まあ良かろう自己紹介をしょう,我が名はキャスビル ランホード,国王をしている。」

「王様のお仲間さん達に,色々武勇伝は聞いてますよ,では私も。」


雅史は名刺風の冒険者カード写しを出し,渡してから時代劇風に自己紹介する。


「大和神国風の挨拶で御免,我が名は下沢雅史と言うケチな冒険者で御座います,以後お見知りおきを。」


面白いと言わんばかりな顔で,見るキャスビル王。


「やっと追い付いたぞ。」

「遅いぞハウゼン。」

「無茶苦茶言うな王よ。」

「何時もはキャスビルと言うクセに。」

「公私混同はしてませんよ王よ。」


仕方ないヤツ的な顔をするキャスビル王。


「では中に入ろうか。」

「どんなのを出す気だ?」

「まあさっきのヤツより迫力有りますよ。」


顔が引き吊るハウゼンだった,倉庫の中は一角に何か素材の山が在ったが,見なかった事にした雅史。


「このスペースに出せるかね。」

「ハイ,少し端に待避して下さいね,今出しますから。」

「なかなか楽しみだ。」


レッドアーリーカイザークイーンガードを出す。


出した衝撃で地響きが倉庫を揺らす。


「「……………」」


王様とハウゼンは呆然とし,兵士三人は腰を抜かして居た。


「………なかなか面白い物を出す。」


ニャリとするキャスビル王。


「頭はさっきの倍か?」

「倍ですよ領主さん。」


キャスビル王が面白くない顔をするが,腕大剣を見て何か企む。


「この剣を武器かインテリアに欲しいな,可能か?」


雅史は面倒なので。


「無理ですね……(面倒なんで)」


前に素材で試作で作った,ガラス剣みたいなのを出す。


「赤いガラスの剣か?」

「ガード素材で作った剣と………」


雅史はカバンから赤い鎧を取り出すと。


「それを売ってくれ。」

「家紋付けて俺に売ってくれ。」


火花が散るキャスビル王とハウゼン領主。


「肩には守りのタリスマンが在るので,物理ダメージ軽減や魔法ダメージ軽減や,状態異常軽減でき………て聞いてます二人共。」


レッドアーリーガードで作った鎧は,スチール系鎧風にした鎧だが,素材は軽くある程度の薄い厚みでも耐久率と防御力はあり,耐久試験も通過してる防具であるが,その後作る気に成らずに居る雅史だった。


「赤と言えば私だろう。」

「薔薇の家紋付ければ問題ないだろう。」

「何でも薔薇を付け過ぎだろうハウゼン。」

「赤コレクターマニアに言われたくは無い。」


その時倉庫の扉が開いた,そこには薄ピンクのドレスを着たセーラ姫が居た,雅史はドレスとセーラ姫の美しさと可愛さに目を奪われるも,シャロが好きな思いが勝る雅史。


「お父様今の揺れはなん………貴方は……」

「こらセーラはしたない。」


スカートをたくし上げ雅史の所に向かうセーラ姫。


「何故,私に何故会いに来てくれませんの。」


雅史の前に来てうるうる瞳で訴える。


「いや…………会う約束してませんし……」

〘反則だぞ,そのうるうる瞳。〙


雅史はセーラ姫の魅力にダメージを食らう。


「ローゼン家に剣を教えると聞いたから行ったら,他の方が居ましたよ。」

「私の弟子です,それに行くの断ってますよね。」


雅史はハウゼンに丸投げパスをする。


「息子は知ってましたよ,娘達は関係無いので知らせてませんでしたが。」


そ知らぬ顔でさらりと言うハウゼン。


「あとあの花の意味を教えて下さい。」


更にうるうる瞳で雅史に聞いてくるが。


「…………書物で調べて下さい,あの花の花言葉が恋文の答えですし。」


雅史は踏ん張り遠回しに振っているが意味はない,雅史が教えないからである。


「何故教えてくれませんの。」

〘傷付く姫見たく無いからですよ,シャロが居るのにどうしてセーラ姫まで心揺さぶられるかな。〙


更にうるうる瞳で雅史に詰め寄るが,逃げる雅史。


「何故逃げるのですか?」

「王様が怖い顔してますからね。」


ムッとした顔の王様が雅史を睨む。


「娘は渡さぬぞ。」

「彼女居ますのでご遠慮します。」

〘こう言わないと,益々セーラ姫を好きに成りそうだしな。〙

「セーラに魅力が無いと言いたいのか?」


キャスビルから怒りのプレッシャーが,解き放たれる。


「美しき姫ですから魅力凄く在りますが,私には身に余りますて……あ」

〘本音言うなよバカ野郎の私。〙


赤くなるセーラ姫,それを見て違う意味で赤く成るキャスビル王。


「セーラは何処にも嫁には出さん。」


だがその時もう一人入って来た。


「アナタ…………」


寒く凍る様な声で,セーラ姫とティータイムしてた王妃らしき女性が現れた,キャスビル王は怯んでるが更に女性からプレッシャーがキャスビル王を襲う。


「私はセーラが可愛い過ぎて,誰にも嫁に出したくない。」


キャスビルは勇気を出し反撃する。


「我が儘は許しませんアナタ。」


キャスビルは怯んで………ガタガタ震え始める。


「お母様怖い。」

「凄いプレッシャーだがまだまだ。」


セーラ姫はプレッシャーに怯え,雅史は平然としている。


「何故君はあのプレッシャーに耐えられる。」


不思議そうに聞くハウゼンに雅史は言う。


「部外者であり関係者では無いですから。」

「セーラ姫絡みだから関係者だろう。」


ハウゼンは雅史に色々ツッコミたいのだったが,どさくさに紛れセーラ姫は雅史の背後から抱き付こうとしたら,雅史にまた逃げられるのだった,それを見て微笑ましく見る王妃?


「………まあセーラたら,青春してますね。」


プレッシャーが収まりニコニコする女性。


「お母様私彼と………」

「ダメだ許さん。」

「お断りしますよセーラ姫。」

〘シャロをなだめるのの大変だし,後が恐ろしいし。〙

「まだ私最後まで言ってませんよ。」


キャスビルがセーラに言う。


「付いて行くだろう,私は許さんぞセーラ。」


王妃が口を開く。


「確かにダメですわね,何の覚悟なく付いて行くのは。」

「お母様私は王族を捨てても………」

「一時の感情ではダメです,彼を振り向かせてからにしなさい。」

「お母様の許しが出ました。」


喜ぶセーラ姫とは対照的に,雅史は嫌な予感が増す。


「ダメだ私は許さんぞエフェルナ。」

「キャスビルは娘離れしなさい。」

「嫌だ娘達は結婚させん,結婚は息子のバナージだけで良い。」

「まったくアナタは…………」


呆れる王妃エフェルナ。


「では私はこれで。」


雅史はその場から逃げ出した。


「逃げました!?」

「逃げただと!?」

「あらまあ逃げましたね。」

「じゃあこの剣と鎧は,俺が貰って行くぞキャスビル………」


どさくさに紛れてハウゼンは,鎧と剣を持ち出し去るが誰に渡したわけでも無いので,ある意味早い者勝ちである。


雅史はローゼン家に着くと約束通り鍛練を始める,セーラ姫が追って来てない事を確認して,カシムと木刀で実戦形式に打ち合う。


「まだ甘いぞカシム。」

「手加減されてるのに前より手強過ぎますよ。」

「……………」


簡単にあしらわれてるカシムを見て,クロイツ君は驚きながら二人の動きを見てるが,たまに追い付けない速度に憧れを抱く。


〘人とは強く成ればこんなにも,素早く動けるのか。〙


だが物影から4人の気配に気付かないクロイツ君とカシム。


〘やれやれ次はハウゼン領主の娘か,何故凝視してるあとあの娘達の手紙は良く分からんかったしな,他の二人は友達だろうか?銀髪美少女と赤毛の美少女か,ロゼちゃんと赤毛の子とエリーか姉妹のどちらか揃えば,信号機だな。〙


雅史は失礼な事を思いながらカシムと鍛練する。


「私も交ざって一戦手合わせしたいわ。」

「エルリーナさん,淑女としてそれは無いですわ。」


親友の発言に,一言言う赤毛のロング美少女。


「お姉様ですから仕方ないのですエマ先輩,それにカシム王子に惨敗したの忘れてませんか?お姉様。」

「さて何の事ですか………」


赤毛ロングの美少女エマは溜め息を付く,エルリーナは雅史を憧れとは違う眼差しでみる。


「帰って来てたか娘達。」

「「お父様!?」」

「彼と一緒に少し用事をな。」


何処かに鎧と剣を隠したらしく,ハウゼンは娘達と雅史達の稽古を見るが,昔の自分達でも雅史には勝てないだろうと悟る。


「キャスビルでも,手加減される手合わせに成るだろう。」

「そんなに強いの彼?」

「世界には上には上が居るのさ。」


頬っぺたにキスマーク付けて,シリアスに話されても困る娘達だった,犯人は妻ローリエであるが未だに,熱々バカップル夫婦と周りから揶揄されてる,バカ夫婦である表向きは。


「カシム剣を使え,私の木刀を切り落とせたら新しい剣をやろう。」

「本当ですか?」

「斬れたらな。」

「なかなか難しいですが参ります。」


雅史から貰った相棒を抜き,新しい相棒を手に入れる為にカシムは全力で向かう。


「剣と木刀なんて木刀が負けるに決まって………嘘……」


エルリーナは不思議な現象を,妹と友と父と共に目撃する。


「あんな芸当も出来るのか。」

「何で木刀が剣で斬れませんの?」

「木刀に闘気を纏わせてるのだろう,それに技術も在りそうだ,剣はただ斬るだけでは無いそれにアイツも同じ芸当出来たしな。」


エルリーナは理解出来ないのであった,そしてハウゼンは危うく領主の跡継ぎ脱落を,逃れる事出来たキッカケの仲間を思い出す。


「甘いなカシム,特注の剣だろうが普通の剣だろうが,今の無茶な全力では斬れんよ。」

「前より躱し方が,無茶苦茶速いですよ師匠。」

「剣が欲しく無いなら,そのまま負ければ良い……。」

「欲しいに決まってます。」


カシムは粘るも20分後にはギブアップし,剣は手に入れられなかった,そして雅史はハウゼンに職務室に案内されてから,ハルモニアの祐奈家近くにマジックポートで移動する。


「家族に会えた機会をくれてありがとう,また連れて行ってくれ。」

〘ついでにアレにも逢えた,さて何処まで今の生活を………〙

「自分で行って下さい,では私はこれで。」


雅史はベルフリーデンに向かった………



次回へ続く。


カシム「更に強く成った師匠,更に鍛練せねば。」

クロイツ「私も強く成れば速く成るのだろうか?カシム王子」

カシム「俺はスパルタで瞬動を会得したが,君と俺では背負う物が違う,あと2週間出来る限りの剣技を教えよう。」

クロイツ「宜しくお願いしますカシム王子。」

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