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元おっさん,猫と異世界ライフと旅に出る。  作者: 猫を愛でる会
第2章世界冒険編
43/257

誕生日は盛大に。

ヒロインシャロの誕生日回

数週間が経ちルーシエ達を強制卒業させた,理由は実はルーシエ達普通に飛べるまで成って居たが………,ルナリアは行く所無いので保留し雪は尾張に送り,千石さんは大和富士でダンジョンで修行するらしいので資金や食料渡して送って,そして聖ルーン騎士国にルーシエ達を送ったまでは良かったのだが城の前で厄介に遭遇。


「姫を(たぶら)かせた冒険者勝負しろ。」


何故か黒い全身鎧(スーツ)姿の黒騎士に勝負を挑まれた。


「私の為にマサ様がキャ」

「許さん………許さんぞぉー」

「私はロリコンではないぞ,そこの変態黒騎士。」

「ルーシエ様は我が妻に相応しいのだ。」

「嫌です。」

「貴様………私のルーシエ様に何をしたあぁぁー!!!!」

「貴方の物に成った覚えは有りません,何度も言わせないで。」


疲れて来た雅史。


「お前を倒してルーシエ様の目を覚まさせるのだあぁぁぁー!!」

「そんなに叫んで疲れない?」

「鬱陶し騎士ですね。」

「すまん………アレでもルーシエ姫様以外では,マトモな男なのだが何処でネジが吹っ飛んだか,この有り様でな。」

「ヘクタぁぁー」

「うるさいぞバーン」

「本名をばらすな。」


だがその近くでは王冠被ったオッサンが居た。


「まったく困った奴だ,だがルーシエたんが無事帰って来てパパ嬉しいよ。」


ルーシエの父親らしいが,ルーシエを見たらムッと父親を睨んで居る。


「お父様お話が在りますわ,少ししゃがんで下さい。」

「新しいドレスのおねだりかな?てイタタタタ……ルーシエたん痛いよ,パパ泣いちゃう。」

「泣く位で済めば宜しいですわね。」

「………怖いよルーシエたん,ママに似てきたよ。」

「……………」

「無言止めてねぇルーシエたん………ルーシエたん……痛いよ……」


父を睨みルーシエは,父の耳を引っ張り城に入って行った。


「私も実家に帰りますわ。」


エリーも迎えの馬車で帰宅して行った。


「さて帰るぞトムとルナリア。」

「旅しながら」

「予定が在るから色々片付けてから,その後な。」

「そんなぁ~」

「楽しみ………」

「待て,俺との勝負がまだだ。」

「呪われたチート全身鎧(スーツ)着た奴とか。」

「………バーンお前……」

「気付いていたかだが,臆したのなら死んでルーシエ様に詫びろ,誑かせた罪をな。」

「私は彼女居るから,勝手に好き好き言われてるだけだ。」

「彼女居たのか?まあ勝手に好き好きは確かに。」

「そうそう。」

「そんな訳在るかぁぁー!」


ダメだ話しに成らないと諦め,雅史は応じる事にした。


「コロシアムだな。」


ローマのコロッセオみたいな闘技場に通された。


「お前を殺して私こそルーシエ様に相応しいと,証明しようぞ。」

「………まあそうは成らんだろう。」

「マサさん余り手加減すると………」

「祐奈のチートとは違うからな,こっちは隙が無いがレベルもこの前いつの間にか上がってたし,手加減は出来んよ……だが油断しなければ倒せるだろう……他の国に用事も在るし。」

「他の国?」

「頑張ってマサさん」

「行って来るルナリア。」


ルナリアの頭を撫で,十六夜に換装し向かう………片耳にイヤホンマイクを着けて,スマホを操作し落ちない様に固定する,間合いを取り何時でも抜刀出来る体勢で対峙し合図を待つ。


「…………両者始め。」


ヘクターさんの合図で開始早々クレイモアを抜き,突撃する黒騎士バーンだが,初見なのに刀で払いながら見切った様に回避する雅史。


「何だと!?………馬鹿な有り得ん………貴様………何のトリックだぁぁぁー」


雅史のイヤホンマイクから音楽が少し漏れてるが,トム以外気付かない。


「スピードも把握した,リズムに乗って来たし行くぞ。」

〘予想以上にスマホに入ってたゲームBGM,良い感じだ。〙

「馬鹿にして許さん。」

「マサさん剣も凄い………」


更にリズムを上げる。


「バトルファーストはリズム良いな。」

「何を言っている。」


上下段から流し斬りに切り返しても,鎧に傷は付かない。


「アーハハハァー,効かぬ効かぬわ。」


更に攻防を繰り広げる,黒いクレイモアと十六夜が火花を散らし,切り返し受け流しまた切り返し火花を散らしながら攻防を広げるがそろそろ仕掛けたい雅史。再び受け流し隙を伺うと,剣が再び交わり火花を散らし押し合いを始めるが…………


「バカなさっきよりパワーが,しかも互角だと!?」

「本当に互角かな?」

〘もう面倒だから,半殺し覚悟で本気出す。〙


驚愕する黒騎士だがその隙に,剣の力を受け流し懐に入り柄で腹に打撃を打ち込むと吹き飛び,クレイモアを地面に突き刺しブレーキにする。


「……バカな…この私が………だがダメージは無い,流石特注鎧だ。」


雅史は十六夜から特製十手に換装する。


「剣からそんな奇怪な武器にして,勝てると思うなよ。」


十手で受けクレイモアを火花散りながらも受け流し,技を繰り出す。


「《突き手骨砕き》!」


❪突き手骨砕きとは❫


突いた衝撃波で骨を砕く技,骨を砕かずともマヒやスタン効果があるらしい。


「何だと私が二回も吹き飛ばされるだと!?,馬鹿な!?ダメージだと。」


片膝を突きクレイモアを突き立て,立ち上がる前に勝負を仕掛ける雅史,十手を武器庫に入れ闘気を全身から放つ。


「行くぞ」

「素手で私に挑むか!」

「秘技《龍咆哮拳(りゅうほこうけん)》」


❪龍咆哮拳とは❫


闘気を拳に込め,肉体以外の防御を無効化し攻撃する技,闘気が龍に見え放たれた闘気が龍の咆哮に聞こえるらしい。


「行けぇぇぇー!!」


ゴオォォォー!!


拳から放たれた闘気は黒騎士を貫く,血を吹きながら壁に当たり止まる。


「何だ……今の攻撃は………鎧が機能しなかっ………」

「勝者マサシ殿。」

「凄いですわマサ様」

「なかなかである……私に傷を負わせるとは……ぐふっ………」


さっきまで居なかったルーシエの一家が居た,だが王様の顔が変形してるが…………。

ヘクターは王を見ない様にしている,ルーシエの隣には優しそうな銀髪の王妃が居たが,持ってる扇子らしき物に血が。


「凄いですね姉上。」


ルーシエの弟は金髪イケメン少年である。


「❮エリクサー❯……でわ帰るぞトム,ルナリア。」

「お父様私けっこ……」

「だめじゃ」

「断る」

「ダメですわよ。」

「三人で即答しないでぇ~てお母様………」


雅史はルナリアを抱っこし空に逃げて行った。


「あぁぁー」


ルーシエの怒りのあぁぁーだけが響くが,……コロシアムの端では。


「彼は強かっただろう。」

「私の特注鎧でも勝てぬとは私のライバルに相応しい,もう姫何てどうでも良い,彼に勝ちたい………勝ちたいぞぉー」

「また違うネジが吹っ飛んだか。」


後に雅史がこの国を訪れると,エンカウントされたかの様に闘いを挑まれる事に,ある事では共に戦う事にも成る………

去った雅史達は王都から北に向かっていた。


「このまま国境越えてウロライナーの,フェリーガーデンに向かう。」

「ちんちくりんが居そうな名前ですね。」


雅史は更に進み国境を越え,黄金色の草原の大地の国に入った。


⦅ウロライナー⦆


世界最大の農業国,人も魔物も穏やかで共存している珍しい国,基本魔物はトレントしか居ない。

麦も種類が豊富で品種改良や新品種等,研究や実験が盛んな国であるが,良からぬ国もあるのでレーティシア王国,竜王国・ドラルーラ・聖ルーン騎士国・エデルフリートの連合国が,もし他国がウロライナー侵略して来たら,早急に敵国を滅ぼす戦力を出す協定があり,近年そこに和の国と大和神国も加わり某国は包囲される事に成った。


「麦畑が凄い………マサさん凄いです。」

「人と猫人様が飛んでるぞ。」

「灰色の髪の子,スタイル良くて綺麗な子だわ。」

「マントが邪魔でパンツがみえ………ぐぇ」

「マント邪魔だな何色か見え……ぐぇ」

「「アナタ仕事しなさい!」」

「「ハイ,スイマセン。」」


二組の夫婦らしき声が聞こえたが,先を急ぐ。


「高度低過ぎたか。」

「上げますか?」

「スピードを上げる。」


雅史達はスピードを上げ花が咲き乱れる大地に到着する。


「ルナリアここの花の一部は珍しいのも在るから,踏んだら一人旅で帰る事にするから。」


ルナリアは蒼白顔に成り大人しく座る。


「トムは一週間飯抜きに成るから。」


トムも蒼白顔になり,ルナリアと一緒に煎餅を食べながら待つことにした,雅史は飛びながら探すが………。


「キャナルさんやストックが咲いてる場所が見えんよ。」

『マスター,森の方に群生地帯反応です。』

「………何かとんでもない巨大なラフレシア居るけど。」

『問題在りません,その向こう側に在ります。』


キャナルに言われるがままラフレシアを通過すると,日本では結婚式とかにも使われる花のストックが,咲き誇って居た。


❪ストックとは❫


アブラナ科の茎から花を咲かせた花である,地球でも結婚式等に使われる花らしい。


雅史は迷わず桜色のストックを摘み,一緒にピンクのストックも摘む,種も出来てたので少し貰って行く,雅史は次に向かう。


「待たせたな次の国へ向かおう………誰にもバレない様に。」

「「?」」


雅史はマップ移動である国の,野生のカカオ群生地に来た。


「マサさんココ何処ですか?」

「………秘密だ。」


雅史は人差し指を顔の前に立てながら言う。


「暑いからマント脱ぐ。」


ポヨンポヨン~


少し育ったルナリアの一部が揺れる,熱帯の鳥や魔獣がうろうろしている,上には地球の3倍のカカオが見えるが,鳥系はモンスターだらけで火を吐く全身赤い鳥や,女性の顔と身体にカラフルな翼を持つ者や,毒地獄爪成るヤバい全体攻撃する鳥まで居る。


〘ルナリアの一部が育って来てる,運動させて減らさないとな,嫁の貰い手無いと困るし。〙


雅史は父親でも無いのに心配するのだった。


「スキルを使うか………」


だが雅史達に鳥のモンスターが襲い掛かる。


「ルナリア危ないからマントを着用しなさい。」

「分かった。」


急いでマントを羽織った瞬間,ファイヤーフェザーの口から炎が放たれるが,外套の防御とマントに仕込んで有る対熱冷気防御は機能した。


「蒸し蒸しする暑いです。」

「…………ルナリアは,気候調整出来ない服装だったな。」

「僕も忘れてました。」

「グエェェー」

「鬱陶しいわ鳥。」


雅史は妖精の弓を取り出し顎を狙って放つと,貫通し即死した。


「弦と矢じりが無いのに凄いです。」

「次来たぞて団体かよ,仕方ない久々に使うか。」


雅史は集中し鳥のモンスターを捉える。


「喰らえ《流星の矢(ギャラクシ)》」


放たれた光の矢は分裂しモンスターを撃ち落とす,逃げる物すら容赦なく撃ち落とす。


「久々だが前より威力上がったなて,何で外套に隠れてる。」

「危ないからマサさんのマントの中は安全だから,それに涼しい。」

「マントではない外套だ。」


困った子だと頭を抱える雅史だった。


「さて実を手に入れるぞ。」

「暑いから出たくない。」


外套から出ないルナリア,仕方無く貸して雅史はエアーウイングで,実をカバンに入れていく。


「デカイ外皮だな中身大量だと良いな,ココアやチョコにカカオ60のミルクチョコとか。」


雅史は少し先を見てスキル表示に喜ぶ。


「マカダミアの実も在るな,ラッキー。」


中身が出ない様に収穫すると更にスキル表示に,アーモンドの木を発見し熟した実を収穫すると,プテラサウルスみたいなのが来て,実を落とし豪快に砕き食べる。


「危害無ければ放置して………,一部落としとくか。」


一部落とし食べてる間に,更に熟した実を収穫していたら満足したらしく,いつの間にか居なく成ったいた。


「なかなか良い収穫だったが,アーモンドとカシューナッツは今回使わない。」


雅史は外套に引きこもるルナリアと,トムを連れ拠点に帰ると奴が居た。


「復活のリベンジマッチ………て,なんでぇ~」


間髪入れずにトムに空高く投げられる祐奈。


「相棒のかたきぃ~」


祐奈の相棒のアーノルドも空高く投げられる。


「無駄な争いを。」

「やはりこうなったか~」


何故か格好良い台詞を言うトム,湖に落下する祐奈とアーノルド,蝉が鳴く7月だが子供の時の様な清々しい暑さ。気温24℃だがそんなに蒸し蒸ししない,風が吹くと涼しいが………。


「ルナリア,今日はちゃんと履いてるよな。」

「見る?」

「はしたないからやめなさい。」

「…………また負けた,今度はルナリア勝負よて…………」


ルナリアの胸を見て黙る祐奈。


「前より育ってる………もう嫌……今日はもう帰る。」


泣きながら帰って行った。


「勝負しないでユウナ帰っちゃった?私身長伸びたのかな?」

「違うと思うぞ……少しルナリア鍛えないとな。」

「?」


ルナリアは分からずにいた,雅史は三階に向かいチョコケーキを作り始める。


「シャロの誕生日ケーキを作るぞ。」


プリンを犠牲にベリー種全てを手に入れ,大和神国産の苺を手に入れ,生クリームを追求したケーキ試作が完成ついでに味見する………。


「次は本番だ。」


チョコ板にスキルでドラルーラ語で,ハッピーバースデー・シャロと生クリームで書く。


「完成だ!」


ストックを包装し準備万端で雅史は向かう,CafeRabbitが夕方閉店後にシャロの誕生日会は開かれた。


「シャロちゃんおめでとう」

「シャロさん18歳ですね,また一歩おば…」

「喧嘩売りに来たのモニカちゃん」


静かに怒るシャロ。


「先輩おめでとうです。」

「ありがとうロゼ,バイト頑張ってるわね。」

「……思った以上に大変ですけど。」


モカを見ながらロゼは言う。


「誕生日おめでとうシャロ。」

「ありがとう………マサ。」


上目遣いで礼を言うシャロ。


「私の時と反応違うよ。」

「うるさいわよモカ。」

「はい,シャロにプレゼント。」


楽しそうなシャロに雅史は花を渡す。


「綺麗な花…………何て花?」

「秘密です。」

「何で人差し指立てながら言うのよ。」


ロゼが難しい顔で花を見る。


「何処かで見た事ある気がする?」

「ワシは知ってるが野暮はしないぞ。」


車椅子で参加してるジェラール爺さん。


「やはり知ってましたか。」

「向こうでもこっちでも使ったからな。」

「内緒ですよ,まあ花言葉知ってればですが。」

「花言葉は知らぬが,まあアレに使う位だからな。」


意味深に言うジェラール爺さん。


「他の用途にもいつか使いますよ。」

「その時までにリハビリして,立てる様にするわい。」

「お爺ちゃん知ってるなら教えて。」

「まだモニカには早いからダメじゃ」


雅史をロックオンするモニカちゃん。


「お兄さん……教えて……」


あざとく上目遣いで聞くモニカから視線を外すが。


「マぁ~サぁ~………」


嫉妬に燃えるシャロに怯え,ジェラール爺さんの後ろに逃げるモニカちゃんだった。


「まったく嫉妬の塊の可愛い彼女だな。」

「可愛いて毎息する様に言うな。」

「シャロ先輩はこの頃神々しさに美しさと髪が前より光輝いてると,全校の噂に成ってます。」

「…………たぶんマサが原因ね。」

「秘訣を教えて欲しいよ。」

「…………たぶん温泉かしらね?」

〘違うぞシャロ,私が毎日可愛いて言ってる効果のはずだぞ。〙


それは定かでは無いのである。


「「「温泉!?」」」

「温泉じゃと!?」


温泉に食い付く一同。


「あと花から抽出したオイルの香りで,眠りの質を良くしてますあとコンディショナー入りシャンプーとか。」

「「「それ頂戴。」」」

「私専用よ渡さないから,良く眠れるし……肌も艶々だし髪もサラサラだし。」

「「「そんなぁ~羨ましい」」」

「オイルはアロマテラピーじゃな。」

「蝋燭も応用でこの頃作って,高値でば………ファンタジアで売ったよ。」

「オヤジに買わせよ。」

「今()て言わなかったか?」

「気のせいだよジェラールさん。」


誤魔化す雅史だった。


モカ特性パンやロゼ特性パーティー食が並ぶ。


「何故七面鳥の丸焼き?」

「パーティーは鳥の香草蒸しだろ?バイトしながら焼くの大変だった。」

「……なら私はコーンスープで対抗だ。」

「それは卑怯だぞマサシさん。」

「なら私はココアパンで勝負だよ。」


ウサギの目からジャムやチョコがはみ出すパンを出したら,モカ以外全員引くのだった。


「ホラーだな。」

「ホラーだな。」

「ホラーね。」

「ホラーですね。」

「モカ………」

「皆何でそんな顔するの?」


泣きそうなモカだった。


食事の次は雅史からのサプライズ。


「シャロの為の特性誕生日ケーキ,生チョコケーキバージョン。」

「………何で蝋燭19本有るのかしら?」

「………すまん間違えただけだ,出来た時テンション異常だったかもな,達成感が半端なかった。」

「…………徹夜で作って無いわよね?」

「構想は徹夜したな。」


ロゼの口からよだれが。


「先輩早く食べましょう。」

「ロゼ,私の誕生日ケーキて分かってるわよね?」

「ワクワクワクワク」

「聞いてないわ。」


切り分けると何故か一人分足りなく成った。


「モカさんはパンが在るから譲って下さい。」

「ロゼちゃんは食べ過ぎだから,私が食べないと。」

「私はチョコ好きだから,チョコは別腹ですからお構い無く。」

「……………ロゼちゃん引かない気だね。」

「…………チョコに限っては。」

「じゃあ私がたべます。」

「「ああ~!!」」


モニカちゃんに横取りされたのだった。


「私の誕生日のはずなのに,チョコケーキ争奪戦に成ってるわね。」

「………シャロまだリクエストある?」

「「チョコケーキ」」

「二人には聞いてない。」


仕方ないので試作した方を出す。


「「おお~」」

「さっきの試作だな,先ずはシャロから。」

「………これも美味しいわよ。」

「では残りは私が……」

「モニカ食べ過ぎ。」

「モニカちゃんに渡すかぁー」


モニカちゃん恐ろしい子である。


「試作のチーズケーキもある。」

「じゃあそれも私が貰います。」

「…………欲張るとお腹壊すよ。」

「美味しい物の為なら問題ありませんよ。」

「………恐ろしい子が居るぞ。」

「ダイエットに泣いても知らないよモニカ。」


平然とした顔でモニカちゃんがモカさんに言う。


「それモカお姉ちゃんの事だよね。」

「ぐほぉ~」


床に倒れるモカ。


「モカさんは倒れた屍の様だ」

「また勝手に殺さないで。」


シャロの誕生日会は楽しく進む,モカさんが屍と化しロゼちゃんがチョコゾンビ化しチョコケーキを探し徘徊する。


「もっと……チョコが………食べたい。」

「アレどうする気よマサ?」

「放置で………でチーズケーキどうだ?」

「チーズケーキ美味しいです。」

「甘過ぎなくってい良いわね。」


シャロとモニカちゃんに好評だが,モニカちゃんケーキ食べたいだけでは?


「酒飲みたいのぉ~」

「解禁したらヤツの酒を飲みまくりましょう,ジェラールさん。」

「ルー坊の高い酒じゃな」


悪い顔で笑うジェラールと雅史だった。


「何やらお爺ちゃんとマサお兄さんが,悪い顔してます。」

「お酒の何が良いのかしら?」


その頃バーでは。


「仕事が増えた………しかも暇そうて言われてだぞ………」

「やけ酒に安い酒ばかり頼むな。」

「だってよ管轄外の護衛だぞ,この前の媚薬事件もまだ片付いてないのに。」

「それ殆ど部下任せだろ?………あと黒いローブの商人なら,もう現れないらしいぞ。」

「なんだとぉ~」


ロイドは知り得る情報を適当に開示した。


「信じられるか,隣の国で倒されただと………しかももう罪を問えないだと………」

「詳しくは分からないが,ルーデウス様からの筋情報だ。」

「またアイツか。」

「さあな出所不明だ。」


裏庭の方を睨むルードリッヒ,明後日の方をみるロイドだった。


「突撃して来る。」

「怪我しても知らないからな,忠告はしたぞ………全くアイツは不粋だ,不器用過ぎてあっちの件で親子喧嘩しなければ良いが………。」


数分後痛い目に合って帰って来た,ルードリッヒだった。


「ロゼが酷いんだよ,怒ってゴム弾撃って来たんだよ……しかもチョコよこせて,呪文の様に言いながら撃って来るんだよ~」

「シャロくんの誕生日パーティーに,不粋に行けばな………てチョコ!?」

「しかも最後はアイツに腕締め上げられて,腕千切れると思ったぞ。」

「そりゃあ恋人の誕生日を台無しされそうになれば,誰だって怒るだろうよ,あとチョコが気になるな。」


カウンターが涙でビショビショであった。


シャロの誕生日パーティーは,珍客乱入以外のハプニングを除き無事終わったが,食い過ぎた乙女達はソファーで寝落ちした………主役以外。


「最後の締めだ,これ羽織って。」


外套をシャロの肩にかける。


「?何処行くの」

「夜の散歩にね。」

「?」


裏庭に出てシャロをお姫様抱っこし。


「何をする気?」

「❮エアーウイング❯」

「ひぎゃぁ~」


夜空へと飛び上がる。


「…………」

「ヤバ気絶してるがやはり可愛いが………後でめっちゃ怒られるだろうな。」


雅史は当初の予定の場所へ飛んで行く。


「うん~………」

「目が覚めたかシャロ。」

「何か星が近く見えるけど。」

「飛んでるからな。」

「……………」

「イタタタタ……」


無言で顔をつねられる雅史。


「一言くらい言いなさいよ」

「時間遅いからな,それにもう着く。」

「何処に………何か見覚えある二つの大きな建物が,まさか。」

「ファンタジアだ。」

「途中ファンタジーアルプスあったはずだけど?」

「ファンタジーてより,ファンシーなモンスターらしきの居たけどな。」

「…………本当に通過して来たの?」

「空には何の障害は無いからな。」

「やっぱりマサは非常識の塊だわ。」

「お褒め頂き………」

「モニカちゃんの真似しない。」


シャロと上空からファンタジアを眺める。


「あそこの職人工房街に私の実家あるのよ。」


指を指して言うシャロ。


「………何時か挨拶に行く時は,一緒に来ような。」

「途中で他の女に目移りして私捨てちゃあダメだからね,後マサには試練が在るかも。」

〘ファンタジア出てから帰って無いから,弟が何か仕出かしそう。〙

「何か嫌な予感するが,だけどシャロを好きなのはこの命に誓って約束するよ,シャロに振られない限り。」

「マサから色々な女の子の匂いするから私不安なんだけど。」


シャロが不満を言う。


「じゃあ行動で証明し続けるよ,シャロが好きだと大切な人だと。」

「………今日はダメだけどまた一緒に………ね……沢山証明してね。」

「明日から少し冒険に出る,帰ったらまたな……。」

「約束だからね。」


そしてシャロと雅史は甘い一時を過ごし,ベルフリーデンに帰って行った。



翌朝雅史は準備を始める,一応シャロの為にベリーケーキを冷蔵庫に入れた,モニカちゃんには食べられない場所に入れたので,大丈夫だと確信して去る。

拠点に戻り更に準備を終わらせて,一定のレベルに達したのでとある魔物討伐に向かう,ルナリアを連れて行くか悩んだが試練と思って連れて行く事にした。


「二人とも準備は良いか?」

「前よりは僕も強くなりましたよ,武器レベルが特に。」

「何だか分からないがけど頑張るの。」

「目指すは元クオリスク国の,アントカイザークイーンの巣だ。」


雅史はスキル移動を使い転移した。





追伸………セフィール一家の新居土地は,未だに決まっていない,良い場所や広さが無いらしい………。



次回に続く。


トム「次回は僕の活躍回ですね。」

雅史「分からないぞダークホース居るからな。」

ルナリア「ダークホース?」

トム「イヤナイナイ,虫の巣窟思い出して下さいよ。」

雅史「……素材気にしなければ倒しそうな気がするぞ。」

トム「……あり得そうですね。」

ルナリア「次回マサさんと私の結婚をお送りします。」

トム&雅史「嘘言わない。」

雅史「ルナリアは娘みたいな子だから,結婚しないぞ。」

ルナリア「ならセカンド奥さんを目指すの。」

優姫「させないわよ。」

ルナリア「誰?」

セーラ姫「違うわ私がヒロイン嫁よ。」

シャロ「まだ言うか!」


次回に続く。



ファイヤーフェザーは後々貴重な布団素材に成ります,布団で。

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