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元おっさん,猫と異世界ライフと旅に出る。  作者: 猫を愛でる会
第2章世界冒険編
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第2拠点とルナリアの成長力。

ルナリア成長回前編

翌朝雅史はルーシエ達が起きる前に食事を済ませ,ヘクターさんに頼まれた食材を冷蔵庫に仕舞い補充を終わらせる。


「何か廊下が騒がしく成って来たから,ルナリア起こして朝食たべさせるか。」


ドタドタと足音が聞こえて来たので,緊急離脱し三階でコーンスープを作ってるとトムが来たので,二階のルナリアをトムが起こしに行って貰ったが……,なかなか帰って来ないので見に行くと,抱き付きホールドされてるトムの姿が。


「ルナリア起きないと朝食抜きにするぞ。」

「いま………起きる………パパ」

「娘にした覚えは無いぞ。」

「朝ごはん~僕食べたいだけど。」

「猫さんモフモフして,離れたくない。」

「止めろ僕の腹を触るなシャー」


トムは変化しルナリアホールドから逃げた。


「…………最初から変化して逃げれば良かったのでは?」

「今僕も思いましたよ。」


トムは三階に行き朝食を食べ始めた。


「鶏肉尽くし朝食最高。」

「このパン異常に柔らかくて美味しい………,目玉焼きとベーコンとかも美味しい♪~」


パンにフルーツジャムを付け,目玉焼きとベーコンを先に食べながら,コーンスープに目が移り忙しそうに食べるルナリア。


「コーンスープお代わりマサさん。」

「トム早過ぎ。」

「私もお代わり。」

「ルナリアもかよ。」


朝から忙しいく成る雅史だった,ルナリア専用に魔法防御と魔力攻撃力補正と異常耐性付与した黒マントと,スカートやズボンに服を選ばせたら青いミニ系スカートと白いブラウスを選んだ,靴下のリクエストは白と黒のニーソックスセットと,黒いハイソックスにピンクリボン付きの,魔女ぽい黒の帽子までリクエストされた雅史。


「帽子は頭上物理や魔法防御力と,服は全防御力75%試作を渡してと。」


スキルと素材や魔法等でルナリア装備を作り上げる。


「………マサさんやり過ぎの気がしますよ。」

「何処かの超絶美少女魔女が,珍道中しそうな格好に成ったな,スタイル近いし。」

「この服可愛い,気に入っりました。」


笑顔のルナリアだったがこの後が大変だった。


「先ずは攻撃魔法と防御魔法を少し教えるね,❮アースドール❯」

「楽しみです。」

「❮サンライトアロー❯」


アースドールに光の矢が突き刺さる。


「凄い………光が矢に成って飛んだ………。」

「ではルナリアやってみて。」

「集中して❮サンライトアロー❯」


一本の光の矢がルナリアの手の平から放たれ,アースドールに命中………しなかった。


「何か他の方に飛んで………あっ」

「アレ狙ってやって無いよね。」

「やってないですよ。」


流れ弾は飛行魔法練習してるルーシエ達の方へ,雅史は見なかった事にした。後に知るが途中で分裂してルーシエと雪と祐奈の尻に当たったらしいが,祐奈だけ無傷であった………エリーの治療により,ルーシエ達はお尻にアザが出来ずに済んだらしい。


「標的に当てるつもりで撃たないとダメだよ。」

「次は当てるから。」

「違う意味で当たったらしき,悲鳴聞こえたけどな。」

「………普通流れ弾は曲がらないはずですよね。」

「在る意味凄い子だな,流れ弾が曲がる何て。」


ルナリアは集中し魔法を放つも,アースドールでは無く空を飛んでた祐奈の尻に当たる。


「…………目標違うよ。」

「怖いつり目が来た……。」

「………さっきの犯人はこの子?」

「祐奈より年上だぞ。」

「何かイライラするわね。」

「この子怖い,お兄さん怖いの倒して。」

「私はモンスターじゃあ無いわよ。」

「目付きは今狂暴化してるけどな。」


イラッとした祐奈は雅史に戦いの挑戦をする。


「私が勝ったら,買い物を一緒に行って貰うから。」

「勝てたらな………フッ」


茂みに行きフル装備バージョンで祐奈は挑んだが,「まだまだ甘いな」魔法を軽くあしらわれ苛つく祐奈,懐に飛び込みパンチを繰り出したが,残像だった。


「何で………こうなったら。」

「こうなったら?」


雅史は軽く手の平に闘気を纏い,祐奈を吹き飛ばす。


「クッ………私の負けよ。」


膝を付き立ち上がり,祐奈は諦めなかった次は無謀にもトムに挑む。


「トムさん勝負て居ない!?」

「甘いよ小娘。」

「!?」


祐奈は気付けば空中に体が舞い上がって居た。


「まだまだだったな小娘。」

「真っ直ぐ過ぎだな。」

「…………軽く凹むわよ。」

「身長がか?」

「怒りの❮ファイヤーボール❯」

「❮ウォータージェット❯」


手加減された水魔法で水蒸気爆発するファイヤーボール。


「そんな………」


更に凹む祐奈は泣きながら帰り,数日来なかったのである。


「大人気なかったかな?」

「挑んだのは小娘ですから,自業自得ですよ。」

「身も蓋もないなトム。」

「さっきの魔法凄い………,私も頑張る。」

「次は防御魔法を一つ教えよう。」

「お願いします。」


ルナリアは飲み込みが早く,一時間でサンライトアローとファイヤーボール,ウォータージェットに金剛の盾にエアーガードを習得した。


「次はエリーと回復魔法の勉強だ。」

「昨日の勉強?」

「どんどん行くぞ。」


エリーを呼んだらルーシエと雪が,呼んでないが来たのでエアーウイングの出来を見たが…………


「失格,トムあの巣窟に2名修行頼んだ。」

「黒い奴らのですね。」


それを聞いたカシムは逃げようとしてたので。


「カシム暇なら二人の護衛な,見守る程度でな。」

「…………あの巣窟ですよね。」

「そこの二人の追試だ,基本危なそうならトムが倒すがそこの二人が逃げない様に監視してくれ。」

「スパルタ師匠ですね。」

「飛行コントロール酷いからな,基礎の魔法コントロールなら,死ぬ気で戦えば何とか成るだろう。」

「「え?」」

「行くよ小娘二人。」

「「嫌ぁ~」」

「行って来ます師匠。」


見送るエリーとルナリアだが……


「エリーも上達しないとあの仲間入りだから」

「………頑張りますわ。」


エリーのエアーウイングは,遅いが安定して飛んで居たので合格にした,また二人にアニメを見せ体の仕組みと臓器の役割を教えた。


「私達の身体て………」

「だから病気とか身体を綺麗にしないと,あのモンスターみたいのが入って,病気に成るのですね。」

「まあそれでも病気は魔法で癒せるのや,癒せないのも出るだろうな,魔法は万能薬では無いからな。」


雅史は更に医療ドラマを見せた,チームバチスタドラゴンズと緊急医師外科の闘い等,質問責めされたが無視し見終わる頃には,二人共青い顔に成って居た。


「リアル過ぎます。」

「身体を開いて心臓に刃物が………怖い……辛い。」

「今日はこはここまでな,冷蔵庫にプリンかゼリーあるから食べれそうに無ければ,甘い物を食べて良し。」


「少しダイニングで休みますわ。」

「私は部屋で休む………」


二人はぐったりして知識庫から出て行った。


「さて私はトムが居ぬ間に行くか。」


シャロの新居の隠し部屋にマジックポートで移動して,CafeRabbitにやって来た。


「いら………お早い旅のお帰りですね。」

「おや?モカさんが居ない珍しい。」

「シャロさんの所に行ってますよ。」

「………注文はナポリタンと,店自慢のドーナツとカフェラテを頼むね。」

「ナポリタンはモカお姉ちゃん呼んで来ますね,先にドーナツとカフェラテ出しますお………お兄さん。」

「お客さんで構わんぞ」

「……………」


何か悩むモニカちゃん。


「お聞きしたいのですが?」

「何?」

「シャロさんが今日何時もと違って,凄い輝いてるのですが何か知ってますか?」

「………………さて分からないな。」

〘昨日の夜から付き合い始めたなんて,普通に言えないなそれが原因とも。〙

「お客さんにシャロさん会ってから,日に日に綺麗に成って大人の女性の様な雰囲気が,増してる気がします。」

〘シャロに美少女とか言ってる効果だろうか?〙


それは女の子にしか分からない効果であった。


「確かにシャロは可愛いな。」

「何かのろけに聞こえるのは,気のせいでしょうか?」

「モニカちゃんそれよりドーナツとカフェラテ。」

「そうでした。」


作り置きのドーナツと得意のカフェラテを入れ,雅史の前に置いてからモカを迎えに行った。


「…………美味いな牛乳かな?でも小麦粉とかは普通みたいだが,しかもモチモチフワフワだしな,謎過ぎる。」


スキル鑑定でも不明であった,モカさんの技量みたいだが謎が多過ぎる。ドタバタと足音が響くと何故かシャロが居た。


「モカじゃあなくて私が作るわよ。」

「私の仕事取らないでぇ~」


モカが泣きながら追い縋る。


「そうです,シャロさんは店員でないので店に利益が入りません,困った事言わないで下さい。」

「この前は良いて言ってたじゃあない。」

「このお客さんの収入が一番店の利益なんです。」

〘本人の前で言っちゃうんだ〙

「本人の前で言うのね,まあ分からなくも無いわね。」


赤い顔して雅史を見るシャロ。


「シャロちゃんの恋する乙女暴走は置いといて。」

「………さっきお客さんに聞いた話しとは,色々違いますね。」

「私はシャロは可愛いとは言ったが,変な事わ言って無いぞ。」


シャロに変な意味に取られない様に,雅史は弁解する。


「あ………ありがとうて,私は普通よ。」

「「気付かない鈍感」」

「だね。」

「ですね。」

「酷い姉妹だわ。」


モカはキッチンに向かいナポリタンを調理始めた。


「私も何か食べ………モカのドーナツ不思議だったでしょう,CafeRabbitの不思議よ。」

「シャロちゃん私を不思議ちゃんにしないで。」

「早過ぎるなて,居ない。」


文句を言いに来ただけだった。


「モカは地獄耳よたまに。」

「家事能力高ければ,何処に嫁に出しても大丈夫そうだが,色々聞くと有能ポンコツだよね。」

「………小麦粉以外の料理も普通に成ればね,たまに集中切らして危なっかしのよ。」

「……………学校卒業も危ないかもですよ。」

「モニカちゃんは来年入学なのよね。」

「飛び級して来年卒業に成りそうです。」

「………………何か妄言が聞こえたわ。」


モニカちゃんが情報解禁と言わんばかりに,シャロに話す。


「実はシャロさんやモカお姉ちゃんのスパルタのお陰で,2ヶ月前に姉の学校の二年生位の学力認められて,学校に行くのは1季夏休み開けからです。」

「…………聞いて無いわよ」

「お父さんしか知らないので。」

「モカ泣くわよ。」

「嬉し泣きしますね。」

「「……………」」


噛み合わなさそうな会話の気がする雅史だった。


「ワシも聞いてないぞ。」

「おじいちゃんは早く元の身体に戻って下さい。」

「魂がペットに乗り移る病気何て,ワシはどうにも成らんのじゃ。」

「でも昨日見に行ったら,普通に生きてますよ………てお医者さんが言ってましたし,治療費もバカに成らないので原因さえ分かればと。」


どうせウサギの頭とジェラール爺さんの頭が当たって,中身入れ替わったファンタジーだろうと,雅史はオチを予想する。


「頭に何か当たった記憶と,気が付いたらワシが倒れて居た風景だけじゃな。」

「それ身体が入れ替わったオチだな。」

「「「え?」」」


ドラマやマンガネタであるあるを言った。


「………まさか」

「確かにオチとしてあり得そう。」

「今からおじいちゃんの頭に当てましょう。」


シャロとモニカちゃんとジェラール爺さんが入ったウサギは,病院に向かった。


「アレ?二人共居ない………,ハイご注文のナポリタン。」

「頂こう。」

「召し上がれ。」


何故か私が食べる所を見るモカ。


「普通に美味いな………」

「それだけ?」

「………それだけだな。」


何かを期待するモカ。


「シャロちゃんは良いよね,彼氏いつの間にか出来るし……私も彼氏欲しいな……。」

「知り合いに第二王子は居るぞ……」

「私の料理食べてくれる普通の人が良いな~」


何だモカフラグ立てた覚えは無いぞ。


「私は冒険者だから普通では無いな。」

「シャロちゃんが羨ましいから,私も恋してみたいんだよ。」

「ガンバレ見守ってるぞ。」

「どうやったら恋て見付かるだろ?」

「人それぞれだよ,モカさんも小麦粉以外の料理上手く成ったり,あとモカさん普通に美少女だから誰か貰ってくれるよ。」


シャロが慌てて帰って来た。


カランカラン


「ジェラールお爺さんが目を覚ましたわ……,モカ何してるのかしら。」


シャロから嫉妬の炎が上がる。


「シャロちゃん今恋の相談に…」

「マサはダメ,他を当たって。」

「分かってるよ,だから出会の秘訣を………」

「普通に美少女だからモカさんは誰か貰ってくれるよて,いまいま言ってた所だ。。」

「恋を知りたいんだよ,シャロちゃん綺麗に成って行くし,私だけ置いて行かれたくないんだよ。」

「焦ったて意味が無いわよ,私だってこんなに早く恋出来るて思わなかったから。」


もじもじするシャロ。


「それよりモカ,病院にマスターと行きなさいよ急いで。」

「そうだお爺ちゃん。」


店は臨時休業にして病院に向かうマスター。


「まったく目離すと誰かに言い寄られてそうよね。」

「悩みを聞いてただけだが。」

「お人好しも大概にしないと,知らないからね。」

「お人好して程度で徳を積んでないがな。」

「………全く彼女の気持ちも考えなさいよ。」


抱き付いて来たシャロの頭を優しく撫で,機嫌を取る雅史だったが。


「…………また他の女の匂いが。」

「シャロしか彼女居ないのに,匂いで嫉妬されてもな。」

「私は普通の女の子なの,マサは美少女て言うけどモカやロゼみたいな胸は無いし………,私お嬢様じゃあ無いし。」

「全く困った彼女だな。」


雅史はシャロに言葉だけでなく行動でも,シャロに好きと伝えたら赤く成り,やっと落ち着くと二人顔を洗いに行く。


「ナポリタン味………」

「ハズイから言わないでくれシャロ。」


シャロにコーンスープをお裾分けして,ハーブティを飲みながら昼まで過ごし昼食後,シャロはバイトに向かった。


「さて私も拠点に帰って行動を起こすぞ。」


雅史は隠し部屋から三階ベランダに転移した。



雅史は飛行ユニットを出し,拠点の山向こうにマップ移動し新しい場所を探し始める,拠点近くや一帯では意味は無い気がし,霊峰と大和富士の裾の合流地点に向かう事にした。

途中ロック鳥のコロニーや野生の牛達を発見して,後で牛達を回収する予定を立てる。


「集落すら無いが,動物や食べれる魔物は豊富だな。」


霊峰と大和富士から川が流れており,魔物や動物の排泄物を綺麗にしてるスライムも豊富だった。


「気温は拠点より寒いが,標高は変わらないが………アレ……はまさか……」


裾と裾の間に囲まれた垂れ桜が狂い咲いて居たが,降りて桜に近付くと不思議な感じがした。


「桜吹雪とは風情じゃあ無くて,季節おかしくない。」


スキル鑑定すると大和富士桜と出た,樹齢不明の桜が龍脈から養分を吸い上げ,ピンクや白に近いピンクや赤に近いピンクの花びらが,風に吹かれて舞い散る。


「酒を片手にか,みたらし団子片手に花見出来そうだな。」


花より団子かよ。


「シャロとのデートとか良いな,温泉とか反応は………在るな桜見ながら風呂も風情あるな。」


離れた場所に開けた場所が少しあったので,木を伐採し角材に加工して整地してからBOXを出し,乾燥させた木材や金属類にモルタルを入れ,自然災害対策をしてキャナルに家の候補を,ランダムで出して貰いテラス付きの二階建て一軒家に決め,内部構造を図面を書いてBOXにインストールする。


「別荘てより巣作りだなこれ。」


ミストが広がり一軒家を作り始める。


「トムの部屋は作らなかったが,拠点にデカイ部屋在るから大丈夫だろう。」


雅史は偽装結界を最初の拠点より更にグレードアップさせ,魔物やお呼びでない者避けを展開させる,元々居た動物や渡り鳥等無害な生き物は,普通に入れる様にした。


「次は牛と山鶏だがその前に広大な住みかと,スライムを確保してと。」


前拠点の裏より広い高原に木を伐採し,雨風や雪に耐えられる牛舎に温泉通す場所も作り,スライムを集めて解き放つ。

温泉は牛舎一角にシャワーと競走馬のプール調教を参考に,近い温水プールを設置して体格に合わせた水深に分けた。

山鶏の方は寝床を用意し,今までと変わらない環境にしたが,ハーブや薬草に後ろ髪引かれるが我慢する。


「川魚豊富だしトムの食料も困らないな。」


そして牛達をマジックポートで捕獲転移して,途中病気や怪我の牛を治療したが,どうやら病気の治療は動物にも有効らしい。牛乳もだいぶ貯まってるのである家族に分ける事にした。


「お兄さんいらっしゃい………,また女の匂いが………しかも爽やかさが前と違う気がします。」

「あらあら,ルイーズたらまだまだね。」


雅史は聞きたい事があったので,ネフィルさんに聞いてみた。


「フィーネちゃん彼氏出来たのですか?」

「………え?」

「お姉ちゃんに彼氏?」


ギルドでの一件を話すと。


「…………私からわ言えないわね。」

「鈍感お兄さん,でもこれでお姉ちゃんも諦めて……」


何か分かった二人だが,察しない事にしたのである……察するのは危険な感じがしたからだ。


「今日は牛乳をお裾分けに来たのだけど。」

「ユウナお姉ちゃんにあげれば喜ぶよ。」

「私に対決挑んで凹ましたから,無理だろうな。」

「「…………………」」


どんな凹まし方をしたか聞かない事にした親子。


「新鮮だから味見してから決めて………」

「保存するにはデカ過ぎる容器よ。」

「家小さいから無理だよ。」

「お金は貯まって来ても,引っ越しする家や土地が無いのよね,あのカードは使いたくないし。」


何やら黒い気配を感じたが無視してと。


「土地と材料と家の設計図とか用意してくれたら,建てますよ家を。」


目を光らせるネフィルさん。


「旦那と話し合って結論出たら頼むわ。」

「フィーネちゃんの寝返り落下も対策しないと。」

「………お姉ちゃんの寝返りは盛大ですから………」


毎日の事とルイーズちゃんは言う。


「大人しくしてれば昔の私レベルにモテるのに。」

「私は年上で包容力ある男性が良いな。」

「年上以外私ではないな。」


安堵する雅史にムッとするルイーズだった。ホットミルクに蜂蜜を滴し二人に試飲して貰うと,満足そうだがやはり家の広さの問題らしい。


「では1週間後にまた聞きに来ますよ。」

「お兄さんは毎日私に会いに来ないと行けないの。」

「私は忙しいから無理だよ。」

〘シャロにまた嫉妬されても困るし。〙


雅史は逃げる様に店を後にした。


戻るとセカンドハウスは完成していて,マジックポートの設置や使える人間の制限を刻み込み,シャロと自分の魔力認識を記録をキャナルに頼み,セカンドハウスセキュリティは万全にした。夜まで色々用意し私物だけ引っ越し完了し,研究機材や試作試験中の物はそのままに,ルナリアは自分でも料理出来るので,一応トムの夕食だけ作ってある。


「そろそろトムの非常食カリカリ,どうにかしないとな。」


サンプルに少しカリカリを残して在るが,試食を前にして貰ったら気に入らなかったみたいだ。


「温泉も私用とゲスト用に分けたが,ゲストてシャロだけだしな………,まあバレない程度にお客さんも呼ぶかね。」


咲き誇る大木の垂れ桜の木下,のんびりと大木に寄りかかり眺める………,地球だろうと異世界だろうと桜は儚く綺麗だと思う雅史。1部葉桜だが違う場所から新しい芽が開きかけている,風に吹かれ1部は川に流れ風情を感じるが,残ってる花びらは桜色のスライムが…………桜色のスライム!?


「桜餅だなあのスライム,祐奈やジェラール爺さんなら言いそうだな。」


(うるし)は無いが野点風の席と傘をBOXで制作,数席桜の外苑に置き防水加工してあるので,雨対策もばっちりのはずと願うばかりである。


「さてシャロを迎えに行くかな。」


雅史はシャロを迎えに行ったがまだ居ない


バタン


「ただいまマサ。」

「お帰りシャロ,デートに誘いに来た。」

「………デート?何処に?」

「一緒に来れば分かるさ。」


雅史はシャロと手を繋ぎ,セカンドハウスに向かった。


「…………………凄い花木ね。」

「垂れ桜て花だよ,今日見付けてシャロと一緒にのんびりしたくてな。」


ピンクの花びらが舞い,シャロはその景色に圧倒される。


「…………綺麗」

「シャロを最初に連れて来たくてな。」

「………………ありがとうマサ。」


雅史に寄り添うシャロ,カバンからブランケットを出しシャロの肩に掛ける,何か思い悩むシャロ。


「…………ありがとうねマサ。」

「何か辛かったら言えよ,一緒に考えるから。」

「………うん」


雅史とシャロは席に座り,垂れ桜の木下から真っ直ぐ山を見る,一等星が輝き始める。


「マサ………私と一緒居てくれる?」

「シャロが学校卒業して将来何をしたいか決まったら,迎えに行くよ。」

「約束よ。」

「約束するさ,大切な人の願いは叶えるよ。」

「………トムさんより?」

「一緒には出来んよ,トムは家族だしシャロは恋人だし。」

「そこは嘘でも私て言いなさいよ……バカ。」

「嘘は言えないバカだからな,シャロに対して。」

〘言えない事以外は。〙


夜桜を堪能しシャロにセカンドハウスを案内すると。


「………通い妻しようかしら。」

「私の理性が持たないよ。」

「責任取れば問題無いわよ。」

「まだ早いよ,沢山恋人を満喫したい。」

「私もマサと何処かに出掛けたりしたい,でも私は学生だから卒業まで私の夢の一つは,卒業したらマサに叶えて貰うから。」

「お手柔らかに頼むよ大切な彼女。」

「マサが私にお手柔らかにする事に成るわよ。」

「…………」


何をさせられるのだろうと,雅史は気になるのだった。


「泊まっていっても良い?」

「着替えどうする?」

「マサの服貸して。」

「………………」


無言でクラクラし倒れそうに成る雅史。


「刺激強かったかしら?」

「理性吹っ飛びかけたよ。」

「ちょろい理性ねマサ。」


酷い言われようである。

食事を終え温泉に案内しシャロは温泉に,初めて浸かると少し気が楽に成った。


「マサも一緒に入れば良いのに。」


その頃雅史は温泉に浸かってのんびりしている。


「凝りがほぐれるな,今日からこっちの温泉にするかな。」


セカンドハウスは畳が足りずフローリングだが,土足禁止にしてある………やはりそこは日本人らしい理由である。

シャロは先に上がりダイニングのソファーに足を組み座る,下着が無いのでスウスウするシャロ。


「下着無して私破廉恥過ぎたわ。」


後悔するシャロだった。


数十分後雅史も来て,シャロにケーキを振る舞った。


「………何か私マサにスイーツで,胃袋握られてる気がするわ。」

「………普通逆だよな。」


歯磨きセットをシャロに渡し,台所で2人歯を磨き寝室に向かうが。


「私はマサと一緒に寝るのかしら?」

「ハードル高いよシャロさんや」

「意気地無し。」

「意気地出したら暴走しちゃうよ。」

「仕方無いわね,私は何処で…………部屋を用意してくれたんだ。」


ドラルーラ国語のプレートが付いた部屋。


「お休みシャロ」

「お休みマサ………」


シャロは何か言いたそうだったが,雅史はシャロが部屋に入るのを見送り,セカンド自室に入って行った。


「…………色々あった1日だった,早く寝るか………お休みシャロにトム。」


数時間後雅史の布団で異変が起こる。



朝目覚めると隣には可愛い彼女の寝顔,夢だと再び目を閉じるが身体に女の子特有の感触が。


「…………起きてるよねシャロ。」

「………バレた。」


小悪魔彼女が悪い顔をするが,抱き付かれキスされ舞い上がる雅史だった。


「可愛過ぎる彼女だな。」


ギュット更に抱き締める。


「私以外は誰にも渡さないからね,だからね………」


だがシャロはこの時まだ真のライバルの存在を知らない,これからシャロに訪れる難題より真のライバルが,シャロに取って最大級の障害とは成らなかったが,最大級のライバルは変わらなかったが………。


シャロは乾いた服を着て,自分の家に戻って行った。雅史も拠点に帰りトムとルナリアを起こし,朝食を食べトムと鍛練を始める。


「マサさん今日こそは一本取りますよ。」

「ヤラせんよ瞬動。」

「こちらも瞬動。」

「なら神速。」

「マサさん卑怯……でも。」


カンカンと木刀を打ち合いの音が響くと,カシムが目で追えない。


「マサさん甘い……て残像か。」

「残像に引っ掛かるとはな。」

「ならこれなら。」


フェイントを混ぜながら雅史に向かって来る,千石さんは辛うじて見えてるみたいだが。


「あの二人更にやるな,拙者達もやるかカシム殿。」

「お願い致しますセンゴク殿。」


雅史は木を足場に,幹の戻る力を借りてトムと打ち合うと木刀が折れるが,闘気の刃で続ける。


「これなら」

「しまった。」


トムの頭上の棒を叩き切るが,時間差で雅史の頭上の風船も割られた。


「…………決着付かずだな。」

「避けてカウンターすれば,僕の勝ちだった可能性も。」


闘気を消し風呂に向かう雅史とトム。


「鍛練のレベル上げないとな。」

「闘気を纏わせても折れますからね。」

「何処かで強そうなモンスターのダンジョンで,修業するのもアリだな。」

『近場の試練のダンジョンをお勧めします。』


キャナルが割り込んで,提案するが長期に成りそうだからと雅史は,ルーシエ達が居なく成ってからに行く事にした。

この数日後強敵と戦う事に成る,そして新たな三人が雅史を苦しめる。


次回に続く。



ジェラール「久々のワシの身体じゃ,ビールとか飲み……」

モニカ「自重して下さいお爺ちゃん。」


泣きそうなモニカを見て,冗談はやめようと誓うジェラールだった。


ルードリッヒ「本当に爺さん起きてる。」

ジェラール「ルー坊来たか,退院したら損害分払って貰うからな。」

ルードリッヒ「何の事で?」

ジェラール「息子に売った安酒を高く売った,損害分な。」

ルードリッヒ「そんなオヤジさん」


項垂れる眼帯残念だった。









次回更にルナリア成長後編。

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