ナージュ砂漠の死者との戦い。
カシム王子助ける?回です。
使い捨て連絡がカシム王子から来て、大変らしいのとエリーの魔法を見せる為に、カシム王子が居るナージュ砂漠への準備をする。
「さてエリーさんや」
雅史に声を掛けられ、不思議そうに此方を見るエリー。
「ハイ何でしょう?」
「此れから少し勉強をして貰おう。」
何故か勉強と言った筈だが,赤い顔して身体をくねくね動かす。
「ぽっ………さっきの人の救援より私と……」
雅史はエリーの発言に頭痛がするが、そんな事よりエリーに魔法がどんな物か、知って貰う。
「………………魔法使う戦闘に成るからまあ、多分火と光魔法だけしか使わないが、魔法の特性とか覚えてね。」
「……………………ガク」
エリーの何かが砕け散る。
さてトムを叩き起こして行くぞ。
トムを叩き起こして,千石さんも行くらしいので目隠しさせて貰い,カシム王子が居る場所の近くの人も魔物も居ない場所に,スキルの地図を使った転移移動を使う。
「優姫の時に使った以来だな」
「終わったら集落に戻るのですよね」
出掛けると言ったら何故か悲しい顔をされた,まあたぶん食欲関連な気がする。
「モフモフ成分が足りないし,まだ隣の島に行って無いぞ。」
「フグも食べてませんし。」
「フグを食うつもりか!?………」
目隠し外してないが,何か正気か的な空気を感じる。
「毒の部分は知ってるので,『スキルと』知識とか使って調理するので大丈夫です『たぶん』」
「まあ当たっても,オヌシの術で回復出来るだろう」
「まあ猛毒でも癒せますが,エリーの実験台に成って貰いますかな」
千石さんが考え込んでから。
「…………少し考えさせて貰おう」
「私は解毒魔法なんて知らないですわよ」
「その為の被験者に,成って貰いたかったのだが」
「「………………」」
「恐ろしいなオヌシ。」
エリクサーなら1発で解毒出来るのに。
そう言う問題ではないのである。
「さて行こうか。」
「カシム君成長してますかね?」
「まあ敵兵のゾンビに苦戦中らしいぞ。」
「ゾンビは分からないが,死に戻り達を相手にした事が在るが,腐った臭いは大変だった。」
「まあ光魔法は浄化魔法とかバリエーション多いからな,物理的な攻撃力もあるし,ゾンビでも倒せる。」
「ゾンビて光魔法でも倒せますの?」
「ゾンビや骸骨……スケルトンとかは火魔法でも,倒せるぞ……まあたまにレアアイテムや薬草付けたのも居るが。」
エリーが何か顔が青い。
「私はアンデッド全般ダメなんですが。」
「まあ光魔法覚えれば,ヒールライト以外の光魔法のバリエーション増えるだろう。」
「?ヒールライトて癒しの魔法では?」
「光魔法だ。」
どうやら属性とか色々教えた方が良さそう。
「何か赤い光が大量に移動してるな……」
「変な皮鎧着た者だらけですね,何か動きが気持ち悪い奴らですね。」
ボロボロの武器を持ち,赤い目を光らせた団体はカシム王子達の方に移動してる………,いや此方にも向かって来た。
「何かゾンビてより,死者の行進だな………死体の欠損激しいのに,何かに操られて移動してるみたいだな。」
「マサさんそれって,物凄く面倒な気がしますよ。」
「操られてるなら,ネクロマンサーや死霊師的な術者か,あるいはアイテムか?それとも…………」
その頃雅史達から北の先にある砂丘に,黒いフードを深く被り死者達を作り出してる者が居た。
「愚かな人間よ,まさか簡単に計画が上手く行くとは,後はこの三つの国の憎悪や絶望や負の魂を供物に,我が主をお迎えするだけ。」
〘ライバルのイービルアイは,重なる失敗で追い込まれ酒呑童子様に消されたみたいだが,主を迎える前に消えるとは。〙
だがイービルアイを滅ぼしたのは,酒呑童子では無いとは知る良しも無い。
後にイルクーシア帝国は死者の大群のに滅びる事に成る,だがもう一つイルクーシア帝国の属国も滅びるが,死者の大群はある穴に足跡を残しアンダルシアまで死者は向かう事とは無かった。
雅史はスキルで地図を見てると,不自然な場所から死者が発生してるポイントを発見する。トムをこっそり呼ぶ。
「トムこの場所を調べて,敵が居たら排除してくれ。」
「了解,では行って来ます。」
影に潜り目標に向かってトムは行く。
「さて先ずわ数を減らすかな。」
〘まだ使ってない光魔法あるし,まあ効果と範囲は頭に入ってるし。〙
雅史は此方に来る死者達に狙いを定める。
「エリーこれが光魔法の一つ,❮レイ・ブレス❯!」
❪レイ・ブレスとは❫
術者前方扇状に浄化の光を放つ魔法,アンデッドなら効果抜群の威力を発揮する。
向かって来たイルクーシア帝国のゾンビは,雅史が手から放った光に飲み込まれて魂が冥府へと旅立つ。光は扇状に広がり数多くのゾンビ達は光に包まれ消えて行く。
「………………」
エリーは驚きのあまり言葉を失う。
「中級魔法とは言え,それなりだったな。」
「………え?中級?今の魔法て,上級魔法では?」
「?いや中級魔法だぞ〘通常の………あっ!〙」
「……………私の常識て一体………」
何かエリーが呟いてるが後回し。
「ゾンビやスケルトンは光魔法以外にも,火魔法も弱点だなダメージ与えれるから。」
「え?ゾンビやスケルトンて火魔法で,倒せますの?」
なんかキョトンとしてるが………エリー達の国では,ゾンビやスケルトンのモンスターとか出ないのか?
「ゴースト系なら光と精神魔法で倒せるよ。」
「………聖水を装備する聖戦士とかではなく,魔法で倒せるのですか?」
?何故聖水オンリー,魔法の方がコスパ良いはずだが。
「これはルーシエにも,教えなければ成りませんね,ルーシエは火魔法得意ですから。」
「確かファイヤーボールしか,見たことないが………」
「ルーシエの得意と言いますか,制御が楽な魔法がファイヤーボールですわ。」
「…………………得意魔法を極めただけな気がするが。」
「…………一応ルーシエは王立学園首席卒業してますが,基本貴族礼儀とか総合点高いですが,この頃ルーシエの立ち振舞いが退化してますわね。」
それは姫としてどうなの?それとエリーも,人の事言えないよね………,籠から出る時に白い太も………いかんいかん。
太ももフェチ属性化してる雅史であたが,雅史の攻撃でゾンビ軍団が雅史に狙いを変える。
その時カシム王子は。
「もう体力の限界だ,師匠まだですか?」
雅史達に鍛えられたとは言え,瞬動を使い過ぎヘトヘトである。
黒い虫の巣窟で実戦修行は地獄だったが,虫より多くゾンビを倒し兵に火矢を放たせ燃やしたが,イルクーシアからの死者の大軍は減らない。しかも死んで地面に葬って砂の中に眠ってるはずの,敵兵や敵兵に殺された国民や兵も発見したと,帰って来た偵察部隊から報告を聞いたが,父上と兄上は最終防衛と,生き残ってる民の避難に追われて居る。
「一大事ですカシム王子,東の砂丘の向こうに光が見えました。」
「まさか師匠達の援護では………」
同時に第四波のゾンビ達が方向を変え,カシム王子は腐敗臭と人が燃えた臭いの中やっと一息付くのだったが,臭いがキツく休めないカシム王子であった。
「師匠の所に行かないと,また地獄のダンジョン修行は嫌だ,あの増殖が止まらない黒い虫の修行はもうヤダ………」
だが彼は知らない,この世界で最強の剣士に成長して来てる事を,まあチート異世界人には敵わないが,後に一騎当千の砂漠の剣神と呼ばれる事に成る。後に剣神カシムに黄金の聖女と雪の姫,白銀の姫賢者と美しき灰色の天才美少女魔女と,ハルモニア最強冒険者祐奈と最強の鉄壁のクルセイダーのパーティーは,異形の魔族討伐世界旅をする事に成るのだが,祐奈以外は地獄の試練を突破したメンバーであるが,それはまだ先の話である。
「師匠から貰ったこのエナジーポーションは,疲れとか回復するけど………これを持たされた修行は………」
過去を振り返り思うのは,何故マサ師匠の弓技はあの黒い虫を一瞬で殲滅出来るのか,未だに不思議としか言えないのであった。
「馬をもて,俺はその場所に向かうがお前達は,負傷した仲間を連れて撤退しろ,様子を見終わったら俺も戻る。」
〘兵を連れて師匠に会いに行ったら,後で絶対怒られるに決まってるからな。〙
何人か付いて行くと言ってたが,カシムが兵に睨むと急いで撤収していった,どうやらカシム王子に貫禄的なスキルが付いたみたいである。
「今向かいますよ師匠達」
雅史の方に馬を走らせた瞬間,炎の鳥が出現しゾンビ達が一瞬で灰に成る,馬わ暴れたが落ち着かせた後で馬で再び雅史達の場所に向かう。
そして雅史は。
「ゾンビが此方に来るか,軽く殲滅しよう。」
「「………………」」
「?どうかした二人共。」
「今軽く殲滅しようて聞こえましたが。」
「拙者もそう聞こえてぞ。」
「術消費は軽くは無いが,まあ大半は塵に成るだろうな」
「「!?」」
開いた口が塞がらない二人だった。
「ではエリーに少し上級魔法てのを,見せてあげよう。」
〘とは言ったが実は,使ってみたい魔法があるから丁度良い,大量に倒すのに向いた魔法〙
雅史は術を120pt消費し召喚する。
「来い❮フレアバード❯」
❪フレアバードとは❫
恒星に匹敵する超高温の炎の,火の鳥である。その威力は術師によって違いが出る火魔法上級魔法で有りながら,その火の鳥の姿は術者により変わる。
その炎の熱量と破壊力は,大きな街を一瞬で地図から消す事が出来る程らしい。
雅史を中心に五芒星が出現し,上空の五芒星の魔法陣に赤くそしてたまに稲妻や青い炎が見える,大きな炎の鳥が羽ばたきながら出現する。
「何か尾が不死鳥みたいな火の鳥だな,行けフレアバード焼き尽くせ。」
フレアバードはゾンビ軍団に向かい,低空に滑空してゾンビ達をその高温の熱量の炎で,消し炭に変えて行く。何万か不明なゾンビは消し炭と化して行く。
「「……………」」
「なかなか格好良いなあの火の鳥。」
「普通格好良いでは済まないぞアレは,それにしても不死鳥を呼び出すとは。」
フレアバードを不死鳥と思ってるらしい。
「アレは大和富士に居る不死鳥では無いですよ。」
「!?何………大和富士に不死鳥が居るのか?」
「聖獣とか龍とか」
「ドラゴンも居ますの!?」
「そっちでは無い方だ,まあヘビみたいな長い胴体で水とか司る水の神的な龍だな。」
「!?!?」
エリーは混乱してるようだ,放置しょう。
「どんだけゾンビ居るんだ,まだ燃やしてるな。」
時系列は少し前に戻りトムは黒いフードと対峙する。
「何処から現れた猫ごときが。」
「お前からあの目玉と同じ気配がする。」
「まさか酒呑童子様ではなく,こんな猫ごときに滅ぼされたのかイービルアイは。」
トムは黒ローブの言動に少頭に来たその時,炎の鳥が遠くの空に出現する。
「バカな………異世界勇者や英雄は近くに居ないはず,何処の規格外な勇者が……」
「驚いて居るけど終わらせて貰うよ。」
「なぁ……………」
黒ローブが何か言う前に,トムは敵の懐に入り一気に白く光る魔法剣で,黒ローブを斬り倒した。
「マサさんにはまだ言えないよな,猫精霊魔法以外で新しい魔法をいつの間にか使える何て,試しに使ったけど斬撃より威力高過ぎるな………まあ良いか,さて戻って褒めて貰おう。」
炎の鳥が丁度ゾンビ達に向かって行く所だった。
「終わりましたよマサさん。」
「トムお疲れ様よしよし~」
なかなかトムの頭の撫で心地は最高だな。
「私も……もにょもにょ」
「やはり師匠達,お久し振りです師匠達。」
馬に乗ったカシム王子が,疲れた顔をして此方に来る。
「ほおぉーレ……逞しく成ったなカシム王子。」
「今レと聞こえた気がしますがそれよりマサ師匠,次の恋人はこの娘ですか?」
カシム王子はエリーを見て言う。
「そんなに修行したいみたいだな,そんなにゴキの巣窟修行が恋しいとは。」
青ざめるカシム王子に,顔を赤く体をしくねくねするエリー………
「間違えましたマサ師匠,申し訳ありません。」
「カシム君たまに地雷を踏むね。」
「トム師匠地雷とは何ですか,教えて下さい師匠……トム師匠。」
「面倒だから嫌だ。」
「ガァ~ン………そんなトム師匠。」
「ではこの頃また復活した,第二回ゴキの巣窟に………」
「あの黒い虫の巣窟はもう勘弁下さい,マサ師匠。」
千石さんの方を見ると「役者が揃ったな」と言ってたが,カシム王子の力量も見たいし乗っかりますかね。
久々にイメージ画面登場。
【レベル5アップ!】
【ステータスアップ!】
【刀٠小太刀レベル7アップ!】
【刀٠小太刀レベル100に到達,限界突破しました………腕力とレベルにより二刀流解禁されました。】
【剣٠大剣レベル20アップ!】
あれ?この前トムと本気の稽古した影響かな?今まで上がらなかったのに,まあやっと剣と大剣のレベル25か。
【体術レベル5アップ!】
【火魔法レベル15アップ!】
【風魔法8アップ!】
【光魔法14アップ!】
レベルも116に成ったか,トムのレベルに成るまでどれだけ掛かるやら,刀レベル100て………何処まで限界突破出来るのだろうか?それより何故に突破してから二刀流解禁?腕力800越えたからみたいだが,腕力が足りなかっただけてオチ無いよね。
「そう言えばトム,ゾンビを出したヤツは?」
トムは敵の正体を明かす。
「倒した後,黒い塵に成ったので異形の魔族ですが,前に洞窟で倒した目玉のをイービルアイて言ってましたよ。」
「…………よく石化とか呪い………装備でか。」
「楽勝で勝てましたよ,何か喚いてましたが。」
「その後ルーシエ達が,巨人のゾンビに襲われてたしな。」
「………………」
エリーは思い出し赤く成って居た,普通青ざめるだろうが。
「さて戻るけど,カシム王子はどうするんだ?」
「そうですね,師匠達の温泉で疲れを………」
「旅の途中だから無理」
〘まあたまに帰って堪能はしてるが。〙
カシム王子はガッカリしている。
「さてカシム王子の成長は観てみたいな,少し強敵と戦うけどいいよなカシム王子。」
「え!?…………も…勿論付いて行きますよ。」
〘黒い虫よりはマシだと良いのだが。〙
こうしてカシム王子は,人生最初の異形の魔族との戦いをする事に。カシム王子は馬に手紙を付け陣地に走らせた。
「カスケードは頭良い愛馬なので,たぶん道草を食わなければ………」
「さて行くぞカシム王子」
「マサ師匠そろそろカシムと呼んで下さいよ。」
「成長次第だな。」
〘実は癖で王子を付けてるだけだが,そろそろ呼び捨てにしないとな。〙
フレアバードがイルクーシアに向かってたので,砂漠に居るゾンビ狩りに変更する。
「フレアバード,砂漠に居るゾンビを殲滅してくれ。」
「「「………!?」」」
「何か方向転換してますね。」
「カシム王子の国以外を助ける義理は無いからな。」
「……!?今なんと」
「あのゾンビ達は,イルクーシア………いや北上しながら進軍して,クオリスク国に向かってるな。」
地図で検索したら,ゾンビの真っ赤な大群がアリの様に,固まってクオリスク国に向かって居る。
〘確かあの国にあの虫の巣窟が,有ったが………ゾンビ餌にしないよね……。〙
だが後に悔いる,何故ならやはり食料に成って居たからである。
「では我が国の敵は」
「ゾンビが陥落させてたら滅んでるだろうよ」
「………なら俺は師匠の旅に同行しまくれますね」
「冒険者登録とかは?」
「王家に伝わる魔法のアイテム入れと,国で冒険者登録済みですマサ師匠」
「………準備良過ぎない」
「どのみち国の財政立て直す為に,師匠と旅しながら稼ぎたかったので」
「虎や豹の魔物やモンスターは,狩るの大変だよ……なトム」
「僕楽勝でしたよ,あのキングさえ出なければ」
「かかとにダメージ受けたもんなトム」
「「………………」」
何か千石さんとエリーが固まってるな。
「師匠達大変です」
カシム王子が自分の冒険者カードを見て,雅史とトムに慌ただしくはなす。
「なんだ?」
「?なに」
「レベルが凄く上がってます。」
「…………まあゾンビ大量に倒せばな」
「これからもっと色々倒すから、驚く暇無くなるよカシム君」
「それにしても砂漠なのに魔物とか居ないな」
「ゾンビは沢山さっきまでいましたが」
「……………砂ヘビに砂漠狐や狼も見えないですね,ここ数日は特に。」
「それって,ゾンビに狩り尽くされただけでは」
「そう言えば,さっきのヤツが魔物のゾンビ出してた様な………」
だが雅史のカバンに大量の鉄屑が貯まる,ついでに砂漠の魔物もゾンビを燃やしてる熱で,ついでに蒸し焼き死している。
「うげ………」
「どうかしたんですか?マサさん」
「後で話すよトム」
雅史の顔をみて何となく察するトムだった。
「また大変なのが入ってたんですね。」
「……………」
マジックポートを使い,猫達が居る島に戻る雅史達だった。
次回に続く。
カシム「俺の伝説の始まりのはずなのに。」
トム「カシム君はまだまだだよ,僕から1本取るまでは。」
カシム「無茶言わないで下さい,その前にマサ師匠にボロボロに負けてるのに。」
トム「マサさんは僕以上の熟練度だから,僕に勝てない君では無理だよ。」
カシム「…………勝てる気が全くしない。」
トム「二刀流に成ってからは,マサさんヤバいレベルだから。」
カシム「俺何回空中に舞った事やら。」
雅史「呼んだか?」
トム&カシム「呼んでないです。」
急いでトムとカシムは再び稽古を始めた,?が頭上に浮かぶ雅史だった。
次回に続く。
次回はマッタリだろうか?