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元おっさん,猫と異世界ライフと旅に出る。  作者: 猫を愛でる会
大和神国編
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明石海域猫沢山

やはり猫とに囲まれるのは癒される,例えエサ欲しさと言えでも。

 聖条京から西に南下し途中野生のみかんを見付けたが,木が痩せ酷かったので魔法で掘り,痩せた土から掘り出しカバンに収納する,拠点に帰ったらみかん専用ハウスを作る事にする。


「痩せた木を数本入れて,どうするのですか?」


トムが不思議そうに聞く。


「後で病気や害虫駆除してから,培養液で回復させてから考えるさ。」


デコポン擬きや,オレンジとデコポンとみかんの混ざりみたいな実が落ちてる木もある。まあ実がモンスターか害獣に,食われたみたいだがこれも種とかを拾って行く。


「さて次はレモンとかすだちや柚子が欲しいな,山葡萄や山梨とか………誰だ今県名て言ったヤツは。」

「誰も言ってませんよマサさん。」

「まあ野生の山梨……サル梨だったかは実が小さいからな,ベリー系の種も欲しいな。」

「では後々に世界魚旅行ですね。」

「何でお前は魚に成るんだ………,まあ世界の果物や小麦にトマトやもろこしとか,色々調べたいしな………コーンスープ飲みたいし。」


じゅるり

ぐぅ~


二人はコーンスープを想像し,腹の虫が鳴る。


「少し見張らし良い場所で,から揚げ食うか。」

「やった~」


浮遊バイクで少し先の海や大和富士が見える場所に向かい,から揚げがてんこ盛りの大皿を置いて行く。


「レモン絞ってからの揚げも食いたいな。」

「僕はこのチーズ味のから揚げが,美味しくって堪らないです。」


良く見ると一皿空に………


「ハイペース過ぎるわトム。」

「もぐもぐも~」


両手で口に頬張るトム………何だ,何時からこんな面白可愛い生き物に成った?


「食った食った~」

「腹一杯で幸せ~」

「まあ手持ちのから揚げは,全て無くなったが………」

「………え!?」

「当分作らないぞ,仕込みとかあの量大変だから。」

「そこをナンとか……,チーズ味のから揚げだけでも。」


チーズ味から揚げにハマリ過ぎだろうトム,まあ某コンビニから揚げのチーズは私もハマッて余裕ある時買って,運転しながら楊枝で食ってたな………帰宅中に。


「さて海も在るし,釣りでもするか。」

「魚~魚~今日の夕飯魚三昧~♪」


扇子を両手に持ち,訳の分からん唄と踊りをしている………放置しとこ。


「釣竿と疑似餌と……,諏訪岡ダンジョンの釣り道具で釣るか。」


疑似餌を付けて重りと浮きを付けて,遠くに投げる………てもう食い付くかよ。


「食い付き早すぎだろう,タイミング合わせて…………おんどりャぁー」


引き上げると,赤い巨体が空を舞う………何でマンボーみたいなデカさなんだよ,この鯛はよ。


ドスン………ドスンドスン


「活きが良すぎだろうよ。」


赤い巨体を跳ねて此方を睨んで居る。


「トム,絞め頼んだ。」

「お任せあれ。」


トムが脳神経を一撃で仕留める。


「次は複数釣るか。」

「今日は鯛の刺し身に鯛の姿焼きに………」

「何で海に入れた途端に入れ食い何だよ~」




その頃出番無かった祐奈は,ハルモニアから久々に大和神国に来ていた。


「結局海鮮丼食べれなかったけど,何故か水戸に行ったら漁業再開してて,サザエやアワビを食べたけど………マグロが………マグロ食べたい。」


マグロ食べたい症候群の祐奈である。


「まだ西に行って無いから,西に………………乙女の感発動………マグロいや鯛の刺身の予感が,新しいスキルで向かうわよ。」

「ワオ~ン」

「まだ呼んで無いわよゴン太。」


祐奈は新しいスキルを手に入れていた,魔獣やモンスターの知恵が高い獣を,仲間に出来るスキルを会得した。その一号がこの超大型狼犬のゴン太である,見た目狼だが人に甘えん坊な犬である,茶色の毛皮はフサフサモフモフで,祐奈のお気に入りである,この頃相棒のプリティーベアーが嫉妬している。


「ゴン太,私を乗せて西にGOー」

「ワオ~ン」


祐奈は森や山や影移動を使い,聖条京に半日で着いてしまう。


「此処で少しフィーネ達のお土産とか買って行こうかな……、諏訪岡の鰻美味しかったし,次は浜岡の鰻食べて………浜岡て何処?」


もう通り過ぎました,駿府と尾張の中間に有ったのだが,そんな事は知らない祐奈だった。


「そう言えばフィーネが,父さんが鰻食べた夜に母さん連れて,娘二人置いてデート行ったて言ってたけど,あのゲルタさんが珍しい。

まあ王様も公務に気合が入ったとか,何故か王妃様が赤い顔をしてたが………私に彼氏早く作って,鰻食べさせて家庭作れと王様に言われたけど意味が分からない。それに私は,()()にモテない引きこもり冒険者ですよ。」


〘何故か女性に好かれるのだけど………〙


祐奈は知らない,祐奈ファンクラブの影響とフィーネを中心とした,男達からユウナお姉ちゃんを守る会により,異性が祐奈に近付けない事実を,しかもハウゼンの娘と王様の娘がそのバックに居るのだが。


「甘味を食べてから,西に向かいましょと。」


ゴン太から降り帰還させ,今日は白いワンピースに軽い底上げ胸当てと肩当てをした装備……

〘誰?今胸が無いのに,合ってない胸当てしてるのて言ったヤツ〙

………軽装備女戦士風にし,腰にオリハルコンナイフを3本装備し,通りの奥の茶屋に入る。


〖帝御用達お茶問屋伊左衛門〗


「お茶も売ってるみたいね,後で買って行こうかな。」


ルンルン気分で茶屋に入り,おしるこを四人前食べる光景に店員は,一週間前の客のデジャヴを見る。


「お茶もおしるこも最高~,次はお土産のお茶葉でも買おうと。」


だが買えなかった。


「あれ?この先に行けない?」

「お客様申し訳ないですが,今茶葉の在庫が無い為店はやっておりません。」

「何かトラブルとかですか?」

「いいえ,お客様と同じく冒険者の男性が,一週間前に買い占めたので一般販売は,在庫が揃うまでお休みです。」

「買い占めるなんて許せない,私が倒してあげるわ。」


店員は苦笑いするしかない。


「それでその犯人は?」

「いえ,契約金とか払って貰ってるので,我々にはお得意様ですので犯人では御座いません。」

「で,その冒険者の特長は?」

「…………お客様聞いてませんよね?」

「お茶を譲って貰うだけよ。」

「では隣の店で買っては?」

「……え?隣も売ってるの,何か寂れた建物だけど。」

「呪われた地が出現する前は,競ってた店なんですが手広く茶葉を扱ってた反動で,主力の茶葉の一つが呪われた地の影響で,生産性や珍しさが減り色々な原因で下火ですね。」


珍しい茶葉て面白そう。


「じゃあ隣で買うわ。」

「ではまたのお越しを…………」


店員に言われた店に突撃する祐奈。




-聖条京帝邸-


ルーシエと雪姫は用事を終わらせ,客室でおもてなしされて間もなく一週間である,ルーシエ達は帝に拝謁し驚くが色々な手続きで,未だに雅史を追う旅に出れないで居た。


「何故センゴクさんだけ帝様は,西に行くように言ったのかしら?」

「何か予言で,センゴク殿が重要な役割あるそうですよ。」

「私はマサ様の居場所さえ分かる,予言を使いたいですわ。」


雪姫は開いた口が塞がらないで居る。


「変なことを口走ると,外交問題に成りましてよルーシエ姫」


雪姫に注意されるルーシエ。


「雪姫も密偵を人探しに使ってますわよね。」


ビシビシと火花が散るが,エリーが参戦していない……。


「何か静かですが,エリーは何処ですか?ルーシー。」

「今頃気付かれたのですか?」


何か嫌な予感がルーシエは感じた。


「まさか………」

「センゴク殿に付いて行きました,ルーシエ様は公務ですから追えませんよ。」

「やはりお父様には後で地獄を見せましょう。」


だが父に地獄を見せる前に,雅史の地獄の修行で地獄を見たルーシエだが,この時のルーシエに知る良しは無い。




その頃千石とエリーは魔道列車で,西を目指して居た。


「センゴクさんあれは何をしてますの?」

「アレは釣りを…………あれはマサ殿ですな,この前の礼をせねば。」

「センゴクさん,今マサ様と言いましたわよね。」


肩をグイグイと揺すられ気持ち悪く成る千石。


「次で降りますぞエリエス嬢ちゃん。」

「………エリーに戻して下さいセンゴクさん。」


千石は駅を降り,まさか帝が降りろと予言された駅に降りるとは,まあ最終目的は長門の向こうだがまさか,呪われた地を解放する仲間に彼が………確か,精霊と旅の男と異国の少年とが解放すると,だがあの王子の姿は無かったが?と考え込む。




そして雅史達は入れ食いに夢中であった。


「今度はイシダイだぞトム。」

「スイカの匂いの疑似餌で大漁入れ食いですね。」

「またあのデカイ鯛を釣るか。」

「ポイントまた変えますか?」

「そうだな,さっきのおっちゃんは,西に向かえば向かう程に内臓が猛毒のフグの危険性が,高いて言ってたな。」


フグを調理出来る人材不足の異世界である。


「次はこのポイントだぁー」

「何でゴーストシップの切身を,針に付けてるのですか?」

「試しにな。」

「?」


鯛が釣れた方は上に,切身は他に付けて糸を海に垂らす………鯛とは違うあたりの感触,タイミングを合わせて釣り上げる………普通のキハダマグロだ。


「ゴーストシップの切身を食べる,大きいキハダマグロ………」

「まさかこれ釣る為にですか?」

「試しに使っただけだ,まさか普通のマグロ居るとは。」

「でも,マグロ以外にも,鯛とこの膨らんだのは?」

「フグだな,身の刺身は絶品らしいぞ。」


じゅるり


トムは益々(ますます)楽しみに成る,夕食が楽しみで仕方ない。


「トム……ヨダレが光ってるぞ」

「腹一杯食べれると思うと」

「何がお腹一杯食べれますの?」


フリーズする雅史とトム,振り向くと千石さんが立って居たそして,絶対領域が解除されたスカートの中全開で,籠屋の籠から出るのに苦戦してるエリー…………,リボン付きの白にあの線はまさか………ぐふっ…いかんいかん。


「しくじったなトムよ」

「まさか釣りをしてたら追い付かれるとは,あとはしたない娘ですね,あとマサさん鼻血。」


何故此方に変な視線をするトムよ。


「アレに手を出したら犯罪気分だぞ。」

「異世界なので基本魔法避妊すれば,セーフのはずですよ。」

「私はロリ趣味は無い,それにまだ優姫で満たされた思い出が在るからな,現状誰とも付き合わないよ。」


だが人の出会いは突然である,優姫の空けた穴を埋める人物が登場するが,これはもう少し先である。


「出れましたわ………きゃ~」


砂に足を取られ顔面ダイブするエリー,皆明後日の方向を見ながら腹を抱える。


「ゴホン,それではマサ様合いたかったですわ。」


走って来るエリーを避ける。


「………マサさん今のは流石に酷い気が。」


千石さんと籠屋の人が頷いて居る。


「身の危険感じてな。」


仕方無いので抱き起こすと,キスを迫って来たのでまた回避。


「おいた過ぎると,あの渦潮に投げ入れるぞ。」

「ウズシオ?とはなんですの?」


海の沖に渦潮が勢いを増した気がした。


「海で渦巻いてる場所」

「………………」


青い顔に成るエリー


「良い子で居るのと渦潮に身を捧げるの,どちらがお好み。」

「マサさん,顔がドS化してますよ。」


何か千石さんと籠屋がドン引きしている。


「すみません,もうしませんから旅に同行させて下さい。」

「拙者も同行致す故,頼み申す。」


千石さんは頼もしいがエリーはな………あれ?一番厄介なルーシエが居ないな?


「トラブル娘のルーシエは?」

「聖条京に居ますわよマサ様。」

「…………何でエリーが千石さんと居るの?」


千石さんが事情を話す。


「帝の頼みで拙者は呪われた地に行く所で,途中この地に寄れとの命も有り………そうそう,お主宛の文を帝から預かって居る。

猫精霊様と旅をする者に渡せと言われてな。」

「センゴクさん,私は初耳ですわよ。」

「帝から駅に降りたら,封を切れと言われた文を読んで知ったのでな。」

「ムググ………そう言えば何やら紙を見てましたね。」


帝か………お偉いさんだよね?


ペーパーナイフで封を切り,江戸時代的な読めない文字が踊ってたが,スキルで解読されて行く………何か甘い香りが紙からするな?何か動物みたいな毛からも,紙からした香りがしたが……あと墨汁の匂いは懐かしい。

内容を見ると,目立つ事は後で内密にするので,呪われた地の酒呑童子(しゅてんどうじ)を倒して欲しいと書かれて居る,あと倒し終わったら挨拶に来る様にと,香りの正体を教えるとも書いてある?


「あの香りの正体か,気には成るな。」


帝が意外な姿とは知らない雅史である。


「猫精霊様を見れるとは………」


何か籠屋に拝まれてるトム。


「猫人島が近いしこれは繁盛のご利益だ。」


更にトムを拝む。


「猫人島?てまさか猫人が住んでるのですか?」


籠屋に詰め寄る雅史。


「猫人が数人と沢山の猫が住んでる,渦潮の向こうに見えてる島ですよ。」

「モフモフパラダイス」

「「「「モフモフパラダイス?」」」」


籠屋が不思議そうに見てくるが無視。


「レモンとかある島とか無いですか?」

「檸檬ですか?その両隣が柑橘島なので,檸檬は島に腐る程有るよ,初代勇者様が植えたらしいが管理する者が居ないらしいよ。」


良い事を聞いた,マジックポート設置せねば。


「フフフフ………」


ニャリとする雅史を見て全員ドン引きしているが,雅史は柑橘一人占めの歓喜で気付かない。


「さてモフモフ天国に俺は行く。」

「………マサさん,キャラが崩壊してます。」

「その熱量を私に向けて欲しいですわ。」

「寄り道に成りそうだな,だが猫人様達は中々会えないらしいからな,猫精霊様はそれ以上のはずだが。」


トムを見ながら千石は溜め息を付く。


釣りを中断し先ずは猫人島に向かう,千石さんをトムが運びエリーを仕方なくサイドカーに放り込み。


「マサ様,私の扱い方酷く無いですか?」

「今までの行いを振り返れ。」


籠屋には帰る前に情報料を払ったが,何故かエリー達の籠代まで払った様な………何故私が払う必要が?


浮遊バイクの最大スピードで。


「キャー」


何か聞こえたが飛ばし渦潮を通過し減速してから島に上陸する。



「目が回りますわ…………うっ」

「吐いたら海に捨てるぞエリー。」


青い顔して堪えてるエリーである。



浜の先でトムと合流し港の方に移動する,途中エリーが森に突撃し吐いて居たが,バイクか渦潮酔いしたみたいだ。


「………マサ様……赤ちゃん」

「バイク乗ったくらいで産気は無いぞ。」

「知識ありましたの。」

「………………」


無言でエリーを放置し,先に進む。


「何かルーシエより扱い方が悪い気がしますわ。」


可愛いが手を出すとアウト何だよ私的に。


「まさかルーシエの方が…………」

「単品だったら同じ扱いだけど。」

「ガァ~ン」


絶望するエリーに一筋の光が。


「まあ君達はアンデッドとかに弱そうだから,修行させないと途中で死にそう。」

「拙者も長年修行旅をしてるが,明るい時間帯に幽霊の類いは初めてだったぞ。」

「アレは異形の魔族の,魔巨人兵のアンデッドゾンビですよ,千石さんが倒したのは低級異形魔族(レッサーデーモン)ですよ。」

「そう言えばそんな名前だったな?刀が通用しなかったが神酒吹き付けて斬れたな。」

「神酒はその名の通り神の酒ですから,魔を払える効果もあのですよ………」


何故?ファンタジーなら低級程度なら,通常魔法でもダメージ与えられた気が。昔やってたファンタジーゲームも,レッサーデーモンを通常魔法で倒せたはず。


「そう言えばトム様が,ネタ魔法で倒してましたが,どうして倒せたのですか?ルーシエの火魔法が通用しませんでした?」

「トムが乱射してたのは光魔法だ,光属性だしアンデッドとかには有効魔法だぞ。」

「…………え?そんな魔法は,授業に出ませんでしたわ。」


どうなってるのこの世界の魔法効果の知識。


「エリーて神官だから,浄化の魔法在るだろ?」

「私は基本回復師(ヒーラー)ですわよ。」

「紛らわしい格好だな。」


だがこの台詞を愛する人にも,言うことに成る。


回復師(ヒーラー)の割にレパートリー少ないな。」

「普通アースヒールやライトヒールと,補助魔法覚えれば立派な方ですわよ。」

「これはエリーの認識を正さないとな。」

「ほぇ~?」


後でキャナルに教材を作って貰うか。


『了解しましたマスター』


………………頼んだ。


まあ後で魔法をたっぷり見せてやるさ,カシム王子もまた修行させないとな………たぶん。




港に付くと猫達が日向ぼっこしている,何故かトムも行き丸まった所に子猫がトムに近付き,トムの腹の上に乗り寝る子猫数匹。


「我慢出来ん,カニカマを……………」


カニカマの袋を出した途端に襲われる雅史,カニカマの匂いに突撃する猫達。


「猫に囲まれて幸せ~」

「ガァ~ン!!,猫に負けましたわ。」


甘々な雅史を見て膝を着き本気で落ち込むエリー,それを傍観する千石であった。


「マサさん僕の分は?」

「全部猫達が食べた~」

「ガァ~ン!!」


膝を着き涙を流すトム。


「よしよし良し,次はゴーストシップスルメをあげよう。」

「まだそれ僕食べて無いですよ。」

「群がる猫とトムと猫耳した子供の…………て」

「私達にも頂戴。」

「よしよしあげるぞ」

「わーい」

「ガァ~ン,私になびかないのに猫人の子供にわ優しい………」


口にハンカチを咥え,涙を流しながら此方を見る。


〘何か昔のアニメにあった小ネタだよな………〙


「しくしく……マサ様が猫と猫人の子に優し過ぎる。」

「猫大好きフリスキーだしな。」

「「フリスキー?」」

「………気にしなくて良い。」

〘久々に猫エサのネタを言ってしまった。〙


猫人の子供に案内され,唯一の集落に案内される。


「「「「「これは猫精霊様」」」」」


トムを見るなり片膝を付き,挨拶をする猫人族の大人猫達,困った顔でトムが此方に向き。


「マサさん何か助けて下さい。」

「私に言われてもな………」

「まさか貴方は勇………」

「違います,勇者でも英雄でも在りません。」

「違うのですか?」


何故ガッカリする,嫌だぞ面倒な勇者とか。


「何か元気無さそうだから,鯛でも出して。」

「「「「おぉぉ~」」」」

「この赤黒い鯛を。」

「アレは幻の明石イシダイ」


何か目が光ってるよ。


「…………食べる」

「お願いいたします。」

「トムには聞いて無い。」

「「「わ~いお魚お魚~♪」」」


猫人族の子は正直である。


ゴクリ


「子供達だけかな?君達は要らないのかな?」

「「「「宜しいのでしたら是非とも」」」」


素直で宜しい。


「スキルフルスロットルだ。」



明石イシダイを全て捌き,何故かエリーもフォークを使い興味津々に食べて居た。


「コリコリとして美味い,ワサビが無いが酒と合う至福だこの味は。」


猫人の大人と共に千石さんは酒を飲みながら,刺身を頬張る。さて次は姿焼きを火魔法でこんがり焼いてと。そして猫人族は腹一杯に成り寝っ転がり寝ている………,人の姿しててもやはり猫だな。


「ラ~メンラ~メンと」


旅ハウスを見つからない場所に出して,1人味噌ラーメンを堪能する。


「トムは猫や猫人の子供に懐かれて,当分動けないだろう。」


〘さてゆっくりと風呂と。〙


だがマサは油断していた,エリーの存在を完全に忘れていた。


「何かしらこの建物は?」


雅史を探してたら変な建物を発見したエリー。


「何か泥棒みたいで嫌ですが,でも気に成りますわ。」


なんだかんだ理由を付けて突入したら,中は不思議な空間が広がって居た。


「お邪魔しますわ。」


確か大和神国は土足はダメと思い出し,ブーツを脱ぎ中へ向かう,近くにトイレのマークが有ったので入り,トイレを使い何かのマークを押したら。


「キャーそこは」


トイレのシャワーがエリーに直撃する。


「温かい水が止まりません,ダメそこはマサ様に捧げる……」




風呂から上がると何か声が………ふと玄関を見ると見馴れたブーツが………。


「不法侵入者のご登場か?」

「ダメそこはダメなの………」

「…………トイレでナニしてるんだ?」


トイレ前に着き。


コンコン


「マサ様助けて,温かい水がとまらなアァ~ン」

「私は不法侵入者と知り合いではない。」

「ごめんなさい許して下さい,何でもしますから。」

「…………さてどうした物かな。」

「ヒァーダメソコダメ水が中に,ソコダメアソコが………」


どんな状況なんだ?


「四角のマークを押せば止まる。」


Pi


「と……止まりましたわ………。」


その後みっちり説教されるエリーだった。



「はぁ~全く,何時も何か仕出かすよね。」

「……………」


エリーは真っ白に燃え尽きて居る。


「………これでも手加減して説教したのだが。」


その時カシム王子に渡した,緊急時用の魔道具が反応する。


「どうしたカシム王子。」


緊急時に使い捨て連絡魔道具で通話する。


「マサ師匠大変です,敵国から死者の群れが大量に来て,俺1人では太刀打ち出来ません。」

「光魔法使える魔道師とかは?」

「我が国にそんな手練れ居ませんよ。」


泣き言を言うカシム王子に,復活して来たエリー。


「仕方ない暴れてやるか。」

「師匠今暴れてとか聞こえましたが………。」

「任せろ,カシム王子には追試が待って居る。」

「…………師匠今追試て聞こえた気がしますが………師匠……マサ師匠……」

「楽しみだな~」

「あの厳しく過酷な試験は嫌だー。」


エリーは会話内容に何故か暑くないが,汗が吹き出て来るのだった。




次回に続く



カシム王子「酒呑童子前の戦いですね。」

マサ「私の邪魔をしたエリーとカシム王子は,この後しっかりお仕置きしたが。」

エリー「もう説教は嫌。」







次回はナージュ砂漠の戦いです。








現状平常アップ!予定。

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