ロリ再び そして悪夢ロリ増量。
ルーシエ達久々にピンチ,千石が活躍回
拙者は千石、武者修行をしながら旅をしていた………、途中で困ってた異国の者を助け共に旅をした……、いやルーシー成る女騎士に情報提供したが、何故か信じなかったので、危うさを感じ同行したのが始まりだ。
途中モンスターや魔物が出たが、善き連携が取れた仲間であるとこの時は思った………、だがその後依頼を初めて受けた後が良くなかった、最初は拙者が露払いしたが、騎士は守るだけで戦闘には参加しない。
魔法使いの嬢ちゃん達に、攻撃魔法を使わせる訳にはいかないが、攻撃が手薄過ぎる…………この時、引く事を勧めるべきだった。
その後多勢の盗賊に囲まれ,拙者は飛び来る矢を受けて道半ばで死んだはずだった。
次に目を覚ますと,着物に穴は有ったが矢の傷は塞がり,ルーシエ嬢ちゃんから奇跡を聞き,拙者の武者修行はまだ続く………だが助けてくれた者は,白い得物を脇差しにし空から降りてきた……………,長く旅をしているが不思議な術を使う者が居ると驚かされ,剣技や瞬動の速さにも驚かされ最後は幻の迷宮攻略したと聞き,驚きを飛び越えた。
その後拙者はルーシエひ……嬢ちゃん達の,馬と走竜の返還などの雑務をこなし,何故か伊岡に帰って来たルーシエ嬢ちゃんとまた旅をする事に。
今度は魔道列車に乗り何故か尾張で降り,尾張の駅の外には何故か変装しきれて無い雪姫様と,お付きの隙がない武人と聖条京まで旅をする事に成るとは。
私達は尾張で食料補給と魔物素材等を売り,途中の茶屋で休憩をしている。
「久々にレベル上がったが,やはりマグロの時程レベルが上がらないな。」
「上がるだけ良いじゃあないですか,僕は剣が少しアップ!しただけですよ。」
カシム王子を国に送り,優姫と別れ半月以上を過ぎようとしているが,心の穴は塞がらない………でもトムとの旅は楽しいが,何故かこの先の街道から嫌な予感がプンプンするのだが………。
「もう2ヶ月近く経つから,もうルーシエ達に会う可能性無いのに,何だろうこの先にルーシエ達が居ると警告している。」
「………久々に危険な勘が発動ですか?」
「あの金銀髪ロリはトラブル呼びそう。」
店員が此方にやって来た。
「お客さんの今言ってた髪の異人さん少女なら,二刻前にその特長の一行が通り過ぎましたよ,でも雪姫様らしき方が同行してましたが,気のせいですかね?」
情報をくれた美人さんな店員に,団子の追加注文する。
「お姉さん,みたらし団子10人前追加で。」
「僕も同じく。」
「トム同じくは止めろ,エリーフラグが………」
くちゅん
「久々に噂されましたわ。」
「恋愛の噂では無いようですね。」
エリーの妄想ダイブをへし折る黒髪美少女。
「雪姫様,体調が回復したからと何故歩き旅なのですか?」
「父上が,歩いて見聞を広げるのも良かろう………と言ってましたわ。」
「聖条京内での散策だと,上様から聞いたのですが……………。」
「気のせいですよ,十右衛門。」
現状ルーシエ&雪姫一行は魔物すら出ない,退屈な旅をしてるが実は,御庭番が魔物やモンスターや盗賊を排除している。
だが全てを捌ける筈は無い………途中宿場町で一泊し,隠密や御庭番が知らぬ内にある事が起きる。
雅史は途中で泣き崩れてた農民から,重課税によって払えない年貢の代わりに娘を,代官の下っ端が連れて行ったらしい。
トムに調べさせると手に入れた若い女を軟禁してるみたいだ,他にも年貢を横領しヤクザ者と悪さをしてるらしい。
「旅を初めて何件目だろうなこのオチ」
「ちょうど10件目ですね。」
「…………数えてたか。」
「マサさんが破壊した屋敷は三軒ですが。」
だってゴキの様に盗賊やヤクザとかが出て来たから,仕方無いのである。
代官屋敷裏手に移動する。
「さてこの代官屋敷か,仮面をして早く終わらせてこの町から出よう。」
「…………そんなに会いたく無いなら,悪党イビり今回止めますか?」
「この頃の生き甲斐だから止めないけど。」
「悪党イビりが生き甲斐て。」
「では行くぞトム。」
トムはステルスを使い,悪事を手伝った下っ端を減らして行く,その頃代官の部屋でわ,いかにも悪代官面のオッサンが,村娘に言い寄って居た。。
「娘,ワシに早う酒を注がぬか。」
イヤラシイ目で村娘を物色見するその時。
「悪党そこまでだ。」
戸を蹴り破る。
「何だ貴様は,鬼の仮面を付けて無礼な。」
「悪党に晒す素顔は無い,では去らばだ悪党。」
「くせ者だ出あえ出あえ,ヤツを始末しろっ…………」
うるさいので先に片付けた,出て来た部下は呆然とする,代官が伸びてるからである。
「さて次は誰だ…………」
多少反抗する者が居たが,代官に与しない者は刀を捨てる,隠密達が来たみたいなので撤収する。
瞬動とバックステップ等を使い,隠密が居ない場所から帰る。
「そこま…………たま先を越されたか,代官と伸びてる者を捕縛しろ,後の者は後に事情を聴く。」
〘またか,何者がやったんだ?〙
直ぐにこの事が十右衛門に報告が入る。
「面白い者が居るようだ,一度手合わせしてみたい………」
その頃ルーシエ達は宿の部屋に居た。
「この頃ルーシーが大人ですわね。」
「いつまで持つのでしょうか?」
酒を飲み過ぎ,大の字で寝る残念騎士ルーシーを見て思うのは,戦闘メイド連れて来た方が旅は安全な気がする二人だった。
街から離れた森にファンシーな建物が,森の中で鎮座している。
「何か歯ごたえ無い悪党だったな。」
ずーずーずー
「マサさんやっとラーメン完成しましたね,まあ僕は特トロの幸せ…………」
マグロキングと一角マグロ皇帝の,希少部位特トロは極上の美味さらしい。
「そんな事より何で私の分が無いのかしら。」
「「………………」」
〘前に再び行った時に,勝手に優姫に付いて来た居候なのに,ミリスタは態度がデカイ。〙
「昨日白鯨迷宮図書館に,強制で帰らせたはずだが。」
ミリスタが得意げに言う。
「マジックポートを,覚えたからに決まってますの。」
「………………,さて味噌ラーメン伸びない内に。」
「…………,昨日プリン盗み食いしてたのにな。」
「うるさいわよ毛玉。」
後でマジックポートを排除しよう,雅史はラーメンを食べ終えマジックポートの目印を探し,数ヶ所を排除し生クリームを食べ終わり寝てたミリスタを,白鯨迷宮図書館ポイントに投げ入れる。
目覚めたミリスタは…………
「何で店の前に居るのかしら?まさかまたでもマジックポートで,…………あれ?開かない?じゃあ他のポイントを…………」
「ミリスタ見っけたのぉ~」
「ひぃー!」
ピンクの悪夢がミリスタを引き摺りながら運んで行く,ミリスタが再び登場するのは,この数週間後である。
雅史達は早朝に出て,途中美味しそうな茶屋で休憩する。
「お客さん面白い物に乗って,旅をしてるんだね。」
茶屋で二十代位の割烹着姿の店員が,浮遊バイクを見て言う。
「基本ある一定のステータスないと,動かせないけどね。」
「景色を見ながらの旅は面白いですよ。」
トムが目をキラキラさせ言う。
「トムの場合は主に鳥だけどな。」
「本能なので仕方がないです。」
〘でも彼女が居れば華やかな旅だったのだろうか?〙
暗い顔に成る雅史を見て。
「でも,この茶屋の団子とお茶は,美味しいですね。」
フォローと本音を混ぜ言う。
「それは此処が聖条京の東の端だからです,その宇治名物茶は聖条京限定茶ですから。」
「今……宇治茶とか聞こえたのだが?」
「そうです初代異世界勇者様が考案した,高級お茶生産地です。」
〘初代異世界勇者よ,色々パクるなよ。〙
「風と地と光のエーテル魔石で,生育とか管理してるみたいですよ,前に尾張の向こうの駿府だったか,視察して真似たみたいですが上手く行かなかったみたいですね。」
なら団子買ってお茶買って,何処か季節の花見出来そうな場所で,風情楽しみながらマッタリするか。
「みたらし団子をお土産可能かな?」
「可能ですよそこに売ってます。」
箱に入って売ってるな,しかも保存特殊加工してるな。
「では10箱頂きたい。」
「毎度あり」
団子も食べ終わったし,みたらし団子も買ったし次はお茶だな。
会計を終えバイクに股がり出る瞬間。
「「あぁー!!」」
「まさか………」
振り向いた先には金銀髪ロリ視認。
「………振り向いたら奴らが居た,行くぞトム」
「ゆっくり過ぎましたよマサさん」
「「待てぇー!」」
「何ですのアレは?十右衛門」
「私めにも分かりません姫。」
まだ距離が在るため,ゆっくり発進して逃げる………
「何てスピードなの,走っても追い付けませんわ。」
走って追い付ける乗り物は無いかと。
「それにしても,何か他の女の匂いがした気がしますわ。」
「私以外の女なんて,浮気ですわよ。」
ルーシエ達が騒ぎ出すが,女騎士ルーシーにより止められる。
雅史は街道を外れ,バイクを降り収納しある場所に向かう。
「白鯨迷宮図書館から攻撃した場所は,此処かキャナル。」
『この一帯ですマスター。』
だが次の瞬間嫌な気配を感じた途端に,近くの洞窟から禍々しい物が出て来た,他にも森から気配が。
「牛の角禍々しくしたグリンや紫や黒の身体の,魔物が居るぞ。」
『マスターアレは低級異形魔族です。』
「確かこの一帯のは倒したはず。」
『洞窟から出現してますマスター。』
「倒すぞトム。」
「久々の大量の敵ですね。」
洞窟から溢れ出るレッサーデーモンを,先に片付ける。
「手加減バージョンの❮レーザー❯」
光の光線が洞窟の中の,レッサーデーモンを滅する。
「残りと怪しげなの有ったら,破壊してくれトム。」
「了解と❮サンライトアロー❯乱れ撃ち」
光の矢で倒して行くトム。
「目立ちそうだが仕方無い❮ライトフレア❯」
❪ライトフレアとは❫
光の炎を術者前方に放つ魔法で,標的だけを光の炎で燃やす魔法。ゴースト等のアストラル体にしか通よしない。
「さてまだ居るはずだ,神鉄刀を出して追撃戦だな。」
そしてトムは洞窟の奥で,目玉の化け物と対峙していた。
「オマエカ?ブンシンタイヲタオシタノハ。」
「気持ち悪い目玉に,知り合いは居ないよ。」
「………オマエカラ,イジョウナツヨサヲカンジル,アルジノジャマニナリカネナイ,シネェー」
空中を浮かぶ目玉の化け物は,タコの足に吸盤が無い物で攻撃をするが遅い。
「舐めてるのか?」
「ネコゾクフゼイガチュウキュウデアル………」
「うるさい中級,これでおしまいだ。」
トムは爪から光の斬撃を放ち,目玉の化け物を真っ二つにする。
「バ………バカナ………ネコゴトキニ……ホロボサレルナンテェ~,ダガオクッ………」
モザイク声みたいな目玉の化け物は,黒い灰に成って消えて行った,謎の魔法陣と陶器の瓶と黒い棒を破壊し,一応回収し変な痕跡があるがトムは雅史の元へ向かう。
森に居た低級異形魔族は,あらかた片付けたが街道に向かって,幾つか足跡が………ルーシエ達トラブルメーカーだしな。
「「「キャー!!」」」
「やっぱし…………て三人聞こえた気がする。」
ルーシエ一行は森から出て来た,禍々しい物と戦闘になる。
「キャー,何ですの?魔法が効いて無い。」
「刀も歯が立たぬ。」
「多分世界各国で発生してる,特殊武器でないと倒せない魔物だろう。」
「私は聴いた事無いわよヘクター。」
「魔を払う力よ,我が前の悪しき物を払え…………」
黒髪の少女が放った術は,何か光りそして弾けた。
「「「「………………」」」」
手練れた武士が黒髪美少女に言う。
「雪姫,やはり座学を怠ると」
「うるさいですわよ十右衛門」
その時ドスンドスンと地響きと共に森の大木の様な大きさの,腐った異臭を放つ魔巨人ゾンビが1体出現する。
❪魔巨人と魔巨人ゾンビとは❫
異界の1つ目や人間的目をした顔を持つ魔巨人族兵で,ある主の為に闘う闇の巨人で巨体は大木の様な大きさで,攻撃はオレンジの鉄の棍棒と野太刀が主な武器。
ゾンビ化すると,口からデスブレスと言う死の毒霧ブレスで攻撃する。
だが一番厄介なのは,デスサイズを持つゾンビに会った日は,命の最後と言われて居る。
「ウッゴオ………」
オレンジの棍棒を大地に叩き付け,地震撃を放ちルーシエ達を恐怖に落とす,恐怖でルーシエとエリーと雪姫は立てない。
「何ですのアレは,倒せない敵に巨大なゾンビ……勝ち目何か。」
「ウッゴオ」
「「「キャー!!」」」
またオレンジの棍棒を大地に叩き付け,地震撃でルーシエ達はダメージを受け動けない,恐怖怯え震えるルーシエとエリーは失禁してしまう。
「「マサ様助けてぇ~」」
「やれやれルーシエ達はまた,トラブルに遭遇してるな。」
「私を助けに」
雅史はにこやかにルーシエに。
「違うけど。」
と笑いながら言う。
「照れなくても……」
「そうですわルーシエでなく私達ですよね。〘私て言ったら否定されますわよまた〙」
「まあ………たまたまだ,千石さんあのレッサーデーモンは,この前あげた神酒を刀に掛ければ,倒せますよ。」
少しためらう千石。
「後でまた差し上げますよ。」
それを聞き,神酒を口に含み刀に吹き付ける。
「❮恵みの水❯」
千石さんを回復させ加わって貰う。
「お待たせですよマサさん。」
「トムは右の団体を,千石さんは左のを頼みますよ。」
「拙者に任せろ」
「了解ですマサさん」
「「「瞬動!」」」
三者別れ斬り倒して行く。
「斬れる……斬れるぞ」
斬れなかった鬱憤を晴らす様に,鬼神のごとき剣捌きでレッサーデーモンを塵にして行く?
「❮サンライトアロー❯乱れ撃ち」
トムが見えない斬撃とサンライトアローを使い,レッサーデーモンを滅ぼす。
「え?今の初級魔法の,趣味魔法よね。」
「何でアレで倒せますの?」
雅史も白い刀を抜き,刀を目覚めさせる。
「目覚めろ,風花雪姫」
「ハイ?」
何か後ろから返事が帰って来た気が………
刀から冷気が解き放たれる。
「「キャー」」
冷気の風圧でロリ二人のスカートがはためく。
「「冷たい……あっ!下着がぁ~」」
何か後ろから聞こえたが無視。
「《瞬動一刀両断》」
ゾンビの頭から凍らせながら真っ二つに切る,切り口から凍り全身を凍り付くと共に,ヒビが入り砕け散る。
「残りは……もう居ない様だな,ハイ千石さん神酒2本。」
「かたじけない………」
グビグビ
「ふぅ美味い。」
「流石ですね千石さん。」
「何を申すか,普通あんな化け物倒せんぞ。」
「この風花雪姫の力ですよ。」
「白い刀身とは初めて見る…………,それにお主は雰囲気が変わった………それと少し痩せたな………,何かは分からぬがまだ人生は長い頑張るのだ。」
「…………………ハイ。」
千石さんに何かを悟らされ,私は私の道を探して彼女との日々は楽しかったとまた言える様に,また立ち上がろう……まあこれでも体型が戻って来た方だが。
「……………私の名前を,何で知ってますの?」
「姫,アレは刀の名前かと,あと御召し物を替えた方が………。」
もう一人いたらしい。
地面が濡れてるルーシエとエリー以外を回復させ。
「「何で私を回復しないのかしら?」」
回復させると面倒だからです,あと何故かルーシエ達とは違う方向から,視線が痛い。
「………じー」
時代劇の姫みたいな髪型の,150も身長あるか怪しい少女が,何か言いたそうに見て来る。
〘さて退散するか。〙
「トム撤収するぞ。」
「了解。」
「「まだ私達回復して貰ってない!!」」
「三十六計逃げるに如かずだ,あと早く着替えろよ。」
「「かぁ~!!」
そそくさと逃げる雅史だった。
「まあ行き先は同じですから,追い付いたら今度こそ落として見せます。」
「だからルーシエは諦めて,私がマサ様と結婚しますから。」
「その前に茂みで,下を着替えて下さい。」
その時。
「面白そうだから,私も立候補いたしましょう。」
「雪姫様お戯れ過ぎです。」
「それにあの物に二回命を救われた気がします,恩には報いねばね十右衛門。」
「………………」
たまに姫の勘はたまに冴えるが,この勘は当りか外れかはたまた妄言か?
「無理ですわよ雪姫では。」
ルーシエが雪に話す。
「彼は私達でもなかなかなびかないのに,雪姫は私より年下ですからなびくレベルでわ在りませんわ。」
「分かりませんわよ,彼に纏わりつくだけが全てでわ在りませんから。〘押してだめなら引くて事を知らないのかしらね。〙」
だが雪姫にも結局なびかない。
〘誰ですか,私の未来をへし折る輩わ。〙
さて雅史達は
〘覚えておきなさいな。〙
街道を進み聖条京に着いて居た,スキル地図を使いお茶問屋に向かう。
〖帝御用達お茶問屋伊右衛門〗
軒に看板が有ったので入って見る。
「納得いかん,美味い玄米茶が出来たのに誰も買わない。」
「五代目そろそろ他の茶の仕込みも……………」
その時接客してた番頭が走って来た。
「五代目,玄米茶の在庫どれくらいありますか?」
「倉に沢山………今何と言った。」
「1人のお客さんが在るだけ,玄米茶を欲しいそうです。」
「試飲はしたのか?」
「一応しました,術袋らしき物からみたらし団子を取り出し食べながら試飲しました。」
面白い客みたいだ。
「他は?」
「玉露等の高級茶葉や安い茶葉を大量買いしてます。」
「………………,何処のボンボン公家だそれは。」
「……いいえ冒険者です。」
「何だと?」
冒険者が緑茶を買うなぞ聴いた事無いぞ。
「急須も数点買うみたいです。」
「よし,その冒険者を見てみよう。」
「在庫無いのかな?」
「何か店員さん血相かいて,走って行きましたよ。」
何か複数の足音が聴こえるな。
「お待たせしました,店主の五代目伊右衛門で御座います。」
「私は旅の者です,茶屋で美味しいお茶を飲み,お茶を買いに来た所存で。」
「何故玄米茶をご存知で?」
「少し昔に飲んでましたので,私のお気に入りのお茶ですし。」
「…………では倉に案ないしましょう。」
店の裏手の倉に案内され,外見は土蔵だが魔法付与された倉である。
「なかなか面白い土蔵の倉ですね。」
「…………普通の冒険者では無さそうですね。」
「まあダンジョンに入ったり,盗賊倒したり時間固定化された倉庫も見ましたし。」
「………!?時間固定化された倉庫。」
詰め寄る店主。
「ある者達の特殊な倉庫ですね,まあ古代のロスト技術らしいですが。」
「何と羨ましい。」
羨ましいが全面的に出過ぎですよ,まあ半分の在庫を買い取って,優姫に食べさせたな………,リクエストの高級食パンとか何故か菓子パンとか…………
足を組んでハーブティーを飲みながら,朝食を待つ彼女はもう居ない,あと膝枕あんまり堪能してないんだよな,お姫様抱っこや頭撫でとか色々甘えてせがむ割に………。
倉が開きお茶の香りが風に運ばれてきた。
「良い香りですね。」
「龍脈で稼働してる倉だよ,神秘の効果で大抵梅雨以外は,安心して保管出来るが,増水とかでの浸水には弱い。」
「で,玄米茶買えますか?」
「本気で買う気ですかな?」
「……?買う気無ければ買いに来ませんよ。」
「在庫全部で100両以上しますよ?」
「この白い大判使えますか?」
「………どれ…………!?」
「買えませんか?」
何かフリーズしてるよ白金大判に。
「ダメですかな?」
「………初めて見ましたよ,白金大判……家の店の物を買っても600両位お釣りが出ますよ。」
「アイリスではいくら位ですか?」
「4000万アイリスで買えますよ。」
まだ余裕あるからアイリスで買うか。
「ではアイリスで買います。」
「では何処にお届けしますか?」
「ではこの倉のを入れさせて貰います。」
一瞬にして倉は空っぽになり,驚く店主達。
「では他の物もバンバン買いますよ。」
この日,たまに買いに来る契約料も払い,帝御用達お茶問屋伊右衛門は,過去最高金額を更新する。
後にこの資金で新しいお茶を販売し,更に売上が増え増産に悲鳴が上がるのだった。
「石臼が足りない,資金を出す増産体制急がせろ。」
丁寧かつ人員の教育等により,増産に成っても質を落とす事無く,更なる発展をする。そしてひさびに来た冒険者に倉を増やして貰い,更に繁栄は続く事に成る。
「まさか隣の茶屋の団子も,大半の売上は彼らか。」
「美味かったと多めに貰いました。」
「さて次の繁栄の準備を始めるぞ。」
雅史達は店を出て,此方も頂上が見えない高さの大和富士を見上げる。
❪大和富士❫
標高一万を越える山の一つ,霊峰御岳山と裾が繋がった山である。富士には聖獣や龍に聖鳥が住まい,地獄の入口が在るとの噂が。初心者ダンジョンや上級者ダンジョンが多数あり,近くには神樹があり信仰大社が複数存在する。
まあマップに冥府の入口てあるから,邪神か閻魔大王が居そう……,気が弱い閻魔とドS鬼人が居たら面白いが。
「さて西に向かうぞトム。」
「柑橘類を手に入れに行くんですね。」
「出発するぞ」
「おー!!」
青い光の粒子を出しながら,大型浮遊バイクは西に南下して行く。
次回へつ
ルーシエ「私の出番はこれで終わり?」
エリー「聖条京着いたのに見えない,また逃げられた?」
雪姫「帝の所に行きますわよ。」
ルーシエ&エリー「私達には他に目的がぁー!」
ルーシー「行きますよ二人共。」
ルーシーにホールドされながら,二人は帝の屋敷へ向かわされる。
次回に続く。
次回またトムのエサ回。