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元おっさん,猫と異世界ライフと旅に出る。  作者: 猫を愛でる会
第二話大迷宮と空飛ぶ白鯨
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無能と呼ばれた姫 大和神国編

 ルーシアが去り王子派閥は喜んだ、王の継承も出来ない魔力が平民の無能が、自分から行方を眩ませたと歓喜する一方、ルーシアを最後まで支える忠義心の貴族や家臣は王子派閥を憎んだ。


 内乱の気配がにわかに含み始めると、次は王子派閥の貴族の捕まった者達の裁判が開始され、ルーシアを襲撃した一家やその一族郎党見せしめ極刑、もしくは国外追放だが同盟国でない国にしか受け入れて貰えず、極刑よりもキツイ処分を受ける。


 そして王族に連なるネモフィラ襲撃も、ルーシア襲撃者と同じく見せしめ極刑を断行し、王子派閥の過激派は息を潜め大人しく成ったのだったが、それで終わる程甘くはない。


 ジェラルドは高らかに国民に宣言した、「自身の派閥は容認した覚えはない、我が派閥と言う者は我が敵である」と、怒りを押し殺しジェラルドは国中に発言し、それは王子派閥が王子の敵として宣戦布告したのと変わらなかった。


 姉が去って一ヶ月、ジェラルドは悔やんでも悔やみきれずに居た。


「俺がもっと早く宣言してたら……………」

「言っても変わらぬ、だがお前はルーシアと同じく民を慈しめる人間だ、それを忘れずにルーシアの帰りを待て」

「・・・・・はい、父上」


 数ヵ月、男を連れて来るとは二人は思って無かった、そして古い文献の猫聖霊まで一緒に。


 そして庭園ではお茶を飲まずに、一人黄昏(たそがれ)る姫が一人しんみりと言葉を紡ぐ。


「お姉様……………私を置いて……………ズルい、一緒に行きたかった」


 フランシスカの言葉に、何人かの家臣がズッコケたのは言うまでもない。


「元気かしらルーちゃん」

「でも行き先は把握してるけど、巻かれたですよね…………」


 ルーシアの護衛は、途中水上飛空艇までは追跡出来たが、大和神国の何処で降りたまでは把握出来なかった、認識阻害により巻かれたのだった。


 服装は髪以外は平凡であり、しかもその日に限りルーシアと同じ色の青色の魔法ローブが多く、最初に行くフライト地点の秋川か、二番目の世界最大規模の諏訪岡湖なのか、更に西の方なのか検討が出来ず人員も増やせない為、秋川からルーシア様捜索を始めたが見付かる訳は無かった、見付けてもネモフィラみたいに認識出来る人間以外は、まったく認識出来ない為意味はない。


「姫様何処にいるんですかぁ~!!」


 一人海に向かい、叫ぶ者まで現れたのだった。


 そして時系列は、ルーシア旅立ちまで巻き戻る。


「急がないと、乗り遅れたら護衛達が来てしまいます」


 *注意∶もう既に居ます。


「乗り遅れたら、西のセーラ様の国の方に行かなくては、成らなく成ってしまうのは何かイヤ」


 *注意∶二人は胸の成長で競ってます、あとセーラはルーシエとエリーに対抗心を燃やしてますが、実際はルーシアの方が成長してます…………ドングリの背比べレベルですが。


 因みにシャロは、それより小さいと補足。


「うっさいわよ、作者!」


 シャロが色々吹っ飛ばし、キレて来たのだった。


「私はキレて無いわ!」

「一応私の話しだから、帰って」

「仕方ないわね、メインヒロインは譲らないわ」


 何か捨て台詞を言い、大人しく戻ったシャロだが出番が在るかは未定である。


「無くて良いです」


 ルーシアは、冷たく言い放つのだった。

 魔道列車に乗り先ずは東の、ダイヤモンドレイクに向かい貰ったクッキーを食べ、初めての一人旅行は胸をときめかせるルーシアだった。


「今日から、夜に夜更かししても爺とかに、怒られない~」


 怒られておけ。

 数分のフカフカな椅子の自由席の旅は終わり、次はダイヤモンドレイクでお金を払い誰にも行き先を、何処から知られるか分からない為片道フリーパスを買った、因みにそれなりに金銭感覚を鍛えたつもりのルーシアである。


 因みに片道フリーパスは一枚、十二万アイリスしてる為安くはない。

 一般客に紛れながらルーシアは乗り、初めての水上飛空艇はルーシアを恐怖させた、初めての水上滑走離水と高い高度の、雲が眼下に見える肝が縮こまる怖さ、だが後に克服する…………雅史によって。


 ルーシアは行き先を決めて居た、そこは世界最大規模の湖と言われる諏訪岡湖であり、ガラス細工や魔道時計の製造拠点の地域、ドラルーラにも魔道時計の職人は居るが、細やかな技法や細工に国内より安く売られる時計には、ルーシアは興味が在ったが資金で買えるかは分からなかった。


「ルーデウス先生が、昔魔道師の冒険者にも成れるて言ってた気がします」


 現実は甘くないと、後に知るが他の世界線よりはマシなルートを進むルーシア、因みにこの時点で護衛達はルーシアを見失ってるのである、席順がルーシア近くに取れなかったのが、全ての失敗だった…………因みにルーシア近くに座るのを、じゃんけんで決めてた為にうっかり先に券を買うのをしくじった。


 ルーシアの隣には、彼等にとってご褒美でしかないが、とある男に人生の隣を歩かれてしまうとは、彼等はまだ知らない…………この先の未来の悲劇に。


 ルーシアは諏訪岡湖に到着すると、昼を過ぎた辺りであり空腹を満たす為に歩いた。


 私は空腹を満たす為、大和神国の料理をワクワクしながら見回ります、どれも美味しそうですがそれにしても焼いた鳥肉は反則です、王族はあんなアツアツなのは食べれません、毒味が食した冷めた料理を食べるからです。


 そして私は何回か目を疑う光景を見ます、近くの店でお皿をタワーに成った隣に太り気味の男性が、涼しい顔で追加注文をして居てそして近くで、少し騒がしい店に入ると…………なにやら大量に食事をする、ケットシーらしき二人が食べてます…………凄く美味しそうです。


 美味しそうな誘惑の香りに、私のお腹の虫が鳴きます。


「此処で昼食にしましょう」


 私は生まれて初めて、ウナギと言う素晴らしい食事をしました…………アツアツでふっくらした身、味付けが私の知らない香りと味が口に広がり私の口は、幸せが広がって行きます……………。


「おいしぃ~」

「外国のお嬢ちゃんが、幸せそうだな……………」

「それよりも、あの猫様だよ…………俺達の数十倍は食ってるのに、まだ追加してるぞ!」

「胃袋のバケモンだな」


 こうして私は、ウナギに惚れてしまいました……………。


「また来よう…………」


 私は支払いをし、次はデザートです…………スイーツは別腹です。

 私は再び歩き、さっきの男性が違う場所で食べてます、何故か美味しそうに見えたので近くで同じのを頼みました。


「ん~!」


 不思議な甘さとモチモチ感としょっぱさ、何ですかコレ……………何ですかコレ!


 私は夢中で食べます、隣の男性は私を見ながら何か娘を見る様な眼差しで、『分かる分かる』と言いたげに頭コクコクしてます。


「お姉さん、お隣に三色団子私の奢りで」

「はい、かしこまりました」

「?」


 三色団子とはなんでしょうか?

 数分もしない内に、ピンクに白に緑の今食べてるのとは違う物が来ました。


「三色団子です」

「言い食いプリだから、私が全部奢ろう」


「食いプリ」とはなんでしょう?

 でも美味しそうだったから食べました、また初めての味が…………私をまた感動させる気ですか!


「お姉さん、赤飯の握りある?」

「在りますよ、栗入りのおこわ赤飯握りも」

「じゃあ五人前」

「まいど、五人前ですね」


 セキハン? クリ? オコワ? また不思議なワードがでます。

 そして見たのは赤い三角の何か、黒い粒々が掛けられた茶色の様な豆が付いた、何かを食べてます。


「お茶をお代わり」

「はぁ~い」


 私は何処か、知らない世界に来たのかしら?

 色々分からない、頭が理解出来ない~

 何故か混乱してた私は、このマサシさんと旅をする事に成ってしまいました、何でこうなったか全く分かりません、私は何か口走ってませんよね…………ませんよね?


 私はこうして長き旅をする、仲間にして共に歩むパートナーと出会った何て思いませんでしたよ、この時の私はね。


「そうだよね、まーくん?」

「呼んだか? ルー」

「うん、まーくんに出会って幸せて言ったのよ」


 私は今幸せだ、多分まーくんに出逢うために旅に出たと思う、出会った時は全く思えなかったし、家族に成るとも思えなかったし…………今は幸せ…………何時か実家に行く時は、子供も一緒だよねまーくん。


「そうだな、一緒なら何処にでもゆけるさ」

「? 私何か言ってた?」

「? 何か言ってたかルー?」


 この時の私は自分の、考えを口にしてたのかと思ったけどね。

 後に私は実家に行く、私を嵌めてくれた悪党達が居なくなった故郷に、あの日以来の帰郷だ。



 無能と呼ばれ姫   完。


 それでは次回は新たな……………。


 ルーシア∶まだ終わってませんよ、作者さん。

 雅史∶勝手に終わらすな、まだ諏訪岡から進んでないだろがぁー!!


 テヘ……

 

 ルーシア∶誤魔化さないで! 

 雅史∶オッサンがすんなや!

 

 さて次回は本編に戻ります。

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