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元おっさん,猫と異世界ライフと旅に出る。  作者: 猫を愛でる会
第二話大迷宮と空飛ぶ白鯨
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伊岡冒険者ギルドと、鰻屋の悲劇

 翌朝再び転移魔法陣に入り、三人で再び諏訪岡大迷宮の最下層に戻って来た、そして最後の転移魔法陣に入る。

 

「ワクワク」

「次は何処の島ですかね?」

「違う星だったりしてな」

 

 残念ながら転送魔法陣には、そんな惑星間を跳ぶ力はない。

 

「転送魔法陣で、違う星は無いな」

「転送魔法陣で、違う星は無いですよ、マサさん」

「・・・・・・」

 

 二人揃って酷くない?

 

 だがマイケルとグレイは、常識を言ったに過ぎないのだった。

 三人は光に包まれながら、中央の転送魔法陣から最後の転送をされたのだった。


「何だ!」

「ギルドの床に、魔法陣が!?」

「ギルマスを呼べ!」

「ギルマスなら、そこに居るよ」

「何だって!?」

「呼んだか?」


 伊岡冒険者ギルドは、スズメバチの巣を突っつくよりも慌ただしい荒れ模様だった、ハゲあ……………スキンヘッドの大男が余り緊張感無く、ギルドマスターの部屋から出て伸びをしてたが、一人のバイト職員の少女に「ギルマスなら、そこに居るよ」と、言われて退屈そうに大男…………伊岡冒険者ギルドの責任者である、ギルドマスターは振り向き「呼んだか?」と、緊張感無く言うのだが魔法陣が眩い光を放ってから、やっと事態を把握し走り向かったのだったが…………。


「グゴォ……………俺の股間が…………俺の股間が…………」

「…………何か頭に変な感触が……………」

「早く行けグレイ、後がつっかえてるぞ」

「……………此処は何処だ?」

「俺の玉ガァ~!!」


 こうしてグレイは、汚いオッサンの玉を砕いたのだった。

 近くに居た、回復魔法が使える冒険者に股間を癒されながら、何処かにクレームを言う。


「誰が汚いオッサンだぁ!!」

「まあギルマスて、見た目ハゲた汚いおじさんだし、皆そう思ってるよ」

「煩いぞ、咲!」


 ギルド職員は全員、ギルマスに目線を向けずに居たが、何人か陰で咲と言われた小学生の様な身長の少女に同意して頷いて居た。

 そして何人かは、笑いを堪えてたり頷く気持ちを抑えてたりする。


「ギルマス?」

「アイ○スには入れなそうな、ゴツイ海坊主だな」

「誰が海坊主だぁ!」

「ギルマスでしょ」

「煩いぞ咲!」


 黒髪でポニーテールの、小学生位の少女の『咲』て名前らしいが、このハゲチャビンの海坊主が父親て感じではない。


「……………どんな関係なんだ?」

「親子には見えないですね」

「僕の頭が汚されたよぉ~」

「俺の股間を潰しといて、汚されたとか言うなぁー!!」

「まあ汚いよね、ギルマスだし」

「だから、イチイチ俺に突っ掛かるな咲」


 ポニーテールの咲て子が、心外そうに私達に言う。


「一応言うけど、そんな汚いハゲは私のお父さんではないよ」

「汚いハゲて言うな、綺麗なスキンヘッドのギルドマスターと呼べ、一応俺は咲の上司だぞ」

「スキンヘッドて言うけど、ハゲはハゲだよ」

「ハゲ言うな!」


 ギルドマスター以外全員、咲の言葉に同意し頷いて居た。


「お前ら全員、俺をそう思ってたのかよ!」

「当然でしょ」

「初対面だが、納得だな」

「確かに、初対面ですが納得ですね」

「汚いから、頭洗いたいよぉ~」


 グレイは半泣きで訴えると、真っ赤なハゲマスクメロンがキレる。


「うだうだ煩いぞ、俺は危うく息子を失う痛みだったんだぞ」

「世のために、無くした方が……………」

「娘の為に、次の子が必要なんだよぉ~」


 ギルマス? のその台詞に、周りがざわつき始めた。


「嘘だろ? 本当に、結婚してたのかよ」

「あり得ないわ、見た目ヤバい人なのに…………役職無ければ」

「あんな見た目でも、家庭持てるなら俺はお前と…………」

「無理よ!」

「バカなぁ!」


 どさくさに紛れ告白する冒険者も居れば、ギルドマスターに対する日頃どう見てるかが分かる程、伊岡冒険者ギルドの中はギルマスに対し普段出さない本音が、色々と駄々漏れに出まくりだった。


「………………お前ら、俺をそう見てたんだな……………」


 ギルマスは心に傷を負った、そして雅史は思った「此の見た目で結婚出来るなら、オレも異世界で彼女出来なくない」と、だが以外に雅史は一部の人間には受けが良かったりする、そうある一定の価値観による者だが……………一応強くても、この平行線の世界はモテる基準は人各々であり、強いからと言ってもこの人の子孫を残したいとは、他の世界線よりも低い世界である。


 だがこの雅史は、結ばれたヒロイン次第だが子孫が雅史の覚醒したある力により、大活躍するのだがそれは雅史とヒロインの、結婚後の夫婦の絆次第である。


「成る程な…………迷宮を攻略したと………………」


 一応今までの経緯を話した、諏訪岡湖の大迷宮の話をだよ。

 そしてこのハ…………伊岡のギルドマスター、略してギルマス…………名前はどうでも良いから忘れたが、何故か鼻で笑いながら言う。


「フッ、冗談は休み休み言いな、確かに大迷宮は在るが何処から入れるか、誰も知らない噂だけの迷宮だぜ」

「めんどくさいな、股間も汚そうだけど」

「煩いぞ、猫精霊畜生…………お前のせいで危うく……………」


 また言い始めたよ、まったくサングラスすれば少しはファル○ンにも見えなくはない、たぶん………………バズーカ持たせて…………無理だな…………、顔が真っ赤で血管浮いて見た目もうレッドマスクメロンにしか見えん、唾を跳ばし喋るし汚いね。


「それで、本当は何処からあの転送魔法陣から来た」

「………………使えんハゲ」

「駄目だな、言葉が通じませんね」

「まったく、役職が高いだけのボンクラみたいですね、マサさん」

「俺は、ボンクラではないぞぉ!」


 結局話しに成らなかったので、お約束の冒険者カードを作らずにギルドを出た。


「やっぱり、ホラだったな」


 何故か勝ち誇るギルドマスター、だが撫子姫と雅史が結ばれた場合このギルマスは、義父である殿様が後に事情を知り冒険者ギルドの職を失う事に成る、もし撫子姫と結ばれたらである未来だ。


 だがそれは今の現状は無い、何故なら撫子姫は城下町を散策してるが誰かに狙われたり、拐われそうに成る様な事はなく逆に何処に輿入れするのか、民衆から心配されてる撫子姫である。


 見た目は大和神国三大美人と、うたわれるが実際は食いしん坊な為に見合いの話が途中で消える、撫子姫の胃袋は結構難関なテーマだったりする、本人は自覚無く普通の食欲と思ってるが…………。


 そして雅史は、マイケルとグレイを連れて諏訪岡湖名物の天然鰻の鰻屋に入る、鰻は黄金に見える白い腹部分が少し黄金色こがねいろに見える事から、黄金鰻と呼ばれるモンスター鰻は、ベテランの鰻モンスター狩人の免許皆伝の職人しか倒せない、レア鰻でありその身の美味さは通常の一等級天然鰻の倍のうま味と、この世成らざる絶品の味であり、領主たる殿様でも生涯の人生で何回口に出来るか分からない、それ位貴重なモンスター鰻である。


 因みに一体の鰻モンスターから、通常の鰻とは違い二人前出来る程少し大きなモンスター鰻だが、大きくても身は普通の鰻より少し柔らかい為、大きくても大味のリスクは無い。


 そして冒険者ギルドから、それなりに近い鰻屋にマイケルとグレイは入って行く、そして反対側の茶屋には呑気に茶屋の軒下の座る場所で、呑気に座りみたらし団子を軽く? 八人前を、頼んで居た雅史だった。


 そしてマイケル達は・・・・・・・


「いらっしゃいませ、二名様ですね」

「はい、二名で……………」

「水要らずの、猫用泡シャンプーで洗ったけど気になる……………」

「・・・・・」

(猫用泡シャンプーて、何じゃろうか?)


 店員の爺さんは、グレイの言葉が気には成ったが、接客中に聞く訳にいかない為猫精霊二人を案内してから、お決まりの台詞を言って去る。


「グレイは何にするんだ?」

「勿論、マサさんが言ってた鰻料理全部…………漬け物無しで」

「だよな、人間には悪いが漬け物何て必要無いよな」


 二人は漬け物無しの鰻料理全てを頼んだ、そして鰻屋は売上としては嬉しい悲鳴だが、後に疲労と鰻を食い尽くされその日は何時もよりとても早く、店じまいし全員疲れを取る為に泥の様に布団に入った途端に眠るのだった、夕方過ぎまで…………。


「美味いな、鰻」

「鰻丼並は食べ足りないですね」

「・・・・・・・」

(普通の人なら、それで満足できる量なんじゃが……………)


 店員の爺さんは、内心でそう思ったが悪夢は此処からもう始まってるとは、この店員の爺さんは知るよしもは無かった。


「お代わり」

「次の料理頼むぜ!」

「ハイハイただいま……………」


 こうして、異世界の鰻屋デスマーチが開幕されたのだった。


「早く出せ、客を待たせるなぁ!」

「腕が…………腕がぁー!!」

「まだだ…………まだ俺は終わらんよ!」

「親方、新人が潰れました…………」

「居間で休ませろ!」

「買い出しが間に合いません!」

「何とか買い足せ、またお代わりが来るぞ!」


 鰻屋の厨房は戦場だった、包丁が上がらなく成って来た職人や白焼きにてんてこ舞いの職人、食器洗いに終わりが見えず一人脱落するが、他にも客が居る為通常の昼よりも手が回らない事態に成っていた。


「親方、もう今日の米が尽きました」

「明日のを使え、あと米問屋に追加注文して来い」


 この日二回も米問屋に駆け込むとは、この時誰も思わなかったのだった。


「まだかな?」

「まだまだ足りないな、だろ? グレイ」

「ですね、マイケルさん」


 他の客は呆気に取られて居た、常連客も呆気に取られてマイケル達が次々に鰻料理を軽く食べる光景に、『此は夢か』と思ってしまう位だった。


 こうして古い創業の鰻屋、やなぎ屋は創業史上最もっとも最悪の悪夢にして、最も利益を歴史上もう無いだろう売値を叩き出した、そしてやなぎ屋からマイケルとグレイは食い過ぎにより、諏訪岡湖地域史上初の出禁を食らったのだった。


「まだマイケル達来ないな、もう一件茶屋を梯子するか」


 そして大和神国史上初の、茶屋を何件も梯子する変な旅人の噂が長く諏訪岡湖に逸話として、マイケル達と共に残るのだった……………後のマイケル達の、鰻屋梯子食いも追加されるが。


 この日は諏訪岡湖の伊岡地域で、逸話が生まれそして諏訪岡湖のラスボスに、レベリングしに何回も来ては鰻屋を梯子するマイケル達が名物に成るのだった。


 次回に続く。



 マイケル∶まだまだ行けるが、お金をマサさんから貰って来ないとな。

 グレイ∶その前に、もうあの店に入れないみたいですよ、「もう来ないでくれ」て言われましたから。

 マイケル∶大丈夫だって、服装を変えれば入れるて。


 だが後に実行した二人は、やはりやなぎ屋から速攻追い出されたのだった。

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