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元おっさん,猫と異世界ライフと旅に出る。  作者: 猫を愛でる会
第二話大迷宮と空飛ぶ白鯨
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諏訪岡湖大迷宮

 スキルのワープに失敗し、諏訪岡湖の無人の島に出てしまったうっかり野郎、雅史はグレイとマイケルから痛い視線を受けるのだった。

 

「もう一度使えば、マサさん」

 

 青毛のトラ柄のグレイが言う。

 

「次はやらかさないで下さいよ」

 

 ミルクタップリのミルクカフェオレの様な、薄茶トラのマイケルが言う。


「私は運は悪くない筈だがな、レベルも5に上がってたし」


「レベルは関係ないです」

「レベルとステータスの運は、まったく今の現状と関係ないですよ」


 マイケルとグレイが、何故か厳しいのだが。


 仕方なくやや遠くも近い、諏訪岡湖大迷宮の入り口と表示された場所に行く、ヤケクソと言いたければ言えば良い、朝霧立つ湖面を見ながら私はマイケルとグレイとワープする。

 

「・・・・・あんまり変わらないですよ」


「・・・・・だよな」

 

「本当に同じかな?」

 

 私は祠に向かい歩き、地下に向かう祠裏の石の階段を下って行く。

 

「ヤケクソに成ってるよね?」

「でも、早く来ても人間は店を開けて無いし、店が開く時間までに出れば問題ないさ」

 

 マイケルは知らなかった、普通の人では六ヶ月は攻略時間が必要な巨大な迷宮であり、宝箱からちまちま地図を集め攻略が常識だが、全ての雅史と同じく今度は雅史とグレイが最短記録に挑む。

 

「? 何か宝箱の回収始まったが、近くに宝箱あったのか?」


「祠の近くに、朽ちた宝箱あった気がしますよ、マイケルさん」


「そうか、グレイ」


 雅史の次にグレイが続き、宝箱回収と後方警戒にマイケルが受け持つ、まあ宝箱は自動で回収するが雅史は自分のインベントリに、湖底に向かう諏訪岡湖の周辺の宝箱も回収してたが、本人に現状知る術はない…………今は。


 長くジメジメした天然に近い、岩のダンジョン階段を歩き進むがやはり暗い、暗闇に目が利く雅史も流石に途中で光魔法で、光を照らしながら進む。


「眩しい」

「眩しいよ」


 *猫は基本夜行性であり、暗闇に目か利く為に行きなり明るいと、目にダメージを受けます。


 何十分下ったか分からないが、螺旋に下った先は足首が浸かる程の水深の道が、洞窟の様な通路の先に延びて居た。


「僕が先行します、マサさん」


「構わないよ、グレイ」


「先を越されたぜ」


 マイケルも先行を狙ってたらしい、私は魔法を何個か使える様にスタンバイした、だがグレイを先頭にしたのは失敗だった。


「僕に勝てるモンスターは居ない」


 何かキメ台詞を言いながら、蒼白い閃光のビームライフルを放つグレイ、灰色トラの悪魔がモンスターに強襲する。


「動きが甘い、ソコ!」


「出番無さそうだな」


「そうですね、マサさん」


「動きが丸見えだよ!」


 巨体の何か青い蟹モンスターや、何故か白い薔薇のモンスターが、身体の一部を貫かれた穴を開け、焦げた穴近くには光る宝石が見える。


「それは魔石ですよ、水の魔石なら魔力を流すと水が出ます」


 説明をするマイケル、私は説明を聞いて「コレ使えるな」と思いながら、思った事を言う。


「便利だな、この異世界あるある魔石は、なら光の属性なら光エネルギーが出る訳だな」


「雷魔石なら電気エネルギー、闇や地の魔石ならそれに付随するエネルギーですね」


 エネルギー問題は、その光と雷の属性モンスター倒せばクリアーだな、何処に居るかは知らないが、ライフラインの為にも欲しいな。


「動きが遅いよ、本気出さないと全滅だよ」


「・・・・・何かグレイが調子に乗ってるな」


「ですねマサさん、まったくグレイは」


 呆れながら、私とマイケルは先に進む、だが追い付いた時にはもう階層ボスを倒し終わって居た、そしてそれは最下層まで続き二日で最下層手前のディープマジックキャスターまで、無双するグレイだが結局青い毒のタコ頭の変なモンスターは、何か言い掛けた時にグレイに即死させられた為、まったく見せ場無く費えたのだがラスボスの場所に転移する前に、再びレベル上げする道場として使う為にマッピングセーブをする、ワープを使いレベルがそれなりに上がったら挑もう、マイケルと二人で。


 そして着いた場所は広い空間で、貝の殻の山や魚の骨の山が在るが、何故か帆船のマストが朽ちた物が落ちてたりと不思議な場所だ。


「マサさん、コレ装備して…………マイケルさんも」


 鑑定すると、水守りのタリスマンと表記され、水攻撃を無効にする効果が付与されてるらしい。


「さて、マサさんが作ってくれた、グレイトなソードを使うぜ」


「クロスクレイモアな、マイケル」


 明後日の方向をまた見て誤魔化すマイケル、昨日ダンジョンに入りグレイが全て一人無双し見せ場が無い現在、此処で少しでも経験値を稼がないと全く諏訪岡湖大迷宮に入った意味が無くなる。


「馴れてる魔法は、リープ・エアースラッシャーだけだ、だが斬れるモンスターなら何とか成る筈だ」


「来ます、マサさん」

「デカイ巨大なイカだよ」


 それはコウイカを三十階ビルにした様な巨大なイカモンスター、何故か天辺に幽霊船らしき帆船の難破船が刺さってるが、此がこのダンジョンラスボスのゴーストシップであった、まあマイケルとグレイは獲物を狩る瞳に変わり、まあ一部魚モンスターはせん滅してたが、金鰹や幻の緋色鯖は青てより緋色の金色の魚体をしてた、後で血抜きをしてスキル万能シェフで刺身を出す予定だ、最高の脂の乗った身は蕩ける程の美味さらしい、まあ魚アレルギーだったから美味しそうには見えないが。


 まあこのゴーストシップも、後でイカソウメンとか要求されるに決まってるな、先ずは先手必勝で脚を狙う?


「イクゾ!」


「・・・・・おう?」

「……………おう?」


 二人共何故か覇気がない、「イクゾ」ネタは使い古し過ぎたかな? だが、まだ使ってなかった気がするのだが、まあ良いか…………私は最大級の魔力を右手に集め、巨大なリープ・エアースラッシャーを放つ。


「行け、リープ・エアースラッシャー、GO!」


 普通より二倍巨大化させた、真空の円形風の刃がマイケル達より先に触手のイカ脚を切り刻み始める、だが斬った端から再生が始まる…………斬れた脚は直ぐに生える。


「再生型のモンスターかよ、だが経験値は貰うよ!」


「負けられねえぞ、グレイ」

「ゲソゲソ祭りの開始だよ!」


 息は全く合ってない二人だったが、仲良く素早くゲソ触手攻撃を避けるのは上手かった、華麗にアクロバティックに身体を回転し回避は、流石猫の本領発揮だ……………少しマイケルが調子に乗ってるが。


「斬ったゲソは、即回収されてるな」


「そんにゃ~」


 何か微妙にグレイのやる気が、ダウンする。


「倒せば食料大量ゲットだぞ」


 再びグレイのやる気が盛り上がる。


「やりますよ、やってやりますよ!」


「俺が先にマサさんに、刺身を出して貰うんだ!」


「負けてたまるかぁー!!」


 吠えながら走り行くマイケル、だがやる気の所悪いが、解体はグレイがしないと食べれないのだが……………

 グレイは目を狙い素早く二刀流で斬るが、やはり再生は目も有効らしく回復するが、私とマイケルでゲソを切り刻んでる為、一部ゲソの再生が遅くなり始める。


「さあどんどんじゃんじゃん、ゲソを切り刻んで行くぞ!」


「あいよ」

「任せてよ」


 だが同時にゴーストシップの頭から、砲撃の嵐が雨のように降り注ぐ、一旦距離を取り砲撃が止むのを待つ、畜生な時間稼ぎだ。


「黒い液体が、飛んできたよ」


「全員回避」


 イカ墨だろうが、普通のイカ墨では無いだろう。


「何か粘り気がありそうだな、ダンジョンの壁に付いたのがネチャネチャしてるぜ」

「気持ち悪そうだよ」


 何とか躱したが、ダンジョンの岩壁に着いたイカ墨は、何か重油の様に粘り気と脂気を含んだ墨で、顔に掛かったり足元に付いたら悲惨な気がする、顔なら視界が奪われ一方的な攻撃をサンドバッグの様に食らうだろう、足元なら沼に足を取られた様に動きが制限されそうだ。


「絶体イカ墨は回避必須だ」


「了解」

「あいよ!」


 元気良く返事を返す二人、弾丸の雨が止み攻撃を始めるが、今度は光魔法を頭に向け放つ、無数の光の閃光をイメージし魔法を放つ。


「食らえイカ野郎、レーザー!」


 百位の光の閃光を右手の光の球体から解き放つ、無数の光の閃光はゴーストシップの頭の船の船体を貫く。


 グオオォーン!!


 断末魔の様に響く、ゴーストシップの雄叫びはダンジョン全体を揺らす、頭の内臓付近から青い光が点滅する、同時に頭の難破船が崩れ始める。


「もう少しだ、畳み掛けるぞ」


「やってやんよ」

「倒して食べ尽くす」


「腹壊すから、調理してからなグレイ」


 マイケルがクロスクレイモアで、目に剣を突き刺す隙にグレイが全てのゲソを切り落とす、同時にもう一度私がレーザーを頭に向け放ち貫く。


 グオオォォォーン!!


 青い光がゴーストシップから解き放たれ、ゴーストシップはゆっくりと巨体を倒すがこのままでは津波が発生するので、即回収した。


「手強かったな、再生が」


「確かにな、再生がな」


「・・・・・普通に私は、強敵だったけどな…………疲れた」


 終わり良ければすべて良し、昔の人は言い言葉を残したて事でゴーストシップが来た方に向かう、何故かて言われたらボスを倒せば報酬が手に入るが、ゴーストシップを倒してもまったく何も宝箱が現れなかったからだ、ディープマジックキャスターを倒しても無かったな。


 ディープマジックキャスターの宝箱は、実はマイケルが回収してるが誰も気付いてはないのであった。


 最奥に向かうと四つの魔法陣が光輝いていた、更に奥には何かの部屋の入り口が在り、水深が徐々に浅くなり魔方陣は後回しにして先に部屋に向かうと、少し長い登り道の先に綺麗に光る宝石珊瑚や、巨大な二枚貝が在るがその巨大な二枚貝は宝箱であり、中身は金貨で五千万アイリスや不思議なタリスマンは、毒や魅了に精神攻撃を無効化する本当に不思議なタリスマンだ。


「この大きな釣竿三セットに、何か普通の釣竿は八セット在りますよ」


「此方は竜の装飾の槍が在りますよ」


 大きな釣竿は、腕力と体力と器用さと幸運をバフ強化し、どんな巨大な水棲モンスターも釣れるらしい、しかもバフは999もアップするらしい…………武器に欲しいよなそのバフ。


 ちなみに普通の釣竿も普通ではない、体力と器用さと幸運のバフに付属する気配消しのスキルにより、どんな警戒心の魚だろうが釣れる釣竿らしい、しかも両方ともにスキル疑似餌の為餌要らずに釣れるらしい、疑似餌にスキルて如何な物かと思うが釣れないよりはマシか。


 竜の装飾の槍は普通の先が鋭いタイプの槍、某青タイツサーバントのアレ系の槍であり、バフは腕力と体力に意志力が強化されるタイプ、黒はダークスターライトてドラゴンの鱗と爪で造られた槍、白く美しい槍はセントールドラゴンの鱗で造られた聖槍らしい。


「聖槍なら、アンデッドに有効な武器だな」


「そうなんだ」

「俺の為にある武器だな」


 何言ってんだマイケル?

 釣竿は海に行った時にでも試そう。


「包丁セットて在りますよ」


 包丁セットは海と陸に分かれており、肉や野菜の包丁が陸で海は言うまでもなく魚介類専用だ、何か身長より長い包丁はマグロ等に使う解体包丁らしいが、そんなスキルねぇーよ。


「真ん中の刀はどうします?」


「私が貰うよ」


 二振りの太刀は片方の鍔に月の細工のある太刀は、月光蝶(げっこうちょう)て名で世界を滅ぼさないが神殺しの太刀らしい、刀身は美しく魅了されそうな輝きの在る、まるでスーパームーンの明るき透明度の在る月の光の様だ。


 二振り目は柄から、もうひんやりした冷気を感じる雪月花光月(せつげっかこうげつ)は、月の明かりを浴びると使用者の体力を無制限に回復し、太刀固有秘技の必剣雪月花乱舞の太刀は神すら見えない太刀筋らしい、技を発動すれば使用者さえ何が起きたか理解できない神速を越えた剣技らしい。


 追加デバフに、相手を凍らせたり器用さを大ダウンに、継続的腕力ダウンを付与するらしい、最強の武器だが結構気力を奪われる技でもあるらしい…………その内試そう。


「オーラポーションだって」

「此方は体力一発ポーションだとさ」


 何だ、その雑なポーション名は最後のは特に雑過ぎる、リ◎ビタンかよ! 


「一本試しに飲むか」


「どうぞ」


 渡されたポーションは、何と言うか小さな洋酒系の瓶で、底に魔法陣が描かれてる以外普通、コルク栓を抜き匂いを嗅ぐと何とも栄養ドリンク剤の様な香り、まあ漢方ツヨツヨ目の香りて感じだ、昔の漢方栄養ドリンク剤て感じだろうか?


 味は……………キツいな、匂いからして結構なアレだったが、味も何かアカマムシ的な味と苦味が強いしカフェインも少し強い感じだ、甘さは無く漢方系を詰め込んだ雑なポーションて感じだ。


「・・・・不味い」


「僕も飲むか……………うぇ~」

「俺も………………うぇ~」


 三人で渋い顔に成った、他にはポーション簡易機材一式に古いポーション制作機材の作り方、まあ現代風にするには少し工夫が必要だが、そんなに遠くない未来私はポーションに頼る事無く、素晴らしい回復液体を手にする…………天然の無限に湧く素晴らしき回復手段に。


「魔力ポーションもあるね」


「不味いのはもう勘弁だ」


「確かに不味いのは勘弁ですね」


 三人はしかめっ面でポーションを見た、だがこの世界では普通の味で在る………地球の転生者には不評だが。


「新しい回復アイテムを、自前で探して作るしかないな」


「頑張りますよ、マサさん」

「確かに、不味いのは嫌だし自前なら不味くは無い」


 新たな目標は、『旅に必要な自前のポーション作成』に成った。


「あとは美味しいモンスター食材や、異世界の調味料を手に入れるぞ」


「「おう!」」


 やる気に満ちる三人であった。


「金塊はどうしますか?」


「買い物の資金に出来そうだし、貰うよ」


「カニカマカニマカ♪」


「ヂュ~ル食べ放題♪」


 ナンデヤネン!


 雅史は心の中で、激しくツッコミを入れたのだった。


「何か折れた剣が在りますよ?」


 折れた剣は黄金のとプラチナで装飾された、グリップと鍔に不思議な金属の神王鉄(しんおうてつ)はどんな硬い金属も、例え最強のドラゴンすら斬り倒す最強の剣だった。


「何か凄そうな剣だったのかな?」


「新しくレストアしてみては?」


 出来るかな、まあ無から有を作れる不思議な権能(ちから)だし、やれなくは無い気がするが……………たまには自分専用で、刀に改造するかな。


 剣は「え゛!? マジか」と思ってたが、それが人間に通じる事は無かったのだった。


「良し、完成だ…………そうだな名は日本の神から貰って、神剣(しんけん)日本武尊(ヤマトタケル)


 新たな力と名を得て、神剣・日本武尊はこの次元最強の刀と成った。


「何か一つだけプラチナ色だな、開けてみるか」


 プラチナ色の二枚貝の宝箱の中には、鑑定スキルを使い見るとマジックリングとエンゲージリング…………ちょっと待て、私は結婚相手居ないぞ。


 そんな事は、世の中の知った事ではない。


 マジックリングは装着者の魔力を引き上げ、魔力キャパシティー(容量)を引き上げてくれる、とても素晴らしき貴重なアイテムであり物理・魔法攻撃を、ある程度フィールドを張り防いでくれる、在る意味魔力無敵モード防御アイテム、星を獲た無敵モードのマ○オみたいな感じだ。


 エンゲージリングは、愛する人や守りたい女性に渡すとその人を永遠に護るらしい、どう護るかは知らないが結婚的な意味合いの割に内容は結構雑、しかも生涯のパートナーから護りたい女性全てとか訳ワカメである。


 しかもこのエンゲージリング、八個も在るし……………先に結婚しそうなマイケルとグレイの為に持ってよう、現在それに該当しない私だしな…………ちくしょう、リア充滅びろ。


 誰に当たっても意味はないが、その八個のエンゲージリングには雅史には意味が在り、十二個のマジックリングも意味が在るがそれが必要に成るかは、雅史の人生に関わる女性と仲間が示すだろう、だが出会わない限り彼女だったり仲間には成らないのだが、果たしてまたあの王子達は現れるのかは知らない。


「何か不思議な玉が在りますよ?」


「それ宝玉(ほうぎょく)だな、しかも鍵として使う系だな」


「本当ですね」


 最初から、スキル使って見てくれ、グレイ。


「まったく、グレイは仕方ないヤツだ」


 何故かマイケルは、腕組みしながら言うがマイケルもスキル使って鑑定してから言えよ。


「マイケルさんは、鑑定スキルを使ってから言って下さいよ」


「ぐぬ……………面倒だからヤダ」


「面倒禁止で」

「面倒禁止」


「マサさん、そこは俺に優しく…………あとグレイには言われたくない」


 グレイとマイケルは仲が良いのか、普通なのか分からんな。


「酷いですよ、マイケルさん」


 一応まだプラチナ色の二枚貝の宝箱から、何故か黄色や赤や薄水色や桃色等のウエディングドレスやら、ピンクで女の子的な魔女風のローブドレス、しかも変身機能付き…………何処のウエディング戦士なんだ?


 ピンクと言えば某姫だが、果たしてセーラ姫で在るかは不明ではある、何かネタバレ言うなと何処からか聞こえる気がするが、さてネタバレに成るかは後に知るだろう。


 更に魔法媒体に使える、魔術ブラット宝石が装飾された腕輪、此は魔女のみが使える特殊な装備だが人を選ぶ性質を持つ。


 赤は異界の烈火の魔王のブラット宝石、その力は強烈でありどんなモンスターもその力に平伏す。


 ピンクは異界の花を愛でる、花の女神であり嫉妬深い魔王でもある、その力は大量の魔力エーテルを犠牲に愛する人を蘇生したり、愛する人を傷付ける全てを虚無の彼方に分解する。


 プラチナは異界の中でも特殊な魔王、全てを凍てつかせる世界の魔王にして冷たき炎と、優しくも暖かな炎を顕現する魔王であり元高次元体の女神、愛する男神に裏切られ魔王に堕ちた女神、そして動物系モンスターに愛される元女神であり魔王の力を秘めて居る。


 たまに油断すると、女神姿で装着者の愛する人を寝取りに来るのでご注意を。



「・・・・・何かこのプラチナ色、封印した方が良くない?」


 だがこのプラチナの腕輪は、二番位に魔力を増幅し魔女の力を極限まで引き出す能力を代償に、魔王が装着の愛する人に色仕掛けされ寝取られると、肉体を奪われ魂を食われる代償が存在する、最もリスクが高い装備である。



 そして最後にホワイトスノーは、元人間の姫にして神と神の力を宿りし人間の妻にして、魂を闇に食われし悲しき魔王。


 その力は雪を薔薇に変え、どんな敵も凍らせ魂すら永遠の氷に変える、薔薇の氷剣は細く美しい剣であり装着者を依代(よりしろ)に、装着者の世界に降臨し全ての敵を()てつかせ滅ぼす力を振るう、たまに装着者の恋のライバルもお茶目で凍らせるが生きては居る。


「・・・・・・何か怖いなぁ~」


「怖い腕輪ですね」


「プラチナと変わらない位、ヤバくねぇ~」


 三人は思った、一番危険なのはこの腕輪ではないだろうかと。


「まあ、装着者が現れるかは分からないし」


「ですよね」

「現れないで欲しいな」



「くちゅん」


 遠い空の向こうで、一人の魔女がくしゃみをしたとは三人は知らない。


「さてこのブラックダイヤの首飾り、魔女て無いんだよな」


「指輪も在りますよ、あと宝箱の底に黒いウエディングドレスも」


「何かの暗示ですかね?」


 三人は知らない、イヤ一番このウエディングが示してるのは雅史ではなくマイケルである、果たしてこのブラックダイヤの首飾りと指輪にウエディングドレス、マイケルはどんな業を背負ってるのだろうか?


「何か白い着物と、緋色の指輪もあ…………消えた!?」


 間違えて違う世界に届いた白無垢であり、とあるオッサンの花嫁の白無垢である、ケモ耳の婚約者と魔族の娘婚約者に嵌められた、オッサンの悲しき想いの在る白無垢である、因みにケモ耳は妖狐族である。


「何だったんだろうな?」


「さあ、僕には分かりません」


「分かったら苦労しませんよ、マサさん」


「確かに」


 何かモヤモヤするが仕方ない、分からない物を考えても時間の無駄だ他を見よう。


「奥に有った虹色の普通の宝箱には、神鉄て聞いたこと無いインゴットが在りますよ」


「本当だな、権能使えば剣とか防具になるかな?」


「僕は自在に剣の長さが変わる剣が欲しいです」


「俺はグレートな剣だな」


 グレートな剣ね、まあグレイの自在に剣の長さを変えるのは、某ガンダ◎ムエピリオンネタや自在に刀身が変わる魔法剣とかを参考にして、分身して飛行する剣の要素とかも盛るかね、マイケルの剣を浮遊するファンネル剣とか七つの剣を脳波で操るとか、色々てんこ盛り出来そうだな……………金属特性は聖剣の材料より上の鋼材らしいが。


「まったくワクワクする金属だな、まったくよ!」


「結構有りますから、沢山剣が作れますね」


 神鉄の鋼材は1t位しか無いので、材料の量は無限ではない。


「マサさん、隠し扉が在りますよ」


「なんと!」


「本当だ、凄いなグレイ」


「運ですよマイケルさん」


 実際に運であり、どんなスキルが有ろうとも誰も探し出せない、特殊条件『宝玉が宝箱から手に入れる』を満たさないと、誰もこの隠し扉には辿り着けない。


 そうトムでもどんな人物でも等しく、この扉を探しだした人物はこのグレイのみである、そして白鯨のダンジョンを作りし神も知らない、何処かの存在が作りし白鯨に至るショートカットワープポイントである、代償にボスモンスターが八ヶ月復活しない仕様である。


「よし、行こうグレイ」


「アイサー!」


 こうして私達は、隠し扉を岩壁に擬態化した仕掛けスイッチを押し、開いた岩壁の向こうは不思議な癒される青い光に満ちてた、私達は奥へと向かい歩き青い水晶が光る転移装置の前に来て、台座にさっきの宝玉の鍵をグレイが奥と足元から光が私達を包み、グレイとマイケルと共に転移された…………その先に見えた光景は衝撃的だった。


 次回に続く。



 マイケル∶次回は凄い景色からスタートだな。

 グレイ:アレは凄いよね、僕ビックリしたよ。

 雅史:確かに、私はビビったよ…………空の上のとはね。


 ネタバレすんなや!!

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