僕が望んだ旅です。 私は妖精に会いたい。
今回は北の海でマグロと戦う?話しです。
希望者だけで諏訪岡大迷宮に来ていた,まあ全員だが。
「潮の香りがするね。」
「面白い場所です。」
女子三人は目をキラキラさせ,ダンジョンを見ていた。
その頃祐奈は。
「何か湖の中心から気配が,海鮮丼はあそこか。」
やれやれとみるクマ。
それにしても昨日の二人から何か感じた,何かよく分からないけど…………気のせいにしたい気が。だがそもそもどうやって島に行こうかと未だに悩んで居た。
そしてルーシエ一行はアルが帰還したので,賞金等の臨時収入のお金で尾張に飛空艇で向かう事に。
「普通飛空艇て船のはずよね」
奇妙な形をした飛空艇?を見るロリ二人。
「大和神国はこの飛空艇が主流なのです,風のエーテル魔石以外でのエネルギーでの,異世界技術によりこの飛空艇は飛行しています。」
受付で職員に説明されたが,湖に浮かぶ不思議な大きさの巨体を見て。
「「ほぇ~」」
「これが大和神国しかない,超飛空艇ですか。」
「拙者は残る故,行って来ると良い。」
千石が変な汗を流して居る。
「高い所がダメて事よね,私はベッドの」
「うるさいぞ淫乱魔人」
「昨日より悪化してるわよ。」
やれやれと思うロリ二人。
「一日2便しか無いのでお急ぎを。」
「何で2便なんですの?」
「一応ドラ・ルーラー経由路がある為です。」
「あれ?今国交無いのでは?」
「はい,海底火山で陸路と海路の一部が無いですね。」
それは国交あるよねと,ツッコむロリ達であった。
「さて終わらせて,マサ様を探す旅よ。」
「それに異議は無いわ。」
「護衛としては帰りたいのですが。」
「あの空飛ぶ魔法を覚えて,あの方に追い付きたい。」
「私は回復魔法と飛行魔法で二人で逃避行とか。」
寒い風が吹く………………さて。
「「ちょっと,まだ私達の話しの途中。」」
雅史達は転移魔方陣で北海にある島に出る。
「このトレンチコート暖かい,何かヒーター入れてるの?」
「?普通に高級トレンチコートの肌触りですけど。」
「高級コートは庶民には分からないよユーちゃん」
「何で私だけコートくれないの?」
シャーロンが不満を言う。
「君普通にの防寒着持ってるでしょう」
「あの日本では見ない,高そうな服装のだよね。」
「私は家に戻れば近い物が在りますわよ。」
「ユーちゃん,金持ち自慢止めて。」
「別に自慢した訳では………」
何故三人が意思疎通出来るかと言うと,あの妖精の指輪である,見えない魔法壁防御にその人に合った通訳者機能付き,あと何か三人揃って赤く成ってたが,私には解読不明だった。
まあシャーロンが左薬指に,指輪嵌めて欲しいと言われたが,昨日のシチューで胃袋を掴んだフラグかな?
私は現状誰とも付き合わないので,釣り橋効果と胃袋はへし折りたい。あとロリのも釣り橋効果もへし折りたいし,確かにブルーの瞳に金銀髪は魅力あるが,だが中身はロリである。まあ美少女で足は綺麗だが色々大変そうだ………あの二人との未来は何か波乱万丈が待ってそう。
くしゅん×2
「だから二人共,ちゃんと着替えて寝て下さいて言いましたよね。」
「これは噂よ(たぶん……でもマサ様だっら……ぽ)」
「そうよ噂よ(マサ様が私を思って………キャ)」
だが現状この二人の恋愛ルートは無い。
「「なんですってぇー」」
「お嬢様達周りの迷惑なので,いきなり大声出さないで下さい。」
「そうですよお嬢様,悪い見本がそこに居ます,そんな大人には成ってはなりません。」
「ヘクター,何で私を見ながら言ったのかしら。」
苦々しい顔でルーシーが問い詰める。
「心辺り在るだろ………」
「………?分からないわ。」
在り過ぎて分からないらしい。
「ご免なさいヘクター,確かにルーシーの様に成りたくはありませんわ。」
「確かに,ルーシーの悪い伝説は,学院でも残ってましたし。」
「……………」
さてその頃雅史は。
さて漁船を出すぞ。
「❮エアーウイング❯」
「「「きゃぁー」」」
振り向くとスカートが捲れ,黒紐に白ピンク縞模様に………肌色だと………て,お尻を向けるなて………アレはまさか…………
「!?ぐはっ…………」
雅史の鼻から鮮血が飛び散り墜落した。
「マサさん,マサさん気をしっかり。」
「マサ師匠何故鼻から吐血を。」
〘口以外は吐血て言わないぞカシム王子。〙
何故か心の中でツッコミを忘れない雅史……だが肌色が過る。
「振り向いたら肌色の双曲線の岡の先に……………男のエ………」
ガク
慌てる優姫だが見当違いである,当の本人は気付かない。
数分後復活する雅史であった。
気を取り直し飛行し深い場所で,カバンから船を出す。
「あんたはドラちゃんか!」
下からツッコミが来る。
「私は,便利猫型ロボットではない。」
黒髪ツインテール……恵理が,勝手に猫型ロボット呼ばわりする。
カシム王子をトムが運び,私は先にシャーロンと優姫を両脇に抱え運ぶ。
「あ~」
恵理が気付いたらしい,そしてトムが恵理を運ぶ。
「出血の理由はシャーロンでしょう。」
「ご名答。」
「…………………………スケベ大魔王。」
アレは事故だ,スケベ大魔王とは失礼な……恵理のも事故で見たが。
「恵理のも見たけど…………」
「アレは事故だし,次はお金を取るわよ。」
「恵理……君は何処のいかがわしい店の,店員なのか?」
「メイド喫茶とか大変なのよ,たまに変態が居るからそれ対策ね。」
「対策に成って無いな。」
何故かカシム王子は船尾に向かって居る,どうやって動くか興味あるのだろう。
途中までシャーロン達と歩き,途中で別れる。
「下は一人一部屋の部屋があるし,食堂もあるが食料は無い。」
何かウキウキしてる三人。
「海は魔物居るから落ちたりしたら,たぶん助からないかな。」
青ざめる三人だった。
艦首コントロール室に向かう………到着すると,やる気に満ちるトムそして。
「さあ僕が望んだマグロ旅の始まりだ。」
「ただ魔法で倒すだけだが。」
トムからのツッコミはない。
中央の背中合わせの座席に座る。
「トムは後ろの席に座って,シートベルトしろよ。」
「?…後ろですか?」
「そう後ろ。」
何か考えてたみたいだが少しすると,カチとシートベルトをした音が聞こえたので始める。
「キャナル,360度スクリーン展開。」
『了解マスター』
外の状況が,仮想球体型スクリーンに広がる。
「あれ?カシム君が後部甲板で,素振りしてますよマサさん。」
「努力家だね,どうやら上手く作動したかぶっつけ本番だらけだから気が気ではないが,まあ重力制御は大丈夫だろう。
後ろの警戒は任せた。」
「了解」
船の操舵より長年運転してきた,車の運転操縦風にしてみた。ハンドルには一応潜水用下降や上昇する機能もある。
まあその代わりにハンドルのパワースペリアリングは,通常より増し増し改造したが,さて仕出かしてなければ良いのだが。
「魚楽しみだなぁ~」
……………さて起動開始だ。
スイッチを押し魔力予備電源に火が入る。
「キャナル,重力制御フェーズワン解除。」
『フェーズワン解除,問題ありませんマスター』
他の疑似パネルやモニター式海図や世界地図が開く,各機関のセンサーが出されるがキャナルに丸投げ。
「フェーズ2とフェーズ3解除。」
『フェーズツーフェーズスリー解除,エンジン始動開始しますマスター。』
「安全装置一番解除。」
『重力炉安全装置及び,エネルギー炉安全装置一番解除。』
さて部品が足りませんとかよしてくれよ。
「魔力装填」
『マスターの魔力感知しました……………,全魔力エネルギー臨界点突破しましたマスター。』
〘アレ?予定より術ポイントが,持って行かれてるが………それより。〙
「オリオン動けよ。」
アクセルを踏むと景色が動き始める,あと船名はまあ普通にオリオン座から取っただけである。
波の影響やら,発進時の反動すら感じずに出発する。
『水流推進ポンプに異常ありませんマスター。』
〘良し,良好な滑り出し………次〙
「マグロの検索開始。」
『了解検索………………完了,北西に突撃マグロにキングサーモンマグロ,鮪王を捕捉………1角マグロ皇帝捕捉。』
なんだこの世界のマグロは,1角マグロ皇帝?角とかヤバい系確定だろう。
「では本格始動する,各部チェック頼んだキャナル。」
『了解マスター』
緊急出口から甲板に移動して,トムは空中で待機してもらう。
そして奴らは船首の向こうで飛び跳ねている。
「先手必勝の❮サンダーボルト❯いけぇぇー!!」
❪サンダーボルトとは❫
高出力の電雷球の水魔法,放電場所での使用にはご注意を。
海水に着弾して突撃マグロが感電し力尽きる,ついでに鮫やエイや巨大鮫に………クラーケン。
クラーケンと大王イカと住み分けてたはずだが,基本大和神国海域は大王イカの縄張りらしい。
『マグロキングの群れ接近,左舷400ですマスター。』
「もうい一丁❮サンダーボルト❯あらよっと!」
800キロ級の巨体が浮くが。
『一体接近来ます。』
「トム脳神経に一撃で仕留めろ。」
「了解」
大きく飛び上がったマグロは,予想外のだったがトムが一撃で倒す。
解体BOXはフル稼働しマグロを部位ごとに分ける,クラーケンや鮫も解体され普通の魚まで解体されて居るが,倒した覚えがないあんこう帝王はかなりデカイらしく後回しに成ってる。
『キングサーモンマグロ及び突撃マグロ,マグロキングの反応ロスト,1角マグロ帝王は進路変更し北海と竜海域の変わり目に移動,その近くのドラゴン海溝辺りで,更に3体が出現しました。』
❪ドラゴン海溝❫
世界最大のドラゴンに似た形の,最大級に広く最大級に深い海溝であり,熱鉱床が多数あり古代生物のフロンティアである。
「マグロの戦果は?」
『キングサーモンマグロ32と突撃マグロ18にマグロキングの群れの31です。』
「大漁だぞトムて………無言で隣に居ないでカシム王子。」
「師匠こそ,独り言多いですよ………,それよりトム師匠が仕留めた魚は?」
「マグロキングだけど?」
「マグロキング?」
さて次はどうすかな?……上空を見ればジャンボジェット機ぽい飛行機が………………まあ大きさはジャンボジェットだが何かが違うジャンボジェットもどきは,北西に向かって飛んで行った。
その頃ルーシエ達は。
「何で護衛の二人まで寝てますの。」
「寝過ごしてドラ・ルーラー行きですわよ。」
ロリ二人に叱られる護衛二人。
「「済みません。」」
尾張到着はまだ遠い。
「次はドラ・ルーラーです………ドラ・ルーラー経由で秋川で補給後,横菅と終点尾張…………尾張到着後は,西回り諏訪岡湖向け便に成りますのでご注意下さい。」
何かまだ波乱の予感。
雅史達はマグロをまだ求め,大海を進む………。
「そろそろおやつにするかトム。」
「待ってました。」
『マグロの検索範囲10キロ内に,現状通常の魚しか反応有りません。』
「キャナル何か有れば頼んだ。」
『では次元アンカーで固定しお待ちしてます。』
食堂まで降りると何か言いたげな恵理,カバンから風呂上がりに作ったプリンと,炭酸水とコーラ擬きを出す。
「やはりコーラはパクチーとライム無いと,作れないみたいだな…………何処の科学実験所動画は,あの臭い虫代用とか言ってたが,試す勇気は出さない。」
「………それコーラ?」
恵理が不思議そうに見る。
「コーラ擬きだ,キャラメル色の炭酸水だな。」
「こっちのは?」
「果物味がする炭酸泉の炭酸水。」
「…………………冗談だよね。」
「ここは異世界だぞ。」
「そうだった。」
何かを覚悟し此方を向く恵理。
「相談があるんだけど良い?」
「何だ?」
ハーブティーを飲みながら,返事をする。
「私は昨日バイト終えて,秋葉から帰宅して家に帰ったはずなの,鞄を置いて靴を脱ごうとしたら何故か森で,立ち尽くしてたあの二人に出会った訳,で本題ね。
元の世界に帰れると思う?,大抵異世界物て時空や時間跳躍するスキルで,元の世界に帰れたりするでしょう?現状どうなの?」
キャナルが提案をする。
『白鯨迷宮図書館の歴史の資料を調べてみては?』
〘確かにまだ歴史館の方は見てないし,死んでも転生でも無いし,召喚では無いし可能かも知れん,シャーロンは多分ダメでも2人なら可能が………調べてみるか?〙
「妖精が居る迷宮図書館なら,可能性があるかも知れないそれに,君達が捕まってた洞窟の近くに,何か揺らめきらしき場所が在った気がする。」
でも何か引っ掛かる………恵理は三人と言ってたが四人目のギャルの死体は?一体何時彼女は死んだのだろうか?そして死んだはずのシャーロンは,何故無傷でこの世界に居るのだろうか?
そして何故不意に来た異世界で,恵理とシャーロンだけステータスが在るのだろうか?まあ優姫にはなかったのだが………、優姫に無かった方が何か在るのだろうか?
「帰れる可能性在るかもて事よね,私は弟が心配だから帰りたいのよ。」
「お姉ちゃんしてるんだな。」
「可愛い弟だもの。」
「………何か弟が大変そうだな。」
「私がブラコンと言いたいのかしら。」
「………………さてあと少し終わらせたら行くか。」
シャーロンが此方に来て,何故か抱き付かれた。
「私,妖精さんに会ってみたいです。」
何故抱き付いて来たんだ?
「なぁ……………」
振り向けば目を丸くする恵理が居る,訳が分からないぞ。
「あのちんちくりんに会いたいとは,それでマグロは倒すのですよね。」
「「「倒す?」」」
いつの間にか優姫が後ろに居た,あと何かもじ……トイレか。
「トイレなら真後ろと,部屋に一つ在ったはずだが………」
「もじもじしてたからって,トイレて決めないで!」
「昨日の件が有るからな。」
「………………」
いきなり後ろ向いて突撃していった。
「あ…………忘れてた,ここのシャワー威力調整して無かった,まあ大丈夫か………ペーパーもあるし。」
「「………………………」」
何故か赤い顔をして股を押さえる恵理とシャーロン,まさか調整しないで使ったのか?だが次の瞬間。
「ヒャア~,だ……だめそこだめなの」
「……………」
トイレで何をしてるんだ。
「「………………」」
更に赤くなる2人。
「ちゃんと自分に有った調整をしてから使うか,ペーパー使ってくれ。」
「前後の調整の位置がフリーだからね。」
「私も初めて使いましたけど,アレは凄かったです………一人でするより。」
「何を言ってるのかしら,トイレの話しよね………」
「トイレの話ししてますよ?でもあの刺激は………」
「言わなくて良いわ。」
何かに疲れて来た恵理にハーブティーを差し出す。
「まあこれでも飲め。」
「不思議な香りのハーブ?ティーかな?」
「要らないなら私が飲みますね。」
シャーロンが奪いとり,優雅にティーカップを持ち優雅に一口飲む。
「王室のハーブティーとは違う味,興味深い味です。」
「…………今王室て言った?」
「地球とは違う平行世界の,異世界人だからな。」
「「え!?」」
驚く2人と後ろから優姫が出て来たが。
「?楽しそうに喋ってたから,優姫か恵理が気付くと思ったけど,まあ私はこの体型は昔の体だし。」
「「「!?」」」
「一体ここに来る前は何だったのよ。」
「ブラック町工場で働いてた,作業員兼トラックドライバーの40のオッサンだな。」
「…………今の体は………?」
「18の時の身体だな,何故か?」
三人から冗談は止めろ的な雰囲気が出てるのだが。
「それに会社帰り途中以降の記憶が無い,死んだかも不明だしな。」
「確かに飼い猫だった時代の,最後に見たマサさんより若いですよね。」
「私が二十代の時だな…………,あの時も大概ブラック企業だらけだったな………転職先とか…………。」
「「「…………………」」」
何故か暗い顔に成る三人,何かガッカリ感が出てるぞ優姫。
「それよりマサさん。」
「それよりなのかよ。」
「僕のマグロ食料のマグロを,どんどん狩って来ましょうよ。」
「「「マグロを狩る?」」」
「アレ?マグロて釣ったり,銛で刺す漁でしょう?」
異世界だよここ。
「あんな巨大魔物を釣りでは無理だろうよ,キングサーモンマグロは可能だけど。」
「「何それ,マグロとサーモン混ざった名前は。」」
「そのまんまだ,サーモンとマグロの身が混ざった魚だなアレは。」
中トロの身がサーモンに成り,大トロはそのままのハイブリッド的な,最大150キロ級の魚だな。
「食べるか?」
「「「…………え!?」」」
「僕は食べますよ。」
「トムは聞かずとも分かるから,言わなくて良いぞ。」
「よっこいしょと」
「ジジイ臭いぞトム。」
「猫の時合わせた年齢なら,とっくに高齢ですよ。」
「そうだな。」
食堂奥で2体分のサーモン身と大トロ部位を,スキルで切り盛る。
「また刺し身とやらですか?師匠達。」
カシム王子がやって来た。
「それにしても止まってても,動いてても揺れないのは凄いですね。」
「重力制御してるからな。」
「じゅうりよくせいぎょ?」
「……!?重力制御してるの」
「「?重力………何か聴いた事ある気がします。」」
お嬢様と姫様は難しい顔をしてるな,物理の基本知識のはずだが。
「何で2人は分からないのよ,理科や物理で習うでしょう。」
「私はまだ理解に頭が追い付いて無いので無理。」
優姫はまだ何かに混乱中みたいだ。
「物理とか私は分かりません。」
シャーロンは悲壮な顔で有った。
「恵理,時間出来たらそこの二人に,スパルタ物理初期を叩き込もう。」
「そうよね,重力制御の凄さが分からないのは流石に……,常識的にね。」
その時キャナルから報告が来る。
『マスター,一角マグロ皇帝が再接近の移動を始めました,数は3体で2体はドラゴン海溝からで1体は南下してます。
2体が再接近中のと接近した模様………1体ロスト………縄張り争いの模様です。』
「………………勿体ないから回収に行くか,トム聞こえたよな。」
じゅるり
「縄張り争いで一体倒れてるのですよね。」
「水上だからアレを使うか。」
漁船と大型浮遊バイク以外に,スラスターとか確認実験してから使う予定を変更し,実戦投入する。
「キャナル,カタパルトデッキ解放。」
『了解マスター』
「「「「?」」」」
「………大丈夫かしら,いきなり独り言始まったわよ。」
「度々言ってますよ雅史師匠は。」
「精霊と喋ってるのでしょうか?」
「「「…………………?」」」
四人を無視し甲板に出て,ユニットを取り出し自動制御装置装置で,背中付近で止まりしベルトや固定ベルトで完全装着をし,足用姿勢制御を装着を完了する。
「疑似モニター展開開始,エーテル魔石からエアー・グラビティ両フィールド展開」
『データーリンク,観測を開始しますマスター。』
「頼むぞキャナル,まだプロトタイプの推進飛行コンバーターだ,それにまだ名もないシステムの実戦テストもしたいしな。」
『脳波連動誘導式攻撃ですね。』
「まあまだ名もないから,そんな名でも無いが。」
制御の脳波リンクは正常らしい,さてとカタパルトに乗ってと。
「トム行くぞ,コンバーターの上か外套に潜れよ。」
「分かりました,よっと。」
変化しコンバーターのトムスペースに乗る。
「何でこのコンバーターて装着?飛行ユニットての,翼みたいな形なのですか?」
「虫の羽とかよりは良いかなとな,あと白オリハルコンだからな。」
プラーナを増幅しコンバーターが稼働し始める。
「キャナル発進する。」
『出力問題在りません,熱も発生等ありませんが青い粒子を観測しました。』
「翼が青く成って来てますよ,何か黒に近い青て感じですが,よくこの重いの背負って重く無いですね?」
「重力制御や浮遊制御してるからな。」
「僕には分かりませんが,凄い装備て事なんですね。」
凄いで済ませたくは無いが,さてテイクオフだ。
「発進」
『カタパルト発射角度調整,……………噴式カタパルト発射』
高速で上空に射出され重力制御とエアーフィールドも稼働している,プラーナエネルギーを爆発的に噴射し推進力として,一角マグロ皇帝の元に飛ぶ。まあ飛び方はエアーウイングと同じである。
『時速200キロを計測,更にスピード増大……マスターの身体への負担影響皆無,脳波伝達問題有りませんが………録画システムがスピードに追い付けません。』
え?まあ良いか……そう言えばさっき白いはずのコンバーターが,ブラックブルー的な色に成ったとか聞こえた様な。
その頃恵理達は。
「何か青い光出して飛んで行ったけど,私達どうすれば良いのかな?」
「それより揺れて無いのが不思議,船に乗ってから不思議過ぎて頭が追い付きません。」
「重力制御してるからでしょう。」
「「「…………?」」」
優姫がやっと頭が回り始め少し理解を始める。
「重力てまさかあの重力?普通に重力制御は物理学的に無理でしょう?」
「………やっと理解したのね,あとこの世界は私達の常識が通用しない世界よ。」
「では家には………」
「私も帰りたいから,探す様に頼んだけど。」
複雑な顔をする優姫。
〘お母様には会いたいですが,政略結婚させたがる父様には会いたく無いです………私はあちらに好きな殿方居ませんが………〙
後に帰る前にあることを雅史に頼み,そのお陰で政略結婚は破綻するシナリオは上手く行くが,恵理が帰った後の話しに成る………。まあ父親に勘当されそうになるが,妻に弱いので最終的に優姫は最初で最後の突発性の恋愛は終わりを迎える。その物語は優姫の心に留め,もう1つの異世界選択肢を捨てたのだった。
「ユーちゃん何で顔赤いの?あと何で無言で今左手薬指に,その指輪を嵌めようとしてるのかな?」
恵理が「吊り橋効果の恋心は危険よ」とか優姫に言うが,誰に吊り橋効果の恋愛かは,理恵もシャーロンも優姫も言わない。
だが自分達を助けたのは,マサなのかトムなのか分からないで居る,だが優姫だけが知ってるが言わない,色々不器用な私に似た彼に………たまに酷いし下着見られたみたいだし。
〘責任少し返して貰わないと,あとあの洞窟から始まった私の心の責任もね。〙
雅史が飛び去った空に舞う光の粒子を見ながら,優姫は帰る事が出来た場合のプランと,帰れなくっても彼と一緒に居る為のプランを考え始めた。
その頃上空。
「今何か言ったかトム?」
「?何も言ってませんよキャ」
『私も言ってません。』
まあ気のせいか,今心の責任とか聞こえた気がしたが………まさかロリが噂でも。
くしゅん×2
「………………」
「…………………」
「間もなく秋川に到着です,忘れ物御座いませんようご注意下さいませ。」
「尾張までもう少しねヘクター。」
「お嬢様が騒いだ件で,やはり注意されたな。」
「「…………………」」
ルーシエ一行の旅の終わりはもう少しである。…………はずである。
次回に続く。
ルーシエ「尾張には良い思い出在りませんわ。」
エリー「確かに,年下姫……特に桜姫の知識には勝てません。」
二人「「でも雪姫は負ける気がしない。」」
雪姫「サボってますと,また水魔法が飛んで」
三人「キャー」
水に流される3ロリ達。
雅史「卒業試験難しいかも知れないな,優姫とはあんな関係に成ったが,三人には幸せになって欲しいな。」
〘短い関係だったけど,私はまだ立ち直れ無い………〙
夏の終わりに雅史は思う,あの日々と重ねた日々と。
ミリスタ「そんな事より,次回は私が久々登場回よ。」
雅史「そうだっけ?」
ミリスタ「マサ………そろそろプリンを頂戴。」
次回に続く。
連休で書けたのでついでに。