エリナ
久々に寄り道をしながらウロライナーに入り、例の森にやって来たが今回は全員降りて、薬草摘みや釣りやら読書等各自自由に過ごす、エナとマリアとルーが私に付いて来て、私が何を採るか見学らしい、何か前に来たより生い茂ってる気がするが、まあ気のせいだな。
前回よりも長く滞在し、大量に薬草や薬苔や茸も収穫し新しくフェニックスマッシュルームと、生命の茸を手に入れたがフェニックスマッシュルームは、不死鳥茸の代用品に使えるが副作用も在る、胞子に毒性が強く胞子を吸うと死に至るらしい。
胞子の飛び交うのは二年に一度らしい、そして何故かフェニックスマッシュルームの近くには、モンスターの骨が散乱してたりする。
そして珍しい花や花木や、栽培出来そうな薬草等を採取さして銀河鯨で栽培を始めた、そしてたまに目を盗んではローリエとセーラに会いに行って、たっぷり三人で楽しんだ………エナにバレない偽装工作をして。
再び帝国に戻り治療をしてから、再び旅を再開した変な輩を捕まえたり、義父予定の皇帝の敵対国の城に嫌がらせの氷の爆撃をして、国力を下げてから通り過ぎた。
そして此れが私達の最後の旅に成った、新しい惑星は緑濃い惑星でそこは人が住んでない、そして東に向かい向かった先は中性ヨーロッパ的な国が広がるが、海岸沿いは鉄戦艦……大正時代のバルチック艦隊みたいな、微妙に古めかしい黒い艦船が砲撃をしてたが、やられてる方は二世代落ちの陸の砲だけで射程は圧倒的に不利、当たっても弾かれるレベルの差。
帆船の残骸が無惨に海に漂う、しかもバルチック艦隊みたいな船には某国の国旗にそっくり、星条旗的な旗が風にたなはびいてた。 ペリーでも乗ってるのかね? まあ、占領されるのも時間の問題だが何故か、守り側は魔法を使わない軍隊、一応私は試したら火球は出たので何故だろうか?
まあ一応手助け程度に、海に氷柱を落として脅したら黒い戦艦は反転し帰って行った、私達は助けはせずにそのまま東に行くが、黒い戦艦も東に行くが途中巨大なモンスターに戦艦一隻が破壊され、海の藻屑に成ってたが何故に鉄の戦艦が在るのに、モンスターに対抗する術が無いのだろうか? まあ、砲撃が弾かれてたが………何故魔法で倒さないんだ?
その後黒い戦艦は、南の海原に向かって航路を向け消えて行った、私達が北の方に向かって行ったからだ……そして私は最後の出会いをする、エナに凄く嫉妬………いや呆れてたが正解だろう………
綺麗な湖の在る街に来た、一応辺境らしく大きな街は此処以外無い、一応この世界の情報収集にトムとアカツキに人間の姿を、イリュージョンして貰った………
「美味しい魚料理は有るかな?」
「気持ちは解らなくないが、後で食事抜きて言われる前に黙ろうよ、トム…………」
私の後ろでそんな会話をしてたが、それ以前に冒険者の姿や魔法使いとか姿が見えない、一体この惑星はファンタジーな銀河には無いのだろうか?
雅史は知らない………魔法の才能が衰退した世界に、そして此処は最初の世界とは反対側の世界、少しづつ科学進歩をしながらもモンスターに蹂躙される世界、神達に見放された者達の惑星…………唯一神を信じ、恩恵を貰ってた神に反旗を掲げた世界は、自称唯一神と共に破滅に向かい行く………モンスターによって。
街の入口には一応門番が居たが、やる気がないらしく普通に通れたが大丈夫なのか? この街、一応スキルで街の人に話を聞きながら宝石を換金し、金貨二百枚の内十枚をアカツキに託す………トムに渡すと、金貨を全部使って食うから。
トムとアカツキには食堂で情報収集、街の人のお年寄りの話しでは遥か昔に魔法は使えたらしい、今は小さな炎で暖炉の火種にする程度、たまにお湯を沸かす程度の魔力の持ち主が現れるが、短命な宿命らしい………魔力が命を削ってるのだろうか?
そして冒険者は居るが職業に成らないらしい、まだモンスターを狩る唯一神様の力を宿した武器を使える、唯一の職業のハンターの方が収入は安定してるらしい、その代わり火薬が必要だが遠くの鉱山都市か、毒霧の立ち込める生温い空気の谷の鉱石が必要らしい、毒霧て温泉近くに在るのだろうか?
皆唯一神様というがどんな神は、皆分からないと答えるそして私は逆に聞かれる、何故に唯一神様の事を疑問に聞くのかと、何か洗脳された人の様に彼等は言う……取り憑かれたかの様に。
私は街の端にある湖に行った、何か疲れたし湖ならモンスター出ようが普通に倒せそう、ゴブリンに苦戦する人達の街だしそこまで警戒する程ではない、普通の猪にも苦戦するらしいし大丈夫かな? この惑星、たぶんルー以下の戦闘力の気がする。
「………くしゃん………風邪かしら?」
「ダメよ、ダーリンのエッチが気持ち良いからって、裸で寝たら風邪引くわよ」
ルーテリアは反論する。
「お姉様みたいに、ダーリンの前ではしたなく裸でお尻を振りませんわ」
「「………………」」
さて性癖が特殊な二人はさて置き、雅史は湖の畔で誰も居ないのを確認してから、キューブからお菓子と水筒を出してティータイムをしてた、匂いに誘われ一人女の子が釣れた事を知らずに、普通の人間なら分からないレベルを頭のアホ毛が反応し、少女は湖畔に来て太った男が美味しそうな物を食べてた、少女はヨダレをたらし………
「もう少し上品に表現して下さいまし」
…………唾液を飲み込みながら……
「上品に表現とい言わしたわよ」
……………下品にヨダレをたらし行くのだった。
「上品にて言いましたわよね?」
「…………何か妖怪?」
何かぶつぶつ言う子が現れた、ヤバい子かな?
「……ようかい?」
ヤバい子かも知れない、私の生チョコケーキを凝視しながらヨダレをたらす少女、何かガッカリ………たまに現れるなこの手の少女。
見た目この街の領主の娘だろう、普通に綺麗な薄い色のオレンジのドレスに、銀髪の長い髪に小学生位の身長………たまに此れで二十歳とか、奇跡の産物が居るがまさかな。
「それより、それ下さいまし」
「………嫌ですが………ぱく」
「私のお菓子がァー!!」
ヤバい子確定である、そしてエサを与えて話を聞くと確かに遥か昔は、魔法が普通に使えたらしい遥か昔の百年位前………遥かかな?
この国の平均寿命は四十歳で、主にモンスターに殺されるから四十歳らしい、四十歳までモンスターから生き延びれば長生きらしい、街が襲われたり街の外で襲われたりしなければの話し。
「そんな感じですわ………おかわり」
図々しいロリだな、甘さをぶち壊すあのハーブクッキーの餌を与えた、そして絶望の顔をするロリ……図々しいロリに容赦はしない。
たが私は知らなかった、この図々しいロリが最後の婚約者とは思わなかった、まあ思いたくはないな………たまに思う、まあ惹かれたから仕方ないな後の私は、どうして惹かれたか全く忘れたが、他の婚約者との馴れ初めだったら死ぬまで言える、だって幸せだったと胸を張れるが、エリナだけはハッキリ言って胸は張れない、だが何故に惹かれたか解らないな此れだけは言える、愛したから一緒に居るとだけは後の世まで言える、まあ年を重ねた今は絶対に本人には言わないがな。
「何か言いましたか? 旦那様」
「気持ち悪いから、旦那様と猫なで声でいうなエリ!」
「何で回想してますの? まあ、日記を自伝にしてますの?」
「だから、いちいち弄るなよエリ!」
そしてロリ元令嬢の、エリナの天敵が来た。
「あら…………私のマサを弄ってるなんて、また私の説教が聞きたいのかしらね…………エリナちゃん」
「ちゃんはやめて下さい、マリー奥様…………」
エナの上に君臨せしマリー、たまにキレると私でも止められない、エナはベットに連れ込めばなんとか成るが、マリーは欲が強くベット位では収まらない………だが、それは息子が居ない場合限定で。
「マサの邪魔をしたら…………おやつ抜きね」
エリナには残酷な死刑判決が下った、お菓子は私が大半作ってるのだが、エリナにとって二度のおやつが生き甲斐であり、私との夜の行為も生き甲斐に成ってるが………皆そうだな、何で皆私との夜の行為に積極的なんだろうな…………
さて話はエリナと出会いに戻ろう、私の後の話なんてどうでもいい筈だ、何せ子沢山の大家族はもうこの時確定事項だし。
「……………甘さが足りないですわぁ~」
泣きながら少女は言う、だって砂糖の甘味を壊すハーブだしたまに、婚約者達がダイエットにと懇願するクッキーだしな、ルリエはそこに入らないけど………なに食っても太らないし、エルフは太らないのかな? でも、たまに胸が太ったエルフは居たな………ルリエの親友の…………サキュバスだったけ?
「甘くないよぉ~」
まだ居るんだが…………私は、口直しにしょっぱい煎餅とお茶を飲む、隣には煎餅を無言で手にし食べる泥棒ロリ令嬢、何て酷い令嬢なんだ…………何か変な顔をしてる。
「何かしょっぱ美味しい…………私の下僕に…………」
「ノー」
「…………?」
「NO」
「……………あ、成るのね下僕に」
なに言ってんだこの子?
「逆に君が私のメイドになるか?」
「…………平民が何言ってんの?」
こうしてエリナとのファーストコンタクトは、お菓子を奪うジャイアンから始まった。
「何で私がジャイアンなのよ、旦那様ァ~」
「だから乱入するなよ、もうすぐ終わりなんだから」
「…………聞いてないよ、旦那様それ私聞いてないよ………私の出番少ないよね」
「………うん、色々削ってるからね………」
「そんなぁ~」
こうしてエリナの物語は平凡以下だし、結局お菓子の味を忘れられなかったエリナは、家出をして一回帰ったが勘当されて数年前に許されたエリナ。
「私の個人情報駄々漏れし過ぎだよ、旦那様~」
そして最後の惑星に降り立ち……
「私と旦那様のラブストーリーが無いよ」
「あんなのは私の黒歴史だ、ほだされてエリナと関係持つ何てまだまだ若さ故の過ちの恥だ!」
「情熱的だったのに………アレで、私は旦那様に堕ちたのに」
「エリナの鼻息荒いキスの事か?」
「………………………」
めっちゃエリナが長くキスをして来た、こうからかうとキスを積極的にするがたまにエナに見付かり、スープレックスホールドされて記憶が消える、まあ怪我は私が治してるので問題はない………もうこれ以上、脳細胞が死ななければ………
そして出会った時のエリナは、当時十六歳でまだ向こうでも未成年だった、さて何処で残念な子に成ったのだろうか?
まあ分からないが、暫くはエリナと久々の長いキスを楽しむ……何だかんだ言ってもエリナのキスは幸せの味が………また、私の秘蔵のお菓子を盗み食ったなエリナ………まあ許すか、私の最愛の末嫁のエリナ……君に会えたこの奇跡は、女神様の悪戯なねかな?
「何時までマサを独占してるのよ、次は私がマサに甘やかされたいんだから」
「お姉様ズルい、朝は私からマサを奪ったのに、次は私ですよお姉様…………」
もう仕方ないな嫁達は、息子達は色々な世界で今は留学してる、小さかった時はこの未開の惑星に住み銀河鯨は長いスリープ期間に入り、湖でゆっくりと優雅に湖の水を吹いてるがそれよりもだ、この地に着いて二年後エナとの子を授かった。
私も家族を持つ決心をしたからだ、そしてルリエと子が生まれ何故か同じ日にエリナが子を産み、その後ルーとの子が生まれてから子供が増えた、そしてエナとの子が三歳に成った頃、挨拶に行くとマリー姫と私の子が居たわけだ、結構恨まれたのは自業自得だったが、今では良い親子の関係を築けてるはず……自信はたぶん一生無い、自信は息子に言われなければ分からないし、そんな自信在る人間が稀だと思う。
その後惑星交流が始まった、我が家の庭で孫を見に来る口実を使い、三国がね………エリナの両親はまだこの時勘当が解かれてはない、二人目のマリンが産まれて一歳半の時に再び会いに行ったら、孫煩悩全開でエリナの勘当は解かれた………マリンの功績だな、流石我が美人娘………悪い虫が来たら駆除だな。
「何で、私に武器を向けてるの? 旦那様?」
またエリナが居た、さっきエナに連行されて行ったのに。
「…………なんとなく」
「酷い………旦那様………またキスして………」
何かキスの口実を与えただけの様な………
「エリナさん、此方にいらっしゃい……」
「旦那様助けてぇ~」
今度はティナ達に連行されて行った、まあ何か話の腰を折られ過ぎだな今日は、明日に回そう……………
さて二日前はエリナが連行され、地面に埋められてたので温泉でデッキブラシ使って洗った、何か誰か同じ事をしてる気がするが気のせいだな。
「旦那様の愛情が身に染みますわ…………」
「………………」
「汚物を見る目で見ないで、旦那様………」
イヤ………そんな目では見てないが、情けないエリナに悲しく見てただけだ。
あとセーラとローリエとは内縁の妻として、銀河鯨の家に居たりするがこれはエリナ以外知らない、なんかルリエが知ってそうだが結構ルリエは寛大な嫁だ、ドジも今は懐かしい過去だし…………そして、ローリエは私が作ったケーキを使い喫茶店を経営してる、まあ喫茶店より紅茶喫茶なんだが………それとルリエが、ちゃっかり常連に成ってる………私からお小遣いせびって。
「呼びましたかまーちゃん」
「…………たまにまーちゃんて言わないでくれない、ルーちゃん」
「呼びましたか?」
「ルーとは呼んでないよ…………」
「フン!」
何故か勝ち誇るルリエに、ルーに暗い影が現れると…………
「いつかその耳ちぎりますね」
ドスを利かせ言うルー、なんだかなぁ~怖いなぁ~
「旦那様………キスゥ~」
再びキス要求のエリナそして。
「「………………」」
何かを示し会わせたかのように、エリナは両腕を捕まえられ、二人に連行されるエリナ、何でエリナは皆のヘイトを集め易いのだろうか? まあ、可愛いからなたまにうざいが………
そして今日はエリナの両親が来る日、そして息子が何故かエリナに家督を渡さずに息子に渡した日、その後息子達が暴れて唯一神と言われる神に喧嘩を売り、見事ボコボコにしたのはこの一年後の話しである…………そして、あの惑星に再びファンタジーの世界が戻ったが、モンスターに一方的に蹂躙される関係はまだ終わりが見えない。
完…………
??「終わりなの? 嘘でしょ………そんなバカな…………」