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元おっさん,猫と異世界ライフと旅に出る。  作者: 猫を愛でる会
番外編 ドラルーラ国~ノーラス国・スノーフラワー国編
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分岐D 姫と倒されたはずの魔獣

 私は今ヨーロッパとは言わないが、中世的な建物が並ぶ街並みを見ながら散策する、道具屋に寄りまだ手に入れてない素材を買い、武器屋では改造に使えそうな武器はなく店を出て、近くの大衆食堂で肉料理を食べる。

 何故かいつの間にか居た、幻影魔法で人間に化けたトムと相席でだ………


 大量に魚料理を頼むトム、食べてから追加オーダーする私は何故か目立ってる様な、リーズナブル故に硬い肉だが量は有るし腹は膨れる、誰だ? 元々膨れてるて言ったヤツは許さん。


 あと酒はそこまで美味くない、生ぬるいエールやワインか蜂蜜酒位だし、そもそも私はビールが嫌いだ苦いらしいし私はビールは飲まん、飲むならファーストコンタクトでコレ飲みたいて、直感が示した酒だね。

 敢えて私は多数のビールは選ばない、男でもカクテルやワインやチュウハイを好む人間は居る、そう私ですがなにか?


 余り期待した美味さや調理法はなく、四品食べてから店を後にする、何故か慌てて一緒に歩くトム………奢らせる気だな、まあ構わないが………


 少し店のランクを上げると料理も変わる、手間を惜しまない丁寧な仕事をした料理、トムには意味はないけどね。

 スジや脂身の処理やスパイスの引き出しの多さ、なかなか見習う点は多い異世界の珍しい味付け、スープは郷土の食材らしいが日本育ちの舌が余り受け付けない。

 此方では美味い方何だろうが、私には物足りない味だった。


 そして翌日は食材の買い物に出掛けた、シャロさんから不穏な空気を感じてこっそりと出て来た、食材はフルーツ関連から見て行くが流石王都、人が多過ぎる露店市場だな………キツいな密集した人の熱は。

 酸味の強いリンゴ的なのはアップルパイにする予定、リンゴに見えるがルンゴとか書いてあるし、匂いはリンゴなんだがなぁ~


 次は野菜だが自分の以外は適当な野菜を買う、玉葱は大量に使うので爆買いをする、女神様から貰った玉葱は有るが何時かは尽きるから、有る時に買えるだけ買う。

 ニンジンやジャガイモも買い足し、次は肉を買いに行くが加工肉以外は買う気に成らない、ハーブ入りウインナーは美味そうなので買った。


 肉を買うのに迷ってると、金髪の女の子が話し掛けて来た。


「私なら良いお肉屋さん、教えられるよ」


 どう見ても一般人ではない容姿、綺麗な金髪に綺麗な碧眼の少女は可愛い、まあエマさんの次にだが………ハッキリ言おうこの前合った、ミサーナ嬢より可愛い………シャロさんより可愛いが、まあ令嬢だからかも知れない。


「私はエスティナ、ティナて呼んでね」


「私は雅史だ宜しくお嬢さん」


 握手を交わし眩しい笑顔を向けるティナ嬢、リア充嬢怖いよこの笑顔の眩しさ………そして、ティナ嬢にお勧めの店は高い値段だがなかなか良い肉が手に入った。

 ティナ嬢には他にも美味い料理屋を案内され、美味く珍しい料理を食べ新しい料理レシピの開拓をする。


 ティナ嬢は良いワインを取り揃えた店も教えて貰い、まあ店員が『姫』とか『エスティナ様』とか暴露する、まあ誤魔化してたがステータス見たらやはり姫だった。


 まあ別に構わんが、姫て自由に城から出れる存在なのだろうか? まあ、たまに殺意的な視線を発する騎士らしきのとか居るし、普通に殺意放つ騎士とかどうなんだろう?

 殺意で居場所教える何て、愚の骨頂だな………護衛として失格だねアレは、それはさておきティナ嬢の薦める店は高いが質は良い、食事もなかなか美味いしレパートリーが増える。


 香辛料の店も案内して貰い、三日何となく案内人をして貰ったが、四日目そのティナに泣き付かれた。

 家に代々伝わる剣が技を発動しなかった為、ティナは父親から剣を何処に持ち出したと問われたらしいし。


「たまの気晴らしに、モンスター退治に剣を使っただけなのに!」


 可愛い顔の膨れ面で言われても困る、そもそも家宝をホイホイ姫が持ち出せる警備が問題だ、しかも気晴らしにて何か困ったちゃんな姫だな、まあ可愛いけどそれはそれこれはこれだな。


「マサシさん聞いてる?」


「警備が甘い君の実家に呆れてるよ」


「う"っ・・・・・」


 その直後にティナは、顔をひきつらせながら明後日の方を向く、遠い目で誤魔化しながら………


 剣が変わった以外何か無かったかと聞いたら、読めない文字の手紙が有りそれ以外何も無いらしい、女神様のチートを使いその手紙を読むと…………


『下級次元の勇者に貸した、聖剣グランセイバーは回収させて貰う、剣が失くなり恨むのならこの星を統括する、働きが足りない神に文句を言え、アレは世界を救済の剣であり国を維持する剣ではない以上。』


「だってさ、ティナ嬢」


「・・・・・そんな名前の剣だったの、私は代々…………」


 何か最後辺りはボソボソと、地球の伝説の剣の名前が聞こえたような、あとティナに少し待って貰い銀河鯨に戻り、とある場所に有った鯨の形をした柄頭の、エネルギー剣を持ちティナに渡す。

 剣の刃は無いがとある方法で、エネルギー刃が発生しゴーストだろうと城だろうと、軽く斬れる物である。


「いやマサシさん、城は軽く斬れて欲しくないですよ」


「王族が斬ったら洒落にならんね」


「笑えませんよ…………」


 そしてその日は解読したメッセージと、剣を持ってティナは帰ったが翌日、待ち合わせた訳ではないがティナがいつもの場所に居たそして言う。


「私は剣の報酬として、貴方の伴侶になります」


 ワケわからん……


「本音は…………」


「うぐっ………お父様に、『世界を観て来い!』と怒られました………あと、マシな嘘を言えとも…………」


 信じなかったオチか、だが普通は自分の娘を旅に出すかな………何か、ルリエ辺りが口を滑らせた気がするな………私の仲間とか。


「エルフ勇者さんの仲間ですよね? マサシさん」


 またトム達見て勇者扱いかよ、まあルリエに勇者は勤まらんな、直ぐにメッキが剥がれるポンコツだし………

 私が勇者扱いされなくって良いが、さてその倒されたはずの魔獣の遺跡に行くかな、昔より強いモンスターの原因て王都以外にも、その遺跡近くでも増え始めてるらしいし、お宝が少しは残ってるかも知れないし。


 アカツキかトムに先行偵察に行って貰う、王都近くに隠し通路在るから…………

 新たにティナも仲間に成り、トムがヤル気満々で指定した場所から偵察に行った、ティナ用の防具を作りついでにティナも道場に参加、エマさんの狙撃は前より確実に敵の急所を狙い撃ちしてる。


 日中だからそれ程強くは無いけど、ティナはルリエよりは腕が良いが姫としては、じゃじゃ馬の部類の気がするのは気のせいだろうか?

 ティナの防具は革鎧系だが、リヴァイアサンブルー素材もだいぶ減ったし、また釣りに行くかな…………この頃アネッサ見てない気もするな。

 遺跡に行ったトムが帰って来たのは、翌日の昼を過ぎた頃そして変な蛇の複数の頭の、宝石の置き物を持って来たトムは言う。


「此から何か嫌な何かを感じたから、持って来たよ…………他には大きな部屋で、何かの肉塊が動いてた様な………」


 確かに多数の頭を持つ蛇の宝石置き物から、何か禍々し何かを感じるがそれよりティナが、恐怖の顔で宝石の蛇の置き物を見て言う。


「伝承に聞く魔獣ザザファーそっくり、不吉の前兆でしょうか?」


 調べるとその魔獣ザザファーの本体コアらしい、なのでメッキ勇者の出番である。


「私は勇者じゃあないですよぉ~(泣)」


「頑張ってね、お姉ちゃん応援してるから」


「お姉ちゃんも手伝ってよぉ~」


「…………早く倒して下さい、ルリエ勇者さん」


 ジト目で言うティナ、剥がれたメッキはティナをがっかりさせてたより、誰一人勇者と名乗らない私達に呆れてる感があるような………

 だが私達は勇者とは名乗らない、そんな存在に成った覚えはない。


 ハンマーでは壊れなかったので、ルリエに女神様の武器を使わせて壊した、何か黒い霧が出たがトムが見えない爪の斬撃を放ち、黒い霧は引き裂かれた途端に消えた。

 そして遺跡には、トムが道先案内人として先頭を勤め、遺跡の隠し出入り口に向うが、ティナすら知らなかったらしい……色々大丈夫なのか? この国。


 トムがあらかじめ草を苅った場所の、石の祠らしき入り口から入って行く、長く続く階段を魔法の光を使い降りて行く。

 それなりに下った階段の先に、うっすらと明かりが見える場所に向かう、階段を降りた先で小休止し何処でも家を出して休む、トイレとおやつ休憩をする。


 ルリエとエマさんにティナは、何とも言えない顔をして私を見てたが何故だろうか?

 玄関から先は土足禁止で、ブーツを脱いでから上がってくれと言って、近くの洗面所で手を洗い、まだ変な顔をしてる三人を放置して、ダイニングに向けて歩く、トムはトイレの場所を言った後直ぐに追って来る、アカツキはトイレにもう入ってたりする。


 ダイニングで異世界お菓子と、ジュースを出してブルー色のハーブティを出す、他にも何故か女神様は沢山用意してくれてた、ドリップ機械………ドルチェ的な機械を出してミルクティーをセット、水をタンクに補充し色々なコード対応のコンセントに挿し込み、電源を入れて少ししてからカップを置いてドリップ開始。


 ミルクティーの良い香りがするが、地球のドリップ時に香る香りとは違う香りがする、やや紅茶の香りが強い気がする。

 クッキーを食べながら寛ぐ、トムは自分の気に入ってる場所でカリカリを食べてるが、沢山食べると無くなるぞカリカリ。

 何時かはトムやアカツキ用の、ネコエサのカリカリ探し旅も必要か知れないな、あといつの間にか居たルリエがハムスターの様に、クッキーを食べてるが確かにエルフだよなルリエよ。


 三十分の休憩を終えて装備を点検、ルリエには神鉄から作った剣を渡しティナは、まあ前に手に入れた妖精の剣(細剣系)を渡して、私は鎧に替えてそしてトムの案内で先に向かう。


 通路は不思議な明るさで、壁や天井から薄く輝く光が通路を照らす、更に奥に向かい開けた場所の部屋にはラスボスダンジョン的な、広い空間と肉塊に蛇の鱗がうねうねしてる気持ち悪い塊が有った。

 エマさんに回りの警戒をして貰い、全員で一斉に剣で刺しそして離れ暫く様子を見てると、肉塊は活動が止まり赤黒い血が流れ落ちながら、腐った臭いを発しながら肉塊は腐り始めた、どうやら倒したらしいが臭くて堪らないが酸も含まれた、腐った肉塊から落ちた肉塊の一部や赤黒い血が、床を溶かし始めてる。


 全員走って来た道を全力疾走、だが全力疾走にも限界は有る、ルリエとティナはトムとアカツキに任せる。


「ちょっとすみませんが、少し我慢して下さいねエマさん」


「えっ!…………」


 エマさんを抱き上げて神速で走った方が速いので、さっさと離脱する。

 ダンジョンから出ると、何故か朝だったが全員疲れてそれ処ではない、武器は溶けてはないが触れないので洗浄する、酒泉の特殊効果を使い清めて洗い流す、まあ勿体ないが清めないと使えない武器に成ってしまう。

 あとエマさんが微妙な距離感を感じる、逃げるのに無我夢中過ぎてエマさんに嫌われたか? あと、エマさんを抱き上げた時の感触がわからん、無我夢中過ぎて色々と勿体ない。


 そして砕いた魔獣ザザファーの核と、報告をしに再びルリエにティナを同行させて、説明に行って貰うと何故かティナがルリエの嫁として帰って来た、普通はルリエがお嫁入りして王子と幸せに成りましたとさ、めでたしめでたしで終わりのハズだろ?


「私は勇者で人間の王族に、嫁入りなんてまっぴらですよ!」


「私もこんなエルフの嫁はまっぴらです」


「あらあら、同性のお嫁さん貰うなんて、私は妹に越されちゃったわ」


 よし、その内エマさんにアタックしてみる………何か二人の視線痛い、だが負けるものかよっ!

 まあその前にエマさんとの距離感を、戻すのが先だろうけど。


 そして臭いが収まるまで遺跡近くを、強いモンスター掃除をして近くの冒険者ギルドに、ルリエとティナで行き換金して何処かのオッサンは、遺跡とかを見て回りインスピレーションを刺激すると、何やら創作意欲が沸いた様だ。

 あとその遺跡の中は、通常のモンスターだった様だ……しかも夜も変わらず、強いモンスターが何処から現れたかは不明である。


 そして一週間後に強いモンスターが消えた頃、再びあの入り口から入りあの場所に行くと床が溶けてたが、歩けない程ではないがあえてまだ溶けてない場所を歩く。

 トムとアカツキは何処に通じてるか不明な、ダクトらしき場所にねこの姿で入って行った、私は三人と隠し扉を探して隠し部屋のお宝を手に入れたり、ルリエが何もない場所でズッコケて壁に熱いキスをしてた。


「ふぇ~痛いですぅ~よぉ~回復して下さいよ、マサシさん~」


 相当痛そうな音で、壁に熱い顔面ダイブ口付けだったから痛いだろう、それにしてもドジ属性を遥かに越えたハイパードジっ娘エルフだな。

 武器は無かったがお金や宝石を山分けにした、更にザザファーの死骸の一部をゲット、まあ鱗とかは余り無かったが仕方無い。

 古い死骸だから前に倒した冒険者のだろう、前に寄った国の王様が若き日に倒したらしいが、本当にこんな強い蛇の魔獣を倒せたのだろうか?


 さてまだ色々有るのでラスボスの部屋を探索する、ティナはワクワクしながら宝箱を開くと何故か、回復ポーションがもれなく当たる………ポーション運が高いのだろうか?


 トム達が帰って来ると武器やら防具やら、珍しいポーションや素材を持って来た、色々な階層に行き回収して来たらしいが、神速を使い回収して来た様で疲れてたが………回復ポーションを、何故使わない?


 何日か隠し通路を探して探検しては、ショボい中身の銅剣等を回収した、相当な古い物で武器ではなく骨董品の部類の銅剣や、装飾品が大量に手に入ったが………ゴミだな。

 何処かで骨董品として売ろう、この国以外の方が良いだろうし、あのゼノンのオッサンの新天地の費用にしても構わない、私には要らない物だから構わないが安く売る気はない。


 ティナは宝飾された短剣を手にし、ルリエとエマさんは興味が無いらしく宝箱を開けるだけ、中身より宝箱を開けるワクワク感が堪らないらしい、まあワクワク感は分からなくないが……………


 取り尽くしたと思ったので遺跡から出て、新たな場所に向けて銀河鯨を向けて発進した。


「猫畜生また来たか」


「「猫畜生言うなぁー!!」」


 このやり取りいつまで続くのだろうか?




 続く…………たぶん。

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