ブレイクタイム 優依の異世界での日常
お久し振りです、小鳥遊 優依です。
私は新たな異世界で、魔法使いをしてますが………あのうるさい人は毎日、懲りずに男性漁りをして逃げられてます、学習と言う言葉が通用しません、まあ人類忘れると学習を忘れますが、あの人は脳筋なので数分で忘れます……都合の悪い事は。
たまにフィーネちゃんに勉強を教えてますが、何故か絶望の顔で私を見ます…………何故?
「簡単な計算問題だよ」
「簡単じゃあないよぉ~ ユイお姉ちゃん(号泣)」
他に孤児院に行き職員さんと文字の書き方や、簡単な勉強を教えてますが、女の子達にはお菓子作りを教えたいですが、小麦粉は荒く卵は衛生目や消費期限が怖く、しかも鶏が居なくも在りませんが、地球より質が悪い卵を産みます。
あと孤児院の子供には、小学生一年位の計算を教えてますフィーネは中学生位だから、手加減しては将来的に良くありません。
鶏の卵の質が悪い原因は、ストレスとかで私は鶏を飼いたいですが、飼う場所が在りませんし孤児院は周りが雑木林ですし、土魔法を勝手に使う訳うと領主さんに睨まれます、懐が小さい人です。
私は出来る子なので説得はしました、私には出来の悪いチーズケーキを持って………
────何故かチーズケーキが喜ばれました、しかも数年前に領主に就任した、このハルモニアの前の領主様の親戚の方らしいです、前の人は懐が広く皆に慕われてたらしいです、人望に差が有り過ぎるのですが。
そして十五歳の春…………うるさい人は、婚カツだかは分かりませんが、男性をストーカー追いして行きました、事実上のオトリ兼セーフティウォールが居なく成りました、チーム全体の防御力が凄く下がりました、でも少数のウルフや倒した証さえ手に入れば、派手な魔法で倒せるゴブリンとゴブルリンです。
「ユイちゃん、俺は人間だよ」
「「「うるさい! 灰になれ!!」」」
「ギアァー!!」
女性冒険者の敵の、汚物の討伐は当たり前です。
そして十五歳に成ったと知った領主様が、私に求婚して来るのがウザイです…………貴族は嫌い、私は自由に生きたい。
私を二人目の妻にしたいとか、本当にウザイですあの脳内お花畑領主、あの程度のチーズケーキで惚れられ、求婚なんてあり得ない、新しい仲間のルキノがドン引きしてたけど、何故私を助けてくれないの?
………うん、面倒に巻き込まれたくないと…………
私達は拠点がもう一つ在ります、そう王都アクシズですが貴族の女性と仲良く成り、王都に行けば仲良くなった貴族のローリエさんの屋敷で寛げます、ローリエさんは優しい方で色々教えてくれますが、この世界では婚カツ失敗扱いされてます。
いわゆる生き遅れですが、まだ二十代でそれはキツく無いかな?
ローリエさん曰く、ハルモニアの前の領主さんから今の領主さんの嫁に成らないかと、昔オファーが来たけど断ったらしいです、何か気に入らないかららしいです、私も気に入りませんが。
あと裏で、王様が圧力を掛けてたとか…………ローリエさん、普通に優秀過ぎる内政万能ウーマンらしいです、地球だったら若い政治家に成れそう、年齢的に無理だけど………それかやり手の社長とか?
ローリエさんは基本、恋愛結婚をしたいのでもう後進は育てたので、後は殿方探しとか言ってますが………王様が阻止してますね、あとローリエさんの悪友エレローラさんは産休開けで、内務に復帰はまだ先……何であんなに縦ロールにするんだろ、貴族のヘアスタイルのこだわりは、私には理解出来ません。
まあ王様は王妃様に耳摘ままれて、説教をされてるのをたまに見ますが、セーラ姫は呆れセーラ姫の従妹………名前は忘れましたが、良くセーラ姫をお姉様と言ってますね、フローラ姫が嫉妬の眼差しで物陰から見てますけど、たまに『チーズケーキは?』と言われます、私はパティシエでは有りませんよフローラ姫様。
あとセーラ姫の親戚の、名前忘れたあの方は滅多に出会わないですし、一年に一回出会ったかも程度ですし、ローリエさんのお茶会には全く出ない人物です、セーラ姫とフローラ姫は頻繁に来るのに………王妃様もだけど、たまにミサーナちゃんも居ます。
フローラ姫は可愛い、セーラ姫………フローラ姫を妹に下さい……ダメ………分かってます。
「私はセーラお姉様より、ユイお姉ちゃんが良い……優しいしお菓子作ってくれるし、勉強を分かり易く教えてくれるし」
セーラ姫が絶望の顔で私を見ます、私に抱き付くフローラ姫は可愛い………ギュッ………癒されますね。
「ユイ! フローラは私の妹ですわ」
「あらあら」
嫉妬に狂うセーラ姫、微笑ましく見る城を抜け出しローリエさんの屋敷の、お茶会に来てる王妃様………王様の事を言えない気がしますよ王妃様。
あとローリエさんは貴族ですが、女子力が高くて私の本能がローリエさんに負けてはダメよと、警告しますが何故でしょうか?
ローリエさんのスコーン………普通に美味しい、私も質の良い小麦粉に牛乳や苺さえ手に入れば、ケーキが作れるのに………私の収入では届かない、香辛料もお高いですがとある町に買いに行けば安く入手出来ます、遠いですが………
ローリエさんは王様が邪魔しなければ、冒険者に成って世界中を旅したかったらしいです、旅をする為に料理を覚えたらしいですが、まあ女性の一人旅は普通に無理では?
婚カツも含まれてる……いえ、旅に出会いは無いですよ……たぶん……でも、旅に出れば美味しいお食事が…………先人の地球の転生者さん達が、ナポリタンとかカレーのレシピを置いてたりしますね。
何で甘味は、チョコだけなんでしょうか?
また食材求めて隣の国に行って、美味しいスィーツでも探すのも良いかも知れません。
三人が一緒に行って………何か、一緒に行ってくれそうな予感がしますね、また弱いゴブリン狩って…………ゴブリンより群れが増えました、ウルフを狩れてギルマスが?
嫌です、群れに成ったウルフは扱いきれません………トラウマでは在りません、嫌なのですよあのわんこ達は賢ので私を噛み付いても、全くダメージが与えられないと分かるとスカートに顔を突っ込み、鼻息をスカートの中に息荒くしてますし、何か嫌らしいです。
他に体当たりしたり、どつきを私のお腹目掛けて攻撃して吹き飛ばしてきます、それにウルフの皮や肉は高く売れるので、中々派手な魔法は使えません、ルキノは美味しい所だけ持って行きます。
出来れば派手な魔法を使える、ドロップアイテムの世界の方が良かったと思います、フィーネちゃんが血塗れで笑顔で、モンスターを解体しなくて良いからです、私も血を見なくて良いからも在りますが。
あとガウリエフさんの孫娘の、ミサーナちゃんは賢過ぎますがたまに、私を見ると新しいお菓子まだとか言って来ます、私はパティシエでは無いよミサーナちゃん、私の一つ下の年齢で貴族にしてはまだ婚約者居ませんが、夢見がちなロマンチストな貴族令嬢です、ミサーナちゃんは両親から恋愛結婚を許されてます、それは双子の弟のリオさんと次男のルークさんが居るからです。
それにミサーナちゃんは頑固なので、自分が好きに成った殿方以外拒否するので、お見合いをしても玉砕した貴族の屍の山しか居ないらしいです。
あとガウリさんが、政略結婚は許さないらしいです………ガウリさんと息子さんは、恋愛結婚だったからの理由らしいです。
ミサーナは基本ロマンチストなので、貴族のDQNな人は漏れなくミサーナの護衛かガウリさんに、コテンパンにボコられてますね。
王様もたまにお忍びで、DQN貴族をボコボコにしてますね、主にセーラ姫やフローラ姫に寄る虫に。
まあ、私は電撃で返り討ちですよ………タイミング良く、怪しげな貴族が来てDQN貴族を、さっさと連れ帰る方が多いですが。
あと一年が長い……24ヶ月て…………だけど、身長は地球に居た時より少し遅いですが、同じ位には成長はしてますが何故胸に栄養分が行かない?
そして数年後私はこの異世界に来る前の、同じ年齢に成ったら身長は伸びないし胸に成長は無い、食事が原因かな?
基本日本の料理に比べたら雲泥の差、確かに先人の日本人はこの世界に革命を起こしたけど、それはその革命を起こした国だけの話し、ローリエさんみたいな貴族なら、ある程度質の良い食材は集められるけど、異世界人の料理レシピはその国の裁量次第、あと料理無双すると貴族に目を付けられて、誘拐や人攫いでも何でもあれをする………バカが数人居たので。
私はチーズケーキ以外は自重してる、冒険以外は自重してるよ………仲間内なら、美味しい料理を手放す双子では無いからね、あの双子の胃袋は私が握り裏切らない様にしてるよ、まあ裏切らないけどね基本私位の料理作れないし、自炊は簡単なのにしてたから私の料理を、簡単に手離したくない双子だし、ルキもだね………何でそんな泣きながら、皿を差し出しておかわり要求するの三人で。
未だに領主は求婚してくるし、そろそろ他の国に移住………フローラ姫に泣かれるのは嫌だな………
あとセーラ姫に未だに婚約者が居ないのは、王様が片っ端から圧力を掛けてセーラ姫に寄る虫を、権力で片っ端から握り潰してるから、たまに夏の虫が居ますが。
王妃様もセーラ姫やフローラ姫を、政治の道具としか見てない貴族を権力で潰してたりしてます、情報源は王家を知るローリエさんとエレローラさん、エレローラさんは旦那さんと王都に暮らす貴族で、ローリエさんの悪友です。
ローリエさんは三十路に近付き、婚カツに焦り早く辞職したいけど王様が手離したくないと、泣き付く有り様だ………私に抱き付いても無理だよ、のび………もといローリエさん。
まあ王妃様にボコボコにされ、セーラ姫に「そんな情けないお父様は嫌いです」と言われ、ローリエさんの婚カツ規制は緩く成ったのはつい最近。
だが貰ってくれる貴族は居ない、汚い脂ぎったヤバい貴族以外…………
ローリエさんの婚カツは、困難な道になりそうだ………
私の日常は変わり始めて来た、とある年上冒険者と出会って………いや、私以外も………ミサーナまで!
私の異世界ライフは、こうして変わり始めたのだった。
何でこんな上等な小麦粉………包丁やバターに、日本の食材何て卑怯です、私の胃袋掴んで………私は………私は………
そして私は………………