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元おっさん,猫と異世界ライフと旅に出る。  作者: 猫を愛でる会
レーティシア国~ルーベルト国
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ルート南下 ハルモニア

アッチはまだ行くには早いが仕方ない、あの者を追わなくては成らんな、あんなモンスターを連れて何をする気何だ。

現この国の王子キャスビルは慌て仲間を連れ追う、ハルモニアは国の防具の心臓部にして、秘匿が多く有る領地。

他国には内部のある秘密を知られる訳にいかない、あの製法が知られると兵の指揮にも影響が出かねん。

仲間を連れて冒険者ギルドに急ぐと、同じく走って来た懐かしいローリエに出会う。

ローリエも追うらしく走竜をギルドから借り、何故か全員分私が払う羽目に成ったがそれより急がねば。


ハルモニアに急ぎ向かう、間に合えと心から焦りながら。


その若き日のあの領主が学生時代に人妻に手を出し過ぎた、我等が領主ローゼン・ハウゼンは慰謝料が個人で払いきれず、家督を渡されず実家の街の奥地の鉱山で魔法道具のツルハシ片手に、鉱山を掘って居た。

父クリスに勘当され従兄弟の兄バロネッサには、「人妻の何が良いんだ」と言われ呆れられた、破れ掛けたジーパンにノースリーブの白かったシャツ、兜を鉱山作業用に改良したヘルムを被り、首に掛けたタオルで汗を拭きながらハウゼンは生き生きと言う。


「良い汗を流したなぁ~」

「そこ少し掘った位で休むな!!」


現場監督に叱られハウゼンは、再びツルハシを振るう領主の道を閉ざされた残念な日々を暮らして居た。


「今日はオリハルコンとアマルガム鉱石が、100k出ないとメシも無ければ永遠に残業だからな!」


ハウゼンは絶望しながら、掘り続けるのだった。



街の側で降り一応門番に聞くと、従魔でも大型はダメと言われ仕方なくキューブに収納し、冒険者カードを石板にタッチして街へ入るが、衛兵は何か驚いてたがまあ放置して街に入る。


だがこの門番の次世代は大変で、この街に定住した異世界人に無理難題の不運が降りかかるが慣れれば、異常もいつの間にか日常化する。


マイケルと街に入り何か大きな冒険者ギルドに入ると、商業ギルドと一緒に運営されたギルドだった、受付の職員に魔物素材の買い取りを頼むと客室に通される。

飲み物を何故か出して貰った直後に、ここの冒険者ギルマスらしき優しそうな赤毛のおっちゃんと、商業ギルドの職員らしき眼鏡をした栗毛の女性は、スーツ姿で現れたがベレー帽には商業ギルドの紋章が有る。


「やっぱり来たなハゲがB級にした冒険者、報告書のまんまの子供だな」


だが次の瞬間目の色が変わる。


「俺はあんな甘ちゃんとは違うぜ」

「また始まりましたよ、だからギルマスに向いてないて言われるのですよ、喧嘩を売る行為は禁止では?」


隣の商業ギルドの職員の女性に、ズバリ痛い事を言われ凹む赤毛の冒険者ギルマス。


「この見た目とは反して残念な方は、ハルモニア冒険者ギルド支部のギルドマスター、クラントよ」

「呼び捨てするなクラウ」

「私はハルモニア商業支部ギルドマスターのクラウ、クーちゃんて呼んで」

「三十路・・・グヘェ」

「次言ったら・・・・・・殺す」


赤毛のギルマスは床に沈んで居た、それにしても何の夫婦漫才なんだろうか?


「それでこの方がこの街の領主様よ」


一応領主さんに挨拶をするが、何で息があがってるのだろうか?


「僕は冒険者のレオンです領主様」

「俺は相棒のマイケルです領主様」

「・・・・・・私はこの街の領主・・・のクリスだ」


赤毛が少し残ったロマンスグレーが中途半端な領主さん。


「早かったですねクリス様」

「近くで公務視察してたら呼ばれたからな、それにガヴリエフみたいに逃した獲物は・・・だからな」


僕達は獲物ではないがまあ、ゴブリンキングの防具は高く売れたしな、確かに逃がした魚は大きいだろうな。


「それで売りたい魔物はブラックヴァイパーですが・・・」


この場に居る三人は固まったまま動かない、石化したようだ。


「・・・・・・次の街で売ろう」

「「「待て待て!!」」」


引き止められ冒険者ギルドではなく、領主の館に連れて来られて如何にも領主の城と言う様な屋敷の裏の、大きな貯蔵施設に入り三人の前で衛兵監視の中で出す。


「頭が痛いな・・・・・」

「頭痛薬ありますよ?」


何故か溜め息をされた。


「・・・・・・近くのギルドに警告出したはずだが」

「仲間に成ったプリティーキングベアーの、敵討ちを手伝っただけです」


色々経緯を話すとクラントギルマスとクリス領主は、証拠が微妙で奴等を捕まえられないなと溜め息をする。

今はピークウエル山脈の反対側に向かってるらしい、追っ手を差し向けたいが時間が掛かるらしいので。


「山脈にトンネルを造りますよ、少々口止め料は貰いますが一晩で貫通させますよ」


冗談だろうと笑われたが、ブラックヴァイパーを全て出すと笑いが止まり、交渉がスタートする。


「アースサーペントは居ないが、あの一帯は高級モンスターのロック鳥の生息地、この頃あの一帯の高級薬草やハーブが減り困ってるが、下手な冒険者にロック鳥を解体されても困るが」


ブラックヴァイパーの肉を見ながら言う。


「取った二割をこのギルドか、本当に貫通出来たらその二割を通常価格の4倍で買おう」

「今すぐにやりますので、従魔の街の通過をお許しねがいますか?」

「・・・・・・良かろう」


領主クリス様と握手を交わし、急いでブラックヴァイパーを仕舞い最短距離で、ハルモニアと山脈の向こうクレイステルに繋ぐトンネル工事をする。

マイケルにはロック鳥狩りを頼んだ、キューブのナビゲーションを見ながら硬い岩盤を狙い、魔力を強めアースホールをカマボコ型に掘り一応モンスター対策に、入口に蓋をし空気が入る隙間だけ開け、ライトフレアーを使い掘り進め魔力の密度を上げ、トンネルを丈夫で綺麗なカマボコ型にに整形しながら、馬に乗って余裕で移動出来る高さを確保しながら進む。


水脈を避けながら進むと少し面倒な水脈を迂回して、少し遠回りして向こう側に貫通した頃には、日が沈み暗い中潮風が鼻腔をくすぐる。

エアーウイングで山脈をあっさり越え、マイケルは先に戻ったみたいなのでハルモニアに行く、一応冒険者ギルドに寄るとギルマスが驚いた顔をし、急いで領主クリス様の所に行き選んだ人材を派遣し、トンネルまで馬を走らせ領主の思ったトンネルと違ったらしく、そのまま馬で山脈を出て直ぐに旅一座の調査に向かって行った。


領主クリス様は部下と共に帰り、いつの間にか居たルクイードの冒険者ギルドで擦れ違った、ピンクゴスロリ美少女と森に居た金髪オールバックの人が頭を抱えて居た。


「私が王に成ってから考えてた計画が・・・・・・」

「まあ無理だと思いますよ、資金とか普通に数十年スパンの公共工事ですから」


ユル縦ロールピンクゴスロリが言う。


「やはり城の公務やらないか? ローリエ」

「嫌です、私は自由に生きたいので」


更に落ち込む金髪オールバック、ピンクゴスロリさんはローリエと言う名らしい。


「さて戻って報酬貰おうマイケル」

「宿有ると良いな」


エアーウイングで空を飛び、再び金髪オールバック一行を驚かせて去るレオンとマイケルだった、その日はフィレステーキを食べ幸せな夜を過ごした。


翌朝夜営ハウスから出て、ハルモニアに向かい冒険者ギルドに行くと、何故か金髪オールバック一行が先に居た。

乗ってた走竜のレンタル金は高かったらしい、金髪オールバックが少し涙目だった。

後に王様の体調が悪いらしいとか聞いたので、前に手に入れた薬を分けると何故か急いでギルマスに渡し、僕とマイケルは報酬を受け取る為にギルマスと共に、領主の館に行く。


流石に金髪オールバック一行は立ち会いを拒否され、客室に案内されて行った。


「ではブラックヴァイパーをもう一度頼む」

「此方に成ります」


少し唸ってから言う。


「良い値で買おう、あと革や鱗も二倍で買おう」


結構な高値の買い取りだった、僕とマイケルはホクホク顔で屋敷を去る。


レオンとマイケルが去った直後に領主クリスは、冒険者ギルドマスターのクラントに頼み事をする。


「クラント、特例でブラックヴァイパーの肉を城に届けてくれ、大至急な」

「弱った身体には少し強い気がするが」

「それはあっちの料理長が調整する問題ない、まああの料理長は若いが色々と性格に難が有るからな、ブラックヴァイパーの肉を沢山送った日には料理研究に籠って、自分の仕事を全くしないらしいからな」


息子キャスビルから送られた薬は、何が効いたか分からないが体調が良くなり、雅史達が知る歴史には成らなかったのだった。

数日後誰も辿り着けなかった王を衰弱死を狙った犯人は、ランホード一族の親戚から永遠にその家名は消えたのだった。

ランホード・ジェームズ十二世は雅史達が知る歴史より、更に長生きをしセーラやバナージ王子誕生は、数年ズレそしてフィーネやルイーズの誕生もズレたのである、そして歴史は更に変わり色々な人物の人生すら変わって行く。


「さて次はコインで決めるか」

「そうだな、国を越えるかトンネル越えた先の港町に行くかだな」

「国境越えは表なマイケル」

「良いぜ」


親指でコインを弾き回転しながら空中で弧を描き地面に落下し、回転するコインが止まるのを見て行き先を決めた。


「さて行くぞマイケル」

「楽しみだな海は・・・」


二人は歩き出す次の目的地に、そして別れた道の先には違う人生が待ち受けて居たレオンだった。



イザナギ「あのヘビは元気に成れるらしいな、息子は相変わらずヨシナカ達を働かせてるらしいが、一人だけやらかしたみたいで働いて無いが良いのか? エルドールよ」



だがイザナギはこの時知らなかった、この先でまさか恋人ハーレムエンドでレオンが死ぬ事に成るとは。

そして有る物語??分岐点に物語は繋がる・・・

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