エルサレンの街
夜営ハウスを仕舞い森を抜けマイケルと、エルサレンの街に向かい歩き、途中またゴブリンが出たが軽く倒し進むと、何故かゴブリン倒した位で他の冒険者が、此方を見てヒソヒソと陰口を言ってる気がするが無視、襲ってきたゴブリンが悪いからだ。
街道を歩き白い城壁の様な街が見えて来た、街の入口では冒険者や商人は身分証明を提示し、カードが無い一般の人は一人100アイリス銀貨を払い街へ入って行く。
街の建物は白で基本統一され綺麗に区画整理もされ、門前近くには文字を知らない筈だが冒険者ギルドと読め、冒険者ギルト以外にも商業ギルドや、各露店や食事処や武器屋等が分かり易く近くにある。
一応冒険者カードが有るかキューブを調べたが、全く無いので200アイリスを払い冒険者ギルドに向かって歩き出す、昨日の要らないな物をついでに売る為に。
途中で銀髪で高身長で身体を鍛えてるかの様に、身体の線が普通ではない大きさで世紀末なら最強だろ的な、そんな貴族らしからない人が街中を歩き回ってたが、何かガヴリエフ様とか聞こえた時に何故か懐かしい気持ちに成った。
普通に歩いてたら何故か、冒険者ギルドの看板前に着いて居た、やはり文字を知らないのに何故か読め、中に入り受付と書かれた場所に行き受付をし登録料に、二人で2000アイリスを払いマイケルとクリスタル板に触れ、何か手を調べてる気がするが途中で何か移動する音がし、何かを焼いてる様な光が手の下から感じたので手を引く、何かは分からないが板に刻印をしてるみたいだ。
マイケルの方も何か不思議そうに、隙間から見ようとしてたが失明したくなければ、見ないで下さいと怒られて居た。
暫くすると音が止み何か凄く発光し、何か薄ピンク……桜色の光が見えたがマイケルの方は、海の様なブルーの光を発して居た。
暫くし冒険者カードが出て来ると、雪の様な真っ白な色したプレートには桜の花びらの舞う様な模様が有り、マイケルは何故かアクアブルーのプレートには、魚の黒いシルエットの模様が有るのだが。
このギルドに入って見た冒険者のプレートは、錆びた鉄の様な物や鉄や銅のプレートだった様な気がするのだが。
ギルドの受け付けのお姉さんや職員が来て、何か人のカードを勝手に持ち、ごちゃごちゃと話し始めて暫くすると、二階からハゲたオッサンが現れたが、そろそろカードを返して欲しいが、この職員全員窃盗で殴って良いよね?
「何の騒ぎだクラリス」
「ギルマス、それが今作った冒険者カードが普通では無いです」
人のカードを見せびらかせる様に、スキンヘッドでムキムキな肉体と分かる、肉体線を強調したオッサンがに見せて居た、この街は二人も筋肉野郎が居るみたいだがこの人は、ギルドの責任者らしく厳つい顔で此方に来るが、このギルドの職員に常識は無いらしいギルマス以外。
マイケルと顔を見合せ色々ヤバギルドだなと、顔をみあわせるが普通のカードで無いのも心配だが、このギルドのモラルの低さが一番ヤバい気がすると、ハゲたギルマスは機械の故障かと見る。
「………壊れて無いよな?」
「最新式で買って三年間誰も使って無いですよ、壊れてたらギルマスの責任問題に成りますよ、なんせアインスタイン博士と言う異世界の発明家が、新しい発想で造った珍しい物をギルマスと領主様が、新しいもの欲しさに高い物を買いましたよね、今までギルドに来たのは見学者だけですよ、隣の国では魔物が近付かないエーテル列車を、その博士と仲間がが作って大和神国と繋げて、更に経済発展してるみたいですし」
誤魔化す様に髪の毛無い頭を掻くような仕草をする、スキンヘッドを掻けば皮膚は傷に成ると思うが。
「初心者で金色だったら異世界人の勇者だが、色もだが模様付きは初めてだな、白い様なピンクに花びらなんて初めてだな」
「ギルマス、此方は魚のシルエットです」
「魚………」
何かを思い出そうと頭を傾げるハゲギルマスは、少し間を置き何かを思い出し言う。
「そう言えば前に王都のギルドで確か、ローリエて元貴族令嬢のカードがレイピアか花だかの模様だったと、デマだか噂に成ったがまさかアレて・・・・・」
何かブツブツと言い始めるハゲマス、そろそろ処分品売りたいのだけど。
ランクが記載されてない冒険者カードを眺め、時間が勿体ないから受付のお姉さんに話し掛けた、ついでにカードを取り返した。
「途中でモンスター倒したのですが、売っても構わないですか?」
受付のお姉さんが機嫌悪く無言で案内され行くと、また違う受付の人に任せ去って行ったが、余り説明が無いギルドだなと思った。
「買い取りお願いします」
「冒険者カードの提示をお願いします」
赤毛で優しそうなお姉さんに促され、冒険者カードを提出したらカードを見て動きが止まる、赤毛の受け付けのお姉さん。
「・・・・・・え~と初心者ですね、では説明しますね」
何か引き出しやら色々説明されたが分からん、まあ誘導に従いエーテル魔石をキューブから取り出すが、ゴブリンのエーテル魔石は引き出しに収まらないので、大量買い取りに回せるらしいのでそちらに回す。
キューブは僕とマイケル以外には認識されないらしく、何もない空間から物を出してる魔法か何かと思われてるみたい。
必要なエーテル魔石は昨日夜営ハウスの、エーテル魔石の投入口に全て入れたので、必要ないゴブリンエーテル魔石は引き取って貰う。
「また凄い量ですが、何の魔物て分かりますか?」
「? ・・・・ゴブリンですけど」
「確かにゴブリンを倒したぜ、此処に来る前にもな」
何か受付のお姉さんの眉が、ピクピクしてるのだがダメなのかな?
まあ牛肉は出したく無いから言わないが、一応洞窟で倒したモンスターを出して。
「ゴブリンキングの鎧も」
「!? 今ゴブリンキングて言いました?」
「言ったぜ」
「ハイ、連れが一撃で倒しましたよ、我々と変わらない身長のゴブリンキング、見ますか?」
一応保険は必要なので持って来てる、赤紫の防具を剥ぎ取られ哀れな姿のゴブリンキング、何か惨めな姿でしかない。
一応ゴブリンキングが持ってた、ロングソードの様な剣も渡すと何か考え込み、受付のお姉さんは無言で冒険者ギルドとは違う方に行ってしまった。
「職務放棄か?」
「そんなにキャパオーバーなのかな?」
誰も答える人物は居ないので待つ、しかしいくら待っても現れないので売るのを諦めた時、あのハゲマスが現れた。
「さっきはウチの職員がすまなかったな」
ハゲマスはさっきの職員の行動を謝ってくれた。
「・・・商業ギルドの買い取り手続きは、まだ終わってないのか?」
聞かれたので答える。
「ゴブリンキングの戦利品見せたら、何処かに行ってしまったきり帰って来ませんから、また他の街に行ってからで良いかなと今悩んでる所です」
腕を組み聞くハゲマス、まあ名前知らないしハゲマスのままで良いよね、ハゲマスは少し考えてから此方に言う。
「まあ昔は商業ギルドが介入せずに、全部冒険者ギルドが請け負ってたが判断力が問われると、やはり商業ギルドではスピード感が無いな・・・・よし、俺の後に付いて来い」
親指を立てながら此方にウインクするハゲマス、僕にはその趣味はない。
「言い忘れてたが、俺はこのエルサレン冒険者ギルド支部のギルドマスターの、ガラハドだ」
此方も名乗る。
「私はレオンですガラハドマスター」
(何かガラハゲマスターと言いそうに成るな)
「俺は相棒のマイケルだ」
(ハゲマスだろ? どう見ても)
急いで売る予定だった物を回収し、ガラハゲ・・・・・・もといガラハドマスターの後を追い、冒険者ギルドの二階に向かい何か長く使って無さそうな、扉の鍵を開け扉を開き中に入り相当広い部屋で、ガラハゲギルマスは準備を始めマジックアイテムらしき箱や、何か文字がある片眼鏡を取り出し近くのテーブルに、赤いクロスを引いて此方を見て言う。
「エーテル魔石はどんなのだ?」
さっきと同じ説明をすると。
「それでゴブリンキングの武器に防具に死体か、俺が知るゴブリンキングはもっと巨体なヤツだが、こんな変わり種も居るとはなかなかラッキーだぞ、コイツも冒険者ギルドが買うぜ」
ニャリと笑いながら儲けたみたいな顔をして居た、まあやや小悪党みたいな悪そうな親父笑みだが。
ゴブリンのエーテル魔石は70個で、29万アイリスで売れたが状態が歴代最高の状態だかららしい、刃物傷や汚い解体の仕方でもない無傷が高評価らしい、僕ちが解体したわけでは無いけどね。
アースサーペントや毒蛇等も買い取って貰えた、しかもアースサーペントはまだ子供らしいが、あんな頭が巨大ヘビミミズで体が硬い鱗の蛇の化物は子供とは思えない、あと普通にベテランレベルが倒す魔物らしい、初心者には現れても腰を抜かす冒険者が大半で命を落とすらしい、まあ初心者キラーや初見殺しの異名がある魔物らしい、倒した魔物やモンスターに結構な値段が付いた、キューブの不思議な買い物が普通に出来る。
ゴブリンキングが持ってたロングソードは、普通のロングソードより高価でゴブリンキングソードて名を、このガラハゲマスターが勝手に命名してたが、調べると本当にゴブリンキングソードと出て居た、しかも戦闘スピードアップと体力上昇バフ付きだった。
ゴブリンフィールドアーマーは、凹んでるが価値は高いので高価買い取りにに成り、またこの全身鎧も体力上昇と腕力上昇バフが有る、二つで400万アイリスで売れたがあのゴブリンキングは、珍しいからと500万アイリスで買ってくれたが、予算とか大丈夫だろうか?
何か相当金持ちに成って怖いレベルなんだが、キューブの買い物とかそれ以前の問題だな、キューブにお金を入れとけばまあ大丈夫だろう、冒険者カードでも支払いが出来るらしいが、それて何か現金要らなくない?
「武器や防具とかはギルド本部か、国王が高く買うから問題ないぜ!」
だから親指を立ててウインクしないで、似合わないから。
「次は冒険者カード更新だが、街に居着く気は無いよな」
意思確認の様に聞くので答える。
「全くないですね」
「目的も無いが居着く気も無いな」
「まあ冒険者は冒険が本業だしな、そうだな・・・・内緒で俺の権限でB級にするから、何か俺が知らない国のモンスターや、珍しいモンスターを倒してこのギルドに寄れた時に、俺に売ってくれ」
(実際にはAにしても良い強さだろうな、このゴブリンキングは普通は倒せないからな、何せ巨体ゴブリンキングより強いゴブリンキングだからな、しかも下手すれば魔王だろうな)
だが違う時間軸では次期国王キャスビル一行が、もう少し弱い同じゴブリンキングを倒して、武勇を轟かせるキッカケだったりする。
僕はマイケルと顔を見合せ話し合い、その程度ならと話を纏めた、何か有れば後ろ楯に成る可能性もあるから。
「じゃあ頼むぜ」
「モンスターや魔物の、一部でも良いですか?」
「手に入らないのなら構わんさ、お前さん達は何か面白い物を持って来そうだと、長年の経験と初めて感じる勘がそう言ってるからな」
そんなあやふやな勘で良いのだろうか?
「まあ珍しいのなら何でも買う訳だね」
「単純に言えばそうだ、まあギルマスも配属転換が有るからなたまに、だけど商業ギルドはやめとけたまに買い叩かれるからな」
それ冒険者ギルドマスターが言って良いのか?
「言うのは問題ねえよ、本当の事だしな」
顔に出てたのかギルマスが言う。
「商業ギルドは利益優先主義の、安くかい高く売り付けるだからな」
利益を出そうとするのは、商人のやり方だから仕方ない仕事だし。
「あと職員の非礼の詫び賃も入れておくぜ」
「・・・・・・まあ貰いますが、何時かやらかしますよあの人達」
ガラハドギルマスは疲れた顔で言う。
「昔居た職員が引き抜かれたり定年や、寿退職が出た影響でなベテランの職員が俺以外居ないからな、今のベテラン職員で4年目で何回注意しても暇そうにしてるからな、たまに接客も人を選んでるから困る」
このガラハドギルマス居なくなったら、このギルド終わりな気がするけど。
だが数年後このギルド職員は大半他のギルドの、ちゃんとしたギルド職員が派遣され、今居る職員は退職に追い込まれるがそれは、商業ギルド職員も巻き込むテコ入れに成る。
「さて次はカードの更新だな」
またガラハドギルマスに付いて行く、扉を開け部屋から出ると何か余り隠れる気が無い姿勢で、階段から此方を覗く野次馬ギルド職員だらけなのだが。
「遊んでる暇があれば、掃除でもしてろ!!」
ガラハドギルマスは怒気を強め、野次馬ギルド職員に一喝し急いでその場から逃げる職員達。
ガラハドギルマスは溜め息をして、ギルマス執務室に入って行くので後に続く。
「此れはテコ入れに以前の問題だな、視察が来るのもう時間無いが・・・・」
頭を抱えるガラハドギルマス、だが彼は知らない彼がこのギルドから新しいギルドに、移動に成るとはしかもそれはガラハドギルドマスターには、心労が無くなりそして忙しい日々の始まりだったりする。
新しいギルドマスターは数名直ぐにギブアップする、それは手に負えない街のギルド職員とレッテルが貼られる。
だが色々な経緯や職員の人事はこの物語では、語られないだろう。
僕達はカードを渡しまた違う箱形マジックアイテムで、カードを更新してるみたいだった。
「・・・・上手くB級に出来たな、旅を続ける冒険者で飛び級のランクに出来る最高ランクだ、Aランクは素材試験を受けないと成らないし、SやSSランクからは定住と国に帰属が要求されるからな、危険なモンスター退治や有事の為にな」
色々話を聞きギルマスの資産や、冒険者ギルドのお金で支払いをして貰った。
「久々にまともな仕事出来そうだ、色々な手続きは時間掛かるが一番大変な所には先に通達しておく、まあ今まで職員の始末書だったからな……もう始末書見るのは嫌だ!」
色々疲れてるらしいギルマス、ギルドから出るのに面倒に絡まれるかもしれないと、冒険者ギルドの裏口に案内され多分商業ギルド職員が、目の色変えて探してると思うからと最短で街から出れる道を案内して貰い、「また来いよ」と言われ握手を交わしマイケルとエルサレンを発つ。
「美味しい食事は後回しに成ったな」
「次は美味いメシが食いたいな、あとあのハゲマス大丈夫か?」
僕に言われても困るが多分大丈夫だろう、モンスター牛肉しかないが東に向かい歩く。
馬車が忙しく走り去りそしてカップルらしき旅人が、イチャイチャしながらすれ違うが男は平凡そうな顔だが、鼻の下が伸び過ぎだ。
ナイフを二振り持ってるので軽戦士か斥候らしい、彼女の方は魔法使いだろうが木の杖を片手に持ち、彼氏に甘えながら歩くのは器用だなと思ってしまった、爆発すれば良いのに。
こうして東に向かい歩いて行く。
イザナギ「なかなか良いスタートじゃな、それにしてもグロいのはお茶菓子が不味くなる」
イザナギはテレビを見る様に、レオン達の旅を見るのだった。