転生しても変わらない
雅史達は街に入りルーヴィックさんが少年の姿で居た、料理屋に入り空いてる席に五人は座る。
息子全員ルーヴィックさんに面識は有るが、学生時代の時だけだがさてどんな反応が帰って来るだろうか、メニューには無いキジトラ食堂のメニューを言い、困ったウエーターが厨房に戻ると少年が走って来た、やはり本人らしくしかも前の記憶すら有った。
「皆さん何で私より年上なんですか?」
「数十年ぶりですね、ルーヴィックさん相変わらずみたいですね」
「相変わらずなヤツだなお前は」
「転生しても相変わらずなヤツだ、全くキジトラ食堂で働いてた時と変わらんな年齢以外」
三人は口々にルーヴィックの事を言う、ルーヴィックは頭が混乱し何が起きてるか不明だったので、店が終わってから話し合う事にしたが、絶体ルーヴィックを旅に誘わないとキャスビル父に言い聞かせた雅史、絶体無茶なモンスター肉提供とか要求して来る筈だからだ、一応ルーヴィックが生きてる時に出してないモンスターや魔物肉が在ったりするからだ。
自分の知らないモンスター肉が有ると知ると、見境無く欲しいと泣き付いたり手段を選ばない追い込みをたまにする。
「・・・・長生きしてるて何かチートですね」
「「「チート言うな!!」」」
ゼウスて何か髪が虎刈りハゲの神に頼み込み、前世の記憶と技術を持ったまま転生したらしい、神様にどんな頼み込みしたかは敢えて聞かない、聞いてはいけない気がする。
この食堂は今の両親の店らしい、まあチートしてるので父親を抜かすのは容易かったらしい。
だが腕が有っても身長と体力は子供なので、長時間の仕込みや届かない場所は従業員と父親任せらしい。
「転生しても体が恨めしい」
学校も有るし色々不便と嘆く元ルーヴィックさん、今はエルリック少年らしい。
エルリック少年は何か成長するポーションが欲しいと、無茶苦茶な要求して来たがそんなアイテムは無い。
一応裏メニューだったらしく料理は来て、前のより味はそれなりに落ちるが懐かしい味だった。
「まあまあ以下だな」
「また厳しい判定をするね爺ちゃん」
「相変わらず厳しいですが、やはり食材………」
雅史は聞かなかったふりをし酒を飲む、ジェラールも矛先向かない様に雅史と他愛ない話をした。
「さて色々観光するだろ?」
「……しますね、息子のあの力量を上げる為にも(笑)」
「「化け物親父のモンスター特訓道場やめろ!」」
どのみちモンスター退治して、食料は増やす予定だから強制的に戦わせる予定だ、そもそもこの星のモンスター程度ならあのトム昔行った、強敵モンスターの星より優し過ぎる位だ。
この星で最強のデストロイプリティーベアーや、カオスドラゴンがレベル3000クラスなのでまだ楽な方。
この後宿屋はもうやって無いらしいから、一旦エトワールに戻り目的空域に行き、明日から雪原のモンスター狩りを始める。
店を出てさっさと去りエトワールに戻り、予定空域に直ぐに着いてから家族全員で甲板から、暖かな飲み物とお菓子を片手にオーロラと星を眺め、孫が目を耀かせオーロラを見て居たが、義父達は酒を片手に騒いでたがうるさい騒ぎに、鉄拳制裁が後に落ちたのは言うまでもない。
まあジェラールさんはフローラにコッテリ叱られてたが、孫娘に叱られてるジェラールさん情けなし。
あと黒と白夜は翌朝雪に刺さって居た、甲板から落ちて一晩雪に刺さりながら過ごしたらしい。
何で変化して雪から出なかったんだろうか?
「さて、モンスター狩りに行くぞ!」
「「やっぱりモンスター特訓道場だ!!」」
「リディーとライアンは、爺ちゃん達の護衛な……まあそれくらい出来るよな」
笑顔で息子達にプレッシャーを放つと、顔が青ざめて行く息子二人。
「エネーブルとトムは、二人がダメだと思ったら助けてやってくれ」
エネーブルは言う。
「まだまだオムツは必用みたいだな、リディーもライアンも」
ムカッとする二人だが、エネーブルに肉弾戦でもやや不利な二人だった。
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もし禎丞が生きてたらイヤ、蘇生出来れば化け物親父に対抗出来る兄弟復活だけど、リアムは何故か父とは戦わないし先に戦意喪失する、だが昔父と楽しく稽古してたのに何故と思う二人だった。
エミリアは何やら研究してるし、後で追い付くとか意味深な事を言って居た。
禎丞の蘇生のアイテムの一つが今は消えて居るが、何故かあの時父はアイテムを使わなかった、イヤ使えなかったのだろうもし生き返らなかったら、もし魂がもう無かったらと色々悩んでたのは知ってはいる、最後のアイテムは実際的にはもうエミリア達が集め終わって居る、勿論リアムもそれに加担して居るし、旅の途中で死んだアンドリューもやっと、遺体の場所が判明して蘇生するとか旅の前に聞いたが、合流するかは皆自分の意思にしている。
まあエミリアは全然結婚しないし、お父さん以上の男でないと認めないとか言ってるし、それは不可能だと思った。
「美人だがファザコンだからなアレ」
「姉妹唯一の重度のファザコンの、エミリアの事か?」
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息子達が何やらエミリアの事を言ってるが、アレがネモフィラに好きな男は出来たと聞かれても、好きな男はいないしか言わなかったしな………まあ、結婚するもしないもエミリア次第だな、もう五十代位だが見た目は二十歳いや、十八歳でも通用する見た目だが。
昔エルビー博士がコールドスリープしてた拠点は、今はエミリアが機材を把握し何やら研究して居る、なぜか禎丞の遺体を治してたが魂が無かったら、あと他の魂が入るリスクの有るアイテムを、間違えて探して無い事を願う。
一部素材がもう手に入らない、何故か不死鳥茸がいつの間にか消えて居て、他にも素材の質が昔より悪いしあの蘇生は奇跡の時代だった、禎丞を蘇生させるには素材の質があの時と同じでないと無理、まあアンドリューは手持ちの最後の一つで、一回蘇生させたが正義感強過ぎて、再び誰かを助ける為に命を粗末にした。
助ける為の方法は他に有ったし、何故にスキルや魔法を使って人助けを躊躇うのかが解らん。
「何処で人助けの教え間違えたのかな?」
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何か親父が悩んでるが、今「何処で人助けの教え間違えた」とか聞こえた様な、まあアンドリューはたまに訳の解らない美学を言うので、それが治らないと無理だと思う。
隣のライアンすらアンドリューの説得は無理で、あの怖いシャロ母すら手を焼くロマンチスト美学の塊。
昔読んだ頭に髪の毛がないヒーロー漫画が原因だろう、肉体一つで最強なら誰でも助けられると言ってたから。
戦闘はまともに出来るが人助けになると、人が変わった様にスキルも魔法すら使わない、子供の時に読んだヒーローを目指してる様に、無茶苦茶な事を平気でする。
まあ結果は人助けに成功し自分の命は、粗末にして助けた少女にトラウマ植え付ける、とんでもない姿で死んだらしいが。
あのアンドリューの仕出かしにより、生き残った俺達がどんだけ厳しい修行をさせれたか言いたくなる。
スノーウルフ達に追われながらの神速ランニングに、追い抜かされると鬼の形相でトムさんが追って来るし。
他のではエネーブルさんのゴム弾を躱す修行に、三時間の親父とトムさんを相手に連続鍛練は辛かった。
アンドリューが生き返ったら兄弟全員で、殴ろうと心に誓って居る。
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「さて行くぞ!」
息子達を連れ進む、雪原は広くたまに冒険者がウサギモンスターを倒して居る、タイガーベアーと言う体がシロクマ頭が完全、ホワイトタイガーのモンスター三体と遭遇。
エネーブルと今日は連れて来たルードリッヒ父が、先制のヘッドショトを決めるが、ルードリッヒ父が倒しきれなかったのタイガーベアーに、瞬動を使いキャスビル父が剣を抜き一撃を食らわす、ライアンは大剣を使い残り一体を神速で首を跳ね倒す。
「孫に負けるとはな」
キャスビル父が変な対抗心燃やすが、ライアンは。
「爺ちゃんよりは遥かに強いよ、親父の厳しい修行してるからね」
「ぐぬっ!」
ぐうの音もでないキャスビル父だった。
「まだまだライアンは甘いからな、なあトム」
「まだまだシゴキ足りませんね」
ライアンは二人の言葉に顔が青ざめるが。
「リディーもだぜ」
言われなくて安心してたリディーだが、エネーブルに言われなにかまたシゴキが来るか、リディーは暫く警戒する事にした。
「さてそろそろ強い相手と戦いたいから、私とトムは此処で別れるな」
リディーとライアンはこの時気を抜いた、だが後に知る影に潜む監視者の存在に。
基本エネーブルはキャスビル達のガードマン、リディーとライアンの世話はしない。
雅史とトムは神速を使い強敵に向かう、先ずはデストロイプリティーベアー狩りからだ。
雪原の先の山に奴等は居たのだが、プリティーには程遠い凶暴顔でミニマム体型の熊達と、熊の数倍巨大な目がプリティーに小さい以外無い、凶暴な見た目の熊が居たがレベルだけは無駄に高い方で、小さいのはどうやら子供らしいが可愛げは全く無い。
トムが先制に攻撃を始めると親熊と子供は、何故かヤル気満々で目を血走らせ本性を剥き出しに前足の爪を出し、襲い掛かって来たが動きは遅く回避は容易いが、親が放った攻撃は行き場を無くして前足は大地に突っ込み、大地を地震撃の様に揺らすパワーは、確かにデストロイ級らしい。
プリティーの意味がわからん某地方のゆるくない、ゆるキャラに似ミニマム体型でも顔は凶暴しかない、可愛さの欠片すらないし親も名前に適さない。
「一撃で殲滅だな」
「変なモンスターですね」
トムはミニマム軍団を分身達を呼び出し、剣を抜き一撃でミニマム軍団を血祭りに上げて行く、私は親を引き受け凶悪な拳や爪を回避しつつ十六夜を抜き、腕を隙を見て斬るが毛が予想以上に深く毛深く硬い、バックステップで距離を稼ぎ時間稼ぎをし武器を交換し、竜槍を出して闘気を纏い竜槍に込める。
「喰らえ!」
ジャンプし技を放つ。
「流星撃!」
竜槍が流星の様に闘気の尾を引き、デストロイプリティーベアーに向かうがデストロイプリティーベアーは、臆す事もせず攻撃を叩き落とそうとしたが、スピードが想定外でデストロイプリティーベアー巨体は、運悪く竜槍が心臓を貫き貫通した。
胸に空いた穴を見てデストロイプリティーベアーは、信じられないと顔を歪ませ倒れた、何故弱い人間に負けたとデストロイプリティーベアーは思いながら、雅史を睨み絶命した。
そしてその頃リディーとライアンは、家畜の牛位のウサギと対峙してたが、平均より低い1200位のレベルだが祖父達がヤル気満々で参って居た、どう見ても祖父達が最弱だからだがレベル差が分からない、祖父達にしてみれば何とか成ると思ってるが、大抵父が作った防具がチートな物理攻撃無効にしてるだけで、敵が弱い訳では無い事を知ってるはずだが何故に、祖父達がヤル気満々なのかよく分からなかった。
祖父達に聞こえない様にリディーとライアンは、不安を言い合う。
「大丈夫じゃあないよなライアン」
「僕達みたいに高いレベルのモンスターと、戦って無かったよねリディー兄さん」
ヒソヒソ話ながら頭を傾げると、エネーブルがある爆弾発言を二人に話す。
「お前らが居ない時に釣りしながら、モンスター倒してたぞ色々な星でだが」
ポカーンとしてから祖父達のステータスを見る、モンスター達と同じ位のレベルだったが……
「まあ武器は俺とルードリッヒさん以外、今はどんな性能の武器持ってるか知らないぜ」
父は刀が主戦武器だがキャスビル祖父は、ロングソードか細剣系が得意だがクロイツ叔父かバナージ叔父が、好んで集めてたので殆んどあの二人が持ってる。
特にバナージ叔父は今沢山の武器を使い分け、ライアンすら知らない星でモカ叔母と旅をしてるらしいが、何処の星を旅をしてるかは父しか知らない。
「さて、孫を驚かせる・・・」
だがキャスビルが格好付け武器を構える前に、ウサギ達は襲い掛かって居て素早く反応したエネーブルが、ヘッドショットわ決め倒し終わって居た。
「すまないが、安全第一なんでね」
早打ちでエネーブルが八羽の大型ウサギを仕留め、涼しい顔をしながらキャスビル達に言った。
そして数時間後それなりに狩りを終え戻り、回りに紛れる格好でジャンケンに勝った、アリシアを連れ雅史はドイツポイ国、グデーリアンホルス国の雪が舞う国に居た。
キャスビル達も一緒に居るが余計な事をしたら、次は連れていかないと誓約書を書かせて居る。
勿論息子達夫婦にも書かせて居る、留守番組はトムとエネーブルはバーでやけ酒をして居る、仕方ないのだ精霊的なのは居ないが獣人の、猫獣人種族しか居ないのだから。
全員バラバラに店に散りキャスビル夫婦と、ジェラールとフローラはビールのビアバーで、ソーセージを酒のお供に乾杯しながら飲んで居た。
フローラの食欲は数年経とうと変わらない、まあ身体が衰えない影響で若さも二十代から何十年も変わらない。
四十代後半に若返りそこから年齢が、止まったかの様に維持されてるがその終焉の反動が怖い三人、いきなり老けてミイラの様に成って死にたく無いと、たまに夢に見る程だが。
何十年もその正夢は今の所来ては無い、前の四十代より若返りの四十代の方が何故か身体が軽い、三十代の様に身体が動くのが不思議。
「このフルーティーなお酒美味しい~」
マイペースが一人リンゴ酒を飲んで居た、そしてルードリッヒ夫婦とロゼはワインをライアン夫婦と共に飲んで居た。
「ここのワインなかなか美味しぃ~」
上機嫌に飲むロゼと母リセ、泣き上戸に成らない様にチビチビと飲むルードリッヒ、父雅史と同じく酒に強いライアンは色々な酒を頼み味わう。
「これもなかなか美味い、やや辛口のワインなのに………」
ライアンを放置し四人はポトフの様なスープを食べ、再びワインを楽しむがライアンの妻カリーナは、旦那を放置しロゼ達と楽しく酒を飲み交わす。
そして雅史にアリシアにリディーと、リディーの妻ベネットは街の何処にでもあるレストランで、酒を片手に飲んで居たがアリシアは軽いカクテルを飲み、リディーと雅史は睨み合いながら酒を頼む、妻ベネットは旦那リディーに溜め息をする。
たまに強いお酒を二人揃って飲むし、何故か親子で張り合うが旦那が圧倒的に酔いが早いと、妻ベネットは旦那リディーが酔いが来てるのを横目に、義母アリシアに昔の新婚旅行の話を聞く、ベネットはリディーとエディーが旅した星の一つに住む、芸術関係の国出身だけど芸術より世界の広さを知りたく、色々な飲食店をバイトし旅費を稼いでたが途中行き倒れた時に、リディー兄弟に助けられてリディーが一目惚れして、旅を三人でしてエディーが途中土産を起きに帰ったが、帰って来なかった。
まあ犯人は後に判明したしそのお陰で、二人は恋愛しながら旅が出来た訳だが、リディーの父がハーレムエロ親父と知り軽蔑したが、冒険者なら複数嫁が居る星が有ると知ったが納得するのに、数年掛かったが義母達は優しいが厳しくもある。
子育てには優しく教えてくれるが、年齢の事は触れないのが女性達の暗黙のルール、まあ義父がシャロ義母の誕生日を毎年してるので、よく義父が麺棒とか振り回し走るシャロ義母に追われて居る。
飲み終え何処で換金したか分からないお金で、精算する義父に会計を任せ嬉しそうに待つアリシア義母、義父と義母はいつ見ても恋人の様に甘々に手を繋ぐ、義母達に負けない位私も大切な夫リディーと、何時までも人生を共に歩いて行きたいと思う。
エトワールに帰りぐっすり眠り、翌朝エトワールを発進させ次の星に向かう。
アリシア「久々に二日酔いだよ」
ベネット「アリシア義母結構飲んでましたから」
アリシア「まあいつ頃かは忘れたけど、久々に外で外食だったからなか」
アリシアは懐かしみながら過去を振り返る。