キジトラ喫茶店 新たなメニュー追加編
ユリはもうすぐ結婚するが心配がある,短い間だけど結婚したらこの仕事はどうするか考えて居た,鍋料理や刺し身以外のレパートリーも増えた,一応料理のストックが冷めない次元倉庫の,更に謎の箱から取り出して料理を運び提供を,今日から再開も何故かまたもアクシズスタート,結婚式の料理は色々作り終わってるらしいが,二次会のがまだらしい何か嫌な予感がする。
今日はデザートに追加メニューが増えたらしい,あと何故かチーズインハンバーグが,3種類の肉の合挽きと2種類の合挽きの2つが増えて居た,何の差かはユリには分からないが新たなエビカニグラタンは,もう一度食べたいユリだった。
今回は商業ギルドのエルナンテギルマスに頼まれ,後は冒険者ギルドが無い以外は前と同じで,今回は朝早くのオープンにして,早朝6時は一扉三人限定で入れる様にした。
先ずは不思議そうに入って来た親子連れ,四人は何かを話し懐からナイフを出した後,セキュリティは働き今頃この街の詰所に飛ばされてるだろう。
後で知るが貴族の地位を奪われ,路頭に迷って居た所で金が在りそうな建物を見つけ,入って来たようだけど元々色々な犯罪に加担した貴族だったので,捕まるのは早まっただけらしい。
次に来たのは長袖長ズボンのラフな姿のエルリーナ,どうやら朝の走り込みをしてたようだが。
「マサたら聞いてませんわよ。」
「いらっしゃいませ。」
ユリに気付きエルリーナは慌てる。
「ユリさんおはようございます。」
「おはようございますエルリーナさん,食べて行きますか?」
エルリーナは悩んだ末。
「少し食べて行きますわ。」
ユリは女性専用カフェスペースに案内した,次に現れたのは青い軍服に癖毛の男性。
「いらっしゃいませ。」
「おはよう,今日は珍しいね………」
男性はそのまま歩きカウンターに座り,メニューを見て。
「………今日はフラットホワイトと,生クリーム載せパンケーキと持ち帰りに,新作クッキーも頼むよ。」
「かしこまりました。」
注文を仲間に渡し次のお客様を案内した。
「こんな早朝に在るとは………何故居るアムロ!?」
「朝くらい静かに過ごさせてくれよ。」
また来たこの王様,城の朝食はどうする気だろうか?
「ブラックコーヒーですねお客様。」
「話が分かるな素晴らしい店員だ,毎日来れるよう城に扉を設置するように奴に言ってくれ。」
苦笑いしか出来ないユリと,困った奴だとキャスビルを見るアムロだった,二人が優雅に飲んでる時にまたお客様が来た。
「散歩してたらまた来れましたわ。」
銀髪の貴族少女が再び来店,女性専用カフェスペースに案内すると。
「エルお姉様!」
「あら,フラン珍しいわね。」
格好はラフな姿だが,足を組み優雅にコーンスープと生クリームたっぷりな,サンドイッチを食べて居た。
「カスタードも美味しいし,生クリームも美味しいしマサの作ったのは,私を幸せにしてくれる。」
フランはそんな発言を羨ましく思った。
「好きな方の手作りて幸せですよね,エルお姉様。」
「そうなのよ,だから何時か妻に成った時は更に幸せが増すと思うわ,私は卒業したら結婚するから会えなく成るわね。」
フランはエルリーナの言葉に驚く,いつの間にか結婚相手が居たと知り,あの学園でも凛々しく格好いい先輩のエルリーナお姉様が,卒業したら結婚と聞いて驚く事しか出来なかった。
「マサ達と12月の末に旅行に行ったけど,幸せだったけど戦い方とか色々ダメ出しには凹んだわね。」
暗い陰が一瞬現れたが。
「でも彼のお陰でまだ私は強く成れる,大切な場所を守って大切な人達に囲まれて,何時か家庭を作って皆で彼を支えるのが今の目標かな。」
『その前にお父様と決着を付けないと,お母様やエリスに何かある前に,お父様自体は何もしなくてもあの腹違いと言う人達は,何をするか分からないし用心に越したことは無い,今の所私しか接触してないみたいだし,最悪な時はマサに頼ろう。』
エルリーナは一人話をし終わらせる,暗い顔を覗かせながらそして,フランソワーの悩んでそうな顔を見て再び話すエルリーナ。
「フランは悩んでるなら,好きな人と話し合いなさい,最終的には惚れた方の負けなんだから,本気で好きなら迷わない事よ。」
迷っては無いけど行き方が見付からないフランソワー,だが着いたら着いたである問題が山積するそして,その結果の一つが実は近くに居るのだった。
フランソワーはエルリーナの相席に座り,新メニューの不思議な木の実クッキーと,ロイヤルミルクティーを頼む。
「私は完成前を食べたけど,アレは何の実だったのかしら?」
エルリーナが試食した事あるらしいクッキーと知り,興味とが湧く。
「お待たせしました,木の実クッキーとロイヤルミルクティーです。」
砕いた木の実がクッキーに入っていて,異世界に行った時を思い出すフラン。
「頂きますね。」
一口クッキーを口に運び食べると,暖かな幸せな何かが胸に広がるのを感じる,此は異世界の想い人の手作りお菓子を食べても,なかった不思議な感覚にフランソワーは戸惑う,ロイヤルミルクティーを口にし飲むと,また不思議な感覚にフランソワーは混乱する,自分が好きなのは政人なのにこの不思議な感覚は何なのか,フランソワーは戸惑いを抑える。
「驚く程美味しいしでしょ。」
何故か余り無い胸を張るエルリーナを見て,フランソワーは笑ってしまったのだった,同じくらいなのに。
時間は経ちお昼近くにある親子が現れた。
「いらっしゃいませ。」
「娘と二人で前の部屋に頼むわ。」
またソワソワしてるこの国の末娘姫,音楽が流れる部屋にご案内し,また現れた銀髪の少女は今度は違う部屋を頼むので,音楽流れる部屋に案内すると。
「!?王妃様。」
慌てて膝を付く銀髪少女に,ユリは戸惑い王妃エフェルナは畏まらなくて良いから,相席しましょうと気さくに誘われ,フローラ姫と一緒にガタガタ震えながら同席した。
暫くすると緊張感は無くなり,王妃エフェルナの人を引き寄せる力を垣間見る。
「またあのハンバーグが増えてます。」
エフェルナ王妃も見て新しく追加された,三種類の合挽きのハンバーグステーキを頼み,フローラ姫はお子さまハンバーグセットを,フランソワーは三種類の合挽きチーズインハンバーグを頼み,直ぐに出て来た。
「不思議な場所よね,演奏者居ないのに音楽を楽しみながら食事出来るなんて,また旦那が無茶言いそうね。」
王妃様の言葉に異世界の,ホテルとかで初めて思った事を,王妃様も思うとはとフランソワーは思った。
「それにしても彼は何者なのかしらね,このハンバーグもユウナより美味しいし……………,それに初めて食べる肉の食感。」
フランソワーも一口食べたが,口に広がる不思議に幸せな味が広がり,前とは違う身体の喜びに更にフォークが進む。
王妃も幸せな顔で一口一口を噛み締めて食べ,フローラ姫は全身を使い幸せな顔で居た。
「お母様この前より更に美味しいです,また来ないかな?」
だがフローラ姫は数日後に,更に美味しいアイスやお菓子に舌鼓をする事に成る,変な生き物達と楽しく過ごすのだった。
「不思議なハンバーグですわね,王妃様。」
「そうね,毎日食べたいわね。」
『まあ数日後に猫精霊様の結婚式二次会に,一家で誘われてるから,公務早く終らせないとね。』
フランソワーは王妃エフェルナと微笑みながら,ハーブティを食後に飲みながら談笑をし,フランソワーは人と人の繋がりをこの日沢山経験するのだった。
夕方珍しく両親と祖父とで,あの店に行くとまだ開いて居たので入る。
「いらっしゃいませ,あと一時間でラストオーダーに成りますのでお願いします。」
フランソワーは両親達を音楽が流れる部屋を進める,両親と祖父は。
「そこに頼む。」
四人を連れ小鬼の女性が案内する。
「席はコチラです,決まり次第お呼び下さいませ。」
フランソワーは王妃様が食べてたハンバーグステーキを,両親はステーキとコーンスープを,何故かお爺様はチーズ濃厚クリームシチューを頼む。
「お待たせしました,ハンバーグステーキとステーキとコーンスープです。」
少しすると。
「お待たせしました,チーズ濃厚クリームシチューとパンです,熱いのでゆっくり食べて下さい。」
頼んでから直ぐに出て来る不思議な喫茶店,レストラン以上のクオリティーを出すも,値段は安く庶民も楽しめ明るい笑顔の家族団欒が広がる,フランソワーは食べる度に心に広がる暖かさ,異世界の政人の料理でもこんな気持ちには成らない,フランソワーは両親と祖父との温かで優しい時間を過ごした。
次に現れたのはファンタジア。
「また美味そうなのを出しやがって,妻達全員を連れて来たら破産するわ。」
白い目で妻達に見られるルーデウス。
「早く行こルーちゃん」
「ルーちゃん言うな,アリス。」
「貴方早く行きましょう。」
第一婦人アリスと,第二婦人ユウリに急かされ行く。
「いらっしゃいませ,団体ご家族様ですね。」
ユリは気合いを入れ家族8人以上専用部屋を,初めて案内する。
「コチラ………え?」
部屋に通すとルーデウスは顔が引き攣る。
「いらっしゃいませ,どうぞお好きな席へ。」
ニヤリとする雅史に,何してるんだの顔をしてるルーデウスは,知った場所に向かう。
「ルーちゃん何か何時も来てる様な足取りだね。」
内心ギクとしたが冷静を装い。
「奴とは知り合いでね,たまに魔法の書物を売って貰ってるだよ。」
嘘では無いが厳しい誤魔化しをする,ルーデウス。
「たまに魔法の書物と,お肉とかお土産でくれる……旦那様がお世話に成っております。」
頭を下げるピンク髪で二十代にしか見えない,ルーデウス最初の妻アリス。
「此方こそ悪党を毎回引き取って貰い,助かってます。」
何かルーデウスに言いたげな妻達,ルーデウスは堪らず早く入れて促す。
「今日は特別にまだ誰にも出して無い肉で作った,クリームシチューを出しますよ。」
ニヤリとする雅史に,ルーデウスは。
『何時もとは違う,とんでもないシチューが食えそうだな。』
ルーデウスは桜の座敷に座り,ルーデウス妻達は座敷とテーブル席に別れた,20人以上の妻達は凄いもんだった。
「一撃コカトリスのシチューをどうぞ。」
コカトリスと聞き青ざめる一同,何かコカトリスにトラウマが在るのかも知れないが。
「一撃コカトリスの唐揚げもどうぞ,ルーデウスさん。」
ルーデウスは恐る恐る箸で唐揚げを取り。
「どうにでもなれ!!」
一口噛むと旨味が口に広がる,次にシチューを食べると身体に広がる,シチューの温かさで寒かった身体がゆっくり芯から暖まって行く。
妻達もルーデウスの幸せな顔を見て,シチューを食べると全員幸せそうにして居た,雅史はそんなにリアクションされるシチューでは無いと,もう一度味見皿で食べるが何時も道理だった,またあのスライム達の近くについでに居たら,狩ろうと思った雅史だった。
次に現れたのはフローラと,シャロ両親だがユリさんに頼みこっちに案内を頼む。
「まあ見知った野郎が居るな。」
入った途端何か火花が散るルーデウスと,シャロの父ゼノンは睨み合うと。
「次の酒飲み勝負は負けないぜ。」
「ゼノンをまた返り討ちにしてやる。」
やれやれとした顔をする二人の妻達,フローラはカウンターに座り,雅史の料理を待つ。
「フローラはうどん食べる?」
「マサのうどん食べる。」
黄金比のダシ汁にうどんを入れ,油揚げと近くに人参と玉葱にサツマイモの素揚げを付け,フローラに出す。
「…………………」
何か言いたげなルーデウスだった。
「俺は娘から教えて貰った,チーズ唐揚げとレモン唐揚げ。」
「私もね。」
何故シャロは両親に言ってるのだろうか?
「チーズ味の唐揚げだと。」
また何か言いたげなルーデウスを無視し,油を温め唐揚げを揚げて行く。
「先ずはチーズ味を。」
フローラが欲しそうに見てるが,次のレモン味唐揚げを揚げる少し多めに。
「はい,レモン味唐揚げ。」
フローラにも出しペロリと食べるフローラ,もう少し味わおうよフローラと思う雅史。
夕方を過ぎ閉店となり店はゆっくりと消え,ユリとトムの結婚式の準備を本格的に始める。
次回はどんなお客様が来るだろうか?
フランソワー「あの,エルお姉様。」
エルリーナ「何?」
フランソワー「この料理はどんなシェフが,作ってますの?」
エルリーナはフランソワーに言う。
エルリーナ「甘党の冒険者よ。」
フランソワーは目が点になるのだった。
エルリーナ「フランもやはりその顔に成るわよね,でもフランには会わせないからね。」
『何故か会わせたら,フランまで妻に成りそうな予感がしますわ。』
だが既に遅い,まだエルリーナは知らない…………フランソワーが自分と同じ年齢で,異世界から帰って来てる事を。
連休連載終了です,次回は日曜日夕方の通常時間です。