魔王様との対談〜Part1〜
「まず、一つ目の質問だ。人間の国には『魔法適性検査』とかいうものがあるらしいのだが、それは知っているか?」
「ええ、もちろんです。一回受けたことがありますよ」
「そして、結果はどうだったのだ?」
「魔力は少なく、四属性の全てに適性がないという結果でした」
「そうか。悪いことを聞いたようならすまない」
「大丈夫ですよ、気にしないでください」
「そうか。それにしても四属性? 魔法は全部で六属性はあるはずなのだが……どういうことだ……」
「あの、リュミエール様?」
「あ、あぁ。気にしないでくれ、独り言だ」
一度口を閉じ、リュミエール様は咳払いをする。
「二つ目の質問だが……どう質問したらいいのか分からなくてな……少しリヒトを傷つけるようなことになるかも知れないが、質問してもいいか?」
「もちろんですよ」
「そうだな……その……最近辛いこととか苦しいこととか、何かマイナスな気持ちになったことは無かったか?」
「ん〜、思い出せません」
「そうなのか……難しいなあ……それじゃあとりあえず最後の質問にしよう。リヒト、体に何か異常はないか? 元気になったなどでもいい、とにかく今までと少し変わったことはないか?」
「そう、ですね……なんというか、力が溢れ出てくるような感じは少ししますねれ
「そうか! やはりそうなのか! だとすると何故? うーむ……まあ良い、今度は私の話を聞くのだよ」
「何か重要な話なんですか?」
「うむ、そうだ。単刀直入に言うと……君は魔人になっている」
「ええええ〜〜〜〜っ!!」
本日二回目のリヒトの叫び声が部屋にこだました。
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「すみません、大声出したりなんかして……」
「いや、構わない。種族が変わっていれば、多分誰でも最初は驚くだろうからな。気にしないでいいぞ」
「すみません……」
「そこで提案なのだが……私の配下にならないか?」
「配下に……ですか?」
「うむ。理由としては二つあるが……まず、君が魔人になってしまった以上、人間の国での生活は難しくなると考えたからだ」
「その通りですね」
「そして、二つ目は至極簡単な理由だ。私が君に、我々の国にいて欲しいとおもっているからだ」
「そうだったんですか。人間の国に帰る理由も特にないですし、ここに残りたいです」
「そうか! それは良かった。それでは、今後の話をすることにしよう」
「はい!」
こうして、リヒトが魔族の国にのこることが決定した。
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