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人助け
パトカーが2台で警官4人が駆けつけた。それはもう、ゆうりが矢を放ってから5分ほど、たった頃だった。
その後、2人の黒服の男は警察に捕まり、何個もの質問をされていたが、全く日本語が分からないようだった。
そして、被害者のあみと、通報したあやのと、誘拐犯を打ったゆうりも何個かの質問を受けた。
また、親にも連絡が入っていろいろあるらしいが、今日のところは帰ってもいいと言われた。
「あみ、ほんとに大丈夫?落とされたときとか痛くなかった?」
「うーん実際には自分から抜け出したって言うか、手が緩んだ瞬間にアイツの体を蹴って飛び出した感じ!」
あみは完璧な笑顔を見せているつもりなのだろうが、ゆうりから見ればすぐに分かる。まだ恐怖に怯えている。多分私たちを心配させないようにその笑顔を作っているんだ。
「それにしても、ゆうりの射撃は凄かったねー。私だったらもああやって人助けしたら一生誇りに思う。」
あやのが私を褒めてくれた。
あぁなんか嬉しいなぁ。なんか人を助けるっていい事だなぁ。