事件
久しぶりの投稿です。ぜひ、これからもお願いします!
黒い服を着た男たちが近づいてきた。
左はサングラスをかけていて、右は金髪リーゼントの腕には入れ墨で見るからにやくざのグループだと分かる。明らかにこっちを見続けているきがする。怖くて目は合わせられない。
なるべく平常心を保って歩くように心がけた。
しかし、隣にいるあやのとゆうりも異変に気づいたようで、3人黙り込んでしまい、異様な空気が流れた。
あと、5m。よし、後ちょっとですれ違う。
超えた!
まだ何もされてない。もしかしたらこの後なにかされるかもと思い、振り向くと、すぐ前には顔があった。
外国人ヅラの顔。
そして、気づいたら体が浮いていた。
膝裏に感じるのは毛むくじゃらな腕に触れている感覚。そして、同じ感覚が首の後ろにも。
「イヤァァァァァァァァ。」
私の悲鳴は自分の耳も壊しそうなほどの高さと大きさだった。
「やだヤダ。やめてー。下ろせ下ろせ。あーあーおー、わー。」
否定と命令と意味の無い言葉を何度も繰り返しながら体をバダバタ動かす。しかし、身長190を越えそうなガタイのいい外国人男性は、身長150ちょいの小柄なあみの抵抗などもろともせず、抱えあげたままアインツ(車)の方へ全速力で駆け出した。
ここまではたったの2.5秒。
車で誘拐される運命が待っているように思えたのだが、そうはさせなかった。友達がそこにはいた。
たったの2.5秒だったが、友達2人は黒の男2人から距離をとり、あやのはエンジェープのカメラで事件現場を録画しながら通報した。一方、ゆうりは荷物をその場に全て下ろして、何やら準備を始めた。