旅立ち
世界が炎に包まれる中、無数の怪物が地を這い空を舞う。
怪物達の中心には1人の男が不気味な笑みを浮かべ黒い渦を巻いた穴を見上げていた。そこから怪物が吹き出し、世界を破壊していく。
炎に包まれている国を背に7人の男女が立ち上がる。7人の魔道士達は今にも倒れそうになりながらも男に立ち向かっていった。
「これが儂が見た未来じゃ。半年後この国はこの男によって破壊するじゃろ。それを阻止してほしい。7人じゃ。お前を含め7人の最強魔道士を集めて欲しい。」
「ふむふむ、、ある程度の理解はできた。よし、わかった半年以内に集めたらいいんだな。国王の命令だし、早速集めるとするか!」
とても残酷な話だったがジンは焦る様子もなく、軽い足どりで部屋を出ようとした。
「ジン殿!!もう行かれるのですか!?」
「半年しかないんだ。早く出発して仲間を集めねーとな」
「では、、ぜひ、、ぜひ私も!」
「ルーク!お前はマリヤを守らねーと行けねーだろ?俺が留守にする間マリヤをよろしく頼むぞ?それに、国王の話によると俺はボロボロになるらしいからな。修行しないといけない。じゃな」
それだけ言い残すとジンは鼻歌を歌いながら出ていった。
「国王、ジン殿はこの国を救ってくれるでしょうか。」
「問題ない。儂はあやつを小さい頃から見てきたのじゃ。あの人並外れた力。必ずこの国を救ってくれるはずじゃ。」
ジンがいなくなった部屋で国王とルークはジンが出ていった扉を見つめ顔をしかめた。
怪物を生み出していた男は誰なのか、炎に包まれたリーズ王国はどうなるのか、、、
不安に包まれた胸をおさえ、ルークはマリヤの元に戻っていった。
「さーてと、旅にでるか、、、あと6人。この国を出れば強いやつはいるだろうけど、そう簡単に見つからないだろうな。」
「ジン!!」 「ん?お、マリヤ」
ジンが国の門を開けようとすると、マリヤが走ってきてジンを呼び止めた。今にも泣きそうな顔をしたマリヤはジンに問い詰めた。
「なんで私に一言言ってくれなかったのよ!私も連れてって!ジンと一緒にいく!」
「そう言うと思ったから言わなかったんだ。ダメだろ?ルークの所にいないと。」
「私だって戦える!足でまといになんかならないから!「マリヤ!!」 !?!?」
ついて行くと叫ぶマリヤを遮りジンは叫んだ。
「お前はいつもそうやって無茶をしようとする。悪い癖だぞ?大丈夫。直ぐ集めてかえって来るから。いい子にして待ってるんだぞ?」
マリヤの頭を撫で笑いながら言ったジンを見て、マリヤは悲しそうに俯いた。そして決意した様に顔をあげ、ジンの手に円盤の中心にダイヤのついたネックレスを置いた。
「これを持って行って。これは私のお母さんがくれたお守りなの。外の世界は怪物でいっぱいだけど、なにがあってもこれが守ってくれる。必ず、、必ず帰ってきて。」
「あぁ、必ず7人集めて帰ってくる。そしてこの国を必ず守る。」
マリヤに貰ったネックレスを首にかけ、ジンは国の外へと歩いていった。
「どうか無事で帰ってきて。そしてこの国を、、」




