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はなばたけ

*戦争がテーマです。人死にがわんさかあります。殺すし殺されます。酷い事するしされます。


*Spcial Thanks あの日々を生きた話をしてくれたじいちゃんばあちゃんズ。



 鮮やかな緑と大輪の山吹色の花が風に揺れている。

 白い日傘を差した女は、まぶしさに目を細め花畑を眺めた。

 幼いころより変わらない花。でも。昨年とは違う。


「…………」


 遠くの空から飛行機のプロペラの音が聞こえてきた。条件反射で体がこわばり、逃げなければと花の中に身を隠す。

 頭上高くを通り過ぎる飛行機に、なんだか笑いが込みあがる。

 花の中。土の上に身を伏せたまま肩を震わせる。

 笑っているのか、泣いているのか、自分でも分からなかった。


「ねえ。早く帰ってきて。私はここでずっと、あなたを待っているから。」


 もう、飛行機から爆弾が落とされることはないのだから。


「ねえ。早く帰ってきて―――」

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