表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空の空  作者: lycoris
空の空の下
93/115

後悔はない。

ただただ罪悪感に押しつぶされそうになる。

いますぐ逃げ出したい。

ここに居たくない。

ここから逃げ出したい。

今すぐに。


気がつけば駅で電車を待っていた。

今更になって帰る場所を思い出したような気がした。

最初から忘れていなかった。

覚えていないフリをしていた。

そんなはずはないのに。


帰れる場所なんてない。

そう思いながら電車に揺られ、

帰る場所はどこにもない。

どこを目指しているのだろう。

ただ逃げたい。

どこへ、

誰の元へ、

何から、

分からない。

分からないフリをしてみるだけ。


着いた。

何処に。

止まってはいられないから。

駅には誰もいない。

向こうのホームに電車が止まった。

誰も乗らないし、誰も降りない。

扉が閉まって発車する。

その頃にはもう改札を出ていた。

改札を出て、待っていた。

今すぐに逃げ出さなければ。



そこからただ知ってる道だけを歩いた。

家には誰もいなかった。

歩いた。

学校の前を通った。

何も変わっていなかった。

歩いた。

後はどこがあるだろうか。

駄菓子屋や、

公園や、

後はどこがあるだろうか。


歩いた。


止まった。


もうここから先は何もなかった。

もうこれ以上は何もなかった。

駅に着いた。

逃げなければならないのに。

死にたくないのに。

生きたいのに。


もうこれ以上はどこにも逃げ場がなかった。



「おかえり。」


「…」


「帰って来てたんだ。」


「。」


「そこで何してるの?」


「…電車を待ってる。」


「ホームはあっちだよ。」


「うん。」


「遮断機は下りてないよ?」


「知ってる。」


「そういえばさ、

翔太にあった?」


「会ってない。」


「そっか。

また、どこかに行くの?」


「分からない。

行く先も帰る場所もないから。」


「何言ってんだよ。

ここに『帰って来た』だろ?

ここが俺たちの帰る場所じゃないのか?」


「…分からないよ、そんなの。」


また逃げ出した。

今度はどこへ行けばいいだろうか。

大貴は追いかけてはこなかった。

結局、何から逃げてるかも分からずフラフラと歩き出した。


彷徨いながら森に入った。

今日はここで眠ろうかと辺りを見回すと知っている2人が居た。

高崎と委員長。

因縁はある、が今はそんな事はどうでもいい。

関わりたくない。

見なかった事にして今日はもう眠った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ