表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空の空  作者: lycoris
空の空
58/115

azure of sky

日が登ろうとしていた。

おぼつかない足取りで行き先も無く彷徨っていた。

通ったことの無い道。

ただただ前へ進み続ける。


ここで眠ってしまえば楽になれる気がした。

眠ってしまえば、全て

そこで"私"の全てが終わる。

まだ眠る訳にはいかない。

何故?

眠りたくないから。

何故?

何故?

 何故?



「はっ…!はっ…!」

逃げなきゃ!逃げなきゃ!!

「「「待てっ!」」」

「んん、っは…!はっ…!」

喉が渇いても、横腹が痛くても、足の裏が痛くても

逃げなきゃ

「はっ…!はっ…!」


あれは?


前方に俯いて歩いている人が居た。

こんな時間に出歩いているのはおかしいが、

それでもほんの少しの希望に縋る。

「助けてー!」


誰だ?


少しだけ顔を上げて私と目があった。

はずなのに、私を見ていない。

「助けてっ!」

その人の後ろに素早く隠れた。

最悪この人を盾にして逃げよう。

ほんのわずかでも休憩をして、すぐにでもまた逃げなきゃ。

「お前!何者だ!?」

追手の3人が追いつく。

「くっ…」

たとえ麻酔銃だからと言って、躊躇いもなく銃口を一般人に向けるのか!?

「…」

「答えろ!お前だ!」

逃げ出そうとしたが様子がおかしいのに気付いた。

3人の男に囲まれ銃を向けられているのに、何の動揺もない。

「…誰?」

「こっちが聞いてる!」

この人は一体?

(あたし)は、誰?」

「はぁ?ふざけてるのか!?」

「記憶喪失か?」

「こいつ、何処かで見覚えがある気がする。」

私も何処で見覚えがある。

この人は

「…(わたし)は!…、誰!?、何故!?。誰!!?、どうして!!」

唐突に頭を抱えだし震えだす。

「え?」

「わたしは、あたしは、私は、私は、なぜ、だれ、なんで、どうして、!?

寒い、寒いよ、寒い寒い寒い寒い寒いの、寒いよ、」

「「「「!!??」」」」

この人、もしかして!?

「お前、人形人食種か!!?」

「…違う、私は。誰、化け物じゃない。なぜ、」

「やっちまうか?」

「ああ、その方が楽そうだ。撃て!」


撃たれた!

ダメだ、逃げなきゃ!

「あっ!」

追手の予想外に行動に動揺して転んでしまった。

「ぐっ…!」

ひょっとして、この人を見捨てて逃げようとした罰?

「よし、命中。任務に戻るぞ。」

「「おう!」」

それとも私一人だけ助かろうとした罰?

やっぱり逃げ出したりなんてしなければよかった…

ごめんね、夏七子ちゃん…

「…れな、い。(わたし)は…まだ!…ねむ、れ…な!い、」

「何!?」

(あたし)は、まだ、眠りたく、ない!」

嘘でしょ?

なんでこの人は動けるの?

なんで3発も打ち込まれて起きてるの?

「こいつ!」

「待て!」

1人が冷静さを欠いて放った。

「…たし、は?ねむ…らない?」

「何故効かない!?」

「止めろ!無駄に撃つな!」

「こういう時はコイツがある。」

あれは!?

追手の1人が小型のスピーカーを取り出した。

せっかく希望が湧いたのに!

逃げなきゃいけないのに足が(すく)む。

諦めかけた希望と罪悪感のせいで。

「行くぞ。」

追手がボタンを押すと、頭に響く音が大音量で流れる。

「あああああああああああああ!!!!」

痛い痛いイタイいたい

私は割れそうなな頭を必死に抑えて丸く(うずくま)るしかない。

のに、諦めかけた希望はなおも屈しない

「何故だ!?」

「こいつ、普通の人間なのか!?」

「そんな訳がない!麻酔銃が効かないんだぞ!?」

「だが、あのガキは苦しんでるぞ!」

「普通の人間でも人形人食種でもないなら、なんなんだお前は!?」


「……!耳障りなんだよ…お前らぁ…」

「何ぃ!?」

「こんなので、(あたし)が、寝るわけが、ないだろ、」

「ぐぁっ!???」

正面にいる追手の首を掴んだ。

(あたし)が、まだ、眠れないんだよ!!」

「ああっ!、あ、_」

掴まれた追手は、涎を垂らし、白目をむいた。

首筋が潰れ、(えぐ)れ、追手は崩れ落ちた。

「てめぇ!!」

1人が銃を持って殴りかかる。

「…」

「効いてない!?このぉっ!」

思い切り振り被って頭を狙う。

それを片手で掴み、奪い取る。

倒れた追手の腹を踏んで口を開けさせ、

銃口を咥えさせる。

なんの興味も無さそうな顔で引き金を何度も引く。

「止めろ!」

残った最後の追手が殴って止める。

全く効いた様子は無いが銃を手放し、最後の追手に向き直る。

「よくも…!!」

ナイフを取り出し構える。

「こっちは殺す気まではなかったのに…!」

突き出したナイフが掴まれる。

「そんなもので、(あたし)は、まだ、眠らない!」

「なっ!」

ナイフを持ったまま腕を(ひね)り、

一瞬の隙で首を掴まれた。

「ぐぁっ!」

暴れて抵抗しているのをモノともせず、

今度は両手でさらに圧迫する。

「あたしは!まだ!!」

「あが、ぐ、ぇうっ…ぁお_」




これで、私が殺したのは4人になった。




















久々に登場したにしては主人公暴れてますね。

麻酔銃の音はどう表現すればいいんでしょうか。

サプレッサー付き という文言が面倒臭くてカットしました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ