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空の空  作者: lycoris
空の空
45/115

last smile

初めて訪ねた家のインターホンを鳴らす。

返事はなし。

人の気配もしない。

もう一度鳴らす。



朝、

真斗を、いや、夏七子ちゃんを真斗に任せて私は学校に行った。

もちろん制服など無いが、学業が目的ではない。

昨日、委員長は傷を負ったまま姿を消した。

それに昨日初めて見た委員長が心配になった。

どこか壊れてしまっているようで。

そんな状態で何処に行くのかは分からないが、手がかりでも無いかと学校に来た。

授業中の学校に潜入し、慎重に教室を除くと、当然委員長は居なかった。

そして、この時間を担当していた担任の先生が変わっていた。

人があまり来ないトイレに身を隠して様子を見たが収穫は無かった。

昼休みの鐘が鳴る。

さすがに撤退する事にした。

が、裏門を出る時に声をかけられた。

「あやねちゃん!」

息を切らして走って来た。

「待って!お願い待って!」

逃げようとした私に叫んだ。

「はぁ…はぁ…ありが、とう…はぁ…」

息を整えながら汗を拭う友美が何故だが遠くに感じた。

「久しぶり…」

再会なんて忘れていたのに。

「うん、そうだね。元気だった?」

「大丈夫だよ。」

「本当に?」

「うん。

それより、委員長知らない?」

友美は悲しそうに目を伏せた。

「ううん、ごめん。」

「いいよ、ありがとう。」

友美はすごく気まずそうに切り出した。

「あの、ね?」


「この頃ね、おかしいんだよ?

みんな、どんどん居なくなっちゃって。

山本さんは家出してココを出て行っちゃったらしいし、

先生も急に変わっちゃって、


ちょうど、綺音ちゃんが居なくなってから…」

不安に体を震わせ、それでも彼女は振り絞っていた。

「だから、綺音ちゃんが帰って来たから、

みんなも、帰ってくる、よね?」

「…」

何も、答えられずはずがなかった。

涙を堪えながら私に向ける視線を返せない。

「…ごめん、ね。変な事聞いて。

またね。」

そして、精一杯の作り笑顔で私を送り出してくれた。



友美に聞いた委員長の家。

やはり返事は無く、

ありえないだろうと思いつつ、ドアを開けてみる。

アニメやドラマのように鍵がかかっていない。

と言うことは…

心臓が跳ねた。

片っ端から部屋に入るが誰も居ない。

閑散として何もない、生活感がほとんどしない家の中。

一人暮らしにしては広すぎる。


一度玄関に戻り靴を確認した。

私が履いて来たのしかない。

靴箱には使われた形跡がない靴がいくつかあった。

委員長が普段どんな靴を履いていたかなんて気にも留めてなかったのに。

とりあえずもう一度家中を探した。


手がかりは何もなく、ただ、委員長のと思われる部屋にヒントになりそうなものがあった。

カレンダーには間隔をあけてマークが打ってあり、

勉強机にはカバンが置いてあった。

他には何も見当たらず、カバンを漁ってみた。

教科書と筆箱と財布とケータイ。

財布の中には家族の写真が入ってた。

4人家族。

そういえば、委員長の家族は誰1人見た事がないな。

そう思った瞬間、委員長の隣の人物に見覚えがあった。

他人の古い家族写真、そこに初めて見た見覚えのある人物。


その時、ドアが開く音がした。

出向くか隠れるか、一瞬の判断でクローゼットの中に隠れた。

虚ろな目をした委員長が呻き声を漏らしながら部屋に入って来た。

そのまま机の引き出しを開けた。

処方箋のような袋を乱暴に開けて、中の注射器を躊躇わず自分に打った。

そのまま全てを打ち切り注射器を放って、ベッドに倒れこんだ。

片腕の無い小さなぬいぐるみを抱き込んでそのまま静かに眠った。


これからどうするか考えようとした途端、委員長が起き上がった。

そのまままっすぐこちらの向かいクローゼットを開けた。

「何してるの?」

「え、あっ、その、えっと」

さっきまでと違っていつも通りの委員長。

戸惑っていると委員長が前に倒れこんだ。

「ちょっ、大丈夫!?」

なんとか受け止める。

「ぁ…う、ん。ちょっと眠いだけ。だから。」

クローゼットから出て委員長をベッドに座らせた。

「ごめん、ありがとう。」

「ううん、いいよ。

本当に大丈夫?」

「気にしないで、ただの副作用だから。」

固唾を呑む。

「…あの注射はなに?」

「…これから行くところがあるの。

付いて来て?」

「うん。」

答えを知りたくば、 行くしか無いようだ。


それから少しだけ委員長はヨロけながら家の中を周った。

私にはまだそれが分からなかった。

最後に仏壇の前に立って一礼し、仏壇を薙ぎ倒した。

「え?え?」

「いいんだよ、これで。」


それから家を出る時、

「靴くらい隠した方がいいよ。」

「あっ」


向かった先は森の近くの廃墟。

そこに担任の先生が目隠しをされて縛られていた。


「やあ、高崎。久しぶりだな、戻って来たのか。」





















遅れてすみません。

やっと現実での歯車が噛み合ったので、ペースを戻していけれればいいなぁと、頑張ります。


何はともあれ寒い

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