青い首輪
「2人目が、代償を払ったぞ。」
「邪魔するなよ。」
「…君は、 いや、そうじゃない。君は答えを出さなきゃいけない。」
「それで夏七子がはしゃいで•••」
「2人も君に対価を払った。君はいい加減大人になりなよ…」
ぼとっ
楽しく話をしていたのに、それを遮るように宙を舞った"足"が目の前に落ちて来た。
「それが今回の代償だよ。君はこれに見合うだけの答えが出せるか?」
「………」
「そしてまた、そうやって同じ部位を埋めて自己満足に浸るのかい?」
「………」
「あははははははははは」
悪魔は愉快に笑う。
「フッ!」
先生が私の首を掴みベッドに叩きつける。
「かぁっ!?あっぅ、げほっぇっほ!!」
「これで少しは静かになったか。いいからそいつを噛んでろ。」
先生が絞める力を弱めた。
むせながらなんとか手に持っていたハンカチを噛み締める。
「よし。」
首から優しく手を離し、私の足の処置を始めた。
「ふぅ、こんなものか。」
「ありがとう、ございます。」
「仕事だからな。それでこの後どうする、大きい病院に行くか?」
…
「いや、いいです。今は少しでも長くここに居たいです。」
「…その事なんだが、」
先生が歯切れ悪く切り出す。
「お前と山本は自宅謹慎になっている。」
「え?」
「あれだけ騒いだんだ、仕方がない。」
「…」
何も言葉が出なかった。
「もうすぐ交換留学の期間も終わる。
それまで少し勉学から離れて、ゆっくりしてくれ。」
「ぁ…」
「今日はここで寝てていい。動けるようになったら、荷物を忘れずに帰れ。じゃあな。」
先生は片付けをして部屋を出ていった。
「…さようなら。」
先生が居なくなった後にやっと出た言葉。
「すまない、高崎…」
「こんにちはー」
小声で青山さんが入って来る。
「あ、先生居ないじゃん。」
青山さんと委員長が保健室を訪ねてきた。
「カーテン閉まってるからまだ居るね。」
カーテンの隅から委員長の顔が覗いた。
「うん、寝てるみたい。」
「そっかぁ、大丈夫かな、あの足。」
「…私達は何も出来ないからね。」
「お見舞い持って来るくらいしか思いつかないもんね。」
「それでも、何もしないよりはマシだよ。」
「そうだよね!」
私に気をつかって小声で話してる。
ドアが開いた時に目を覚ましたけど、気まずくて寝たふりをしている。
そんな私に荷物と購買のパンを持ってきてくれた。
すごく胸が痛んだから、2人が出た後に少し泣いた。
後悔を噛み締め、皆より早く下校する。
下駄箱には手紙が置いてあった。
【あやねちゃんへ
教科書はロッカーに入れておいたよ。
もう必要無いかもしれないけど、ここで勉強する時には必要だから。
また、遊ぼうね。 友美】
さっき止まったはずの涙がまた溢れそうになった。
慣れない松葉杖のせいで両手が塞がっている。
湧いて来る涙で両目が塞がる。
目の前に見えるのは大切な思い出。
…嫌だ、 ここから離れたくない…
私はここに居たい…
青山さんのフルネームって出てたっけなぁー
って事で、出てなかったら、青山友美で
出てても友美でお願いします




