表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

空蝉

夏が終わり、少しもの悲しさが漂う海。


海を眺める女性。

たたすむ女性。

ボードをかかえる女性。


全ての女性が香奈に見えてしまう。


「拓実君。」

と駆け寄ってくる。

声のする方向に振り向くけれども、そこには誰もいない。


現実の世界にはもう香奈はいない。

そして、僕はまだ現実の世界にいる。


「この海で香奈は頑張っていたのね。」

「ええ。僕も頑張っていた姿をほとんどみていませんが。その姿を想像することはできます。」


「“遠く”の海で毎日のように泳いでいるのかしら。」

香奈のママは天を仰ぎ、そして海を見つめ、呟くように言った。



「香奈は大空を自由に羽ばたいている気がします。香奈には羽根がありますから。」



【蜩 (ひぐらし) ~完~】


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ