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和製ファンタジーにおける”魔法”の設定について  作者: 囘囘靑
第五講:魔術としての”刺青”

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5.2.1.「刺青」のモデル的考察

 それでは具体的に、「刺青」術の特徴と弱点について考察してみましょう。


 まずは「文様」の項目全般にわたる特徴から考察を開始してみましょう。文様という魔術そのもののメカニズムとして、「魔力をもつ魔術師が、質と媒を利用することによって、魔法の効力を文様を経由して発現させる」ということが大前提となるはずです。


 しかしながら、人の身体を媒介として利用する「刺青」の魔術では、このメカニズムは更に複雑なものとなります。なぜなら、今までの「文様」においては「媒」に魔力は宿らなかったのに対し、今回の「刺青」においては「媒」そのもの、つまり人間が魔力を持つという可能性も考えられるからです。


 これまで扱ってきた「文様」においては、魔力を持つ人は文様の作成者に限定されていました。しかしながら、今回肝心の文様を書き付ける対象(「媒」のことです)は人間です。そしてこの人間が魔力を所有しているということも、可能性としては充分にありえるのです。


 したがって、ここで状況を二種類に分けて話を整理してみましょう。


 まずは、刺青を施された人間自身が、魔力を保有している場合を考えましょう。そうなった場合、本来の刺青の効果は、刺青を施された人物の魔力と相まって加算(もしくは乗算)されるでしょう。刺青による魔法の効果をEt、刺青の魔力をN、刺青の質をQ、刺青の媒をM、刺青を施された人物の魔力をN’とすると、


Et=N×Q×(M×N’)(カッコは便宜的なものです)


 あるいは


Et=N×Q×(M+N’)


 と表記することが可能でしょう。また、人間の皮膚というものに極端な個人差が生じる可能性は低いですから、


 M→ 1 or 0(E→Et)


 とみなして、


Et=N×Q×N’


 とすることも可能だと思います。


 次に、刺青を施された人間が魔力を有していないと考えましょう。この場合、刺青の効果は通常行った質媒検索の計算式と同じになります。したがって


Et=E=N×Q×M


 ですが、ここでもやはりMは極限まで影響しないため無視できます。ゆえに最終的な式としては


Et=E=N×Q


 となるでしょう。

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