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1.3.魔力保有者の多寡

 「魔力を所有しているのは人間」ということで、引き続き話を進めてゆきたいと思います。

 そのためにもう一つ、明らかにしておきたいことがあります。「人間」は「魔力を所有している」、これは本論における大前提である以上に、和製ファンタジーにおける鉄則のようなものであると考えられます。


 しかしながら、ここであげられている「人間」とはどの程度の人数が想定されているのでしょう? 和製ファンタジー世界における全人口が魔力を有しているのでしょうか? それとも、一部の人口(あるいは種族)が魔力を有しているのでしょうか?

 今回はこの問題を考えてみたいと考えます。そしてこの問題は、和製ファンタジー世界の世界観を決定付ける重大な要因となります。


 まずは「全人口が魔力を有している」場合を考えてみましょう。このような状況下で、魔法使いとはどのような立場に置かれるのでしょうか。

 こうした状況でまず考えられる「魔法使い」とは、おそらく何かしらの資格保持者であるだろう、ということです。特別な不自由がなければ、およそ大半の人が車を運転可能です。しかし実際に車を運転できるのは、該当する資格となる「運転免許」を保持している人間だけです。


 したがってそのような世界では、魔法学校は「魔法使いが免許を取るための場所」ということになりそうです。こうなれば、魔法学校に通わず、魔法を利用するような「在野の魔法使い」たちは、半ば社会のルールから外れたアウトサイダーということになります。


 次に「一部の人口(あるいは種族)だけが魔力を有している」場合を考えてみましょう。魔力の保持者が社会の多数派であれ少数派であれ、この状況の場合は社会的な軋轢は避けられないのではないでしょうか? 魔力の保持者が多数派の場合は、魔法が使えない人々は虐げられますし、魔力の保持者が少数派の場合はその逆の事態が起こりえます。


 とくに魔力の保持者たちが少数であり、かつマイノリティー(人種もしくは宗教)でもあった場合、設定は更にややこしくなってしまいます。魔法の技術を資源と見なして獲得しようとする、大国の為政者などを登場させるには充分な設定かもしれませんが。


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