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僕の日記2  作者: Q輔
9/40

なんかちょっとカッコよくね?

 令和七年一月二十日(月)


 昔から場をわきまえず人に質問をします。会話の内容が理解できないなんてことは少ないのであるが、若い頃あまり勉強をしてこなかったせいで、言葉を知らないのだ。特に横文字系が苦手。だもんで、打合せで、商談の場で、会議の席で、相手との会話のなかで聞き慣れぬ言葉が出ると、遠慮なくその場でガンガン質問をしてしまう。会社の全体会議でボスが意気揚々と演説している時でさえ、難しいワードが飛び出すと、半ば強引に話を止めて質問をしちゃうこともある。我ながら空気の読めない厄介者だと思うが、分からないことを分からないまま放置しておくと、何故かお尻の穴の八時の方向辺りのシワがむず痒くなるので嫌なのだ。


 相手によっては話の腰を折られたと不機嫌になる人もいるし、君はそんな言葉も知らないのかと上から目線でマウントをとりつつ結局肝心の質問には答えてくれない嫌なヤツもいるが、大抵の人はこちらがアホみたいにへりくだって質問をすると、みなさん親切に教えてくれる。ありがたやありがたや。


「このグラフから30%増というエビデンスが読み取れます」


「あの~、後学の為にお伺いしたいのですが、エビデンスとはどういう意味ですか?」


「過疎化する建設業界において、担い手の育成はマスト」


「すみません。マストって何すか?」


「先方へ提出するこのプレゼン、もう少しブラッシュアップして」


「ぶぶぶぶブラッ??? さっぱり意味が分かりましぇーん!」


「恥ずかしくないですか?」なんてみんなに苦笑いをされる日々であるが、そこはまあ、美意識の違いってことで勘弁して欲しい。僕は僕の美意識に従うのみ。これからも分からないことは素直に質問しようと思う。だって分からないことを堂々と質問するのって、なんかちょっとカッコよくね?


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