僕はすっかり変わってしまった
令和七年一月十八日(土)
先回の日記で「酒は、気の知れた仲間と飲むのが一番美味しいよね」てなことを書いた。何気に書いたこの文章をじっと見詰め、はたと考え込んでいる。そもそも、自分には気の知れた仲間なんているかしらん?
かつての同僚たちは、今でも定期的に仲間と飲みに行っているらしい。かくいう僕も、時々「部長もたまにはどうですか?」なんて気遣いを頂戴したりする。でも随分前からそのようなお誘いは丁重にお断りをしている。
いつの頃からか社員と一緒に飲んで話しをしても、その内容に共感が出来なくなってしまった。中途半端に経営側の立場にいるからか、昔のように仕事の愚痴を言い合ったり出来なくなってしまった。僕は自ら進んでアップデートを繰り返して来た。僕は昔の僕じゃない。僕はすっかり変わってしまった。
ほんじゃあボスと飲むか? いやいや、無理だねえ。昔はたくさんお供したけどねえ。今となっては向こうだって僕と差しで飲むなんてまっぴらゴメンだろうし……。
ほんじゃあ営業部長と飲むか? 同じ部長同士だし。てか、あの人、お酒飲めないし。
古い友達とはもう何十年も連絡を取っていないし。別段逢いたいわけもなし。
ぶっちゃけ、気の知れた仲間といえば、妻しかおらん。(てか、妻はお酒を一滴も飲めないのだけれどね)
あ。あと、娘たちがおったわ。
というわけで、今晩も妻と娘たちをホステス代わりに、美味いお酒を飲む予定なのだけれど。