表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の日記2  作者: Q輔
20/40

氷河期世代のみんな、どうせ登るなら鼻歌なんぞ歌いながら意気揚々と登ろうではないか

 令和七年二月七日(金)


 年金のことを色々調べていると、我々の親の世代(団塊の世代)やその上の世代は年金を払った額より多く受給される「もらい得」の世代で、現在60歳ぐらいの世代(バブル世代)はギリギリ払った分はもらえる「行って来い」の世代で、そんでもって我々50歳ぐらいの世代(氷河期世代)以降は払った分より少なくしかもらえない「払い損」の世代になるみたい。僕は政治のこととか数字のこととかあんまり詳しくないから具体的な裏付けをここに提示出来ないので、真偽のほどは定かではないけど、まあ「だろうね」って感じです。


 僕は高校を卒業してから25歳まで定職に就かずアルバイトをしたりしなかったりという極めて怠惰な生活を送っていた。それは同世代の連中のように働きたくても不況で就職先がないという真っ当な理由ではなく、ただ単純にダラダラしたかったから、本意気でダラダラしていたというだけなのだけれど。そんなアッパラパーな僕でさえ遅ればせなから社会人として真面目に働き始めてからは、いわゆる「団塊の世代」「バブル世代」と我々「氷河期世代」との格差を肌身に感じることは多々あった。


 当時の僕の上司たちは当たり前のように社用車を私物化して通勤していたし、勤務中に飲み食いをすれば領収書を自由に切れたし、接待ゴルフに掛かったお金も事後で精算をしていたが、それら全て部下の我々は禁止だった。そもそも上司と同じ仕事をしている、または上司よりも過酷な仕事をしているにも関わらず給料に無慈悲な格差があった。僕は接待やゴルフには微塵も興味が無いが、やってもやっても給料が上がらないのはキツかったぶっちゃけ。


 そんなこんなで、これまでずっと割の合わない目に遭ってきた我々氷河期世代。せめて老後ぐらいは良い思いをさせてもらえるかと思いきや、年金払い損ってオイオイ。薄々気付いてはいたけど、最後まで割の合わない世代なのね僕たち。


 恵まれた時代を駆け抜けてこられた諸先輩方は、我々が「時代」や「世代」を切り口に物事を語ると、往々にして「時代のせいにするな」「世代で一括りにして語るな」と言う。なぜ分ってくれんかね。なぜ耳を傾けてくれんかね。歴然と不遇な世代は存在するのだ。あまりこういう言い方は好きじゃないが、氷河期世代が持っている「団塊の世代」「バブル世代」に対する潜在的な恨みを侮るなかれ。


 でさ。やっぱ考えるのは次世代のこと。この国の政治は、無限に増え続ける高齢者にお金を掛けるのではなく、貧困に喘ぐ若い世代にお金を回すべく、これから徐々に舵を切って行くことだろう。そして「今日からは百パー若者ファーストでーす。高齢者は姥捨て山へレッツラゴー」と宣言しても差し支えない手頃な世代を探している。て言うか、誰がどう考えたってそれは氷河期世代でしょう。たはは。


 だって今の政治を見る限り、団塊の世代もバブル世代も、次世代の為に身を削る気なんてさらさらないのだから。我々団塊ジュニアは最後の人口過密世代。以降はぐっと人口も減るしね。少ない若者たちに負担はかけられんよ。我々が自力で滅びれば次の世代は随分楽になる。いずれどこかのタイミングで高齢者の保護から若者の保護へと政治の舵を切らねばならない。客観的に見て、それは氷河期世代が高齢者になるタイミングがベストだと思う。なんだろね。どうやら最後まで良い思いは出来ないみたいだね。


 かつてこの国には60歳になった者は口減らしの為に家族に背負われて姥捨て山に捨てられるという伝説があった。それはそれは悲しい伝説だが、でもさ、誰かに背負われて行くだけまだましだよね。なにしろ僕らは姥捨て山を自力で登ることを強いられるのだからね。悔しいけれど仕方がないよ。すべては次世代のため。子供たちのため。ひいてはこの国の未来のため。氷河期世代のみんな、どうせ登るなら鼻歌なんぞ歌いながら意気揚々と登ろうではないか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ