序曲
ちょっとズドーンとしたの書きたいな、ということからはじまりました(ぇ
まだうまく推敲できていないかもしれませんが、長い目で見てやってください。(((^^;)
ちなみにリタレンティアは造語です。
直感で一瞬にして決まりました(笑
それでは、どうぞ!
悪魔が微笑った――
―・―・―・―
序曲からはじまり、
円舞曲をおどれ、
奏鳴曲をかなでて、
幻想曲をいだき、
遁走曲ではしり、
行進曲はながめて、
協奏曲をゆめみて、
狂想曲におぼれ、
交響曲でないて、
夜想曲におちて、
追走曲にすまして、
終曲でおわり。
―・―・―・―
悪魔が微笑った――
あの日、笑ったの。目を細めて、弧を描くように唇をゆっくりと引き上げて。
そうして彼は、言ったのよ。
「これでみんな、君のものだ」
ああ、神様……。
そうして残されたのは、たったひとり。
白い雲が夕焼け色に染まっていた。あたたかで、けれど遠くから広がる闇夜が怖い。
風はない。ただ、わたしはそこで祈っていた。
冥福? いいえ、ちがう。むしろ赦しを請うことすら恐ろしくて、ただ、祈ってた。
きっと、わたしには選べなかった。だから、いっそ棄ててしまおうと……。
いいえ、ちがうのかもしれない。棄てられたのは、わたしのほうだ。
彼らは選ばれた。だからわたしが棄てられた。それが明確な答え。
「わたしには苦しみしか残っていない……」
ぽつりとつぶやく。同時に、冷たい雨粒が頬をうった。それは涙のように伝っていく。
でもわたし、後悔していない。あなたに出逢えたこと、ちっとも後悔なんかしていない。
胸が張り裂けそうだった。それくらい愛おしい。好きだったの。
ああ、冷たい亡骸よ。
天に召される汚れなき魂よ。
どうかわたしも共に、神のもとへ――。
悪魔がやってこないうちに。
あいつが微笑を浮かべぬうちに。
あ く ま の ほ ほ え み
ほら、笑え。